最終更新日:2025/6/1

コンドーテック(株)【東証プライム上場】

  • 上場企業

業種

  • 商社(建材)
  • 商社(鉄鋼・金属)
  • 商社(その他製品)
  • 金属製品
  • 建材・エクステリア

基本情報

本社
東京都、大阪府

取材情報

記事で読む社会科見学

メーカーと商社の2つの顔で、日本の建設インフラを支える

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コンドーテックの事業内容や強みを紹介

矢田 裕之
専務取締役 管理本部長

郷 貴博
関東工場 工場長

住谷 小央里
鉄構営業部 北関東支店 業務課 主任

建設資材の商社であり、メーカーでもあるコンドーテック。全国各地のマンションや商業施設、公的施設など、多彩な建造物に同社の製品・商品が用いられているというが、具体的にはどのような形態の事業を営んでいるのか。会社の全体像を熟知する経営陣の矢田専務、モノづくりを担う関東工場の郷工場長、メーカー機能の営業面を支える住谷さんに、それぞれの立場から同社を紹介していただいた。

【矢田専務】土木建設業界の現場に向けて、スピーディにモノを提供することで社会に貢献

コンドーテックは、土木建設のインフラ工事に欠かせない「建設資材」のメーカー兼商社として、実に70年以上の歴史を紡いでまいりました。モノづくりを担うメーカーと多種多様なモノを仕入れる商社。異なる2つの顔を有しているのは、お客さまが望む建設資材をワンストップで提供することが、スピーディな工事の実現に直結するからにほかなりません。現在、製品数では5万種類を超える豊富な建設資材を有していますが、東西2つの物流センターに加え、全国48拠点全てが必要な在庫を管理するなどして、いち早くお客さまのもとに製品をお届けする体制を整えています。

メーカー機能もスピードを第一にしています。各工場では建築用ターンバックル、アンカーボルトといった建材を製造していますが、建物のサイズや空間の大きさによって必要となる長さが大きく異なるので、一つひとつの注文に合わせてカスタマイズして提供しなくてはなりません。当社では各地域に配置した4工場を稼働させることで、全国どこでも短納期でお届けすることができるのも信頼の源泉となっています。

今後の目標としては、2020年代にグループ売り上げ1,000億円達成を掲げています。その実現に向けては、従来路線の拡大を軸として、営業拠点が出ていないエリアに進出して新規開拓に努めていく考えです。M&Aを活用した関連業界の進出にも精力的に取り組んでおり、電材会社や足場会社などがコンドーテックグループに加わることで、事業のすそ野も広がりました。

社訓として掲げるのは「豊かな社会づくりに貢献する」。事業そのものが土木建設に深く関わる当社は、豊かな社会の実現に大きく貢献している企業であると自負しています。社会を支えるために、災害復旧にも率先して尽力。そのほか、水害対策のために全拠点に大型の土のうを在庫することや、台風の進路を先回りして予測した上で、被害が大きくなりそうな地域にいち早く資材を送り届けるなどしています。

最近は社内プロジェクト「ビジョン2040」がスタート。年齢や役職を問わない20~50代の社員が集い、2040年に当社をどのように発展させていきたいのか、社員起点で考える場として機能しています。そのほか、縦横のつながりを超えてコミュニケーションできる場も数多く用意。社員が中心となって、社会を支えるコンドーテックの明日をつくり上げていってほしいと思っています。

休日も充実!

