最終更新日:2026/7/8

南総通運(株)

  • 正社員
  • 既卒可
  • 上場企業

業種

  • 物流・倉庫
  • 陸運(貨物・バス・タクシー)

基本情報

本社
千葉県

取材情報

事業について伝えたい

物流で社会を豊かにするために、挑戦を重ねる

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物流の明日を創造し続けてきた83年間

今井 利彦さん
代表取締役社長

2025年で創業83年を迎える南総通運は、地域に根差した総合物流会社として着実に発展を遂げてきた。自社の利益を追い求めるのではなく、物流を通した豊かな社会の実現に心を砕いてきたからこそ、これだけの長きにわたって活動し続けられているという。この83年間同じことを繰り返してきたわけではない。物流の変化を先取りして、常に挑戦を重ねてきた長い道のりだった。経営トップの今井社長に同社の強み、将来に向けたビジョンなどについて語ってもらった。

83年の歴史の中で、変化を柔軟に捉え続ける

1942年に千葉県内の11社の運送業者が経営統合することで誕生した私ども南総通運は、太平洋戦争開戦の翌年という苦難の時代に、車両12台、従業員数95名のごく小さな組織で事業を開始しました。当時は国鉄の貨物列車での輸送が物流の主体でしたが、旧11社は現在の外房線の駅から小口の届け先までのトラック輸送を担う通運会社(鉄道利用運送事業者)でした。戦時下の国策により、日本の物流体制を整備していくべく、地方の通運会社の合併が進められたのですが、当社もその流れの中で生まれた背景を持っています。

地域社会の皆様に支えていただきながら創業83年を迎えました。この間、物流の形は大きく変化を遂げてきましたが、当社も常に変化し続ける歴史を紡ぎ続けてまいりました。最初の大きな転機となったのは高度経済成長期。物流量が急激に増加したのを受け、鉄道輸送以外にもトラック輸送に注目が集まる時代となりました。当社では新しい物流インフラとして倉庫に着目し、メーカーをはじめとする顧客の要望に合わせて倉庫を建設する戦略を取りました。単に保管をするのみならず、輸出するための梱包、品質を保つための検品、説明書を挟むといったオペレーションを手掛ける。文字通り物流に付加価値を加える倉庫運営を通して、顧客の信頼を獲得してまいりました。

時代が平成に入って以降は、輸送、保管といった枠を大きく超え、オペレーション、流通加工、工程管理などトータルにまとめ上げた物流の提供が強く求められています。物流倉庫の運営などで確かなノウハウを蓄積してきた当社では、物流の重要性が高まる時代においてもお客さまの求める物流サービスを柔軟に提供できていると自負しています。

とはいえ、大手のような資金力はないですから、各種インフラの投資で戦うのは難しいと言わざるを得ません。しかしながら、世の中には大手物流会社のフルパッケージのサービスでは、オーバースペックとなってしまうお客さまが多いのも事実。一人ひとりのお客さまの声に耳を傾け、求めている物流を浮き彫りにした上で、キメ細かく最善のカスタマイズを行う。個別の課題の解決に力を注ぐ“ソリューション”を提供してきたことが、私どもの何よりの強みとなっているのは間違いありません。小回りが利くコンパクトな組織であり、意思決定の迅速さもソリューション力を高める要因となっています。

南総通運の風景

創業83年を迎えた歴史ある南総通運。従業員数95名から事業を開始し、現在は1200名規模へと成長。時代とともに変化する物流を先取りし、常に挑戦し続けてきた結果だ。

物流の見える化にも積極的に取り組み、新時代を切り開く

現在、当社は約7万5000坪の倉庫、約370台の車両、約1200名の従業員を抱える組織となりました。創業の地である千葉を地盤にしつつ、茨城や埼玉などにも拠点を展開しており、神奈川にも中長期的には進出を計画しているところです。創業の地でもある千葉県は京葉工業地域に代表される工業地帯が広がっているだけに、当社もメーカー物流を数多く請け負ってきました。一方で全国有数の農産県ですから農業関連の物流も多いですし、BtoCの小売サービスを提供する企業も数多く拠点を構えているだけに、多彩な物流に対応できる力がおのずと醸成されました。

中でも特徴的なのはオートモーティブ事業。昭和60年代から輸入車を保管するモータープールを運営しており、現在は海外の某メーカーの車両をほぼ全てお預かりしています。単に保管するだけに留まらず、空気圧・バッテリーのチェックといった整備点検、輸送時についた傷を直す板金塗装、オートバイへのETC装着なども提供。今後、EVやFCVが主流になってくる中では整備に求められる技術も変わっていくでしょうが、その点にも対応するべく着々と準備をしているところです。この事業から発展して国産トラックなどのリース車両をお預かりし、閑散期に車検や点検等を行って繁忙期にお返しするという事業も進めています。

面白いところでは警備事業も行っています。取引先にはセキュリティが重要視される工場が多いことから、物流のみならず守衛等の警備の人員も当社にお任せいただいているというわけです。モノを動かしていくのが物流ですが、物流の枠を超えて多彩な方向に軸足を伸ばしているのがお分かりいただけるはずです。

今の時代、お客さまに強く求められている物流は“見える化”“予測”といったキーワードで表現することができます。例えば、私どもでは大手飲料メーカーの人気商品を扱っていますが、販売量が増加する初夏に「今現在何万ケースがあるのか」「向こう何週間の予定で何万ケースが入荷されるのか」を細かく見える化した上で、貨物の必要保管坪数を『予測』し、お客様の販売機会を失わぬよう、季節波動に対しても最善を尽くさせていただいております。情報システム化の発展から、トラックが今どの道を通過していて、何時何分に入庫するかも細かく把握しています。これからの物流業界はますますDX・IT化が進み、あらゆるプロセスが見える化されていくことになるでしょう。

