最終更新日:2025/7/24

北海運輸(株)【川崎汽船グループ】

業種

  • 物流・倉庫
  • 陸運(貨物・バス・タクシー)

基本情報

本社
北海道

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

川崎汽船グループの安定感のもと、国内幹線輸送から、海運・船舶代理業までを担う。

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全国およびグローバルな物流を手がける責任と実感が仕事の魅力!

北海運輸の基幹事業である国内輸送の手配、輸出入の最前線である通関、総合運輸業のバックヤードで経理を担う3名の若手社員に、この業界ならではの仕事内容と苦労、そしてやりがいに感じる瞬間を伺いました。

苫小牧支社 苫小牧陸運部
山口 智之さん/2018年入社

苫小牧支社 苫小牧海運部
大西 雪乃さん/2019年入社

札幌本部 経営統括部
宮澤 玲美さん/2021年入社

大型トレーラーによる海陸一貫輸送。国内物流の大動脈を動かす業務を担っています!

私は入社以来、北海運輸における国内輸送の重要拠点である苫小牧陸運部に所属し、貨物輸送の手配を担当しています。当社が手がけているのは、大型トレーラーによる海陸一貫輸送。これは、シャーシと呼ばれる荷台だけを船で運ぶ方式で、北海道から全国に向けた貨物の輸送依頼を受け、シャーシの牽引を行うグループ会社に集荷を依頼し、船に積み込んでもらうまでが主な仕事です。積荷は常陸那珂(茨城)、東京、富士(静岡)、大分など全国の港に届きます。国内の物流の大動脈を担っているという自負を感じますね。

北海道から道外へ送る貨物は、製紙工場でつくられた巻取紙と呼ばれるロール状の用紙、製材工場で加工された木材、専用シャーシを用いた生乳などがあり、本州からは飲料水などが送られてきます。そして、それらが加工・製品化・販売を行う事業者へと送り届けられます。もともと私は社会を支えるインフラ的な分野に興味があったこともあり、全国にまたがる輸送を手掛ける当社に興味を持ちました。川崎汽船グループという安定性に惹かれたことも、入社の決め手でした。

当社では、荷台上部のパネルが上下に開くウィング車、屋根のない平ボディ車というシャーシを保有しており、私が担当しているのは主に後者。日々、待機しているシャーシの本数を確認し、輸送依頼のオーダーを見ながら牽引を手配。実輸送会社(グループの牽引会社)の方が指定の場所で集荷し港へ運んで船に乗せてもらいます。北海道に到着した貨物は、同じように牽引を依頼し、道内各地へと配送されます。製品などの特性に適合するシャーシの手配、輸送中の貨物を荷崩れ等から守るための養生資材を過不足なく揃えることが、この仕事の難しいところであり経験も必要になる部分です。

そうしたなか、月ごとの輸送量(取扱量)が増え無事完了できた時には、自分が誇らしくなります。荷主さんと話をする機会もあり、多くのオーダーをいただけた時はうれしいですね。シャーシの手配を的確に行い、牽引するドライバーさんにしっかりと養生の指示を出して、無事故で輸送することで信頼を得て、継続的にご依頼をいただける関係を強化することが今の目標。輸送の仕事は、多くの人の手を介して成り立ついわばチームプレイ。自分の周囲や関係する人に目を配り、広い視点からものごとを見ることが大切です。協調性のある方に向いている仕事と言えますね。
(山口 智之さん)

普段の仕事の様子を教えてください。

「牽引車の手配および集荷の指示など主にデスクで行う仕事に加えて、シャーシや養生資材の在庫などを確認するために、外に出て行くことも多い仕事ですね」(山口さん)

輸入されたものが流行になることも。世界情勢にも触れられるスケールの大きな仕事!

