最終更新日:2025/7/18

(株)大光【東証スタンダード上場】

  • 上場企業

業種

  • 商社(食品・農林・水産)
  • 食品
  • スーパーマーケット
  • 専門店(食品・日用品)
  • 通販・ネット販売

基本情報

本社
岐阜県

取材情報

記事で読む社会科見学

高度な知識と提案力で、さまざまなニーズにお応えするのが業務用食品商社の務めです。

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卸売と小売に加え、商品開発も行う会社です!

メーカーの“販売代理店”ではなく、お客様の“購買代理店”の立場で活動を続ける大光。外食産業の発展や新しい食文化の創造に向けた、当社ならではの取り組みや姿勢をご紹介します。

(写真左から)
★塚本晃司さん/営業本部 本店 副本店長/2013年入社
★木村勇太さん/アミカ事業本部 店舗運営グループ エリアマネージャー/2009年入社
★織田義和さん/購買本部 購買第二グループ長/2000年入社

外食産業になくてはならない存在をめざし、ベストな商品や情報を提供します/外商事業

当社の外商事業(営業)は外食チェーンやホテル、レストラン、事業所・学校給食などへ卸売を行っています。卸売と聞くと“食材のお届け”のイメージを持ちがちですが、決められたモノを売るのでなく、お客様一人ひとりのお困りごとを解決するのが私たちの仕事です。

お客様となるのは外食チェーンのバイヤーやホテルのシェフ、管理栄養士など食のプロの方々であり、求められることも一般消費者のお客様とは異なります。例えば、料理人の方からは「今のトレンドの食材を教えてほしい」、管理栄養士の方からは「施設で使うユニバーサルフード(食べやすさに配慮した食品)はありますか」といったご相談をいただくことも少なくありません。
他にも、コロナ禍での休業や時短営業でスタッフ数が減った飲食店に、簡易オペレーションに向けた自然解凍できる食材やレンジアップ惣菜をお勧めすることもあります。

お客様のニーズにマッチする商品を自分で見つけ出すのですが、当社では、さまざまなメーカーの商品や当社PB商品など、取扱商品も多彩なため、まさに宝探しのようです。また、取扱商品以外でも、自分で探し出したメーカーや生産者の商品をご提案したり、メーカーと協力して、お客様専用の商品を開発したりすることもあります。

また、食材だけではなく、お店で使うキッチンペーパーなどの消耗品や箸置き、清掃用具などの資材も一括納品していますし、お客様と一緒に、旬の食材を使ってメニュー開発をすることもあります。自分が関わったメニューが、実際に販売され、たくさんの方に食べていただけると、非常にやりがいを感じます。

こうした活動をする上では、プロと同じ目線で会話ができる知識が欠かせません。その点に関しては仕入先や得意先から情報を得たり、勉強会や試食会でも商品知識を得ていきます。私の場合で言えば、さまざまなお客様の現場を訪問し、コミュニケーションを取る中で学んだこともたくさんあります。実際、オリーブオイルなどは「ピュア」と「エキストラバージン」くらいしか知らなかったのが、産地によっても味や風味に違いがあるということをイタリアンのシェフから教わりました。

今後、食に関わる産業は、まだまだ伸びていく余地があります。その中でさらに多くの知識を習得し、提案の引き出しを増やしていくことが私の目標です。(塚本)

こんな活動もしています

商談の中で産地にこだわった食材を求められることもあります。その際は生産者の方とつながりを持つため、メーカーや物流会社とのコミュニケーションが大切です。(塚本)

