最終更新日:2026/6/1

(株)酒井鉄工所

業種

  • 金属製品
  • 建築設計
  • 設備工事・設備設計
  • 建設
  • 非鉄金属

基本情報

本社
大阪府

取材情報

記事で読む社会科見学

電力の安定供給に必要な巨大な鉄塔をつくり、関西の社会インフラを支える!

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「鉄塔の設計とは?」といった素朴な疑問に答える座談会

安定した電力供給に欠かせない送電鉄塔を手がける酒井鉄工所。「鉄塔の種類は?」「設計の流れは?」「仕事の難しさとやりがいは?」など、学生のみなさんが抱く疑問に先輩設計者が座談会形式でお答えします。

入社3年目と5年目の先輩設計職3人が集合。「鉄工所」という社名に抱いたイメージとそのギャップから、鉄塔の種類や形状、設計の仕事の流れ、難しさとやりがい、今後の目標、職場の人間関係や社風まで、丸ごと本音で語る座談会!

馬場 達也/設計部 設計1課/2017年入社
前岡 雅哉/設計部 設計1課/2019年入社
大原 隼人/設計部 設計1課/2019年入社

「鉄工所」が巨大な鉄塔をつくっているとは、思ってもみませんでした。

■馬場:大原君と前岡君は2019年入社の同期。2人はどんな理由で酒井鉄工所に入社を決めましたか。
■大原:機械工学部の知識を活かして、設計をやってみたいと思ったからです。
■前岡:僕は化学の専攻にこだわらず、地域のインフラを支える仕事に興味を持ったので大阪府内に絞って企業を探し、当社に決めました。ちなみに馬場さんはどんな理由で志望しましたか。
■馬場:クライミングが趣味で高い所に登ることが得意なので、そのスキルを鉄塔の仕事に活かしたいと思いました。
■前岡:えっ、「登る」がポイントだったんですか?
■馬場:そう(笑)。だから最初はメンテナンスを志望していたけど、設計も募集していると勧められました。設計というと家やビルのイメージを持っていて、「鉄塔の設計」という仕事があることを初めて知りましたね。
■前岡:確かに「鉄工所」という社名から、最初は小さな町工場を想像しました。
■大原:僕も年配の寡黙な職人さんが5~6人いて、鉄をトンカン叩いている工場をイメージしていました。
■馬場:小さな部品をつくっている会社だと思っていたけど、酒井鉄工所は鉄塔の設計から完成までのすべてを自社で手がけるメーカー。そのギャップというか、つくっているもののスケールの大きさに驚いたね。
■大原:面接試験で初めて訪れたとき、面接官の方が会社の前の高速道路沿いに並んでいる送電鉄塔を指さして、「あれもウチの作品やで」と言われてびっくりしました。自分も「大きなものをつくってみたい!」と意欲が掻き立てられました。
■馬場:私は鉄塔メーカーを3社ほど見学に行きました。全国に支店を展開する規模の大きな会社は転勤があるけど、当社は大阪本社で転勤がなく、住み慣れた地域でずっと働けることが決め手になりましたね。
■大原:社員の人たちが和気あいあいと話をしていて、働きやすい雰囲気を感じたことも決め手に。工場は気難しい職人さんが多いかも…と不安でしたが、優しく丁寧に対応してもらえて、質問に対しても真剣に答えてくれるので、とてもありがたいと思っています。
■前岡:確かに上司や先輩は優しく、働きやすいですね。僕は化学専攻で電気や機械の知識はゼロ。設計部配属されてから3か月の研修の後も、わからないことばかりでしたが、先輩が一緒に考えてくれて随分と助けてもらいました。

