最終更新日:2025/4/18

(株)レールテック(JR西日本グループ)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 建設
  • 鉄道
  • 建設コンサルタント
  • 検査・整備・メンテナンス
  • 機械

基本情報

本社
大阪府

取材情報

研修・教育について伝えたい

未知の領域でも深く、幅広く、とことん学べる研修システム。

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作業の要領から機械構造・基礎知識、異常時の対応も。

線路の安全と快適性を維持するために不可欠な線路整備作業。その作業を支える「マルチプルタイタンパ(MTT)」通称「マルタイ」特殊運転手としての資格取得を目指す2人に話をうかがった。

鉄道線路は壊れることを前提とした構造物のため、日々の整備がかなり大きなウェイトを占めてきます。その作業を担うのが「マルタイ」とその作業を行うエキスパートの存在だ。「MTT研修センター」では作業の要領から機械構造・基礎知識、異常時の対応まで、7カ月の期間をかけてとことん学ぶことができる。

(右)上杉 明大さん
MTT研修センター(取材当時) /土木学部出身

(左)鈴木 啓夢さん
MTT研修センター(取材当時) /工学部出身

MTT研修センターでの1日

線路の分岐部分を修復するための特別な設備。さまざまな線路の状態に合わせ、実際の作業に応じた運転操作を行うことで、すべての工程をしっかり学ぶ。
座学も重要な研修カリキュラムのひとつ。機械の回路や操作方法などの基礎知識から作業をサポートする機器の修繕までさまざまな知識を身に付けていく。
「マルタイ」の複雑な操作方法をすべて完全に身に付けるには7カ月の期間は決して長くはない。さまざまなケースに対応できる経験も重要だ。

ゼロからのスタートでもOK。研修制度の充実が入社のきっかけに。

私は土木学部出身なのですが、周囲が建築や不動産業界への就職を目指す中、実はあまりピンとくるものがなかったんです。その点、鉄道業界は学部の制約がないこと、さらに当社は研修制度が充実しているため、入社後にしっかり専門知識を身につけられることが、入社のきっかけになりました。

入社後は思っていたよりも研修が多かったですね。まずは新入社員研修から始まり、社会人としての心構えやマナー、基礎知識などを徹底的に教えていただきました。次に資格研修としてまず「保線」から入りました。これは線路整備の基礎知識を学ぶもので、保線資格を取得後に現場に出ると、その勉強した内容と実際に対峙することができました。座学と実地、現場の3つでバランスよく、多くのことを身につけられたように思います。

現在は「マルタイ」の運転資格、特殊運転手の取得に向けて11ヵ月(現在は7カ月の期間です。)の研修を受けています。元々は山口の営業所で線路の状態を調査する「検査」グループに所属していました。「検査」とは言っても、小さな傷や不具合であれば修復することも可能なのですが、修復作業を行うにはまた資格が必要になります。自分が見つけた不具合を、自分で修復作業を行うことでいろいろな見方もできるようになるだろうし、また実感として自分のものにすることで成長にもつながるかなと考え、自分で志望してこの研修センターに来ました。

当社の仕事はチームでの作業ですし、手を抜いたり、いい加減なことをするとすぐに結果に表れてしまいます。例えば自分のミスで機械が壊れると作業も止まり、会社にも大きな損害を与えてしまうわけです。どんな小さなことでも徹底させ、責任感を持つように心がけています。

「マルタイ」での作業を行うことで、でこぼこの波形だった線路がスッとまっすぐになるなど、作業の結果が目に見えやすいことが自分としてはやりがいにつながっています。“自分でやった”という自信も生まれますしね。目指すのは若くても資格を多く取得して仕事の幅を広げること。「マルタイ」の監督としてワンランク上の資格を持っている先輩を見ると、自分もああなりたいと思えますし、一日も早く挑戦できるようにがんばっていきたいと思います。
(上杉さん)