実店舗とネットショップで、社員の思いや考えを反映させた活動をしています/アミカ事業

当社の直営店「業務用食品スーパーアミカ」は、中小規模の外食事業者の方から一般のお客様までを対象に、各店舗6,000アイテム以上を取り揃えています。

お客様からは、必要な分だけ、必要な時にいつでも手に入ると重宝していただいています。お客様にとってはカタログではなく、自分の目で確かめつつ、多くの選択肢のある点が魅力とのことです。
それは一般の方も同様で「家族でマヨネーズをたくさん使うので、大きいサイズのものをお得に買いたい」というニーズや、コロナ禍の行動制限がなくなってからは、地域のお祭りや子ども会の行事で利用される方も増えています。中には「カレーだけでも、こんなにたくさんの種類があるんだ」「50皿分もある商品を初めて見た」と驚かれる方もいらっしゃるんですよ。

一方、当社では「アミカネットショップ」も運営しており、こちらは全国どこからでも、好きな時間に利用していただけます。「テレビで紹介されたアミカの商品を買いたい」という一般の方を始め、「配送サービスがあって便利」と飲食店の方にもたくさん利用していただいています。

学生のみなさんの中には、店舗での仕事を“レジ打ちや品出しなど決まった仕事をするだけ”と思っている方も多いかもしれません。けれど、ただ待っていたのではお客様には来ていただけませんし、購入もしていただけません。私たちはお客様の店舗のメニューや、オペレーションニーズ等をお伺いした上で、ご提案しています。

また当社では提案営業を重視し、営業車での外回りも積極的に行っています。その際も“この方には、こんな商品をお勧めしよう”と自分で考えてから伺い、お客様の購入のきっかけづくりに努めています。
加えて近年は、SNSが得意な社員が情報を発信したり、テレビやチラシによる広告にも力を入れています。

知識の習得にも余念がありません。当社では、定期的に商品の勉強会や試食会を実施しています。メーカーを招いて商品の基礎知識を学ぶほか、試食会で実際に食べてみて、自分が良いと思った商品のサンプルを依頼し、外回りで活用したりしています。

食は人が生きていく上で欠かせないものです。店舗として売上や利益はもちろん大事ですが、それ以前にお客様から「ありがとう」の言葉をいただける店舗づくりや商品提案、新たな取り組みへのチャレンジを今後も続けていくことが個人的な目標です。(木村)

こんな活動もしています

接客時のご提案に加え、動線を考えて商品を陳列したり、POPで商品の魅力を伝えるなどの工夫が大切。来て、買っていただくための取り組みが重要な仕事です。(木村)

PB商品の開発など、外商とアミカの活動をサポートする部署も設けています/購買本部

購買本部では「PB(プライベートブランド)商品の企画・開発」「安心・安全な商品をお届けするための国内外の製造工場の視察、検査」「仕入先、仕入商品の選定及び価格の決定」の業務を行っています。
PB商品には全社を対象にした「O!Marche」、アミカ専用の「プロの選択」という2つのブランドがあります。今回は私が担当する常温・冷蔵商品を例にご紹介しましょう。

まず私は「お客様のニーズが高い商品」「他ではあまり見ない珍しい商品」を基準に企画を練っていきます。アミカで言えば売場を見て、何が不足しているか、どの商品にもっと品揃えが必要か等を考え、それを手がけてくれる製造工場を探します。価格、味、安心安全な製造工程かどうか等、実際に現地に足を運び、何種類も比較し、試行錯誤を繰り返しながら、商品化へと進めます。

私はかつて味付け海苔を企画し、アミカで販売したことがあります。海苔といえば有明産が有名ですが、私が目を付けたのは宮城県産の「寒流のり」。さまざまな海苔を自分で食べ比べ、特に香りと口溶けが良かったため、グレードの高い商品として展開しました。
この時は宮城県の漁協の許可を得て商品化を進め、販売開始前には、お客様に違いがお伝えできるよう、エリアマネージャーや店長にも他の産地の海苔と比較しながら試食してもらいました。また、店舗に並べる際もPOPを使って、海苔の特徴をわかりやすくご紹介しました。
他にも全国の採水地を探して硬度15mg/Lという超軟水を作ったり(軟水は0~120mg/L)、輸入した百花蜜にアカシア蜂蜜を混ぜた、柔らかい風味の商品も企画しました。
販売開始後も、お客様の声や全事業所の販売実績を見ながら、販売後に改良を加えたりもしていきます。