船に憧れていたことが、私が当社を選んだきっかけでした。世界中を航海し、国と国を結んで、人や物の行き来を担う船。そんなスケールの大きさに魅力を感じ、海上輸送を担っている企業を中心に就職活動を行いました。そのなかで、大学3年生から当社のインターンシップに参加。とても優しく対応していただいたことと、通関書類を作成するNACCS(ナックス)というシステムに触れて、興味を抱いたことを覚えています。そして現在、自分もその通関の仕事をしています。

通関というのは、国境を越えて物資などを運ぶ際、その内容・数量・金額などを申告する手続のこと。これをやらないと密輸になります。私は苫小牧海運部に所属し、輸出入の通関手続きを担当しています。船そのものに直接関わることはありませんが、世界各国から、実にさまざまなものが届いていることを知り、居ながらにして世界を股にかけているようで楽しいですね。春には大型の農機、夏にはニシン、数の子などが運ばれてきます。逆に北海道からはホタテが海外へ多く送られていますが、中国には現在輸出できなくなっているなど、世界情勢にも最先端で触れられる仕事ですね。

輸出に関しては、国内の荷主さんからの依頼に基づいて通関手続きをすれば業務は完了となりますが、輸入においては、ちょっとした問題が起こることもあります。私たちは輸入者(荷主)さんが発行する書類をもとに通関書類を作成しますが、情報の行き違いにより、申告にないものが入っているといったケースなどです。その際は訂正が必要になるなど、綿密な意思疎通が大切な仕事でもあります。一方で、輸入されたものが国内で流行したりすると、新しいトレンドをつくる役割も果たしているようで、うれしくなりますね。

長距離を航海する海外輸送では、さまざまな要因によって船が遅延することがあります。その情報を、いかに早く、正確につかむかということも大切な仕事です。そのために毎日、何度も苫小牧港の担当者に入港予定を確認しています。船が遅れると、予定していた日に荷物の配送ができなくなりますし、輸出ではコンテナの準備などに影響します。その意味で、通関手続とともにバンニング(積み込み)の調整には気を使うところです。通関業務に関する国家資格である通関士資格を取得することが目下の目標。将来的には、船に直接関わる部門の仕事もしてみたいと思っています。
(大西 雪乃さん)

普段の仕事の様子を教えてください。

「通関に関する業務は、基本的にデスクワークとなります。苫小牧港に船の入港予定を確認し、遅延などがあれば荷主さんに情報提供をすることも大切な仕事です」(大西さん)

やってみると合っていた経理業務。管理部門でも様々な業務を経験したい!

私は、札幌本部経営統括部という部署で経理業務を担当しています。陸運、海運、倉庫などの業務を行っている全国の営業拠点が取りまとめた請求書などを一括して扱い、それらの処理と支払い、入金に関する処理などを担っています。扱う量が多いため、月末と入金の多い10日、20日などは少し忙しくなりますね。正確さとスピード感が求められますが、入社から3年を経て、日常のルーティン業務に関しては、スムーズにこなせるようになりました。

経理業務はどの企業でも基本は同じですが、海運業ならではの処理などもあります。たとえば、通関時の関税・消費税を立て替えるための出納があったり、海上運賃(船賃)をその都度支払う仕組みが用いられる際には、月末とは異なる処理が必要になったりします。こうした部分は、OJTで先輩から教えてもらいながら覚えてきました。日次の入出金、月次の処理と業務を覚え、今は決算業務にも関わっています。請求書上ですが、輸入馬の取卸し作業など、珍しい内容に触れられることにおもしろみを感じています。

少しずつ業務範囲も広がるなか、最近は総合職として管理部門でも様々な業務を経験したいと考えるようになり、上司とも相談をしています。毎年1回、日頃の業務のこと、今後の仕事のことなどを話す面談があり、相談したり自分の思いを伝えたりできるんです。たとえば総務や人事といった業務を経験することも一つの方向ではないかと思っています。将来的に現在の部署で管理職になり、財務等も担っていくと想像した時、いろいろな経験をしておいた方が良いと考えています。

