企業研究の際には、どのような場所が自分にとって納得できるのか、ぜひ自分自身に向き合って考えてほしいと思います。私が特に注目していただきたいのは、物質か、人か、という点です。
特に不動産業界は、会社の有する資本は大きく「人的な資本」「物質的な資本」に分けることができます。名だたる大手不動産会社は長年にわたる蓄積が大きいですから、物質的な資本の価値が非常に強く、自分という人間の力だけで違いを生み出すのは簡単ではない環境にあるかもしれません。
もちろん、名のある企業に所属する高揚感を否定するわけではありませんし、私も外資系金融機関で勤務していた時代、確かにそうした感覚を味わっていました。しかし、振り返ると当時の自分は外資系金融機関の中では一個人に過ぎず、会社全体に影響を与えることはできていませんでした。
一方ADIのような規模の企業であれば、一人の人間が大きな影響力を持つのも不可能ではありません。といっても、物質的な資本がモノを言う不動産ビジネスですから、あまりに小さすぎる会社ではできることに限界があるのもまた事実かもしれません。
物質か、人か。どのような選択をするのか難しいところですが、もしみなさんが不動産業界に興味があるのであれば、どのようなバランスで働きたいのか、じっくり考えて答えを見出してください。