最終更新日:2025/6/1

テクノ・モリオカ(株)

業種

  • 精密機器
  • 医療用機器・医療関連
  • 機械設計

基本情報

本社
宮城県、山形県

取材情報

記事で読む社会科見学

生活に欠かせない「水を創り、水を見守る」技術と製品で社会に貢献しています!

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社内一貫体制で培った独自技術や製品でモノづくりの現場を支える

「水を創る水処理機器」、「水を見守る水質機器」、「支える力 制御機器」の3つの事業を展開。

水を通して医療現場や半導体をはじめとするものづくりを支える企業として全国で実績を築く。その最前線で活躍する若手技術者に製品や技術の強み、仕事のやりがいなどを取材してみた。

■齋藤 厚介 (写真右)
技術課/2019年入社
主な仕事:自社ブランドである水質機器の基板回路設計、ソフトウエアの開発設計

■高(※はしごだか)橋 明日香 (写真中央)
水質機器課/2014年入社
主な仕事:自社ブランドである水質機器の製造(作業指導・組立から完成品まで)

■片桐 康基 (写真左)
水処理機器課/2017年入社
主な仕事:高度精製水装置や純水装置の筐体設計

新製品開発はトライ&エラーの連続。固定概念にとらわれない発想で課題を解決する!

当社では、電気伝導率を測定して水の純度を測る水質センサーや水質管理機器、水質測定機器の自社ブランド「Sensing eye」を開発しています。業界に先駆けてコンパクトサイズのアンプ一体型センサーを発売するなど、お客様のニーズに対応した新製品開発にも注力。その技術力や製品は高く評価され、全国の医療・製薬業界や半導体工場をはじめ、幅広い分野・用途で使用されています。

私は自社ブランド製品に搭載する基板の回路設計やソフトウエアの設計・開発を担当していますが、前例のないものづくりは常に試行錯誤の連続です。特に印象に残っているのは、業界最小サイズで高機能スペックを凝縮した電気抵抗率計を開発したことです。半導体の洗浄では大量の純水を使用しますが、もし、少量でも純度の低い水が流入した場合、品質に大きな影響を与えてしまいます。そのようなタイムラグをなくすため、センサーの反応速度を上げても安定するように回路設計の改善や部品の追加を検討。チームのメンバーと仮説検証を繰り返し、1年をかけて新製品をリリースしました。このときに学んだのは、固定概念にとらわれないこと。仮説を立てることは重要ですが、その反面、視野が狭くなるリスクがあります。このときは、些細なことから偶然、原因を見つけましたが、課題解決ができた瞬間には何とも言えない達成感を覚えました。

これからの目標は、自社ブランドでニッチトップメーカーになることです。医療現場やものづくりに貢献できる新製品開発に注力する一方で、こだわりをもったお客様向けのBtoB・C事業にも挑戦し、「水質測定ならSensing eyeだね」と言われるようになったら嬉しいですね。
(齋藤 厚介)

まだある会社・仕事の魅力!

上司や先輩、他部署のメンバーとの距離感が近く、コミュニケーションが取りやすい職場です。若手の意見を聞き入れ、採用してもらえるのでやる気もぐんと高まります(齋藤)

なぜこの工程が必要なのか作業根拠を理解し、チーム全員で高品質なものづくりを目指す

私は学生時代、基板の半田付けや電子機器の組立の実習をきっかけにものづくりの面白さを実感。入社以来、自社ブランドの水質機器の部品加工から組立、検査などに携わっています。当社は、社内一貫生産体制を構築し、製造スタッフ全員がすべての工程に習熟したマルチタスク人材として活躍。お客様の急な依頼に対応できるだけでなく、一人ひとりが幅広い視野で業務改善や品質向上に取り組んでいます。年代やキャリアを問わず、日常的に「こんな方法を試したらどうだろう」と気軽に意見を交わしながらチーム力を高めています。

私自身、前後の工程の製造スタッフが作業をしやすいように意識しながら高品質を追求して取り組んでいます。水質機器は高精度が求められるため、すべての部品をキレイに洗浄して、組立後にはミクロン単位で寸法を計測。各工程の作業根拠を理解しながら手順書に沿って仕事を進めています。一人ひとりが「いいものをつくろう」と責任を持って取り組むチームそのものが強みであり、当社の技術力や信頼につながっていると思います。そんな日々の仕事の中で感じるやりがいは、小さな部品の加工から組立まで、自分の手で完成品まで手がけられること。技術やコツを掴むためには長い年月を要しますが、今では自分一人で60種以上の製品を製造できるようになり、成長が目に見えてわかることもモチベーションになっています。

製造工程の主任として生産工程の管理や人員配置を任されるようになりました。なかでも後輩指導は、人に伝えることの難しさを実感しています。まずは指導力を高め、チームワークのいい職場をつくることが目標。誰もが気軽に意見や提案のできる風通しのいい雰囲気づくりを心掛けるとともに、一丸となってよりよい製品づくり取り組みたいと思います。
(高(※はしごだか)橋 明日香)

まだある会社・仕事の魅力!

