最終更新日:2025/7/1

アルプスアルパイン(株)【東証プライム上場】

  • 上場企業

業種

  • 半導体・電子・電気機器
  • 自動車・自動車部品
  • 機械
  • コンピュータ・通信機器
  • ソフトウエア

基本情報

本社
宮城県、東京都

取材情報

先輩達の”キャリアアップ”

電子部品や車載情報機器のグローバルメーカーとして、世界のモノづくりを支える!

  • 数学・情報系 専攻の先輩

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社員一人ひとりが“やりたい”を極められる環境です。

世界中へ製品を供給する電子部品メーカー「アルプス電気」と、カーナビを製造・販売する「アルパイン」が、2019年に経営統合し誕生した「アルプスアルパイン(株)」。最先端電子部品を手がけるグローバル企業です。

主任技師やグループマネージャーとして活躍するベテラン社員2名にインタビュー。入社からこれまでのキャリアアップ、成長を支えたもの、仕事のやりがい、職場の雰囲気など、たっぷり語っていただきました。

●河野 俊雄さん ※写真右
(コンポーネント開発部第1グループ 主任技師/2005年入社/工学研究科 機能システム創成工学専攻出身)
●直井 聡さん ※写真左
(生産システム部 生産システム推進グループ グループマネージャー/2012年入社/工学研究科 学際先端システム学科出身)

たくさんの経験を後輩に伝え、誰もが生き生きと活躍できる環境を支えたい

経営統合する前の「アルプス電気」に入社し、約10年間ノートパソコン用入力デバイスであるグライドポイントのソフトウェア開発に携わりました。ノートパソコン用入力デバイスの使い勝手などさまざまな課題に対して、解決するためのアプリケーションを提案し、製品化しました。その後もノートパソコンをより快適に操作するための直感的なジェスチャー操作を可能にするなど、時代の変化をいち早く捉え、一歩先の価値を提供し続けてきました。当時は、新たな提案を生み出し続けることに苦労もしましたが、アイデアが採用され、その後製品化されて社会に貢献するという業務の楽しさに夢中になりました。

経営統合をして当社が誕生した2019年以降は、AIを使用したアルゴリズム開発にも挑戦。当社としても初めての試みで、「モノ」売りから「コト」売りへと事業領域を拡大していきました。ここで開発した「作業者見守りシステム」は、工場・建設現場における環境情報や作業者の体調変化などのデータを収集して、熱中症を防ぐシステム。ここでも改めて社会貢献性の高い仕事に大きなやりがいを実感しました。ほかにも、広い用途に使用される押しボタンスイッチ「タクトスイッチ」の感性要求に対応。お客さまからの「高級感がほしい」や「クリック感を高めたい」などの要求に対して、AIを用いて最適な感触を持つ製品の提案を行っていました。

2025年4月からは、コンポーネント開発部第1グループで主任技師を務めています。スイッチや可変抵抗器、ハプティックリアクターなど、当社のコンポーネント製品の基盤技術に携わっています。チームリーダーかつ主任技師であるため、プロジェクトメンバーを取りまとめることも重要な役割の一つです。技術者として入社した私が着実にキャリアパスを歩み、主任技師という責任あるポジションを任せていただけるようになったのも、たくさんの経験のおかげ。特に入社3年目に経験した「グライドポイントのアプリケーション」の製品化は、今でもモチベーションの源泉となっています。今後はこの成功体験を後輩たちに伝えることで、成長をサポートしたいと思っています。
(河野 俊雄)

「アルプスアルパイン(株)」の魅力

「若手のうちから多くの成功体験を積める環境が整っています。私は主任技師としてメンバーをサポートしながら、AIなど新しい技術への挑戦を続けていきたいです」(河野さん)

工程設計技術者、QMS統合プロジェクト、生産DX部門の管理職と幅広く経験

カーナビやカーオーディオなどの車載機器を製造・販売する「アルパイン」に入社し、国内外の自動車メーカーをお客さまとする車載機器の工程設計を中心とした量産準備業務に6年間携わっていました。工程設計とはプラモデルに例えると組立説明書を作る仕事で、どのような材料や道具を使い、どのような手順で組み立てるのかを考える仕事です。

もっとも印象に残っている仕事は、ラミネーションの工程設計です。これはディスプレイパネルとタッチセンサー、カバーパネルの3層構造を一体化させたディスプレイを製造するための加工法であり、光の反射を大幅に減少させることでよりクリアな映像を実現するもの。当時のアルパインとして初めて挑戦する加工法だったため、前例もなければノウハウも有していません。貼り付ける接着剤の量や温度、圧力の条件を変えながら実験を何度も繰り返し、最適な条件を半年以上かけて探りました。その後も、実際に量産する中国の拠点に足を運び、現地メンバーを指導。最終的に自動車メーカーで製品として完成した際の達成感は、今でも忘れられません。

2019年に「アルプス電気」と「アルパイン」が経営統合する際、両社のQMS(品質マネジメントシステム)を統合するプロジェクトに参画したことも印象に残っています。私は「アルパイン」側の生産量産準備業務領域のリーダーとして参画しました。「アルプス電気」と「アルパイン」のさまざまな違いに戸惑い、多くの調整が必要でしたが、両社の共通点である真面目な社員気質に救われ、無事に完遂することができました。

