最終更新日:2025/6/24

社会福祉法人武蔵野会

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  • 教育
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東京都

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探そう!理想の先輩・働き方

初心者から生活支援員に。向上心を持つことが成長の原動力

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コミュニケーション力No.1の先輩職員に聞いてみた

森田さんが支援するのは、視覚障害と知的障害を併せ持つ盲重複障害者。
コミュニケーションの取り方が上手で、ご利用者が持つ雰囲気に溶け込んでいると評価されている。

■森田 裕一さん

2018年入職
小平福祉園 男性入所棟 生活支援員

ご利用者の当たり前の日常のために介護技術を向上させたい

私は武蔵野会の拠点のひとつである小平福祉園で、知的障害と視覚障害を併せ持つ盲重複障害の方の支援員をしています。学生の頃は自分が障害を持つ方と関わるとは思ってもいませんでしたし、障害者施設に良いイメージがあったとは、正直言えません。なぜなら私は保育科の学生で、将来は保育士をめざしていたからです。

しかし、保育士資格を取るための実習で、たまたま行った小平福祉園で考えがガラリと変わりました。ここには穏やかな時間が流れ、雰囲気が自分に合っていると感じました。その後、保育園の実習にも行きましたが自分には向いていいないのでは、と感じ、また他の法人の障害者施設も見学しましたが、やはり自分に合っているのは「ここしかない」と思い入職しました。

私は男性入所棟で、ご利用者の食事や入浴、トイレなどの介助をしています。なかには、重度の障害で介護が必要な方もいらっしゃいます。保育士になるつもりだったので、介護の勉強はまったくしておらず、何もわからなかった私にも、先輩方が丁寧に介護技術を教えてくれました。そこで、ご利用者一人ひとりの特性に合わせた方法があることを知って「そうなんだ!」と感心しました。自分でもその人に合わせて、よりよいやり方を試行錯誤しています。

私が介護技術の上達をめざすのは、ご利用者が当たり前に日常を過ごせるようにしてあげたいと思うからです。自分に技術が足りないと不快な思いをさせてしまいます。もっと技術が必要だと思ったのは、それまで自立していたご利用者が、病気されたあとに一人ではできないことが増えてしまったときです。うまく介護ができないことに、もどかしさを感じました。

できないことやわからないことがあったら、自分から先輩に聞きに行きます。皆さん快く丁寧に教えてくれます。こういった職員の雰囲気も小平福祉園の好きなところです。本やインターネットでも調べますが、実際に先輩の技術を見せてもらうと新たな発見があります。次は「先輩のようにやってみよう」とやる気につながります。見て、聞いて、試してみること、この積み重ねが大切だと日々感じています。

森田さんの仕事を拝見

目が見えないご利用者さんとのコミュニケーションは、声がけとスキンシップが大切。安心できる距離感で支援しています。

“五感を使って”コミュニケーションの形はいろいろ

ご利用者は目の見えない方たちなので、自分から動くことはほとんどありません。それぞれの居室がありますが、常に介助が必要で一人でいることが難しい方は共有部分のホールのソファに座って一日を過ごし、私たちがトイレの誘導などを行っています。その際、声がけをすることを心がけています。健常者でもいきなり大声で話しかけられたり、何の説明もなくいきなり連れていかれたら驚きますよね。目が見えない方はなおさら不安です。穏やかに話しかけて、これから何をするのかを伝えるようにしています。

言葉を話すことが難しい方や重い障害を持つ方もいますが、どんな形でもコミュニケーションを取ることは大切です。出勤したら、必ず一人ひとりに「だれだれさん、おはようございます」とお名前を呼んで挨拶をすることを心がけています。目が見えなくても感覚で意志の疎通をはかることもできると思います。ご利用者の好きな歌をうたってみると、歌で応えてくれることもあります。これも、コミュニケーションですよね。

余暇活動では、先輩についてご利用者の方々と競馬場にいくことがありました。臨場感あふれる音に、利用者の方々は普段は見られないような表情や反応をされ、全身で楽しんでいらっしゃいました。室内にいるだけでは感じることができない、風や太陽の日差しなどの自然や音を、肌で感じて楽しんでもらえたら嬉しいですし、良い刺激になるとも思っています。

小平福祉園では、地域の方々も参加いただけるお祭りもたくさんあります。利用者の方々は、屋台の焼きそばや飲み物を買って、お祭り会場で食べたり、施設に持ち帰って楽しんでいただいています。好きなものを食べさせてあげたいと思い、先輩方にご利用者の好きなものを聞くと、何でもよく知っていてすぐに教えてれます。おいしそうに食べていただけると嬉しくて、気持ちが通じたように思います。

