最終更新日:2026/6/15

(株)サンコウ・トータル・サービス

業種

  • 空港サービス
  • セキュリティ
  • 人材派遣・人材紹介

基本情報

本社
千葉県

取材情報

記事で読む社会科見学

爆発物探知犬(EDD)検査がスタート!国際基準に基づいたセキュリティサービスとは?

PHOTO

空港の裏側で、空の安全を支える仕事

アメリカで開発されたセキュリティ技術を導入し、国際空港を中心に国際的な運用基準に基づくセキュリティサービスを提供する同社。2026年5月からは爆発物探知犬(EDD)検査を開始し、機動力をさらに高めていく。

長谷川 理花子さん(写真左)
事業部 マネージャー
法学部 法律学科卒/2011年入社

シュボロ 英実里さん(写真右)
事業部
国際教養学部 国際教養学科卒/2024年入社

多岐にわたる業務を一つずつ着実に身につけ、プロフェッショナルへ。大きな責任はチームで支える。

空港といえば、チェックインカウンターや保安検査場など、旅客対応の仕事を思い浮かべる方も多いでしょう。しかしその裏側には、一般の人が立ち入ることのできないエリアで、航空機の安全を支える仕事があります。私たちサンコウ・トータル・サービスが働いているのは、飛行機がすぐそばに駐機し、立ち入ることのできる人も限られた「上屋」と呼ばれる施設です。ここでは、航空機に搭載される貨物や物品の検査が行われており、同時に上屋や航空機に不審者が近づかないよう警備する役割も担っています。

空の安全を守るうえで欠かせないのが、航空機に積み込まれる前の徹底したチェックです。私たちの仕事の根幹にあるのは、航空機が飛び立つ前にすべての脅威を取り除き、安全な航空輸送を守ること。2001年にアメリカで発生した同時多発テロ以降、航空保安の重要性は一層高まり、現在も地上でのチェックが重要な役割を担っています。具体的には、金属探知機によるボディチェックや手荷物検査、X線機器を用いた貨物内部の確認など、多岐にわたる業務があります。こうした検査を通じて、危険物や不審物が航空機に持ち込まれないようにしています。

この仕事では、検査内容ごとに異なるスキルが求められます。そのため、入社後は基礎から段階的に習得し、できる業務を一つずつ増やしていきます。現場ではすべてを一人で判断するのではなく、複数人で確認しながら対応する体制が整えられており、経験を重ねながら判断力を養っていきます。例えばX線検査では、画像の見方に経験が必要とされます。疑わしい物が見つかった場合には、その都度チームで確認しながら対応していきます。こうした積み重ねが、安全を支える精度につながっています。

近年では、増加する貨物量への対応として、爆発物探知犬(EDD)検査の導入も進められています。探知犬による検査は、貨物の匂いから危険物の有無を判断する方法で、海外の空港では導入が進んでいます。日本での運用には体制整備などの課題もありましたが、関係機関と連携しながら準備を進め、2026年5月から運用がスタート。約7年をかけてようやく運用開始に至ったことに、大きな手応えを感じています。(長谷川さん)

活躍する先輩たち

マネージャーとして課題解決に挑む長谷川さん。「お客様との会話の中で課題を発見し、自分たちの力をどう活かすかを考えて実行していく。成果が出た時の達成感は格別です」

アメリカ研修を経て、ハンドラー第1号に。パートナー犬と信頼関係を築き、運用をスタート!