南総通運の風景

自分で考えて行動できる社員の育成に励む今井社長。「失敗を恐れずに挑戦をしてほしい」と未来の社会を担う学生たちにエールを送る。

長期的なスパンで成長できるように、社会を豊かにするという視点をいっそう磨き上げる

物流の見える化で言えば現在はバーコードでの管理が主体ですが、ほどなくして電子タグでの管理となります。よりいっそう情報が捉えやすくなり、さらなる変革が訪れることでしょう。そうした中では物流会社もDX・IT化に精通した人材育成が急務となっていると感じています。

物流業界の課題である「2024年問題」への対処も不可欠です。働き方改革関連法により2024年4月から「自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制」が設けられ、時間外労働が厳しく制限されております。特にトラックドライバーの労働環境にかかわる法律ですが、物流に携わるすべての人たちが明るく楽しく自己実現できる職場環境を整えるのが私どもの至上命題だと捉え、2024年に働きやすい職場認証「3つ星」を取得するなど、積極的な取り組みを行っております。

これらの課題に取り組みながら、100周年を見据えていく所存です。感染症の流行、海外での侵略戦争の発生など、今もって想像できない状況が発生し続けています。こうした時代の中では近視眼的に利益を追い求める昨今の風潮を変化させ、長期スパンでの企業の成長を実現させていくべきだとの思いをいっそう強くしています。そもそも物流倉庫を開設するとしても、2~3年で利益が出るわけではなく、50~60年という中長期的な視点での投資となりますので、なおさら長い目で持ったビジネス創出が重要となるのです。

だからこそ、私たちは改めて「物流を通して社会を豊かにする」という会社の基本に立ち返っていく所存です。年商200億円の達成、取引先700社から1200社への拡大といった数値的な目標は打ち出してはいますが、逆風が吹いたとしても耐性がある強固な事業構造を作ることが先決であり、そのためには、自己満足型の投資ではなく、社員とその家族、お客さま、協力会社、そして社会を豊かにするという視点を真っ先に掲げるのが企業価値向上つながるはずです。

南総通運が80年の長きにわたってやってこられたのは、社員の努力と関わる皆さんの理解の賜物に他なりません。ただ、長い時間をかけて知らぬ間に安定志向に陥り、現状維持を続けていく思考に陥ってしまうと、それが後退の始まりとなってしまうことでしょう。こうした点を打破するためにも、社員一人ひとりが自ら考えて行動し、主体性を持って“事業を作る”集団に成長をさせたいと強く思っています。

南総通運の風景

経済産業省からは「地域未来牽引企業」、千葉県からは「ちばSGDsパートナー」の認定を受けるなど、社会に貢献する企業としても責務を果たしている。

学生の方へメッセージ

社会が変化し続けている今、物流を含めた世の中のさまざまなサービスの形も変わっていこうとしています。企業研究する段階でも、その会社が何を目的にしながら、どういう方向に進んでいこうとしているのか、しっかりと浮き彫りにしていくのを意識してください。企業がどんな未来を見据えているかを掴んでおけば、長く働いていく上での気持ちを維持するための力となっていくはずです。

南総通運で言えば、トラック運送や倉庫業などの物流を手掛けつつ、大きな目的としては「物流を通して社会を豊かにする」というのを掲げています。物流は単にモノを運ぶだけの仕事ではなく、敏感に変化を捉えることで、より豊かな社会づくりに貢献する仕事でもあるのです。

これからの物流業界には、自ら積極的に思考して、変化に対してもリーダーシップを発揮して取り組んでいける人材が欠かせないものとなります。現在は実力不足だとしても、将来、達成するためにチャレンジしていく姿勢があれば、おのずと理想の姿に成長を遂げられるはず。そうした意味では、物流業界で将来、どういうふうに活躍したいのか具体的にイメージをして、その将来像を達成できる環境が広がっている会社なのかという点にも着目をして企業研究を進めてみてください。
管理部長・田中 英之>

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田中さんが入社した15年前は、社員数700名程度だったという。そこから1200名規模に成長。物流に求められる要素も増え、業界の大きな変化を体感し続けている。

マイナビ編集部から

創立83周年の歴史を誇る南総通運は、物流を軸にした総合ソリューションを提供することで、千葉県をはじめとする地域の企業の発展をがっちりと支え続けている。人材こそが物流を支える柱だからと社員育成には特に力を注いできた企業でもある。育成方針は「創造と挑戦」。ますます進化し続ける物流業界においては主体的に物事を考えて挑戦をし続けることで、会社に新しい価値を与える人材を育て上げようというのである。

大志あふれる社員たちの可能性を開拓するべく、新人研修や階層別研修などの場を整備するのはもちろん、定期的に異なる部署を経験できるジョブローテーションなども行っている。物流業界は実に多岐にわたる業務を有しており、倉庫内のオペレーション、トラックなどの運輸、営業といった職種によって、仕事の進め方もガラリと変わるという。おのずと職種による価値観の違いなども生まれがちだが、多岐にわたる業務に向き合ってきた新卒たちが、チームとして一体感を持たせる潤滑剤として機能しているそうだ。今井社長は「人間力の醸成に注力している」と語っていたが、まさに人の力で信頼の土壌を耕している若い力たちが、南総通運では続々と育っているようである。

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先の100周年を目指すために最も大切なことは、安定志向から脱却し、現状打破の精神で未来を創り上げる力だ。今後も従業員と一体となって100年企業を創り上げていく。

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