近所に住むお孫さんとの時間を楽しんでいるという矢田専務。ミュージカルなどの観劇も趣味の一つ。役者の動きや声の出し方が、営業としての所作の参考になったことも。

【郷工場長】人が笑顔になれる工場をつくるべく、創意工夫を繰り返す

当社では北海道、滋賀、福岡、そして茨城県結城市の関東工場の4拠点で、自社の建設資材の製造に取り組んでいます。主要製品の一つに上げられるのが「建築用ターンバックル」。建物に取り付けられている“×”型の筋交いで、耐震機能を高める補強材として活用されています。駅舎の天井によく使われていますので、学生の皆さんも日常的に目にされているかもしれません。また、構造物の基礎に柱を固定するために用いられる重要な部品「アンカーボルト」も多彩な製品を製造しています。

私が率いる関東工場では、主に関東と東北エリアに向けた生産を手掛けています。ターンバックルやアンカーボルトは法律で規格が決まっているとはいえ、現場に合わせて長さなどを変えていく必要があるため、基本的には全て受注生産品となります。約70名の工場の従業員たちは、製造はもちろん、設備のメンテナンスや改善、営業拠点からの見積もりや受注対応、人員や資材、工程の管理、完成した製品を検査する品質管理など、さまざまな役割を担いながら工場を支えています。

私は工場長として、安全を最優先にしながら、高品質で適正なモノづくりができるように全体を管理しています。新卒で20年以上前に入社した私は、この立場を任される以前、関東工場内の実務に携わっていました。設備の管理や導入などを長く担当してきたなかで、思い出深いのは10年前、自動化設備の導入を進めたこと。社内でも事例がなかった技術を採用し、計画どおりにうまくいかないこともありましたが、根気強く関係者と情報を交換しながら、なんとか形にしていくことができました。

この案件以外にも未知なることに挑戦する機会は多々ありましたが、思いつきで物事を進めてしまうと、いずれ壁に突き当たってしまうのが常です。まずは現状を整理して状況把握、工夫できる部分を探し、改善を重ねて成果までもっていく。そんな地道な繰り返しの末に工場の設備が改善され、作業者から「楽になった」と言ってもらえたときの喜びは格別でした。

関東工場には、まだまだ自動化できる部分が数多く残されています。省力化を図れば残業時間が少なくなり、働く人間のワーク・ライフ・バランスを向上させることができます。設備を使う者も、導入する者も、等しく全員が笑顔になれる職場をつくれば、おのずと多くの人が集まってくる。そんな風に考えて、工場を俯瞰し業務にあたっています。

休日も充実!

郷工場長は、お子さんとバドミントンを楽しむ休日を過ごしている。スポーツを通して家族と触れ合うことが、絶好のストレス解消となっているそうだ。

【住谷さん】生産現場に直結した営業職には、工場で働く人たちへの思いやりが欠かせない

私が所属する鉄構営業部は、当社のメーカー機能を支える部署。建築用ターンバックルやアンカーボルトといった建設資材に関して、主には各地の建築や土木の現場からの注文に応えるべく、工場との納期等の調整、納品までの管理などに奔走しています。鉄構営業部の北関東支店では、茨城県や栃木県、群馬県の一部のお客さまを担当しています。

支店・営業所の中で主に対面して打ち合わせするのは営業課の役割で、業務課ではオフィスにいながら電話やメール、FAXでのコミュニケーションで顧客とやり取りしています。当社のメーカー機能と商社機能を問わず、全ての建設資材の窓口となるのが営業であり、よりメーカー色が強いのが鉄構営業部と考えるとわかりやすいでしょう。私自身、文系出身ですので建設資材に関しては全く知識がないまま入社しました。最初は戸惑ってしまうことばかりでしたが、ペアを組む営業担当者はもちろん、周囲の先輩や工場の生産現場の人たちにも助けてもらいながら、一つひとつを積み上げてきました。

この仕事で難しいのは、どうしても短納期の依頼が多いこと。「明後日までに200本のアンカーボルトがほしい」といった難しい案件などは調整に苦慮させられます。それでも工場にお願いをしながら何とか対応した結果、後日、お客さまから「あのときは助かったよ!」などの感謝の声をかけられたときはモチベーションがぐっと上がります。

