最終更新日:2026/1/9

(株)天辻鋼球製作所【日本精工グループ】

業種

  • 金属製品
  • 非鉄金属
  • ガラス・セラミックス

基本情報

本社
大阪府

取材情報

記事で読む社会科見学

私たちのつくる高性能の鋼球。転がりながら暮らしと社会を滑らかにしています

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家電、車、産業機械、ボールペン。ココにも天辻鋼球が!

社名の通り、鋼球(ボール)を製造している企業が(株)天辻鋼球製作所だ。同社が製造する鋼球はどのような場面で使用され、産業や暮らしにつながっているのか、じっくり紐解いてみよう。

■Kさん
2000年入社
国際営業課
文学部 フランス文化学科卒

■Oさん
2015年入社 
検査技術開発課
工学研究科 電子情報系専攻修了

■Iさん
2023年入社
材料技術開発課
システム工学研究科 ナノテクノロジークラスター修了

■大阪府門真市の本社。創業104年を迎え、鋼球の製造において安定感のある事業を展開し、ベアリング業界で実績を誇る当社。

国内はもちろん海外にもシェアを拡大。世界の見えないところで当社製の鋼球が大活躍

私たちの製品を見たことも触れたこともない方がほとんどだと思います。私たちは鋼球、いわゆる金属のボールをつくっている企業で、特に数多く製造しているのはベアリングに組み込まれる転がり軸受用鋼球。ベアリングとは機械のスムーズな動きを支える金属製の部材で、自動車、家電、航空機、産業機械など、あらゆる製品に組み込まれています。「産業の米」と言われているのもこれが理由です。近年は環境負荷が重視されていますが、当社の鋼球はCO2の削減にも貢献。たとえば、高品質の鋼球はベアリングの摩擦を軽減させ、結果としてエネルギー消費量を少なくさせます。さらには風力発電の構成部品にも使われ、鋼球単体で言うと、ボールペンの先端にも使われています。当社が製造している鋼球は、国内はもちろん、海外のシェアも高く、世界40カ国のお客さまに販売。世界中の見えないところで輝いているのが当社の鋼球なのです。

私は国際営業課に所属し、主にヨーロッパやアジアの日系企業や現地の企業を対象に営業活動を担っています。入社以来、2回、合計約10年間イギリスの自社工場に赴任しました。商社を通じた商売もありますが、直接海外ユーザーへ販売することが多く、お客さまの声がダイレクトに届くことがやりがいであり、醍醐味です。グローバル化が進む現在、競合する海外メーカーも存在する中で、当社が100年以上培ってきた鋼球製造の付加価値をどのようにお客さまに伝えられるかが課題。ぶれることなく、お客さまの信頼を獲得していくために、私自身も成長をしていきたいですね。

私は、自分の立ち位置やミッションが実感できる当社の規模感を気に入っています。役員も新入社員も同じフロアで仕事をしているため、風通しも良く、若手が積極的に質問をし、改善のアイデアも出せるとてもフラットな風土です。創業104年を迎え、改めて企業理念を明文化し、社員全員で前に進んでいこうという気持ちが高まっているのが、いまの当社です。
〈Kさん〉

企業研究に向けて一言メッセージ

「知名度や華やかさだけで企業を捉えず、会社の歴史や文化、規模、業界におけるポジショニングなど、さまざまな視点で企業研究を進めてください」(Kさん)

鋼球の外観を検査機の開発で得られるやりがい。小さな傷も見逃さない高精度の検査機をつくるのが目標

大学院では電気電子情報を専攻していました。電気電子系の企業を数社見ていく中で知ったのが当社です。もともと外観検査機に興味があり、鋼球で高い世界シェアを保持している当社の事業にひかれました。穏やかな雰囲気も「いいな」と思えた理由ですね。

私は鋼球の検査装置の開発に取り組んでいます。当社は年間で約300億個の鋼球を製造。一部外注を行う部分もありますが、基本的には検査装置の構想から完成品まで自社で製造しています。検査装置は鋼球の外観にへこみや欠けなどがないかを検査する装置。検査装置を操作するのは工場のスタッフなので、工場に赴き、私が提案した装置がうまく稼働することで喜ばれるのも、その反対も目に見えてわかることがやりがいですね。多岐に渡るニーズに応えるため、製造する鋼球の種類も多く、サイズが変更になれば製造の流れも変わります。検査装置の部品を取り替えるだけで対応ができる装置をつくるなど、汎用性を持たせた取り組みにも挑戦しています。また、近年はお客さまの要望の精度が上がっているので、既存の精度では対応できない場合もあります。そのため、100年以上に渡り鋼球製造を追求してきた実績を活かし、小さな傷も見逃さない精度の高い検査装置をつくることがいまの目標です。同時に、培ってきた製造技術を進化させ、10年後に振り返れば格段に精度が上がっていることを実感できるような、未来に向けた検査機もつくりたいですね。当社はベアリングに組み込まれる鋼球を多く製造していますが、私が開発をしている検査装置もその精度を高める一端を担っていると思うと、社会とつながり、貢献していることを実感します。

当社は労働時間管理もしっかりしており、有給休暇も取得しやすいので、ワークライフバランスも良いですよ。GW、夏期、年末年始など、まとまった休暇を取れる時期はのんびりしたり、旅行に行ったりしています。
〈Oさん〉