現在は、生産システム開発部のグループマネージャーとして、生産部門のDXをサポート。ロボットによる自動化だけではなく、稼働監視システムの導入による生産性の向上など、さまざまな取り組みを行っています。さらに管理職として、予算、モノ、人の配分を検討し、部門としてのアクションアイテムを明確化。2025年度の事業方針の決定にも携わっているため、気を引き締めて取り組んでいます。
(直井 聡)

「アルプスアルパイン(株)」の魅力

「夏まつりやBBQ大会など、社内イベントも豊富。普段仕事で関わらない社員とも交流を深めることができ、他部署の情報を得られるよい機会です」(直井さん)

先輩2名が語る「成長を支えた制度」「仕事のやりがい」

当社には、技術者の成長をバックアップする研修制度が充実しています。入社3年目までは、当社の研修センターにて集合研修を実施。同期メンバーが集まって、悩みや課題を共有しながら振り返りを行い、改めて目標を設定する機会があります。入社10年未満の技術者を対象とする技術者教育では、気になるテーマを選び自由に参加。1年間のカリキュラムに沿って、経験豊富な先輩講師による丁寧な指導を受けることができます。授業の最後に出される課題への挑戦を通して、着実に成長できる点が魅力です。私はこの制度を活用して、静電技術やC言語のスキルを習得しました。

ほかにも海外拠点とのやりとりに欠かせない語学研修などもあり、社員の成長をきめ細やかにサポートしています。主任技師である現在は、研修制度を生かしながら若手の育成にも注力。プロジェクトメンバーの成長を間近で感じながら、協力して成果を出すことが大きな喜びにつながっています。
(河野 俊雄)

生産部門の若手には「基本情報技術者試験」や「G検定(ジェネラリスト検定)」など、業務に生かせる資格を取得できるよう促しています。当社は支援制度が充実しており、会社が定めた資格を取得した場合に受験料の一部が奨励金として支給される「資格取得チャレンジ制度」もその一つ。ほかにも、会社が認めた公的資格を取得すると奨励金が支給される「公的資格取得奨励制度」などがあります。

階層別の研修も豊富で、私自身管理職になる前に「外部セミナー受講費用支援」を利用して、有名私立大学が運営するビジネススクールに通いました。経済を切り口に、製造業の成長に必要な幅広い知見を習得。この研修で学んだことを、当社の企業価値をさらに高めるために活用できていると自負しています。また、企業の発展に欠かせない重要なタスクである若手社員の育成に関わることが、グループマネージャーとしてのモチベーションであり、大きなやりがいとなっています。
(直井 聡)

「アルプスアルパイン(株)」の魅力

社員一人ひとりの意思を尊重し、やりたいことを任せてくれる組織風土が根付く。ソフト、ハード、電気、回路、AI……さまざまな分野で幅広く経験が積める点も魅力だ。

企業研究のポイント

技術者と一口に言っても、メーカー、サプライヤー、部品メーカーなど企業によって大きく役割が異なります。将来どのような技術を習得したいのか、どのような技術者として活躍したいのか、まずはじっくり考えてください。企業研究の際は知名度や規模に目が行きがちですが、そこで技術者がどのような役割を担っているか深掘りをすることが重要です。当社では、モノづくりの会社として、幅広い分野で多くの社員が社会貢献を果たしています。
(河野 俊雄)

明確な夢や目標をお持ちの方は、それを実現できる企業を徹底的に探してください。「本当にやりたいことって何だろう?」と、悩んでいる方は「働く場所」の視点から企業を探してみるのも、新たな発見につながるかもしれません。私は東日本大震災の復興支援ボランティア活動で、初めて足を踏み入れた福島県いわき市に惚れ込みました。現在学生の皆様が行っている社会活動や部活動などからヒントを得て、企業研究の軸とすることもおすすめです。
(直井 聡)

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一つの技術を極めることはもちろん、さまざまな部署を横断的に経験して幅広いスキルを身につけゼネラリストとして活躍することも可能。

マイナビ編集部から

世界23カ国と186の地域に拠点を展開する「アルプスアルパイン(株)」。売上の約80%を海外市場が占めるグローバル企業だ。同社の製品やサービスは、自動車・家電製品・情報通信機器・ゲーム・スマートフォン・PC・モバイル機器など、幅広い分野に提供されていることが特徴である。

企業理念に「人と地球に喜ばれる新たな価値を創造」を掲げ、近年は次世代自動車のコンセプトとして「デジタルキャビン」の開発に挑戦中。車内に電子ミラー、インプット&アウトプットデバイスを統合したドアトリム、大型の天井ディスプレイを搭載するなど、自動運転を見据えた移動のエンタメ化に対応するもの。まさに「未来の自動車」の姿そのものだ。

今回インタビューに答えてくれた先輩は、どちらも技術者として入社。現在は主任技師、グループマネージャー、それぞれの立場で活躍している。インタビューを通して、自身が携わる仕事や若手の育成に、楽しみながら向き合っていることがひしひしと伝わってきた。社員の意思を尊重し、理想のキャリアを後押しする制度が充実する同社だからこそ、将来の選択肢が無限に広がっているのだろう。

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電子機器業界で豊富な採用実績を誇るタクトスイッチ(写真)から、クルマの意匠パネルまで、幅広い製品群が自慢。入社後は深い専門領域を持つ先輩から、技術を継承できる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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