PB商品をつくる際には製造工場がとても重要になってきます。お客様に安心・安全な商品をお届けするため、国内外の製造工場や関連施設に購買部員が足を運び、開発時や発売後も定期的に、当社独自の工場チェックシートによる検査を行っています。

これまで蓄積したノウハウを活かし、今後は外商やアミカといった枠を超えた商品の企画・開発が目標。他のスーパー等でも販売されるくらいメジャーな商品を生み出すことができれば本望です。(織田)

こんな活動もしています

当社で登録している商品は約10万アイテム。仕入に関しては、外商やアミカの声をもとに、仕入商品が信頼できる品質か、価格が妥当かなどを見極めて判断します。(織田)

企業研究のポイント

大学3年生の頃の私は、まだ目指す業界や仕事を絞り決めてはいませんでした。ただ学生時代に居酒屋でのアルバイト経験があり、何らかの形で飲食の世界に携わりたいとは思っていました。実際、「食」の分野といってもさまざまです。この時期にできることは限られていると思いますが、情報収集は積極的にしてください。当社のアミカのような店舗や、外食の現場に出向き、リサーチをするのも1つの手です。(塚本)

どんな仕事でも必ず厳しい、辛い場面は出てきます。でも好きなことなら、それを乗り越えられるでしょう。だから、まずは自分の好きや得意を見つけてください。今の時代、ネットの動画やSNSなど、いくらでも情報は入手できます。そうした手段でいろいろな業界のことを知り、少しでも興味を持ったなら、インターンシップに参加するなど、より深く調べていくことです。アルバイトをすることもお勧めです。(木村)

私は外食業界からの転職組。前職では調理場に立っていたのですが、アミカに仕入れに行った際に、その仕事の方が楽しく感じ、転職を決意しました。企業研究をするなら、その業界において強みを持つ会社をチェックしてみましょう。例えば当社では、卸売と小売の2つの事業を行うことで、業務用食品等を必要とする、全てのお客様のニーズに対応できる体制を整えています。こうした珍しい特徴を持つ企業にも、一度注目してみて下さい。(織田)

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お客様と一緒に商品やメニューを開発したり、自分のアイデアで売場を作ったり。取引先や社内の仲間と飲食をする機会も多く、大光での活動は「食」の情報に囲まれている。

マイナビ編集部から

学生のみなさんの中には、コロナ禍での外食産業の落ち込みに懸念を抱く方がいるかもしれない。しかし現状は個人消費も持ち直し始め、コロナ禍前に近い水準にまで回復してきていることを、まずは企業研究の段階で知っておいてほしい。
加えて大光では、外商事業において既存取引先との連携強化を図るとともに、給食や病院、中食など幅広い業態への新規開拓、商品知識の向上による提案型営業の強化を実践している。アミカ事業においてもメーカーフェア等の実施、SNSを活用した販促活動、家庭内消費に適したアイテム拡充などに努めていくとのことだ。何より東証スタンダード上場企業だけに経営基盤は安定しており、取引先・得意先とともに発展していこうという姿勢があるだけに、将来は明るいと言えるだろう。

仕事に関しても、「お客様のニーズをいち早くキャッチし、自分で探した商品を提案して褒めていただいた時は格別です(塚本)」「ご購入時にいただく“ありがとう”の言葉に加え、商品が調理に使われ、メニュー化された時がやりがいです(木村)」「自分で企画・開発した商品が世に出て、売れた時はうれしいです。結果が出なくても、改良等で次のチャンスもあります(織田)」と、どの事業でも大きな楽しみが待っているようだ。ぜひ企業研究の参考にして欲しいと、今回の取材を通じて感じることができた。

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大光では外食産業への卸を行う「外商事業」と、小売の「アミカ事業」の2つを組み合わせた独自のスタイルを確立。700億円を超える売上高を誇る企業へと成長を遂げてきた。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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