もともとは、大学で英語を使う機会が多かったこともあり、海外に関わる仕事に興味を抱いていました。商社、観光業なども視野に入れながら就職活動を行っていましたが、当社は輸出入に関わり、かつ地元の北海道が拠点ということが入社の決め手となりました。配属は経理でしたが、やってみると自分の性質にとても合っていたんです。毎月、基本的に同じ業務なので、慣れると自分のリズムで淡々と取り組むことができ、プライベートとのバランスが取りやすいこと。そして、ミスなく入力をこなし、数字が合うことに達成感があり、やりがいを覚えるんです。また、職場はとても親しみやすい方がたくさんおり交流の機会も多いので、普段の仕事でもコミュニケーションが良好なことも自慢したいですね。
(宮澤 玲美さん)

普段の仕事の様子を教えてください。

「基本的には札幌のオフィスで業務を行っていますが、書類を保管してある苫小牧に出かけて整理をしたり、釧路や苫小牧の担当者と打合せをすることもあります」(宮澤さん)

企業研究のポイント

北海運輸という社名から、トラックを動かす運送会社を想像するかもしれませんが、私たちが担っているのは幹線輸送です。幹線輸送とは、一箇所に集めた大量の荷物を大型トラックなどで別の拠点まで輸送することを言います。ただし、当社では、何千キロも走るトラックではなく、シャーシと呼ばれるトレーラーを船で海上輸送し、港からの短い距離を牽引して各地へと運ぶ海陸一貫輸送を担っています。私たちが動かすトレーラーが全国へ原料や製品などを運び、それが工場や卸会社や販売店へと届き、最終的に消費者が手にするというのがその流れ。いわば物流の元となる大動脈を担っていると言えます。

当社は、1964年に海運会社である川崎汽船(東京)の中核グループ会社として設立され、同社および2022年に同社の子会社となった川崎近海汽船の、北海道の港の船舶代理店として港湾運輸事業を担ってきました。この経歴により、60年あまりにわたって安定的な業績を続けられてきたことに加えて、経営層の一部も川崎汽船から入ることで、大手企業と同様のガバナンスを備えていることが、当社の足腰の強さにつながっています。2023年に川崎汽船の執行役員を経て就任した新社長は、時代に即した会社づくりを目指し、116名あまりの全社員との面談中。こうした開かれた風土も、当社の特徴です。

企業研究をする際は、他の企業にはない、その企業ならではの特徴にも注目してみてはいかがでしょうか。

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川崎汽船グループである同社は、その名称から海運業というイメージも先行しがちだが、売上高の7割以上を国内輸送が占め、日本の物流を陰で支える存在となっている。

マイナビ編集部から

今からおよそ一世紀前、北海道釧路市で海運業、船舶代理業を始めた中野回漕店が北海運輸の前身。その後、税関貨物の取扱い免許を受け、1964年には川崎汽船株式会社の北海道における業務を継承し、現在に至る。総合物流会社として、国内輸送、国際輸送・通関のほか、倉庫管理、船舶代理店など、多角的な事業を展開している。それだけに社内にはさまざまな部門があり、それぞれの適性に合う仕事を見つけやすいことは、大きな魅力と言えるだろう。

「北海道発祥で、ここに拠点を置く会社ということもあり、社員の半数以上は道内出身者。一概には言えませんが、そのせいか、おおらかな気質の人が多いように感じます」とは人事担当の森さん。キャリア研修などを実施すると、外部の講師から「活発で前向きな方が多く、いろいろなタイプが揃っている」といった感想を聞くことが多いのだとか。ある意味、ダイバーシティな環境、とも言えるかも知れない。仕事への向き合い方についても、「個々人のスタイルを尊重し、自由に動ける範囲が多い会社だと思います」(森さん)。社員100名ほどの企業だが、まさにチームワークで日本の物流を動かしている。そんな気概も、それぞれのインタビューの随所に伺えた。

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業務のシステム化など、効率的に仕事をこなしていける体制づくりを進め、残業時間は月15時間程度となっている。社員同士のコミュニケーションも、部門を超えて良好だ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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