最終更新日:2025/6/1

成田国際空港(株)

業種

  • 空港サービス
  • 空輸
  • 設備工事・設備設計
  • 不動産
  • 電力

基本情報

本社
千葉県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

空港をつくる、空港を動かす、空港を支える、それが私たちの仕事

  • 土木・建築系学部 専攻の先輩

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3名の先輩社員にインタビュー

日本の空の玄関口・成田国際空港の管理・運営全般を担っているのが、成田国際空港株式会社(以下NAA)だ。それぞれ異なる業務で巨大施設の管理・運営に携わる、3名の先輩社員に話を聞いた。

◆Y.T.さん
商学部卒/2019年入社
経営計画部 東京戦略企画室

◆M.Y.さん
法学部卒/2020年入社
運用管理部運用グループ(ランプコントロール)

◆A.S.さん
建築学部卒/2023年入社
施設部建築グループ

【Y.T.さん】「新しい成田空港」構想を見据え、約3万人の人材確保に挑戦

所属する東京戦略企画室は、経営目標達成のために戦略的な施策を企画する部署です。「新しい成田空港」構想などの実現には、省庁や議員の方々の理解も必要であり、そういった方々とのコミュニケーションも私たちが担っています。現在の主なミッションは成田空港で働く人材の確保です。今後、既存滑走路の延伸や新滑走路の増設、既存ターミナルを再構築した集約型ワンターミナルの建設などを進めるなかで、空港従業員を現状の約4万人から約7万人に増やすことが必要とされており、現在では人材の確保が重点的な課題です。

印象に残っている仕事は入社5年目に携わった映画制作プロジェクトです。「人材を確保するにもまずは空港での仕事や周辺地域に住むことに興味を持ってもらうことが大事」と考え、著名な監督・俳優さんとともに、空港で働く人にスポットを当てた映画の制作を行い、NAAも全面協力しました。私は空港サイドの主担当としてプロジェクト全体を管理する立場であり、全てが初めての経験で苦労も多かったですが、映画館での上映時に来場者から「空港の仕事に興味を持った」との声を聞けたことは、大きなやりがいを感じました。これですぐに人が増えるわけではありませんが、こうした地道な取り組みを積み重ねていくことが大切だと考えています。

仕事では多数の空港事業者と関わります。空港事業者の声を施策に反映するためにも、丁寧なコミュニケーションが大事であると考えています。最近はオンラインでの打ち合わせも増えましたが、直接顔を合わせないと伝わらないとこともあるため、可能な限り対面で話すようにしています。また、「極力NOといわない」というのも心がけていることの一つです。仕事も捉え方次第で自分の成長の糧になると考え、人が嫌がる仕事も率先して引き受けるよう心がけています。

この仕事の魅力は、様々なアイデアを「かたち」にできることです。東京戦略企画室は基本的に前例のない新しいことを企画しています。実現していく過程には苦労もありますが、最終的に「かたち」になるとそれまでの努力が報われたような達成感があります。今後の目標としては、人材確保のためにも成田空港の魅力を、メディアを問わず、多様な方法で発信していくことです。とくに若い方に興味を持ってもらえるような施策を企画したいと考えています。

オフの過ごし方

有休が時間単位でフレキシブルに取れるので、金曜に2時間休みを取って早めに退勤し、実家に帰ったりしています。職場が空港なので海外も行きやすいです。(Y.T.さん)

【M.Y.さん】一度に何十機もの航空機を誘導し、24時間体制で安全を守る

事務系総合職の中では数少ない航空機の安全に直結する部署に所属し 、ランプコントロールと呼ばれる業務を担当しています。無線を使って、エプロン(航空機の駐機等を行う区域)上の航空機に対して地上走行の指示を出すのがその役割です。また、どの駐機場にどの航空機を停めるかを計画し管理するスポットコントロール、飛行場の安全を確保するための点検等を行う場面管理といった業務もあわせて行ないます。私たちの指示が滞ると航空機の運航に支障をきたしてしまうので責任は重大です。どうすれば安全かつ効率的に空港を運用できるかを考えながら業務に励んでいます。

準備を終えた出発機や着陸して駐機場に向かう到着機など、多いときには一度に20~30機を誘導するため、視野を広く持つ必要があります。高さ約60mにあるランプコントロールタワーから 目視で実機の動向を確認したり、到着する航空機をレーダーで確認したり、航空会社やハンドリング会社と連携しながら最新情報を集めて、最適なコントロールのプランを立てています。そのため、様々な情報を瞬時に整理し、リアルタイムで指示を出すことが重要です。

成田空港は24時間(※航空機の離着陸は6:00~24:00)稼働しており、航空機の運航に関する業務や点検・工事等は絶えず続いています。そのようななかで、航空機を自らが立てたプラン通りに動かしながら、成田空港の安全な運用を支えることが私たちの仕事です。国内の他空港では、航空機の航行に関する全ての指示を 国土交通省の管制官が担当していますが、国内の空港で空港会社がランプコントロール業務を担っているのは私たちNAAのみです。常に緊張感がありますが、航空機の安全かつ円滑な運航を支えることは、結果として、空港を利用する人々に安心と信頼を提供することに繋がり、それが「自分が安全を守っている」というやりがいになっています。

当面の目標は、より質の高いランプコントロールをできるよう技能向上に努めることです。同時に日々経験を積みながら成田空港の運用に関して学びつつ、長期的にはジョブローテーションによってさまざまな部署を経験し知見を深め、成田空港について多角的に考えられる人材になっていきたいと考えています。そして、これから始まる大きな変革に向けて、世界に誇れる成田空港を目指していくために、自分の仕事に誇りを持って取り組んでいきます。

