最終更新日:2025/6/1

(株)テクノツルガ

業種

  • プラント・エンジニアリング
  • 機械設計
  • 設備工事・設備設計
  • 建設
  • 重電・産業用電気機器

基本情報

本社
福井県

取材情報

経営者の視点

大規模ではないが、企画から設計、施工、試運転、修繕まで一貫担当できる大きな喜び

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売上向上よりも、社員一人ひとりのやりがいを第一に考えていく

敦賀セメントの機械・電気部門を支えるグループ会社とあって、社員数もかなり多いと想像していたが、その数は41名と少数精鋭。社員一人ひとりの技術レベルがかなり高度だということに他ならない。高度な技術はどのように培われ、生かされているのか。そして今後はどのような展開を考えているのか。2017年6月に社長に就任した小谷浩一氏に話をうかがった。

機械の基礎を持っていれば、挑戦できる仕事はたくさんある

弊社は敦賀セメントのグループの一員として、1996年に設立しました。業務は、敦賀セメントの機械・電気部門を中心に、建築・土木部門も手掛けている総合エンジニアリング。セメント工場の安全運転が主な任務です。工場としてはそれほど大規模ではありませんが、社員達は学生時代に身につけた学びや技術をそのまま仕事に生かせる、やりがいのある職場だという自負があります。
大学で機械科だった社員が在籍していますが、実は就職するまでセメントと機械が結びつかなかったという者も多かったようです。私もその一人です。私はエンジン系を学んできて、最初は見たこともない大きな装置やセメント工場という環境に戸惑いを感じていました。でも、機械の種類はたくさんあるものの、それらの基礎はほぼ同じ。機械の基礎をしっかり学んでいれば、応用が利くという世界なのです。機械の基礎があれば、機械系でステップアップできるのはもちろん、そこから土木や建築など幅広く携わり、勉強することもできます。仕事を通じて、スキルを広げられるのです。

また機械業務というと、装置や設計業務だけかと思うかもしれませんが、セメント業界では近年、エネルギーや水質や大気などの公害関係にも携わるようになっています。当然、それらの知識や情報、技術も身につける必要性が出てきました。新たな知識や情報を得た上で機械装置の設計などを行うわけですから、スキルアップにもなります。
機械装置が会社独特のもので、そこで経験を積んでいけば慣れていくもの。慣れて馴染んでいけば、さらなる高みを目指しチャレンジ精神も磨かれていく。弊社では自分のやりたいこと、好きな仕事ができる環境なのです。

テクノツルガの横顔

敦賀セメントは地元では広く名前が知られており、『テクノツルガ』には地元出身者が多数在籍している。公的資格取得者も多く、取得時には報奨金も支給される

知名度をもっと向上させたい。そのための技術向上と全国展開

セメント業界における弊社の強みをお話しましたが、当然、弱みもあります。
弊社が位置する福井県はもの作りが盛んな地域で、繊維や眼鏡など、いわゆる軽工業がメインです。一方、弊社は鉄工や発電などと同様の重工業です。軽工業と重工業ではノウハウがまったく違い、繊維や眼鏡などは弊社にとって未知の世界。弱い業種であり、正直なところ対応できるかどうかはわかりません。
かといって、可能性はゼロではないとも思っています。先述の通り、機械の基本はほぼ同じであるし、制御装置やボイラーなどは守備範囲です。それにセメント業界の技術レベルは高いという自負がありますので、他業種との話し合い次第でその技術を生かしていきたいと考えています。

知名度については、福井県内外でもまだまだ低いのが現状です。知名度アップのためには、高い技術と営業力が不可欠です。技術の高さには他社に負けないほどの自信を持っていますが、営業力には改善の余地があります。技術と営業、セールスエンジニアとしての対応も重視していくつもりです。
先般、県外クライアント様からとある大型装置製造の発注がありました。その際、福井営業所(福井県坂井市)で製造し、設置は本社工場スタッフが担当しました。このように会社全体で連携を取りながら、製作管理をしていくことも、今後増やしていくつもりです。