空港の裏側では、航空機に搭載される前の貨物がどのようにチェックされているのか――その一端を担うのが検査員の仕事です。私は検査員として入社し、X線機器を使って貨物内部に危険物がないか確認する業務からスタートしました。内定後は当社のアカデミーで国家資格「空港保安警備業務検定2級」を学び、合格したうえで入社しましたが、すぐに「入社はゴールではなくスタートだった」と実感しました。

新しい知識の習得は非常に興味深く、資格取得の勉強には大きな苦労はありませんでした。しかし実際の業務は想像以上に難しく、流れてくる貨物の速さやX線画像の判別に戸惑い、先輩方に何度も質問を重ねました。航空会社ごとに危険物の基準が異なるため、それぞれのルールも覚える必要があります。研修を受けながら、この仕事の責任の大きさを実感していきました。

2年目の夏、「爆発物探知犬(EDD)のハンドラーに挑戦してみないか」と声をかけてもらい、仕事の幅が広がりました。これまでの動物との関わりの経験が評価され社内選抜後、米国の訓練機関との面接に合格。2月中旬から約1か月間アメリカで研修を受け、先月パートナー犬とともに帰国しました(2026年4月取材当時)。爆発物探知犬による検査は、犬の嗅覚を活用して危険物の有無を判断する方法です。空港の裏側では、複数の手法を組み合わせて安全性を高めています。ハンドラーが適切にリードしなければ、探知犬は臭気に正確に反応してくれません。週6日の訓練に加え、訓練4日目からはパートナー犬とホテルでともに過ごしながら信頼関係を築きました。印象的だったのは、積み上げられた複数の段ボールの周囲を一周半しながら嗅がせる訓練です。パートナー犬はシェパードで足が速く、最初は置いていかれてしまうほどでしたが、時間を重ねるうちに息が合っていきました。次第に私の動きを意識してくれるようになり、変化と成長を実感しました。

現在は、犬舎で探知犬が管理されており、私は出勤後に犬舎へ向かい、パートナー犬とコミュニケーションを取りながら、本格運用に向けて訓練を重ねています。従来はフォークリフトで搬送して検査していた大型貨物も、探知犬の可動による確認が可能となり、検査の幅が広がっています。普段は見えることのない空港の裏側で行われている検査や訓練。こうした一つひとつの積み重ねが、日々の空の安全を支えています。(シュボロさん)

活躍する先輩たち

祖父母に会いに毎夏渡仏していたシュボロさん。「私にとって空港は、温かい思い出が詰まった大切な場所。航空機の安全を守る仕事があると知り、心惹かれました」

働く環境と、今後の目標

――職場の環境について教えてください。

長谷川/話しやすい雰囲気が醸成されていると感じています。現場で特に大切なのは、報告や相談がしやすい環境であること。何か問題が起きたときだけでなく、その前段階でも「こういうことがあった」「今こう感じている」といった些細なことを共有できることが重要です。問題の芽を見つけ、事前に摘むことが安全を守るうえで欠かせないからです。現場を訪れると皆が自然に声を掛け合いながら働いているので、安心して任せることができます。

シュボロ/私も同じ印象です。当社の社員はもちろん、他社の方々も含めて人柄の良い方が多く、とても話しやすい環境です。こちらから相談しやすいだけでなく、相手からも気軽に声をかけていただけるので、信頼関係を築きやすく、人間関係で悩むことが少ない職場だと思います。また、100円でご飯とおかずが食べられる食堂がある点も気に入っています。物価が上がっている中、体力を使う仕事でもあるため、しっかり食事を取れる環境はとてもありがたいです。日々の働きやすさを支えてもらっていると感じています。

――今後の目標は?

長谷川/大きく2つあります。1つは、サンコウ・トータル・サービスという会社を長く存続させていくことです。時代や情勢は常に変化し、それに伴って検査方法やお客様のニーズも変わっていきます。その変化に柔軟に対応し、環境を整えていくことが重要だと考えています。スタッフの働き方も変化していくでしょうから、働きやすさを整え、やりがいのある仕事を創出していきたいですね。もう1つは、スタッフの働き方にも関連しますが、警備業に対するイメージを変えていくことです。海外ではセキュリティの仕事は人や財産、情報を守る重要で誇りある職業として認識されています。日本でも同様に、「かっこいい仕事」として認知されるよう活動を続けていきます。

