最終更新日:2025/8/6

新日本空調(株)【東証プライム市場上場】

  • 上場企業

業種

  • 設備工事・設備設計
  • プラント・エンジニアリング
  • 機械

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

設備施工の各部門エキスパートたちが、モノづくり現場最前線で大活躍

  • 土木・建築系学部 専攻の先輩

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誰かを笑顔にするための「技術」と「熱い思い」が自慢です

池田さん/リニューアル事業部 技術部/2019年入社
中根さん/産業施設事業部 技術部/2006年入社
豊本さん/事業推進本部ファシリティーソリューションセンター/2014年入社

空調をメインに、電気、衛生、計装、防災、建築内装等、幅広く設備全般を手掛ける新日本空調。今回はその現場最前線で活躍する3名のエキスパートに、同社を志望した動機やキャリア、やりがい、今後の目標などについて伺った。建築系の学生だけでなく、理系全般の学生の皆さんにとっても、そして、ものづくりに関心がある文系学生の皆さんにとっても、現場の最前線の話はきっと興味深いに違いない。

大学で学んだ設備系の知識・スキルを生かし、サブコンの役割を極める【池田さん】

私は高校生の頃『モノづくり』に興味を持ち、大学で建築を専攻しました。当時は、意匠設計に憧れていましたが、学びを深める中で、『快適な室内空間を保持するその技術』に興味を持つようになりました。4年生の時には設備系研究室に所属し、「建築設備業界」「設備工事会社(サブコン/sub contractor)」の存在を知りました。建設業界は重層構造です。基本的には、まずクライアント(施主)がゼネコンに工事を発注し、ゼネコンは建物の骨組みを作る躯体工事と、その他工事全般の進捗管理を行います。専門工事である電気工事・空調工事・給排水衛生工事・消防設備工事は、サブコンといわれる設備工事会社がそれぞれの工事を担います。つまり、ひとつの建物を建てるのに、多くの専門工事会社が互いに強みを活かし建物を建設してゆく必要があります。設備工事会社は、自社の社員だけではなく、実際に工事を行う各専門工事会社と協力しながら工事を進め、現場全体の管理監督を行います。ゼネコンや協力会社など多くの企業・人とコミュニケーションを取りながら工事を行う必要があるため、チームワークが必要不可欠です。私は、元々人とコミュニケーションをとることが好きで、大学時代もグループワークに楽しさを感じていたので、チームワークを大切にするこの仕事が自分に向いていると思いました。一方で、「建築業界は残業が多くて大変そう」「現場の職人さんは怖い人が多いのではないか」といった漠然とした不安がありましたが、建築業界で働くOB・OGとの面談や当社の会社説明会、インターンシップ体験などを通し、社風や業界の話を聞く事でそれらは解消されました。そして大切なポイントがもうひとつ。私が数ある企業の中から当社を選んだ理由は、新日本空調の「人」に魅力を感じたためです。この業界に就職した大学の先輩から「新日本空調は優秀な人が多く、会社の雰囲気もとても良いよ」と聞いており、選考当時面談を行った先輩社員も、とても話しやすい印象を受けました。実際に入社してみると、その時に感じた以上に雰囲気が良く風通しの良い社風でした。研修制度も充実し、入社5年目まで同期との集合研修があるので建築系以外の出身者であっても定期的な研修を通じて設備に関する知識を一から身に付けられます。人材育成に力を入れているところも、「人」を大切に考える新日本空調ならではの特徴ではないでしょうか。

取材こぼれ話

「インターネットでの情報収集も有効ですが、機会があれば企業を訪問して直に雰囲気を感じ取ってもらいたいですね。本当に働きやすい環境なんですよ」(池田さん)

