最終更新日:2025/7/25

上村工業(株)【東証スタンダード上場】

  • 上場企業

業種

  • 化学
  • 薬品
  • 非鉄金属
  • 機械

基本情報

本社
大阪府

取材情報

学生時代の学び・経験、どう活かせている?

化学はもちろん、生物、農学など多彩な知識を持つ先輩たちが活躍中!

  • 理系学科系統 専攻の先輩

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理系の知識はすべて活かせる!めっきの知識は入社後に学べます

機能めっきに特化する上村工業は、半導体など最先端のものづくりに欠かせない表面処理技術が大きな強み。学生時代の理系の学びをベースに「めっきのプロフェッショナル」へと成長する先輩方にお話を伺いました。

■S.Yさん(画像左)
中央研究所 第二開発部 第1グループ/主任研究員
2012年入社/生命科学研究科修了

■M.Kさん(画像中央)
中央研究所 第一開発部 第2グループ
2021年入社/生命農学研究科修了

■T.Nさん(画像右)
大阪営業技術グループ
2021年入社/総合理工学研究科修了

若手のうちから多彩な製品の研究開発に携わり、海外での立ち上げも経験できます

学生時代は生命科学の研究に取り組んでいましたが、ずっと同じ研究を続けることに違和感があったため、まったく異なる分野に挑もうとめっき業界を選びました。上村工業の名は業界内でもよく知られていましたし、めっき薬品のシェアが非常に高い点にも魅力を感じました。専攻とは異なる分野でしたが、大学院で使っていたものと同じ分析機器が当社にもあり、使い慣れた機器でスムーズに研究開発できたことは私にとってプラスだったと感じています。

私は現在、無電解銅前処理に使われるめっき薬品の研究開発に携わっています。無電解銅めっきは年々小さく薄くなる電子部品に使用されるケースが多く、めっき処理したい製品に応じた薬品を生み出すことが私のミッション。ニーズに見合うものをつくってコンペに参加し、数々の試験を乗り越えて採用されるまでには2~3年ほどを要します。だからこそ自分が手がけためっき薬品が採用されるとうれしいですし、やりがいを感じます。

それともう一つ、開発段階で生じた課題を迅速に解決することもやりがいです。私は現在のチームに配属されるまでに、電気めっき、無電解めっきの金・ニッケル・パラジウムを経験し、現在は無電解銅めっきに特化。幅広い経験を積んでいるため、人より引き出しが多いと自負しています。そんな知識を活かして課題解決できた時は面白いですね。直近では1年ほど前に単身渡欧し、5週間かけての新規めっきラインの立ち上げが印象に残っています。顧客はドイツ語、通訳はドイツ語と英語、私は英語という環境で試行錯誤しながら意思の疎通を図り、営業も営業技術もいないなかで立ち上げを成功させた時の達成感は大きかったです。めっき薬品に求められるニーズの理想と現実を目の当たりにし、それが研究員としての収穫になりました。

私のようにいろいろな経験をできることが当社の魅力。中央研究所は分析機器や各種装置も充実していますし、基礎研究から製品開発まで挑戦できます。また、ともに働く人材の層も厚く、農学や生物学、物理など多彩な研究を行ってきた方々と協力しながら研究開発に挑めるため、入社後に学べることが多いのも特徴です。(S.Yさん)

先輩社員からひと言!

昨年から主任研究員になり、チームリーダーとして部下のマネジメント、上司と部下をつなぐ役割を担当。ムードメーカーとして職場の雰囲気を和ませています。(S.Yさん)

専門外の分野を一から学び、成長中!奥深いめっきの研究・開発はとても楽しいです

大学院では農学を学んでいましたが、専門知識を活かすよりも、まったく異なる分野にチャレンジしたいという気持ちが強く、あえて業界を絞らずに企業研究を行っていました。ただ、研究や技術に関わる仕事がしたいという思いはあったので、それを軸に食品や化粧品、インフラなど幅広い業界を見比べていました。そんな時、ふと手にした就職情報一覧で「めっき」というワードを発見。「めっき業界?知らないな」と興味を持ち、読み進めていた時に友人から「この上村工業の求める人物像、あなたにぴったり」と背中を押され、選考に臨もうと決めました。

私にとってめっきは未知の分野でしたが、知らないからこそ学びたい、やってみたいという気持ちになり、また人事の方から「学生時代にめっきの研究をした人は少ないから、みんなスタートラインは同じですよ」と声をかけていただいたことも入社を決める後押しになりました。とはいえ、大学・大学院を通じて培った化学の基本知識や研究の進め方は実際の仕事でも大いに役立ち、ゼロからめっきを学ぶ上での確かな助けになりました。

私は入社以来、中央研究所に勤務し、半導体の製造工程に不可欠なめっき薬品の基礎研究と製品開発に携わっています。新たな発見やメカニズムを解き明かすための実験手法の確立から携わり、それと並行して既存品の改善にあたる仕事はとても面白く「やりたかったことができている」と日々実感しています。また、開発した製品を試してみたいと言っていただく機会が多く、お客さまから良い評価がいただけるとやりがいにつながります。

研究所は半期に一度は面談があり、テーマの割り振りとともに働く環境への不安や要望を伝えられるため、悩みを抱えることがほとんどないですね。将来、結婚・出産・育児などでライフスタイルが変わっても相談しやすい環境だなと思っています。今後も知識習得、半導体業界の理解に努め、お客さまとやり取りする際に適切な技術的アドバイスができる研究員を目指したいと思います。(M.Kさん)

先輩社員からひと言!