資格取得研修だけでなく、人材育成プログラムも充実。

この研修センターに来るまでは主には「マルタイ」を操作する先輩方の補佐や軌道の調査、計測などを行っていました。先輩方に「鈴木は絶対にMTT研修センターに行くから今から『マルタイ』に慣れておけ」と言われていましたね。特に私が所属していた広島在来線営業所からは同じ県内なのもあり、ほぼ毎年受講者が出ています。

「マルタイ」の資格取得は現在ではほぼ7カ月という長期間を要します。JR西日本の安全管理への基準が大きく変わったため、カリキュラムも内容も複雑化しています。研修ではさまざまなことを学びますが、はじめて触れることや見ていただけでは理解できなかったことなどが自分の知識や経験として身に付いていくのを感じるとうれしいですね。

資格研修だけでなく、人材育成プログラムが充実しているのも社内環境に大きく関わっています。近年導入されている「アドバイザー制度」は、入社5年程度の先輩が新入社員へのOJTをマンツーマンで行う制度です。アドバイザーの方々は定期的にミーティングや研修を行い、新入社員からの意見や仕事の状況、希望などを汲み上げるボトムアップを行っています。

元々几帳面な性格でだったので、この仕事は自分に向いているなとは感じています。ただ先輩はもっとすごい方たちがたくさんいらっしゃるので、自分なんてまだまだですね。作業だけでなく「マルタイ」の修理や故障への対策など、先輩から学べることは多くあります。作業時間は限られている上、JRからは作業する線路の距離は既に決められています。素早さと確実さは会社の利益にもつながることを常に念頭に置いて、今後はさらに「マルタイ」への知識を深め、自分の武器となる知識や経験を手に入れたいと考えています。
(鈴木さん)

学生の方へメッセージ

上司や先輩から強制されるわけではないので、自分で志望しなければいつまでたっても資格は取れません。ただし、資格の取得によってできる仕事の幅は大きく広がりますし、さらには給与面にも反映されてきます。また、資格取得は会社が全面的にバックアップしてくれるので、デメリットはほとんどないと思います。
(上杉さん)

安定企業であることは間違いなく、その中で自分がいかに能動的に動くかで待遇も仕事への取り組み方も変わってくると思います。機械や電気など理系思考が求められはしますが、柔軟さも必要です。凝り固まった考え方では命に関わることもありますから。企業そのものは今、古い体質が刷新され、変革の時期を迎えているため働きやすい環境になっています。
(鈴木さん)

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幅広い知識をしっかり学べる研修制度が整っているので、入社後にさまざまなことにチャレンジできる。

マイナビ編集部から

“列車が安全に、心地よく、時間通りに運行する”。当たり前のように受け止めている日常は、決して当たり前ではない。過去に起きた凄惨な事故も教訓とし、その安全性確保のためには多くの知識と経験が必要となった。
必要な知識が増えれば増えるほど、門は狭くなり、結果稼働率の低下を招いてしまいがちだ。しかし、レールテックは研修制度を充実させることでこの悪循環を見事に脱している。
入社2~3年目の社員から選ばれた約10名が7カ月、研修センターで朝から晩まで徹底的に学ぶ。7カ月というと長いように思うが、その内容の濃さから見るとあっという間の時間に違いない。安全という“当たり前”を得るには並大抵の研修では足りないのだ。
同社の専門能力育成研修プログラムは「マルタイ」に限ったものではない。鉄道線路を分岐させるための分岐器の整備スキルを身につける「分岐器学級」や構造物の維持管理の専門スキルを究めるための「レベルアップ研修」などが設置されている。さらに、ワンランク上のスペシャリストを目指すプログラムも用意され、自分の能力を最大限に高めることができるのである。

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線路修繕には「マルタイ」のような大きな機械から、作業の調整を行う電気系統の機械まで、さまざまな専門知識が必要。機械の修繕も研修のポイントとなっている。

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