最終更新日:2026/6/25

美勢商事(株)

業種

  • 食品

基本情報

本社
長野県

取材情報

記事で読む社会科見学

産地と消費者を美味しさで繋げる、創業50年の食品会社です

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食材にも調理法にもこだわった商品づくりで社会に貢献

餃子をはじめとした中華点心や中華総菜を開発・製造している美勢商事(株)。安全で豊かな食生活に貢献するため、保存料などの添加物を可能な限り使用しない、安心して食べられる“本物の美味しさ”を追求しています。

事業の内容や特徴、今後の展望などは管理部の平林督子さんに、商品開発やヒット商品の裏側などについては商品開発課の平林葉子さんにお話を伺いました。

左:平林督子さん 2013年入社/管理部
右:平林葉子さん 2022年入社/商品開発課

農業を守り、美味しさと食の安全を守るために

◆安心して食べられる餃子をご家庭に
当社は1976年に創業。当初は、コンニャクの卸売からスタートした後、チルド餃子の製造に乗り出し、長野県内のスーパーで販売を行っていました。しばらくして大手企業がチルド餃子の分野に次々と参入。すると、次第に添加物を含んだ安価な商品が主流になっていきました。当社では創業当時から健康に良い、安全・安心な商品を目指し、チルド餃子に関しても添加物を極力使わないという方針を貫いていました。そのため、大手の商品とは価格的に対抗できず、撤退を決断。冷凍餃子にシフトしました。その際、皮を自社でつくり、中の具材も地元産に。また、作り方にもこだわることで、保存料を使わなくても1年間の賞味期間を実現。お客様が安心して食べられる商品を製造し、全国のご家庭にお届けしています。

◆一年通して美味しさをキープ
当社の主力商品である餃子の具材は、肉とキャベツ・ニラなどの野菜です。いずれも餃子に合う厳選したものを使用。特に野菜は、地元の契約農家から納入された野菜を、当社の下処理部門を分社化したカットセンターによって加工・保存されたものを使用しています。野菜は栽培の時期が決まっているため、肉のように一年中、安定的に仕入れることができず、時期を外れると餃子を製造できなくなってしまいます。そのため、カットセンターでは地元以外の産地から調達するとともに、旬の時期に収穫した野菜をカットした状態で冷凍。そこから必要な量だけ仕入れることで、一年を通して美味しい餃子を安定的に作れるようにしています。

◆6次産業への取り組み
6次産業とは、農林水産業者(1次)が、加工(2次)と販売・サービス(3次)を一体化することで、農林水産物を高付加価値化して所得を向上させ、地域活性化に繋げようという取り組み。当社では、『農業や土や水を守るには、使う側も一緒になって動かないと、とても守れない』という考えから、1×2×3の6次産業として推進。具体的には地元の野菜を積極的に使用し、それを餃子などの商品にして全国へと販売。当社は地元の新鮮な野菜を供給してもらえ、農家は安定的に買ってもらえる。そして消費者は安全で美味しい餃子を食べることができる。そんな「三方よし」の実現を目指しています。

美勢商事はこんな会社です!

安心して食べられる商品をつくるため、厳選した食材を使用。関連会社の農地所有適格法人から無農薬栽培のニラを仕入れるなど、安全・安心な美味しさを提供しています。

お客様の困りごとを解決したい一心から生まれたヒット商品

◆社是に沿った商品づくり
開発にあたっては、「健康に役立ち 安全で豊かな食生活に貢献する食品をお届けしよう」という社是を意識し、保存料無添加の製造方法を守るなど、誰もが安心して食べられる商品づくりを一番に心掛けています。もちろん、ビジネスの側面もあるので、安全性と価格とのバランスを考えながら開発に取り組んでいます。基本的には、営業やお客様の要望などに合わせてレシピを考案し、食材を選び、試作。そして社内のチェックを受けた後、商品化されるという流れ。餃子などの点心や中華総菜がメインですが、洋食やエスニック商品などにもチャレンジしています。

◆お肉を使わない肉まんはこうして生まれた
肉・卵・牛乳を一切使用しない中華まんや、肉の代わりに、大豆ミートを使用した肉まんの開発を担当しました。これは、取引先から、「大豆ミートを消費しきれない。無駄にしないための良いアイデアがないか。」との相談を受けたことが発端。お客様が困っているから、どうにか助けたいという思いで開発をスタート。まず最初に思い浮かんだのは、当社が得意とする中華の点心。早速試作をつくり、プレゼンしました。これに併せてガパオライスやライスコロッケなど、幅広い層に響きそうな商品もいくつか用意しましたが、その中で、肉まんを気に入っていただき商品化。できた商品は、販売と同時に評判を呼び、急遽コンビニ向けに開発が決定。たちまちヒット商品となりました。

ただ、その裏には苦労も。当社には長年培ってきた技術があり、応用しようとしましたが、生地の中に入れる餡が動物性から植物性に替わることで包餡機に上手くかかりませんでした。そこで、餡の柔らかさの調整をすることで解決。工夫の結果、多くのお客様に召し上がっていただけたことは大きな達成感を感じました。これをきっかけに餃子やワンタンも商品化。アレルギーの心配もなく、また、体重などを気にしている方も、お肉に近い味と食感を、安心して気兼ねすることなく食べられる商品として人気があります。

◆海外展開を目指して
今後については、私が経験を通して培ってきたものを活かすとともに、健康に気遣いながら、美味しさを求めている方々に召し上がってもらえる商品、オーガニック系やヴィーガン向けの商品などの開発に力を入れたい。そして海外展開ができたらなと夢見ています。

美勢商事はこんな会社です!

