最終更新日:2026/5/9

舛元木工(株)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • インテリア・住宅関連
  • 商社(インテリア・住宅関連)
  • 日用品・生活関連機器

基本情報

本社
広島県

取材情報

事業について伝えたい

「つくる」の可能性は、カタチあるものづくりから、地域と未来創造の領域へ

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3代目が語る、『舛元木工』の未来と地域創生への想い

世界的有名ブランドのODMメーカーとして、そして庄原地域発のものづくりメーカーとして挑戦を続ける舛元木工(株)。3代目代表取締役・舛元幸起社長に、ものづくりへのこだわりと地域の未来に馳せる想いを伺った。

代表取締役社長 舛元 幸起さん

<創業~3代目就任まで>起業家を志した私が、半世紀続く家業の継承を決意した理由

『舛元木工』の創業者は木工職人だった私の祖父です。もとは、ふすまや障子などの木製建具を手がけていましたが、アルミ製の量産品が流通しはじめたのを受けて家具づくりへシフト。チャレンジ精神旺盛だった祖父はどんな無理難題にも決して「できない」とは言わず、創造力と創意工夫をいかんなく発揮して、不可能を可能にするものづくりの高みを追求し続けました。祖父の信条と技術を受け継いだのが、先代の父。父も祖父に勝るとも劣らぬチャレンジ精神の持ち主で、高度経済成長期のマイホームブームでベッドフレームのニーズが高まると、国内トップベッドメーカーとの提携を実現。専用の木工機械を開発するなど技術革新を続け、ベッドフレームに特化した当社ならではの生産システムを確立していきます。

そんな舛元家のチャレンジ精神は“3代目”の私にも受け継がれましたが、当初、私が興味を深めたのはものづくりではなくビジネスでした。家業を引き継ぐつもりはさらさらなく、「ゼロから事業を立ち上げてみたい」と、経営の専門学校に進学。卒業後は起業までの修行のつもりで東京の会社に就職しました。けれど、その就職先が家具販売店だったことで、私は思いがけず家業の素晴らしさに気づかされることになります。社名を直接見聞きすることこそありませんでしたが、店頭に並ぶ有名ブランド家具の少なくない数が『舛元木工』のODM品。多くの人たちにその品質の高さが認められ、目の前で次々と購入されていく様を目の当たりにしたとき、私の中になんとも言えない誇らしさが湧き上がってきたのです。そして「お客様満足を徹底的に追求するものづくりのこだわり、それをカタチにする素晴らしい技術を、絶やすことも人手に渡すこともしたくない」と、家業を引き継ぐ決意を固めました。

とはいえ、それまで当社の木工技術を学んだことのない私が、いきなり経営の舵を取れるはずもありません。まずは製造現場に立ち、数年かけて木工技術とともにお客様の期待を超えるものづくりの姿勢を徹底的に叩き込みました。そして、本格的に経営を引き継ぐと大幅な組織改革に着手。先代はカリスマワンマン経営者で、営業からデザイン開発、製図、製造までオールマイティにこなしていましたが、私は「従来のやり方では今後の事業継続が危うい」と、社内外から各部門のリーダーを擁立。裁量をしっかり与えて、それぞれが自立的に機能する体制を整えました。

『舛元木工』の強みと魅力

当社の企画開発部隊がお客様の要望に細やかに対応した設計、期待を超える多彩な提案ができるのは製造経験を通じて構造・形状や仕組み・仕様を学びつくしているからこそ。

<新事業も続々スタート>地域資源の活用で広がり続けるものづくりの新たな可能性

それから数年を経て、新体制はようやく機能しはじめましたが、3代目としてやるべきことはそれだけではありませんでした。当社は、世界3大ベッドブランドすべてとライセンス契約を結ぶODMメーカー。それは当社の成長基盤を支えるとても強力な礎ですが、依存度が高すぎれば取引先の判断次第で経営が大きく傾くリスクに危機感も感じていました。加えて近年は、人口減少に伴う市場縮小も現実味を帯びはじめています。