協調性があって前向きという人物像を見て、友人が当社を猛プッシュ。研究室でのこの出来事がなければ今の私はいないかも……運命的な出会いに感謝しています。(M.Kさん)

研究所と営業をつなぐ営業技術。化学の知識を活かし、新規案件獲得に挑んでいます

総合理工学研究科で学んだ化学の知識を活かしたいと考え、化学メーカーを中心に企業研究を行っていました。上村工業に注目したのはめっき薬品で高いシェアを誇っており、半導体パッケージのめっきに関わっていると知ったからです。最先端かつ将来性もある事業に魅力を感じ、自分もその一員として働きたいと思い、入社を決めました。

私は現在、営業技術という仕事に携わり、めっき薬品の開発などを行う研究開発と既存顧客の課題解決や新規案件の獲得に携わる営業職をつなぐ役割を担っています。具体的には、より技術的な視点から既存顧客の課題を引き出し、研究員の手を借りずにそれを解決や、新規案件の獲得に伴う採用までの一連の流れ(基板サンプルへのめっき・評価・コンペ参加)をリードすることが私の仕事です。技術要素の強いこのポジションは専門知識が不可欠なため、大学院で学んだ化学知識は私の強み。実験、不良の究明など、どれもとても役立っています。

めっきと聞くと防食や装飾を思い浮かべる方もいるでしょうが、当社が手がけるのは半導体の表面処理。ICやパワー半導体、センサなど、さまざまな半導体に当社のめっき薬品が使われており、さらに薬品以外のめっき装置や液管理装置もワンストップで提供しています。いまや半導体はあらゆる電子機器に搭載されており、そんな半導体に自社製品が使われていることが私のやりがいであり、誇りです。ただし、採用までの道のりは険しく、コンペや厳しい試験を乗り越えてやっとゴールにたどり着きます。実は現在、ライン評価の結果待ちとなっており、競合他社との一騎打ち真っ只中。これが実れば自身初の採用となるため、さらなるやりがいが味わえると期待して待っています(笑)。

これまでの4年間は銅めっきに特化して担当してきました。次は金・銀・パラジウムなど他のめっきにも携わり、幅広い知識習得が私の目標です。そして、さらなる経験を積み、コンペで常勝できる営業技術へ成長したいと思っています。(T.Nさん)

先輩社員からひと言!

トラブルの原因究明での苦労もありますが、知識を活かして迅速に解決できるとやりがい抜群。研究所を巻き込みチームで解決にあたることもあります。(T.Nさん)

企業研究のポイント

【M.Kさん】私はマイナビなどの情報サイトが好きでよく見ていたのですが、ふと目に留まった「めっき」の文字に惹きつけられ、当社と出会いました。もともと専門外の分野に進みたいと思っていましたが、その思いをより強くしたのがインターンシップです。幅広い業界を見ることで企業が学生に何を求めているのか、既存イメージと実態の違いなどを知ることができました。みなさんもできる限りインターンシップに参加して、リアルな企業の姿を知ることを心がけてください。

【T.Nさん】企業研究では業界地図を見て全体像を把握した後、化学という自分の強みを活かせる企業を絞り込んでいきました。また、早めにインターンシップにも参加していましたね。幅広い企業を深く知ることで、その後の方向性を定められたと感じています。よく言われているかもしれませんが、企業に足を運ぶことはとても大切!ネットだけでは得られない情報をより多く仕入れ、本当に自分に合う企業と出会えるチャンスを掴んでください。

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研究開発、営業技術と携わる仕事は異なりますが、2021年入社の2人は同期!撮影時も会話が弾み、和やかな雰囲気が漂っていました。この社風をぜひ感じ取ってください。

マイナビ編集部から

めっき=防食、装飾と思っていたが、上村工業が手がけるのは電磁気特性や機械特性といった機能を付加する機能めっき。同社が生み出すめっき薬品は半導体や基板、電子部品などの表面処理に使われており、市場でも高いシェアを誇っている。また、めっき薬品のほか、めっき用装置、液管理装置も自社で手がけ、ワンストップで顧客のあらゆる課題を解決できることが大きな強みとなっている。

今回の取材では研究開発や営業技術に携わる先輩社員のみなさんにお話を伺ったが、若手のうちから幅広い経験を積んでいることに驚かされた。「やりたい!に挑戦できる」「研究開発に必要な機器や装置が十分にあり、さらに必要なものは揃えてもらえる」といった声が聞かれ、恵まれた仕事環境があることがよくわかった。また、同じチームの上司や先輩はもちろん、チームや部署を越えた情報共有がしやすい風通しの良さも印象的だった。

誰もが活躍でき、仕事のやりがいも働きやすさも兼ね備えている上村工業。東証スタンダード上場企業らしい福利厚生の充実にも、ぜひ注目してほしい。化学系の専攻なら学んだ知識がダイレクトに活かせるメリットがあるが、その他の理系の専攻であっても心配無用。めっきを専門的に学べる大学・大学院は少ないため、入社後に必要な知識を吸収すれば十分活躍できるはずだ。

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こちらが中央研究所の外観。威風堂々とした佇まいが印象的な建物だ。建物内の様子は会社概要画面・採用データ画面にも掲載されているので、ぜひチェックしてもらいたい。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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