テクノツルガの横顔

敦賀新港のすぐ近く、敦賀セメント工場内に立地。セメントプラントで培った高い技術は、県内だけでなく京阪神をメインに全国にも展開されている

小さな仕事でもやりがいを実感できる環境。自信をもって挑戦を

売上を上げるための一つの方法として設備投資があります。しかし、実は弊社ではそれほど頻繁に行ってはいません。その理由は、売上よりも社員、社員一人ひとりのやりがいを大切にしたい。社員こそが会社の財産という考え方です。現在、社員は43名。工場が大きい割には人数が少なく、まさに少数精鋭で頑張っています。ただ、1人でできる仕事の量は限られていますし、今後、さらに多展開していく上では人数の確保も重要です。

私が若手だった頃は(30年以上前)、数多くの大型建設工事があり、仕事を終える度に大きな達成感や充実感を得ることができました。近年では、時代の流れもあって以前ほどの大規模な工事は少なくなってきています。でも、大規模でなく小規模であっても、仕事をやりとげた後は必ず達成感や充実感を得られるはず。その感覚を若い皆さんにたくさん実感してほしいのです。
弊社は企画から設計、試運転まで一貫して業務に携われます。すべてに携われるからこそ、辛いことや大変なこともあるでしょう。でもそれが学びや知識、経験になっていきます。ですから、社員を含め、若手の皆さんには失敗をおそれずにどんどんチャレンジしてほしい。そして、自分が持っている知識や技術にも自信をもち、諦めずにいろんなことに取り組んでいただきたいです。

テクノツルガの横顔

社員の年齢層は幅広いが、何でも話し合える良好な人間関係なのも同社の特徴の一つ。教育・指導体制も万全なので、仕事への不安や疑問もスムーズに改善、解消できる

企業研究のポイント

企業研究をする上で大切なことは、自分が学んできたことだけにとらわれないことです。
例えば、弊社は機械系や電気系の業務ですが、「セメントのことはわからないから」と、最初から選択肢を外す必要はないと思うのです。最初から視野を広げていろいろな仕事を見れば、発見や感動があるでしょう。そこで初めて興味のあることや生かしてみたいことを考え、選択していけば良いのではないでしょうか。ちなみに弊社には、大学で建築を学んだものの、今では機械設計者として活躍中の社員もいます。

また、学んだことや興味のあることの公的資格の取得も良いでしょう。取得が難しいのであれば、テキストを開くだけでも十分です。そこに書いてある言葉や文章は、働く上で必ず役立ってきます。知識や情報を少しでも蓄積しておくことです。
インターンシップは、いろいろな現場を見る貴重な機会、まさに百聞は一見に如かず! より多くの現場を見学し、会社の雰囲気や空気感を実感して、企業研究に生かしてください。

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オフィスでの小谷社長。「社長室」はなく、自身の机は社員のすぐそばにある。オフィス内は明るくて社長と社員間の距離が近く、気軽で気さくに会話する様子がうかがえる

マイナビ編集部から

「私は現場が好きです。今でも毎日のように現場を見てまわっています」と小谷社長。大学は機械科、エンジン系を学び、同社に就職して早35年。2017年に社長に就任したが、どこまでも現場一筋の人なのである。だから、現場で働く社員の想いや熱意、葛藤というものまで十分に理解しているし、それらを経て個々の成長があることも経験している。
売上も大事だが、まずは人。人が財産だと考えるから、職場環境や教育体制、福利厚生などは充実している。なのに若手社員がまだまだ少なく足りないという。その理由はズバリ、若者にとって「セメント工場の業務がよく分からない」ではないだろうか。
今や知識や情報はネットで簡単に入手できるし、それである程度は理解した気にもなる。しかし、実際に見て、聞いて、触って、五感で得るものに勝るものはない。ネットで得たテクノツルガの情報を持って、まずはインターンシップに行ってみよう。おそらく、考えていたものとは違ったものが見え、感じられるだろう。現場が好き、あるいはもの作りに興味がある人なら、きっと何かしら得るものがあるはずである。

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「かつての私もそうでしたが、若手でも挑戦させてくれる、仕事を任せてくれる懐の大きな社風があります」と小谷社長。挑戦できるから個々のレベルも常に向上している

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