そんな現状を打開するために取り組んだのが、オリジナルベッドフレームブランドの実現です。当社にはそもそも祖父の代から受け継がれてきたゼロイチのチャレンジ精神が息づいています。また、社歴は長いですが若い職人・技術者たちも順調に育ち、今までにない新たなチャレンジに臨める土壌も整っていました。そこで、人気インフルエンサーとタッグを組み、実用性だけでなくデザイン性にもこだわりを持つ感度の高いユーザーをターゲットにした『QORDA』を発足。2025年1月のリリース直後から、大きな話題を集めています。

一方、ここ庄原市は山林が市域の8割以上を占め、古くから林業で発展を遂げた地域。けれど、近年の担い手不足によりせっかくの資源が活用されないばかりか、山林の荒廃は自然災害のリスク因子ともなっています。当社は外部からの受託生産で発展してきた企業ですが、庄原地域に根差して木工業を営み、地元出身の社員に支えられてきた以上、地域の維持発展に果たすべき使命は決して小さくありません。そこで当社では、地元産材の活用を通じて地元林業の再興に寄与すべく、これまで個別の問い合わせに対応してきたオリジナル木製雑貨の企画製造を本格化。今後は木製遊具・玩具遊びや木工体験などが楽しめる施設づくりにも取り組み、地域の子どもたちが日常的に木の魅力に触れられる環境を広げていきたいと思っています。また、ここ庄原は築100年超の古民家が数多く残る“古民家の町”でもあります。放置すれば深刻な空き家問題にもつながりかねない木造古民家ですが、当社ではこれをフルリノベーションし、自社ブランドのベッドと取引先のベッドマットで「最高の快眠体験」ができる古民家ホテルとして再生する事業を計画中。3年以内の運用開始を目指し、近く、若い世代を中心としたプロジェクトチームを発足する予定です。

『舛元木工』の強みと魅力

提示された図面をただカタチにするのではなく、品質やコスト、意匠面でのブラッシュアップを加えて提案するのが当社の流儀。取引先とともに企画開発会議へ臨むことも多い。

<未来への挑戦>木製プロダクトのODMメーカーから、地域の未来創造企業へ

とはいえ、受託生産事業が当社の中核であることに変わりはありません。必要とされるODMメーカーであり続けるために、私たちは日々絶え間ない技術研鑽とさらなる提案力の強化に取り組んでいます。特に近年はAIやIoTといった先進的なテクノロジーを活用した生産技術の開発にも注力。低コストで個別生産へ柔軟に対応できる少量生産技術の確立を図りながら、生産計画の均衡化を目指し、当社のものづくりの優良性・優位性をいっそう発揮していきたいと考えています。

そんな当社が今後目指すのは、ものづくりの概念を大きく拡張した次世代型のものづくり企業。お客様の生活を豊かにする「プロダクトをつくる」と同時に「地域の活力、地域の未来をつくる」地域創生機能を併せ持つことで、ものづくりの可能性は無限に広がり、また、それを担う社員たちの可能性も大きく切り拓かれていくでしょう。

そこに到達するには、まだまだ多くの挑戦が必要です。特に、長年にわたって培われてきた高度な技術・ノウハウを確実に継承しつつ、新たな発想とチャレンジ精神で新しい時代を創造するには次世代リーダーの育成が不可欠。ただ単に「ものづくりが好き」という人はもちろん、より大きな枠で「ものづくりの可能性を広げたい」という想いを持った人材をひとりでも多く育てていくのも、私の使命。中には「ものづくりに興味はあるが、下積み期間が大変そう…」と躊躇する人もいるかもしれません。確かに、最低1年程度の現場経験がなければ全体像を把握することも、その先の未来を描くこともできないでしょう。けれど、そこから先は本人の頑張り次第。経験の浅い若い世代にこそ、その感度の高さを発揮して新しいアイデアをどんどん発信・実現してほしいと期待しています。

