最終更新日:2026/7/16

(株)日東電機製作所

業種

  • 重電・産業用電気機器
  • 半導体・電子・電気機器
  • その他電子・電気関連
  • 精密機器

基本情報

本社
群馬県

取材情報

経営者の視点

新卒社員が未来を創る。品質を究めることで、社会の重要インフラを支える

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任せる文化が、人を育て、技術を進化させる

青木 孝浩さん
取締役社長

群馬県に拠点を構える日東電機製作所は、配電盤・電気制御盤の製造を通じて、電力や鉄道などの日本のインフラを支え続けている。そんな同社では新卒社員の育成に特化することで、堅実なモノづくりを進めてきた75年の文化を、ゼロベースで継承していこうとしている。今回は、経営トップである青木社長の視点から、同社の経営哲学や今後の展望、企業文化などについて語ってもらった。

新入社員は全員が新卒。経験のない人材を育て上げ、品質を究める企業文化を伝承

1951年に創業した私ども日東電機製作所では、電気を利用する際に不可欠な配電盤・電気制御盤の製造を主に手がけています。活躍の場は多岐にわたりますが、特に電気を“つくる”発電所、“送る”変電所といった電力インフラでは長年にわたって実績を残してきました。さらには“使う”場所として鉄道や上下水道、大型商業施設といった身近な場所にも関わっており、地図を眺めていると自社が手がけた技術が至る所に存在しているのがわかります。

配電盤や電気制御盤という設備は、一般の方の目に触れる機会はほとんどありません。しかしながら、ひとたび問題が発生してしまうと電気の利用ができなくなるだけに、その責任は極めて重大です。ましてや当社の場合、社会インフラに関わっているだけに、何十万世帯が停電したり、何十万人もの鉄道利用者の足を止めてしまうといった深刻な事態を引き起こす可能性もあります。だからこそ、時間をかけて品質向上に取り組むとともに、確かな技術を持つ人材の育成には力を尽くしてきました。

実は、当社では長年にわたり、新卒正社員雇用を中心とした人材投資型経営を進めています。まっさらな状態で入社した新卒社員を基礎から指導することで、間違いのない仕事を実践できる人材を育て上げてきました。新人教育の仕組みも体系化されており、入社前に希望すれば専門知識を学べますし、入社後は2カ月の製造実習を通してモノづくりの流れを体系的に身につけられる環境を用意しています。

正式に各部署に配属された後はキャリアの近い先輩とペアになり、実践の中でノウハウを学ぶことになります。当社では長年にわたって新卒に特化した人材育成を続けてきただけに、どの部署でも若手が活躍しています。そのため、世代間のギャップが少なく、新入社員も余計な不安を感じずに成長することができるのです。

技術に関わる仕事ですが、文系学部を卒業した人も当社の最前線で活躍しています。教えるための仕組みをドキュメント化し、状況に合わせて技術を習得できるようにしていますので、経験がなくとも本人次第で大きく羽ばたけるのだと思います。

人の魅力が会社の自慢!

青木社長は製造・設計・営業などを幅広く経験した上で、2017年に経営トップとなった。オーストラリアの火力発電所の案件にも携わるなど、現場の最前線に立ち続けてきた。

サーキュラーエコノミーやDX化にも挑戦。時代に合わせて柔軟に変化し続ける

そもそも電気というエネルギーは、時代が変わっても必要不可欠な存在です。人口が増加傾向にあった時代には鉄道の需要が高く、当社としても重要な鉄道ネットワークで技術提供をしていました。昨今は人口減の影響もあり、鉄道の建設計画は少なくなっていますが、その一方で電気自動車(EV)の需要が高まっているほか、AI活用の加速によりデータセンターの電力消費量はますます増大しています。世の中の変化に合わせて、活躍のフィールドを柔軟に変化させてきたからこそ、今日の当社の繁栄が実現しているのです。

従業員数は約150名と非常にコンパクトな当社ですが、現在、取引先である大手電力会社や重電メーカーとは、商社を介さずに直接取引を行っています。75年にわたって地道に実績を積み重ね、一貫して無借金経営を継続してきた安定基盤は、各社にとっても信頼できる取引相手としての条件を十分に満たしているのでしょう。もっとも、最大の信頼の源泉は、社員たちが育んできた技術力にほかなりません。これからも継続して新卒を中心とする人材育成に励みながら、自社のモノづくり力を進化させていく所存です。

単に事業を拡大するのではなく、環境との共生にも力を注いでいます。2020年8月には全事業所で使用する電気を水力発電所由来に切り替え、再生可能エネルギー比率を100%にしました。水力発電所は当社の取引先でもあります。自社で製造した設備で生まれた電気で、新たに製品を製造することで発電所の安定稼働に貢献する。文字通りの「サーキュラーエコノミー(循環経済)」を達成したというわけです。

また、2000年代初頭からDX化に力を入れてきました。既に予算や発注、工程、労務などの管理に関してはすべてオンライン上でシステム処理ができるようになっており、一つの仕事が完結するまでにかかったすべての情報を一括で管理しています。モノづくりに必要な資材を集める調達担当者は、こうしたシステムをフル活用して仕事をしており、たった1名で数千件単位のオーダーを処理しています。現在、間接部門の社員は全体の6%のみ。その分を本業の開発や製造に注力できているというわけです。

人の魅力が会社の自慢!

