最終更新日:2026/2/13

特殊電極(株)【東証スタンダード上場】

  • 正社員
  • 上場企業

業種

  • 金属製品
  • 非鉄金属
  • 精密機器
  • プラント・エンジニアリング
  • 鉄鋼

基本情報

本社
兵庫県

取材情報

企業が取り組むSDGs

ものを長く大切にできる社会に貢献する

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溶接材料のプロの環境問題との向き合い方

溶接に用いる特殊な材料の開発・販売を行う特殊電極。その事業は、SDGsが叫ばれる前から、環境問題に貢献するものでした。さらに近年、社会課題と向き合う新たな取り組みにも力を入れています。

□ 畑 博康/第二営業本部 取締役 営業本部長/1995年入社(写真右)
□ 岡村 優美/総務部/2023年入社(写真左)
□ 矢野 凪紗/総務部/2023年入社(写真中央)

SDGsが叫ばれるずっと前から続けてきた、ものを無駄にしない事業

特殊電極は、1933年に溶接材料、いわゆる溶接棒のメーカーとして創業した企業です。実に90年を超える歴史と実績を重ねてきました。現在、「特殊な溶接材料の開発、製造、販売」のほか、「溶接による機械やその部品などの補修」、「摩耗に強い独自のプロダクト耐摩耗鋼板『トッププレート』の製造と販売」、「自動車業界向けの鋳造用機器の補修やメンテナンス」、「自動車製造工場の作業効率化や、作業環境を向上させる装置の製造と販売」といった幅広い事業を展開しています。創業以来の主たる事業である、溶接材料の開発、製造、販売を軸としながら、時代の流れに合わせて、徐々にお客様に提供できる価値を広げてきたのです。

「溶接」と聞いて、どんな場面を思い浮かべるでしょう。熱で溶かした金属で、複数の部品をつなげる作業というのが一般的な印象だと思います。間違いではありません。けれど、当社の事業はそのイメージの枠におさまるものではありません。企業名にあるように、「特殊」な溶接材料を自社で生み出しています。なにが「特殊」なのか。多数の材料がそれぞれに特性を持っています。例えば、「熱に強い」「摩耗に強い」「腐食に強い」などの材料を、肉盛溶接という技術で機械や部品につけることで、機能性や耐久性を高められます。溶接によって、機械の寿命を延ばしたり、廃棄になりかけの機械を復活させられたりします。
当社の強みは、社内の研究開発部で、お客様のニーズに柔軟に応える製品を製造できること。どんな特性の材料が必要かは、お客様によってさまざまです。最適な材料を開発し、提供する技術力は、大手企業様からも必要とされ続けるほどと自負しています。

肉盛溶接によって、機械を長く活用できる。あるいは、消耗のスピードが遅くなるためメンテナンスや修理のコストを削減できる。お客様にずっと提供してきた価値が、今の時代においてはSDGs実現につながると考えています。「つくる責任 つかう責任」とあるように、ものづくりの担い手たちは、ひとつのものを継続的に使用するための工夫をしなくてはいけません。当社は、SDGsという言葉がない時代から、「もっと長く使いたい」というお客様の願いを叶えてきました。1年、2年と長持ちさせ、無駄な廃棄物を減らすお手伝いをこれからも続けていくつもりです。ただし、現状に満足はせず、新しい設備や技術の導入にも積極的に挑んでいきます。(畑)

特殊電極のポイント

「機械の摩耗が激しい鉄鋼業界のお客様などから、『肉盛溶接でトラブルが減った』と喜ぶ声をいただきます。誰かの役に立つことにやりがいを感じられる仕事です」と畑さん。

企業とスポーツチームが手を組み、広げる「古着deワクチン」

当社は、2023年から「古着deワクチン まごころプロジェクト」という社会貢献スキームに参加しています。このスキームでは、不要になった衣類を集めて開発途上国へ送ることで衣類を再利用するとともに、国内外の社会的に立場の弱い労働者の雇用を創出することができます。また、ブータンやバヌアツなどのポリオの脅威にさらされている子どもたちにポリオワクチンを届けることができます。この取り組みのきっかけは、当社のユニフォームのリニューアルでした。古いユニフォームをただ捨てるだけではもったいない。さらに、「SDGsになにか貢献したい」との考えもあり、古着の回収をスタートさせました。

当社は、地元の女子プロバスケットボールチーム「姫路イーグレッツ」のスポンサーとしてサポートしており、私もそのチームの一員です。日頃は、総務部で社員の勤怠管理や経理事務に携わりながら、時短勤務でバスケットの練習にも励んでいます。古着deワクチンを中心となって進めているのは、当社で働く選手5人です。社内に回収ボックスを設置し、ある程度の量が集まったらまとめて送っています。姫路イーグレッツの公式戦や地域のイベントでもこの活動を周知し、社内にも社外にもご協力のお願いをしてきました。自社のWebサイトやSNSを使った発信もしています。
回収を始めてから1年ちょっと、たくさんの方に認知される活動になったと実感しています。ファンの方が試合会場に持ってきてくださる量も、最初に比べてかなり増えました。これまでに送った衣類は1,400kgを超えています。賛同したお取引先の方が古着を持参してくださることも。ふと気がつくと社内の回収ボックスが衣類でいっぱいになるようになりました。