クリーンルーム施工は、技術はもちろん「根気」と「妥協しない気持ち」が大事【中根さん】

私はクリーンルームの施工業務を産業施設事業部の技術部で担当しています。因みにクリーンルームとは、空気中における浮遊微粒子、浮遊微生物、温度や湿度、圧力等の徹底管理のもと、清浄度が保持された空間のことです。いまではメーカーのみならず、様々な業種の企業がクリーンルームを導入していて、半導体、液晶、医療、製薬、食品といった業界や、医療の現場など、クリーンな室内環境が必要な場所に幅広く普及されています。
クリーンルームを最大限に機能させるためには、室外から汚れた空気を侵入させないよう、特殊なフィルターを通して室内の空気の清浄度を上げる必要があります。特に苦労するのが、「試運転調整」です。これは、クリーンルームの運転状況の確認と調整作業です。その「試運転調整」を含め、工事完成日までに工事を完了させるための期間確保がとても重要で、検査の日数等を算出し、現場の工程と照らし合わせなければなりません。当社以外の作業とも調整しますが、工事に関わる施工会社はとても多く、必要日数を確保するためには、交渉力や先を見据える力が必要となります。
条件を満たしているかの確認・調整する作業には、「根気」と「決して妥協しない覚悟」が大切です。少しでも妥協すれば、そこからほころびが生まれ、お客さまの製品やその製作工程に悪影響を与えてしまいます。ここが技術者の腕の見せどころであり、「プロとしての責任」が問われるところになります。前述のとおり高い清浄度が求められるので、要求されている清浄度をクリアし、実際に工場が稼働して実装される瞬間は、とても達成感を感じます。
技術の向上も大切ですが、日ごろから心掛けているのは「多くの人を笑顔にできる建物を造りたい」、「造る人たち全員が楽しく仕事に向き合える職場空間を作りたい」という熱い思いです。工事管理者がいい加減な仕事をしてしまうと、職人さんたちや依頼主さまに苦労や迷惑をかけてしまうので、そうならないよう十分に気を付けています。
これから手掛けてみたいのは、老朽化した設備の更新計画をはじめ、省エネや二酸化炭素排出抑制を目的とした設備改修工事の提案、そして施工です。そして、それらを通じて世界的な環境問題にも間接的に貢献したいです。

取材こぼれ話

「最近は運動不足解消のために、週に1回はジムに通って体を動かしています。そうした時間がもっと作れるように、業務の効率化なども図りたいですね」(中根さん)

快適な建物空間を実現するために、独自のITソリューションに磨きをかける【豊本さん】

私が所属するファシリティーソリューションセンターでは、新日本空調オリジナルの熱源最適制御システム『EnergyQuest(登録商標)』の開発・導入を手掛けています。大型のビルの地下にはターボ冷凍機などの多様な熱源機が設置されており、館内に空調エネルギーを供給しています。このような熱源機は一般的にビル全体のエネルギー消費量の40%程度を消費するともいわれますが、『EnergyQuest(登録商標)』を導入すれば、気候や館内の状況に合わせて熱源設備全体の効率的な稼働を行い、省エネルギー化や CO2 削減に大きく貢献できます。 省エネルギーを目指すとともに、さまざまな技術を組み合わせ、省エネ性と快適性の両立を図っています。
ファシリティーソリューションセンターの主な業務の一つに『EnergyQuest(登録商標)』本体の機能改良が挙げられます。近年はデータのクラウド化やAIを用いた計算なども取り入れ、熱源設備全体のさらなる効率化を実現しうる新たな技術開発に取り組んでいます。 その他、『EnergyQuest(登録商標)』の導入を検討する全国のお客さまへの提案も業務の一つです。実際に導入が決まった際には、そのビルに合わせた設計や開発を手掛けることになります。これまでは先輩のサポートに回ることが多かったのですが、2年ほど前から導入の主担当として業務にあたるようになりました。当時担当した案件は、歴史ある建物に入居する銀行でのシステムの導入だったのですが、かなり古い設備も多い中で、『EnergyQuest(登録商標)』がその力を発揮できるようにシステム構築に取り組みました。しかし、その道のりは簡単ではなく、導入にあたり想定外の事態がいくつも発生しました。限られた時間で最善の対応をするために、関係者と密に対話を重ねるのはもちろん、わからないことがあれば先輩に質問して、答えを探していきました。周囲に相談しやすい環境が、何度も私を助けてくれました
私たちの暮らしの中でふと建物に入っても、当たり前のように快適な空間が広がっています。そこに、私たちが磨いてきた技術が貢献していると思うと、仕事のやりがいを実感します。今後は私がメインで担当できる案件を増やすためにも、いっそう自己研鑽に励んでいきます。社会と会社の成長を、しっかりと支えていけるような存在になりたいと考えています。