森田さんの仕事を拝見

移動しながらご利用者と他愛のない話をすることも。好きなこと、好きなものを知っていることがご利用者との関係性を深めます。

信頼が一番。コミュニケーションを深め技術向上が目標

支援のやりがいは毎日感じています。たとえば、自分の介護技術が向上したと実感できたときにやりがいを感じます。最初の頃は、私のやり方が悪くおむつパッドが外れてしまい、ご利用者に不快な思いをさせてしまうこともありました。しかし、日々の支援の中で、コミュニケーションを取りながらご利用者と接していくうちに、そんな失敗もなくなりました。それでも、まだまだできていないと思います。一人ひとりの特性に応じて、より快適な介護ができるようになりたいです。めざす目標があることも、やりがいだと思います。

ご利用者について新しい発見をしたときも嬉しいです。発見は、日々の支援とコミュニケーションの中にあります。直接の支援やコミュニケーションでなくても、作業や創作などの日中活動を職員で共有できるよう活動記録をとっています。これを見ると「こういうことをやったんだ」とか、「こんなことができるんだ」という、入所棟にいるとわからない発見があります。新しい発見は、そのご利用者の状態の理解を深めるので、よい支援につながっていきます。

一番のやりがいとして感じるのは、ご利用者との信頼関係です。入職4年目で支援員としてはまだまだ力不足ですが、よい関係が築けてたと感じています。ご利用者に「おはようございます」と声をかけると、会話のできる方は「森田さん、おはよう」と名前を呼んでくださるのが嬉しいです。言葉にできない方も、その人なりの表情や反応から、私のことをわかってくれていると感じます。そういう瞬間に、どんな形でもコミュニケーションを取ることは大切だとあらためて思います。

障害者支援の職に就いたからには、自信をつけて信頼を得るために資格を取りたいです。実務3年後に介護福祉士国家資格を受験するために、実務者研修を修了することが直近の目標です。小平福祉園の雰囲気とここでの仕事が好きですが、法人としてさまざまな施設・事業があるので、将来的に幅広い経験が積めることも、武蔵野会に入職してよかったと思うことのひとつです。

森田さんの仕事を拝見

わからないことは先輩職員に聞く。コミュニケーションの取りやすさも小平福祉園のよさ。ご利用者のためにまっすぐに、素直さが成長の秘訣かも。

企業研究のポイント

障害者支援が自分に向いているかいないかは、想像するだけではわかりません。私も実際にそうでした。学校で施設実習がある方は、各施設に行ってみて自分の考えが変わることもあるでしょう。実習の機会がなくても、見学は絶対に必要です。実際に施設を見て自分はどう感じるかで、適性を判断してほしいと思います。

法人ごとに特徴があると思いますが、同じ法人でも施設によって雰囲気が異なるかもしれないので、比較してみることも必要です。雰囲気が自分に合っているかはもちろん、職員のコミュニケーションの取り方も確認したいポイントです。どんな先輩方と一緒に働くかによっても、障害者に対する自分の考えや価値観が変わるかもしれません。学べる環境があることも、自分のやる気になると思います。

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ご利用者をよりよく支援したい。先輩社員と同じ思いで熱心に仕事ができることが、コミュニケーションと雰囲気のよさにつながっている。

マイナビ編集部から

武蔵野会は東京から静岡までの6地区の25拠点で100を超える事業を運営。幼児から高齢者まで、さまざまな障害や社会的不利益に対して支援を行っている。今回、小平福祉園を訪れて森田さんが話してくれたとおりの雰囲気のよさが伝わってきた。その雰囲気は、職員とご利用者の関わり方、また職員同士の関わり方が醸し出しているのだと思う。小平福祉園もまた、法人理念の「自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」に基づいて利用者一人ひとりに合わせてきめ細かい支援で、本人の意志を尊重したより豊かな生活をめざしている。その理念が職員に浸透しているのだろう。

ご利用者の雰囲気に溶け込むためには、コミュニケーションが大切。入職4年目の森田さんが、いろいろなコミュニケーションの形をつくることができたのは、ご利用者を知ってよりよい支援をしたいという向上心があるからこそ。職員一人ひとりが使命感を持つことで成長できる環境が、武蔵野会にあると感じた。

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森田さんが働く小平福祉園は地域の福祉拠点。盲重複障害者の施設入所支援、就労支援B型、通所生活介護、児童発達支援、放課後デイサービスの事業を展開している。

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