古着を送ると、届けられた国からお礼の写真をいただけます。ポリオワクチンを寄付した国の子どもたちが写っている写真もあり、自分たちの活動が世界のどこかで誰かの役に立てていると思うと、とても嬉しいです。思い入れのある服をまた誰かに着てもらえるのもいいですよね。この先、より多くの人を巻き込めるように、地域のおまつりなど、「姫路イーグレッツ」が参加するイベントでの広報にも力を入れます。企業とプロスポーツチームそれぞれの力を活かして、古着deワクチンを大きなムーブメントに育てたいです。(岡村)

特殊電極のポイント

「みなさんとても気さくで優しい人ばかりです。仕事の相談はもちろん、プライベートな話題でもいつも温かい雰囲気でわいわいできるのを心地よく感じています」と岡村さん。

職場の仲間に背中を押されて、バスケットに仕事に力を発揮できる

私も岡村さんと同様に、バスケットボール選手をしながら、特殊電極で働いています。総務部での担当は、仕入れの処理や備品の管理などです。「古着deワクチン」には、岡村さんたちと一緒にはじめから関わってきました。衣類を集めて送ることで、健康面で課題を抱える子どもたちにワクチンも届けられる。SDGsでいえば、「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも経済成長も」「人や国の不平等をなくそう」「つくる責任 つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「平和と公正をすべての人に」「パートナーシップで目標を達成しよう」といった、いくつもの項目と関わりがあります。とても意義のある活動です。

徐々に協力してくれる人が増えていますが、まだまだ工夫の余地はあります。例えば、あるイベントで、取り組みを紹介するパネルを見て、「こんな取り組みをしているんだね、次はいつやるの?」と声をかけてもらいました。イベントで訪れる地域の人たちに、当日ではなく事前に知ってもらえる発信が必要です。より良い取り組みにしていくために、アイデアを出し、試行錯誤していきます。

また、私たちバスケットボールチームへのスポンサーとしての支援も、特殊電極の社会貢献の一環です。周りの社員さんたちから「バスケットがんばってください!」と声をかけてもらえたり、兵庫県内だけでなく遠方での試合にも応援に駆けつけてくれたり。組織全体で背中を押してもらえていると感じます。とくに私は、ちょうど入社した頃に、ケガをして入院していました。退院して出社すると、リハビリしながら仕事もしやすい環境をつくってもらえたんです。親身にサポートしてもらえたことに感謝しています。バスケットに、仕事に、そして、特殊電極と地元バスケットボールチームが協力する古着deワクチンに、今後も前向きに関わっていきたいです。(矢野)

特殊電極のポイント

「入社当初は、年の離れた人が多く、馴染めるか不安でした。けれど、そんな心配はまったく必要なかったです。みなさん話しやすく、安心して働けています」と矢野さん。

企業研究のポイント

企業研究で、まず目が向くのは名前を聞いたことのある企業でしょう。ですが、ぜひ大手、中小を問わず、まだ知らない企業にも注目してみてほしいです。初めて聞く、社員数も決して多くない企業が、実はすごい技術や実績を持っているというのは、珍しい話ではありません。さらに、そんな企業だからこそ、挑戦できる仕事があります。中小規模だからこそ、若手の頃からどんどんステップアップできる環境に身を置けるかもしれません。

私自身、企業研究を振り返ると、中小企業との出会いから新しい発見や驚きをいくつも得ました。ニッチな分野に特化して、他社にはマネできない強さを持っている企業もあります。そして、独自の溶接材料の開発・販売を行う特殊電極は、そんな特徴的な企業のひとつです。日本を代表する数々の大手企業から、当社の溶接材料と肉盛溶接の技術を必要とされ続けてきた実績があります。新型コロナウイルスの影響を乗り越え、近年も安定した実績を残してきました。こうした取引先や業績もチェックしてみてください。知名度だけでは測れない、興味を引かれる企業はたくさんあるはずです。(片田/人事担当)

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「肉盛溶接で金属にさまざまな特性を加える技術は、よく知るほど面白いです。大手企業との取引の多さに特殊電極への信頼が窺え、入社を決めました」と片田さん。

マイナビ編集部から

SDGsへの取り組みが注目される昨今。ものづくりの世界においても、機械やツールを使い捨てにすることなく、長持ちさせようという意識が、従来よりも高まっているという。特殊電極が90年以上携わってきた事業と、そこで磨かれてきた製品と技術は、まさに時代のニーズにマッチするといえる。お客様ごとの課題やニーズに合わせて自社で開発される溶接材料。肉盛溶接によって機械や部品にプラスされる多種多彩な特性は、畑さんの話にあるように、機械の寿命を伸ばし、トラブルのリスクも減らす。こうしたメリットは、ものを大切にする気持ちにずっと寄り添うものだった。今の時代に「SDGs」という言葉とともに、一層目が向けられてはいるものの、「少しでもコストやリスクをなくしたい」という思いは、これまでもこれからも変わらずあり続ける。それゆえに、名だたる大手企業から信頼を得てきた特殊電極は、この分野において、これからも安定的かつ継続的に必要とされていくだろう。

加えて、歴史のある企業ながら、社長をはじめ経営層の顔ぶれを見ると、同社で新卒から経験を積み上げてきた人たちが伝統を受け継いできた。製品の開発やお客様への提案の最前線にいたからこそ、社員の相談にも実体験を踏まえて親身に応えてくれる。これから入社する人にとっては、挑戦がしやすく、ゆくゆくは組織のリーダーも目指せる環境だ。

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2006年に現在の東京証券取引所スタンダード市場への上場を果たしました。上場企業であることは、事業への安定感や社会から寄せられる信頼の証でもあります。

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