取材こぼれ話

「私は電気電子系学科出身で、異分野への挑戦は苦労も伴いましたが、コツコツと継続して技術を積み重ねることで、活躍の幅を広げていくことができました」(豊本さん)

企業研究のポイント

当社は空調の設備工事会社で建設業に位置付けられます。興味を持っても「自分の専攻分野とは違うかな」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、空調では、快適な室内環境を作るため、様々な知識を組み合わせています。一見、専門外と思われがちな皆さんの得意分野が活躍するシーンも多くあります。例えば、空間中の化学物質制御、ダクト・配管の金属腐食防止、食品工場での腐敗防止・防虫、エネルギー消費量削減、地球温暖化対策など、業務内容は幅広く、さまざまな学部・学科出身者が大学で培った知識やスキルを生かして活躍できる環境です。不足している知識やスキルは、会社が提供する教育・研修プログラムで入社後に身につけることができます。ここ数年で、ものづくりを行いたい文系学生からのエントリーも非常に多くなっています。入社した全ての社員が、当社にとっての「なくてはならない人」になるために、人事制度を刷新し社員の成長と活躍をバックアップできるようにしました。このような取り組みは当社のみのものではないと思いますので、企業を選ぶときには専攻等に縛られるのではなく、できるだけ多様な業種業界に視野を広げ、多くの情報を広く取得するよう心がけると良いのではないでしょうか。その中で少しでも目に止まった企業や業界が、あなたにとって興味のある場所ということになるのだと思います。当社に皆さんの目が止まることを願っています。【人事部】

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「多くの人と関わりたい、大規模なモノづくりがしたい、空調に興味がある、環境を支えたい…一つでも共感できる方は、当社のインターンシップにご参加ください」人事担当

マイナビ編集部から

同社は、前身である「東洋キヤリア工業」から工事事業部が分離・独立し、1969年に設立された。業界のパイオニアとして、また三井グループの一員として、空調業界をリードし世界最高ベルの清浄度を実現するクリーンルーム施工や、微粒子可視化システムの開発など多くの実績を残している。手掛ける空間に応じて、人、動植物、機器など、それぞれが快適に過ごせる環境をオーダーメイドで作り上げる。創業90周年を迎えた際、10年ビジョン【SNK Vision 2030】を制定した。「新日本空調グループは、持続可能な地球環境の実現とお客さま資産の価値向上に向けて、ナレッジとテクノロジーを活用するエンジニア集団を目指します」との基本方針を示した。

今回の取材対象者3名は、同社の未来だけでなく、日本の未来をも支えていく人材だといえる。それぞれに仕事や未来に対する熱い思いを胸に抱くさまは非常に頼もしく感じられた。また、人事部も含め異口同音に語られていたのは、同社の研修・教育制度の手厚さ。設備に関する知識が無くても入社後にイチから身に付けられる入社時研修が充実しているので、やる気さえあれば専門外の学生も同社の業務にチャレンジできるのは魅力的だ。豊本さんをはじめ真摯な姿勢で技術に向き合い、自分を成長させていこうとする社員もそろっている。世界規模の課題を解決へ導く「技術のスペシャリスト」として、着実にステップアップできる場が広がっている。

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空調を主軸に建物の設備全般を手掛ける新日本空調は、独自のエンジニアリングシステムを駆使して、空調に関する多様な要素をコントロールするノウハウを蓄積してきた。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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