企業研究に向けて一言メッセージ

「自己分析をしっかりと行い、自分が何をやりたいのか、どのような人間なのかを改めて見直してください。情報に惑わされないように、自分の芯をつくる努力を」(Oさん)

配属部署に関わらず、社員同士であたたかい関係を築ける会社。いまはいろいろなことに挑戦したい

学生のときに当社を知り、「フランクな会社だな」というのが第一印象。大学院では半導体の電子材料などを学んでいましたが、業界を絞ることなく、数十年先もなくならない会社というのを条件に企業研究を進めていました。当社で製造する鋼球は機械の動きを滑らかにするベアリングというものに組み込まれており、あらゆる商品の機能を支えています。生活に根付いているものをつくっている当社であれば、これから先も世の中に求められるのではと思い、入社を決めました。また、人事の担当者がとてもフランクに接してくれたため、まるで近所の人と雑談をしているような雰囲気で話すことができたことも、入社を決めた理由の一つです。

私は材料技術開発課でセラミックを担当しています。まだ粗い状態のセラミック球をセラミック製造会社から仕入れ、当社で加工し、仕上げていきます。性能評価や品質面での欠陥がないかなどを調べ、傷を発見すれば、その原因の分析も行います。まだ入社年が浅いので、全工程を担当するまではいきませんが、ゆくゆくは製品の品質向上に貢献できるような技術者になりたいですね。新製品の開発ともなれば、長いものであれば年単位。長期的な視点で取り組む姿勢を身に付けることも必要だと考えています。

研修では本社工場と滋賀工場で製造や検査、技術を経験しました。本社工場で一緒に勤務をしていたメンバーとは、直接業務に関係がなくなったいまでも社内で会えば、「久しぶり!」と声を掛け合っています。配属部署に関わらず、あたたかい関係を続けられるのも当社の社風だと感じています。

この仕事に就くようになってからは、街を走る自動車が静かに動いているのもベアリングがあるからであり、そこには当社の鋼球が回っているからだと思うようになりました。見えないところで私たちがつくっている鋼球が暮らしを支えていると考えると、やりがいにもつながります。まだまだ経験値が圧倒的に足りないので、いまはいろいろなことに挑戦し、さまざまな場面で適切な判断ができるスキルを身に付けたいですね。
〈Iさん〉

企業研究に向けて一言メッセージ

「良い情報もそうではない情報もすべて受け止めず、判断をするときは人の意見を聞き過ぎないように。自分にとって大事なものは何かを決めて絞ってください」(Iさん)

企業研究のポイント

人によっては知名度や規模など、企業の捉え方はさまざまです。友人・知人から得る情報に一喜一憂せず、まずは自己分析から始めてみてください。自分の気がつかなかった志向を知ることができるかもしれませんよ。また、企業はそれぞれ強みを持っています。「よく聞く社名」「商品の宣伝をよく見かける」という理由だけで絞っていくのではなく、まずは幅広い視野で企業を捉えてください。気になる商品があれば、その商品はどのような特徴や機能があり、それはどのような素材で構成されているのか。外側からは見えない部分も深掘りをしていくことで、思わぬ技術や企業の存在を知ることもあります。たとえば、当社が製造する鋼球は自動車や産業機械などの動きを滑らかにするベアリングに多く使われています。見えないところで暮らしや産業を支えているものであり、世の中に欠かせない製品です。

企業研究はさまざまな視点で商品やサービスを捉え、好奇心を持って柔軟に事業の特徴や強みを探ってみてはいかがでしょう。いままで知らなかったところでキラリと光る、ユニークな会社を見つけるきっかけになるかもしれません。
〈人事課 Hさん〉

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「大学で心理学を学んでいましたが、業界を絞らず、企業研究を進めていた中で出会ったのが当社。人事担当者の人柄や対応が良かったのも入社の理由です」とHさん。

マイナビ編集部から

(株)天辻鋼球製作所はその名の通り、鋼球をつくっている会社だ。鋼球と私たちの生活とのつながりをすぐに想像することは難しいかもしれないが、同社のつくる鋼球はベアリングに組み込まれ、あらゆる製品の滑らかな動きを支えている。ベアリングの転がり軸受は鋼球が回転することでスムーズな動きを生み出すため、さまざまな機械製品になくてはならない部材だ。ベアリングや精密機械関連製品で実績を誇り、今日もどこかで回り、社会を支えているのが同社の鋼球なのだ。

「さまざまな年次の先輩社員がいる、年齢層の広い会社ですが、堅苦しい雰囲気はなく、若手を歓迎している雰囲気が伝わってきたことが入社の決め手になりました」と入社時に感じたことを素直に話してくれたみなさん。社内は役職名ではなく、「さん」付けで呼び合い、同じフロアで役職者も新入社員もデスクを並べていることからもフラットで風通しの良い社風が伝わってきた。

創業104年を迎える老舗だが、近年は企業理念である「AKSボールは世界中の見えないところで輝き続け、人々の安全で豊かな暮らしを支えます」を社員全員で共有し、自社事業や製品にいままで以上に誇りを持って前進していこうとする気風が高まっている。小さく強い鋼球で国内はもちろん、世界の市場を切り拓いていく同社。暮らしと社会に(株)天辻鋼球製作所あり!と感じる取材だった。

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丸くする、品質を上げる。これらの技術を真摯に追求することでピカピカと輝く鋼球をつくり出し、鋼球の存在価値を強く印象づけている同社。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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