かつてレストランで調理師として働いていた平林葉子さん。「ワークライフバランスを考えて当社に転職。素材を活かしたシンプルで美味しい商品開発に取り組んでいます」

美勢商事にしかできないことを追求し、未来を拓く

◆持続可能なビジネスを目指して
当社では自家製の餃子の皮を使用するなど、開発から製造・販売まで自社で行っています。それは安心して食べられる商品をつくるためですが、一方で、持続可能なビジネスを構築するためには、効率化も欠かせない要件となります。そのため、当社では最新の機械を導入するとともに、野菜の加工部門を子会社として独立、仕入から下処理までを専門的に行うことで生産性を向上。元々同じ会社であったため、人的な交流はもちろん、情報交換も密に行うなど、シームレスな対応を図っています。また、分社化することで情報に対する感度が上がり、収穫に関する細かな情報や作況、それに伴う値動きなどを全体ミーティングで共有、事業戦略に活かしています。加えて、食材の視点を加味した提案が増加。例えば、自然豊かな長野県ならではの食材を活かした餃子を作るなど、新商品開発に繋げています。

◆より良い商品づくりに向けて
当社のような中小企業にとっては、開発力が重要となります。どんなに優れた商品を開発しても、ずっと同じ商品では飽きられてしまいます。そのため、常に魅力的な新しい商品をつくり、お客様に対して「これ、いかがですか」と提案し続けることで長くご愛顧いただきます。また、人数が限られており、単純なマンパワーでは太刀打ちできません。そこで、当社では1つのことだけに専門化するのではなく、一人ひとりのカバーする範囲を拡げ、互いに協力し合うことで、全体的な底上げを図っています。日頃から思いやりの精神を持って人的な交流を促進。開発も営業も製造も、すべての従業員の気持ちを1つにして、より良い商品づくりに取り組んでいます。

◆さらなる成長のために
どんなに時代が変わっても食べ物は絶対に必要なものであり、食品は決してなくならない産業と言えますが、当社の現在の着実な成長を確固たるものにするためには、目の付け所が重要となります。当社としては大手と張り合うつもりはなく、当社だからできるもの、当社にしかできないものを目指して開発することに集中。さらに小ロットのニーズ、例えば有機の商品やヴィーガン向けの商品、あるいは食事摂取制限がある方向けの商品など、小さなニーズを拾い上げ、お喜びいただける商品をお届けしていきたいと考えています。

美勢商事はこんな会社です!

餃子の皮も自社でつくり、食材にこだわり食品添加物を極力使わず、調理法にもこだわった当社の点心。健康に良く、美味しさにも一切妥協しない商品をお届けしています。

企業研究のポイント

企業研究の全般に言えることは、自分のやってみたいことを明確化すること。会社の事業内容はもちろん、待遇面や職場環境、福利厚生などはネットで確認でき、今の学生さんには簡単なことでしょう。しかし、重要なのは、会社に入ってからどんな仕事をするかであり、そこが定まっていないと社会人生活を楽しむことはできません。また、「これをやりたい」という明確な意思を持っていれば、理想の会社に出会える確率は高まり、そうして選んだ会社であれば、困難なことにぶつかったとしても踏ん張ることができ、克服して先に進めるはずです。会社選びを始める前に、本当に自分のやりたいことを確認してみてください。【平林督子さん】

適性診断などを通して自分を知っていただき、それに合った企業探しがおすすめです。まずは、自分に合っている仕事がどんな仕事なのか、どんなことを仕事に求めているのかを可視化することが重要。そうすることで、「私にはこんな適性があるのか」といった気づきになったり、新たな一面を発見したりと、客観視をもって自分を分析することができます。私自身も、適性診断など本当に自分のやりたいことや、将来像などを考えるきっかけになった経験があります。そして、自分の強みや自分の本心を整理することで、見るポイントを絞ることができ、企業研究もしやすくなるはずです。【平林葉子さん】

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「社歴や年次に関わらず、成果に応じてしっかりと評価されるような会社にすることが課題であり、目標です。」と平林督子さん

マイナビ編集部から

今回取材した美勢商事(株)は、今年創業50年を迎えた食品会社だ。コンニャクなどを仕入れ、小売店に販売する卸売業でスタートした同社は、1979年から餃子の生産を開始。本物志向が消費者の心を掴み、チルド餃子において幅広い層に支持される商品へと成長した。その後、添加物を極力使用しない、健康に良い商品づくりを目指して冷凍食品業界に進出し、餃子・饅頭・焼売・包子といった中華点心の専門メーカーに。現在は中華料理の分野で多くの商品を開発している。また、同時に衰退が進む日本の農業を守り、さらに循環型農業としての発展に少しでも貢献するため、国産の野菜・穀類・肉を使用、お客様が安心して口にできる商品を提供している。

そんな同社の魅力について、「社長との距離が近いところや、挑戦した結果の失敗であれば評価される環境は良いところ。『これをやってみたい』と表明すれば、『やってみよう』とサポートもある。もちろん、予算がかかることなのでなんでもOKではないものの、大概は認められる。」と平林督子さん。平林葉子さんも「何かをしようとしていることを評価してくれるところがいい。」と同調。さらに「逆に言えば、自ら動かないと評価されない。そういうところにやりがいを感じている。」と続ける。誇りとやりがいを持って働ける環境であることが伺える取材だった。

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「上下ではなく、一緒に切磋琢磨しながら仕事をする仲間という感覚。それが新しいものをつくろう、会社をより良くしようという社風に繋がっていると思います」平林葉子さん

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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