従業員数150名規模ということもあり、社長と社員の距離は近い。拠点も群馬県に集中しているため、縦横の意思疎通も非常にスムーズだ。

社員が考え方を共有する文化が根付く。イベントなどの交流の場も盛り上がる

基本的に当社には“自前文化”が根付いています。前述の社内システムも社員たちが手づくりで形にしましたし、生産設備も内製化でつくり上げました。代表例が電線加工に用いる「ワイヤーセンターロボット」です。配電盤内には多いもので1,000本を超える電線が張り巡らされていますが、手作業ではどうしても生産できる量に限界があり、残業にもつながっていました。そこで、自動化を目指した社内プロジェクトを立ち上げ、設計からすべて自分たちで形にしたのです。

ベテランも若手も問わずに膝を突き合わせて意見を述べ合い、必要な部品は3Dプリンタで加工するなどの対応をしました。そうして完成した1号機は問題なく稼働しており、2号機の製作も昨年からスタートしています。1号機はベテランが中心になって進めたので、2号機では若手にノウハウを継承しようと2年目の社員がリーダーとなりました。大変な思いをしながらも、前向きに挑み続けるその姿は頼もしい限りです。

真っ白なキャンバスを持って新卒で入社した社員たちが、当社らしい考え方や働き方、文化などを素直に吸収してくれているので、自然と全員が想いを共有しているのがわかります。おかげで経営する立場から見れば、何をするにしても“任せやすい”という感覚を得ています。数年前には公式SNSを始めたのですが、当社では可否の判断をすべて社員に任せています。どこまでOKなのか、どこでブレーキをかけるべきかという部分の認識が同じですから、余計な意見を挟む必要がないのです。

おかげで社員同士の交流も活発で、イベントも数多く開催しています。4カ所の行き先から選択できる社員旅行、写真の腕を競うフォトコンテスト、11種類のサークル活動などは代表例。さらにプロの音楽家を招いて地域のみなさんを招待する「ふれあいコンサート」は既に30回目を迎えました。

最近は21年ぶりに優良社員表彰を復活させ、受賞者は台湾旅行に招待します。実は台湾の新幹線には当社の配電盤が用いられており、自社の仕事を体感するというのも旅の目的でした。今後もこうした機会をどんどん設けながら社員同士のつながりを強めていく考えです。

人の魅力が会社の自慢!

イベント開催やクラブ活動なども盛んだ。部署の垣根を越えたコミュニケーションを図り、会社のチーム力を高める場として有効活用されている。

企業研究のポイント

配電盤や電気制御盤に関するメーカーはいくつか存在しますが、世の中の表に出る技術ではないだけに、決して目立つ業界ではありません。どちらかと言えば、長期的な視点で地道に技術を蓄積していくタイプの業界だと言えるでしょう。とはいえ、世の中になくてはならない重要な仕事である点に変わりはありません。「人の役に立ちたい」という思いを持っている学生さんにとって、この業界はまさに社会貢献性が高いと言えますので、ぜひ興味を持って調べてほしいと思います。

今の時期は自己分析を重ねている学生も多いでしょうが、何がしたいのかわからないと悩んでいる方もいるでしょう。実は、自己分析ができていない大人も案外多いものです。だからこそ、自分がわからないと立ち止まってしまうのではなく、多くの企業に出会った上で、文化や社風が自分に合っているかどうかを確かめるなどして、実践の中で自分の可能性を見出してください。

インターンシップに参加するのは、社会を知るための絶好の機会だと思います。また、アルバイトに精を出して異なる世代と交流するのも良いでしょう。仕事は人と人との触れ合いによって進みますので、今のうちから人との関わりを大切にしてください。
(青木社長)

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本社は群馬県太田市にあり、関連会社も周辺エリアに集中している。そのため、群馬という地域に特化して働き続けることが可能だ。

マイナビ編集部から

75年にわたる長い歴史を誇る日東電機製作所は、群馬県太田市に全拠点を置きながら、電力まわりの制御機器の設計から製造までを一貫して手がけている。長い歴史を重ねてきた中では日本の根幹を支える重要施設にも携わっており、青木社長の取材記事で触れることができなかった部分で言えば、全国を走る幹線鉄道網をはじめ、鉄道関連では非常に多くの製品を提供してきたという。これを読んでいる学生さんが普段から利用している通学の足も、実は同社が支えている可能性が高いと思われる。

青木社長も話していたが、同社では長く新卒に特化して社員を募ってきた。そのおかげで社内には近しい年代の階層ができており、困ったときに遠慮することなく協力を仰げる良好な人間関係が築かれている。ちなみに、社長自らが学生の対応窓口となっているそうで、この点からも新卒の人材に会社として期待をかけているのがよくわかる。

群馬県という立地柄、遠方から就職した社員のために社員寮も設けている。2023年には社員寮をリニューアル。ひとつ屋根の下に住みながら共同生活を楽しんでいる姿が見られ、焼肉パーティーなどで交流を深めたりしているそうだ。イベントごとも多いため必然的に社員同士の距離感も近い。横のつながりの強さが、同社の基盤を盤石なものとしているのだと実感した取材となった。

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未経験から技術系の職種に挑戦する社員が多く在籍している。誰かに貢献するために自分を高め続けたいという、前向きな意欲を持った人材が同社には集まっているのだ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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