もちろん当社では、その成長や挑戦を最大限の環境づくりでバックアップするつもりです。以前から社員のワークライフバランスの改善には努めてきましたが、大切なのはありきたりの制度設計ではなく、誰もが理想の働き方を実現できる環境を整えていくこと。実際、育児中の社員から「保育園の送迎と勤務時間が合わない」という相談を受けて時差出勤制度を導入したことも。ないものはつくり、不可能は可能にするのが当社の真骨頂。今後も、多様化し続ける現場のニーズに真摯に向き合いながら、よりよい組織、よりよい未来を創造し続けたいと思っています。

『舛元木工』の強みと魅力

自社ブランドを展開する当社では、ODMで磨いた発想力・技術力をより自由なものづくりに昇華させる機会も十分。積木玩具は、庄原市の出産祝い品にも採用されている。

学生の方へメッセージ

企業研究にあたっては、情報サイトや企業HPなどを活用した情報収集に力を入れる人も多いのではないでしょうか。確かにそれも必要なことですが、むやみに膨大な情報を集めても、最後に選び取るのは1社だけ。希望の業界や職種が明確になり、数社程度に志望先が絞り込まれたら、あとは自分の直観に頼るのもいいと思います。気になる会社へ実際に足を運んでみたり、インターンシップに参加する中で感じる「この会社、なんかいいな」という直感は、意外と的を射ているものです。表面的なデータに振り回されず、五感を使って体感する機会も大切にしましょう。

そしてその際は、仕事内容や現場環境だけでなく、人事担当者や経営者、先輩たちの人となりや社内の人間関係にもぜひ注目してみてください。選択するのは「企業」でも、合う・合わないの最大の判断材料になるのは結局「人」だと思います。職場の人間関係は、仕事へのモチベーションやスキルアップにも大きく関わるため、「この人と働きたい」「こんな風になりたい」と思える存在がいるかどうかをしっかり見極めましょう。学生時代の貴重な機会を存分に生かし、悔いのない企業研究を行ってください。
【山口さん/2024年新卒入社】

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山口さんが舛元木工を選んだのは「企画・デザインとものづくりの両方に携わりたかったから」。同社では、同様の理由でIターン入社した新卒社員が大勢活躍している。

マイナビ編集部から

古くから林業で栄え、戦後復興の中で木製ベッドフレームの製造が隆盛した広島県庄原市。そんな時代の潮流に乗り、着実に発展を遂げてきたのがこの地に根差して創業60余年を迎えた『舛元木工』だ。創業後しばらくは小さな家具工場に過ぎなかったが、持ち前のチャレンジ精神を発揮し一歩先を見据えて道を切り開いた代々の経営者たちの手腕により、今や世界の三大ベッドブランド全社のODM製品を手がけるメーカーに成長した。事業性質上、社名が人目に触れる機会は少ないが、国産品質へのこだわりとものづくりへの純粋な探求心はもちろんのこと、先進的なテクノロジーへの親和性も高い同社への業界評価は抜群。機械量産品が主流の今日にあって、今なお職人の手仕事を重んじて技術研鑽し続けていることも、同社のものづくりが信頼される理由の一つだ。

ただ、現社長はそんな目先の評価・安定の上に胡坐をかいてはいない。なぜなら昨今の世界情勢を見てもわかる通り、潮流は時々刻々と変わり、思いもよらない壁が突然立ちはだかることもあることを知っているからだ。しかしだからこそ、同社が挑戦の歩みを止めることはない。なぜなら想いや理想がなければ、カタチにすることなど決してできないことも知っているから。その躍動感あふれる環境が、若手のさらなる研鑽と挑戦を促し、無限の未来へつながっていくことを強く感じられる取材であった。

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各世代がバランスよく集まる同社には熟練社員も健在で、若手にとっては頼れる存在。世界的ブランドを相手にしつつも、地方の中小企業らしい穏やかな風土が広がっている。

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