シュボロ/世界情勢を踏まえると、航空貨物の安全を守る役割は今後ますます重要になると感じています。現在、長谷川さんが次のハンドラー候補の社員をアメリカ研修に引率していますが、今後はハンドラーの人数も増えていく予定です。同じ志を持つ仲間や取引先が増え、共に楽しく仕事ができることが私の願い。ハンドラー第1号として多くの知見を蓄積し、後に続く仲間たちのために体制を整えていくことが直近の目標です。

活躍する先輩たち

探知犬と信頼関係を築くこともハンドラーの大切な仕事の一つであるため、動物好きな人に向いている。米国での探知犬訓練のための基礎的な英語力があれば挑戦が可能だ。

職場の雰囲気

  • にぎやか
  • デスクワークが多い
  • 個人プレー
  • 社内の方と関わる仕事が中心
  • 落ち着いた
  • デスクワークが少ない
  • チームプレー
  • 社外の方と関わる仕事が中心
  • 長谷川 理花子さんが感じる職場の雰囲気
  • シュボロ 英実里さんが感じる職場の雰囲気

企業研究のポイント

業界や企業を調べる際に、まず意識していただきたいのは「情報の多さに流されず、自分の軸を持つこと」です。「自分は何を大切にしたいのか」「どのような環境で力を発揮できそうか」といった基準をあらかじめ考えておくことで、情報の取捨選択がしやすくなります。そして、できるだけ現場に近い情報に触れてみてください。説明会やイベントはオンラインでも開催されていますが、実際に足を運び、働く人の話を直接聞くことで、文章やデータだけでは分かりにくい雰囲気や価値観を把握できます。そうした体験を通じて、自分に合うかどうかを判断しやすくなります。

警備業界では、人や安全を支える役割に関心を持つ方が多く見られます。守る対象や業務領域も幅広いため、ぜひ視野を広げて調べてみてください。航空分野では、海外に関わる仕事への関心をきっかけに興味を持つ方や、EDD検査の導入以降は、動物と関わる業務に関心を持つ方も見られます。「誰のために働くのか」「自分は何に関心があるのか」と掛け合わせて考えてみることも一つの方法です。

保安警備の仕事は、トラブルを未然に防ぐことが重要な役割であり、目立つ場面は多くないかもしれません。しかし、さまざまな現場や人と関わる中で、やりがいや意義を見いだしていくことができる仕事だと考えています。(事業部 マネージャー 長谷川 理花子さん)

PHOTO
航空保安業界では、日本のセキュリティレベルを国際的な基準に近づける動きが広がっている。同社ではアメリカ研修も実施しており、社員たちは世界を感じながら仕事に臨む。

マイナビ編集部から

大手航空会社からの委託を受け、空港貨物地区(上屋)における貨物検査業務や立哨警備業務(不審者の侵入を防ぐ警備)、機側警備業務(駐機中の航空機への不審者接近を防ぎ、作業員のIDチェックを行う業務)等を展開している(株)サンコウ・トータル・サービス。従来のX線検査(X-ray)や爆発物探知装置(ETD)検査に加え、爆発物探知犬(EDD)による検査を開始した点は前述のとおりである。

同社ではアメリカから導入したセキュリティ手法を取り入れているが、特徴的なのは、その業務が探知犬という「生き物」と、それを扱う「人」によって成り立っている点である。「人は命ある存在との関わりの中で活力を得ることがある。動物や人と関わることが力につながるという点では、EDD業務においてもハンドラーは探知犬というパートナーから良い影響を受けているのかもしれない」と長谷川氏は語る。

こうした価値観のもと、職場では円滑なコミュニケーションが図られている。人と航空機の安全を守る役割においては、個人で業務を抱え込まず、チームで連携することが重要である。信頼関係を基盤とした協働により、安定した業務運用が支えられている。高度な技術に加え、それを扱う人と生き物の存在が安全を支えている――そう実感させる取材であった。

PHOTO
社内アカデミー「STS Academy」では、「空港保安警備業務検定2級」などの資格取得に必要な知識・技術に加え、簿記やTOEIC、接客マナーなどのスキルも学ぶことができる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

トップへ

  1. トップ
  2. (株)サンコウ・トータル・サービスの取材情報