当社の製品は日常生活で目に触れることはありませんが、医療や半導体といった分野に欠かせないもの。世の中に役立つものづくりに誇りを感じます(高(※はしごだか)橋)

一点モノ装置の設計は、お客様や各分野のプロとの綿密なコミュニケーションが大切

水処理機器課は、水を創る装置を手がけています。代表的な製品である医療用高度精製水装置は、人工透析や注射剤に使われる高品質な精製水を安定供給。また、純水装置は精密部品の洗浄をはじめ、様々な工場で使用されています。当社は、設計から製造、メンテナンスまでの一貫体制を構築し、一点モノの製品を手がけられることが強みです。

私は装置の筐体設計を担当。お客様との打ち合わせで工場や施設のスペースに合わせたサイズや仕様を聞き、精製水をつくるフィルターなどの配置を考えて設計を行います。常に心がけているのは、お客様をはじめ、製造現場や外注先と綿密にコミュニケーションを取ることです。製造メンバーから意見を聞いて作業効率やコスト削減を図ったり、部品交換などのメンテナンスがしやすいように配慮。図面を見せながらお客様に要望を伺い、使い勝手のいい高品質な製品を追求します。多くのメンバーが関わり、一つの製品をつくっていくため、社内外の調整が難しいですが、自分で創意工夫した提案が採用され、お客様に喜んで頂けたときにやりがいを感じます。

水処理機器は、お客様のニーズに合わせた設計が基本ですが、ほぼ仕様が決まっている部分の標準化に着手しました。何度も図面を描き、製造現場のメンバーと意見交換をしながら短納期・コスト削減を実現でき、会社に貢献できたことが嬉しかったですね。現在は、大学での経験を活かして3次元CADの操作を覚え、実務でも本格的に使用。お客様から「立体的でわかりやすい」と好評を得ています。このように若手も新しいことに挑戦できる風土が定着する当社で、今後も意欲的に仕事に取り組んでいきたいと思います。
(片桐 康基)

まだある会社・仕事の魅力!

今までにない製品や付加価値を生み出す仕事。常に新しいやり方や視点、柔軟性が求められ苦労をしますが、課題を解決するたびに成長を実感できます(片桐)

企業研究のポイント

【自分のやってみたい仕事を軸にしよう】
企業研究画面に登場した先輩たちは、3人とも「自分の好きなこと・やってみたいこと」を軸に企業選びを行い、ベストマッチを図っています。まずは自分自身を振り返り、どのような業界で、どんな仕事をしたいのか、そして自分に合った働き方という観点で企業研究を進めてみてはどうでしょう。同じ職種でも手がける製品によって働き方は変わってきます。当社のような一点モノの製品では、その案件ごとに仕様や性能が異なり、お客様のニーズに応えていくために創意工夫。トライ&エラーを繰り返しながら、よりよい製品づくりを目指します。そのため、長期的に取り組むことが得意な人には最適な仕事です。

【会社の将来性について調べてみよう】
もうひとつ、3人に共通するのは、生活に不可欠な「水」に関わる技術や製品で社会に貢献したいという志望理由を挙げている点です。当社の製品は医療や半導体などの製造工場でのものづくりを支えるもの。社会に貢献しながら長年にわたり安定的な経営を続け、今後は環境に優しいSDGsの取り組みとしてさらに需要は拡大していくでしょう。ぜひ、企業の将来性という視点でも研究を重ね、みなさんの若い力を次世代の日本のために活かしてほしいと思います。

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「やってみたい分野であれば、仕事でも楽しく頑張ることができます。興味のある企業を見つけたら、インターンシップや会社見学会を積極的に活用してみてください」と3人。

マイナビ編集部から

少子高齢化が加速する「医療」、そして自動車や家電製品の技術進化が著しい「半導体」は、日々のニュースで頻繁に取り上げられている。この注目を浴びる業界を社内一貫生産体制で支え続けているのが、テクノ・モリオカだ。同社の製品は日常生活で目にする機会は少ないが、医療用高度精製水装置は人工透析などに使用され、純水装置は半導体の洗浄に大量に使われる純水を創り出す。さらに水質管理・測定に必要な機器を自社ブランドで展開し、業界内でも注目度の高い企業となっている。食品や農業、水産といった新分野の製品づくりを本格始動するため、2022年4月に新規事業戦略室を発足、2025年には仙台本社の新社屋が完成し、研究開発の拠点として新たに動き出す予定。

このような将来ビジョンを達成するために人材育成に力を入れ、若い社員が新しいチャレンジができるようにチャンスを与えている。最初から成果は求めず、仕事のプロセスや努力もきちんと評価することで、失敗を恐れずに何事にも前向きに取り組める風土を形成。上司や先輩に優しく見守られながら、笑顔でのびのびと活躍する若い社員たちは、「自らの働きで、生きがいと生活の質を高め、人生を楽しく豊かに」という企業理念を体現している。そんな恵まれた環境の中で、これから会社とともにぐんぐん成長し、社会に貢献していくであろう。

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自社ブランド「Sensing eye」では、先端技術を活かした新製品を次々と開発。全国の医療やものづくりの現場で使用され、社会に貢献しています。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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