そんななかで常に念頭に置いているのは、生産現場があってこその私たちの仕事だということ。忙しい現場には負担をかけないのが大前提ですから、連絡事項はスピーディにわかりやすく伝えることを意識しています。ただ、そんななかでもお客さまの感謝の声は必ずフィードバックしていくようにしています。工場の皆さんはどうしても社外との接点を持ちにくいですが、「ありがとう」の声が聞こえてくれば、次もお客さまのために頑張ろうという気持ちが自然と沸き上がってくるのではないかと思っています。

先日、主任という立場に昇格しましたが、改めてこの仕事は一人だけでは成し遂げられないと再認識。支店全体の数値をチェックしたり、後輩たちの指導のあり方などを見つめ直したりしています。特に指導面は苦手意識も持っているので、自分が培ってきた知識をスムーズに引き継いでいけるように、試行錯誤しながら頑張っていくつもりです。

休日も充実!

月1回は会社の人とゴルフのラウンドに出かける住谷さん。オフタイムでもいつものメンバーで和気あいあいとした時間を楽しんでいる。高校時代から茶道も続けているとか。

企業研究のポイント

企業研究をするなかでは、身近なモノに関わるBtoC企業や、名のある企業から調べていく人が圧倒的に多いと思います。もちろん、それでもいいとは思いますが、たとえ知名度は低くとも、キラリと光る魅力的な事業を展開していたり、安定的な業績を収めていたりする企業は、世の中にいくつも存在しているということは覚えておいてほしいですね。そもそも大企業だからといって、自分に合うとは限りません。だからこそ、業界を決めつけることなく、視野を広げて企業研究することをお勧めします。

また、どこで仕事をするのかよりも、誰と仕事をするのかという視点も大切にしてください。私は法科大学院の出身なのですが、当社で面接を受けたときには「法律に直接的に関わる仕事はない」と断言された一方、「法律に関わらなくとも、あなたに合う仕事はある」と総務や経理といった仕事の魅力を語ってくださいました。一人の学生に対して真剣に向き合い、その可能性を広げるような対応をしてくれる会社であることに魅かれて、私は当社への入社を決めました。

仕事内容も確かに重要ですが、「この人と仕事をしたい」と思える人と働くのもまた楽しいということ。企業研究では、その会社で働く人と対話をしながら、魅力を感じる人と出会ってください。

<人事担当・田端 佐和子>

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メーカー機能を兼ね備えている同社では、全国4つのエリアにそれぞれ工場を配置・稼働させている。各エリアで短納期に対応する体制を整え、顧客の信頼をつかんできた。

マイナビ編集部から

メーカー機能を持つ建設資材の商社として、日本の建設インフラを縁の下で支えているコンドーテック。BtoB企業だけに表舞台からは見えにくい存在ではあるが、ふだん何気なく見ている街並みに同社の供給した製品・商品が数多使われており、その社会貢献性は極めて高い。

矢田専務も話してくださったように、グループの売上高1,000億円を目指しているなかで、さらなる顧客開拓を進めていこうとしている。加えて海外展開にも目を向けており、既にタイには現地法人を設立して地盤を固めている。コロナ禍で中断していた時期も続いたが、状況が落ち着いてきた今後、グローバル戦略もさらに加速していくことになるだろう。

新しいことに挑戦し、新規顧客を果敢に開拓していこうとする同社では、単に言われたことをこなすのではなく、自ら能動的に行動できる人材に可能性が広がっている。実際、1年目でも手を上げれば責任ある立場を任せられるという。70年の伝統に縛られず、柔軟に若い意見を取り入れている会社だということがよくわかる。

働き方改革にも意欲的で、有給休暇取得率の向上や、残業の抑制にも力を入れている。産休・育休取得者の職場復帰率は100%で、男性社員の育休取得も進んできた。時代の変化に積極的に向き合うことで、同社は70年の歴史を紡いでこられたのだろう。

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フレンドリーな先輩がそろっているから、質問などもしやすい。専門性が問われる世界だが、温かな先輩に支えられながら、入社後にいくらでも成長を遂げられるはずだ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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