オフの過ごし方

仕事もプライベートも全力で取り組みたいので、柔軟に休みが取れる環境は気に入っています。長期的な休みも取れるので、よく旅行に出かけています。(M.Y.さん)

【A.S.さん】年間数千万人が行き交う巨大ターミナルビルを保守

NAAの建築職が配属される主な部署には、様々な需要予測やデータをもとに成田空港の将来的な在り方を考える空港計画部、ターミナルの新設や増築などの大規模なプロジェクトを行う整備部、そして私が所属している施設部があります。施設部は既存施設の維持管理や改修工事を担当しており、それらの工事の発注やステークホルダーとの調整、メンテナンスを担うグループ会社と連携しながら建物の障害対応等を行っています。これまで私は第2・第3ターミナルを担当しており、ターミナルの老朽化に伴う、屋根や外壁の補修工事などに携わってきました。

改修計画は基本的に7年くらい先まで決まっており、計画に従って工事をしていきます。第2ターミナルは建設から30年以上の時間が経ち、老朽化しているため、計画的に補修工事を行わなければ漏水によって天井が劣化したり、航空機運用のための設備が故障したりするリスクがあります。安全に利用し続けてもらうよう、適切なタイミングで補修・改修を行い、空港をハード面で支えることが、私たちの重要なミッションです。

特に印象に残っているのは、1年目に担当した第2ターミナルの到着ロビーの工事です。利用者の通行スペースを広げるため、使われなくなったチケットカウンターを撤去して整備し直しました。工事後には、想定通り、待合スペースや集合スペースとして利用されている光景が見られ、自分の仕事が役立っていることを実感できました。そんな風に、携わった空間を多くの人に利用してもらい、それを間近で見ていけることがやりがいになっています。

NAAでは、年に1回、異動先の希望や今後のキャリアについての自身の考えを会社に提出する自己申告制度という制度があります。「この仕事に挑戦したい」という思いを伝え、それを反映してもらえるチャンスがある環境です。私が次に経験したいのは整備部の仕事です。整備部でより大きな工事を経験し、さらにその後は空港計画部の仕事に挑戦したいと考えています。その頃には新ターミナル建設の構想も本格化してくるので、そのビッグプロジェクトをメインで担当させてもらえるよう、さまざまな知識を身につけていきたいと思います。

オフの過ごし方

休日は社会人団体で趣味のギターを弾いています。また、1級建築士の資格取得に向けた勉強もしています。(A.S.さん)

企業研究のポイント

【Y.T.さん】企業研究では、検討している企業の人事や社員に直接話を聞くことが大切だと思います。文字情報だけ見て「良さそう」と思っても、人の雰囲気や社風みたいなものはわかりません。ですから、オンライン説明会も増えていますが、なるべく直接会って話すのがおすすめです。そこで感じる雰囲気が自分に合っていれば、長く働いていけるでしょう。

【M.Y.さん】当社を検討するのであれば、国内外のさまざまな空港についても調べ、成田空港がほかの空港とどう違うのかを抑えておくと良いでしょう。そのうえで、成田空港に足りないものは何かといったことも考えてほしいです。「新しい成田空港」構想はこれから入る人たちが実現していくことです。「自分ならこうしたい」という考えがあると良いと思います。

【A.S.さん】建築と聞いてイメージしやすいのは、住宅やオフィス、商業施設などが多いと思いますが、NAAの建築の仕事は空港という特殊な建造物が対象です。企業研究をする際は、「建築はこれをやる仕事」という固定概念に囚われず、視野を広く持つことが大事であると思います。意外なところで建築の知識を生かせることがわかり、自分の可能性が広げることもできます。

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海外102都市、国内18都市(24年10月時点)とつながる日本の空の玄関口・成田空港。世界的な航空需要増大に伴い、その役割はますます大きなものになってきている。

マイナビ編集部から

成田空港の管理・運営を行っているNAA。あらゆる機能が備わった巨大施設を管理するだけあり、航空、交通インフラとしての役割はもちろん、物流、商業、空港内施設・設備の整備など、さまざまなカテゴリーの事業を手がけている。それゆえ、事務系・技術系ともに活躍のフィールドが広く、ジョブローテーションによって複数の部署を経験し、さまざまなスキルを磨いていける環境となっている。

今回はそれぞれ部署の異なる3名に話を聞いたが、社風に関しては3名とも「穏やかで優しい雰囲気」と答えており、部署を越えて共通したものなのだろう。また、挑戦しやすい環境であるというのも共通した意見だ。積極的な姿勢があれば、早い段階から大きなインパクトのある仕事にも挑戦できるという。

世界的に増大している航空需要の受け皿として十分なキャパシティを確保するため、成田空港では既存滑走路の延伸や新滑走路の増設、既存ターミナルを再構築した集約型ワンターミナルの建設などが予定されている。現在、成田空港は大きな変革期にあり、これまで以上に影響力のある空港に生まれ変わっていく過程である。その仕事はまさにこれからの日本が羽ばたく、その舞台を創るための大きな挑戦である。それは必ずや、やりがいに満ちた仕事であり、今後数十年に渡って形に残り続ける仕事となることだろう。

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同社のジョブローテーションは2~3年おきに部署を異動し、10年ほどかけてさまざまな経験を積む仕組みだ。異動に関しては挑戦してみたい部署の希望を出すこともできる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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