これから取り組みたいこと

馬場さん「今まで学んだのは図面上の知識が中心。これからは現場へ赴き、どのような工法で施工しているのかを実際に見て、その経験を設計に反映させたいですね」

鉄塔は気象や立地の条件、ニーズに合わせてオーダーメイドで設計します。

■前岡:鉄塔にはいろんな種類がありますよね。入社してから「こんなに種類があったんだ!」と驚いて、どんどん興味が湧いてきました。
■馬場:当社が手がけるのは、発電所でつくった電気を各家庭や工場などに送る送電鉄塔だけど、普段あちこちで見ているぶんには違いを意識することはほとんどないからね。郊外の発電所から変電所までは電圧が高くて鉄塔も大きい。そこから電圧を下げて街中や住宅街に配電する鉄塔は小さくなる。送電鉄塔は、山岳地に建てるような大きな鋼管鉄塔と小さくて軽量なアングル鉄塔の2種類があるけど、関西エリアの1万基の鋼管鉄塔の半分に自分の会社が携わっている、と聞くとちょっとすごいことに思えるよね。
■前岡:「はりにし」の愛称で知られる播磨西線の50万ボルトの送電鉄塔は、当社の実績ですよね。関西の西端にある超高圧変電所に隣接していて、約150mの高さを誇る大型鉄塔、と最初に言われてきょとんとしていたんですが、「通天閣の1.5倍の高さやで」と言われておおっ、と思ったのを覚えています。
■馬場:関西では50万ボルトが最大で鉄塔の高さは約150m、重量は300トンを超える。電圧が大きくなると電線も太くなり、線と線の間隔が必要になるので高くなっていくからね。
■大原:普段、よく目にする鉄塔は四角鉄塔ですよね。上から見て鉄骨の外形が正方形になっているものが標準的です。山岳地では、えぼし鉄塔というユニークな形状もありますね。
■馬場:豪雪地帯や落雷の多い地域、海沿いの風が強い地域、台風の被害を受けやすい地域など、気象条件やデータに基づいて強度を計算する必要があります。そのほかにも山の傾斜や地盤などを考慮しないといけないから、鉄塔は同じように見えても一つひとつオーダーメイド、というのもちょっとした驚きだったかな。
■大原:オーダーメイドと言えば、奈良のけいはんな学研都市では、国内で初めて「環境調和鉄塔」を手がけたと聞いています。シンプルでスリムな形状で、周囲の景観に溶け込むことを意図としてつくられたらしいですね。
■前岡:大手電力会社では「鉄塔カード」を制作されてますね。当社の実績もカードになっていますが、マニアの人たちの中で人気が高まり、プレミアがついているものもあるようです(笑)。
■馬場:きっかけはマニアックかもしれないけど(笑)、それが多くの人の興味関心につながり、設計志望者が増えると嬉しいね。

これから取り組みたいこと

前岡さん「5Gの基地局を拡大するために鉄塔にアンテナをつける工事が増え、その設計を馬場さんに教わりました。これからもいろんなことを学び、挑戦していきたいですね」

工業地帯の壮大な夜景や街中の灯りを見たとき、インフラを支えていることを実感!

■馬場:設計の仕事は、まず約3週間から1カ月程度かけて鉄塔の骨格をつくる基本設計からスタート。次に肉付けをする構造設計を経てだんだん細部へ落とし込んでいく。実際に鉄塔が建つまでには、計画から3~4年くらいかかりますね。
■大原:僕らが手がける図面は、1/100や1/200サイズ。そこからパーツごとに原寸大の図面をつくり、実際に部品を製造して試しに組み立て、お客様の検査を経て納品されます。
■前岡:その後は施工会社が現地に据付。山に建てるときはヘリコプターで1~2トンずつ部材を搬送してクレーンで組み立てていく。壮大なプロジェクトだと改めて感じますね。
■馬場:ちなみに2人は今、苦労していることはありますか。
■大原:僕は、建設後の電線の張替工事をするときなどに、さまざまな工法から強度計算まで幅広い知識が求められる点が難しいですね。
■前岡:僕も工法のやり方がわからず、常に勉強しながら設計しています。
■馬場:私たちがいただく情報は紙のみ。現場には行かないのでイメージしづらいし、新しい案件は特に難しい。私自身、地中にケーブルを這わせた特殊な鉄塔を任されたときは、すべてが初めてで難易度が高かったですね。
■大原:設計はあくまでも机上の計算。実際に部品の組立がうまくいくように製造の方に相談したり、後工程のことを考えて設計しています。自分の手を離れてからもスムーズに進捗すると達成感を覚えますね。
■前岡:僕たちの設計が電力の安定供給に関わるのはもちろんですが、ミスは事故にもつながる可能性があります。そのことを忘れず常に責任感を持って取り組んでいます。
■馬場:近年の自然災害の多さも使命感につながっています。以前、風速40mの強度計算をしたとき「こんな強い風が吹くのか?」と思いましたが、2018年の台風では最大風速45m以上を記録して関西国際空港が閉鎖。自分たちの想定は架空の事態ではない、と気持ちが引き締まりました。
■前岡:自分たちの仕事は台風にも負けなかったと思うと誇らしい気持ちになります。
■馬場:街中に電気が灯り、みなさんが平穏に生活をしている。その様子を見ると私は時々(あ、これを支えているんだな)と実感します。
■大原:僕はドライブが好きで、山頂から望む夜景や工業地帯に建ち並ぶ巨大な鉄塔を見るとそう感じますね。
■馬場:その気持ちを忘れずに、これからも頑張っていこう!

これから取り組みたいこと

大原さん「初めてイチから設計した鉄塔が、2023年に完成するので実際に見に行きたいですね。馬場さんのように自ら判断・行動のできる設計者になることが目標です」

企業研究のポイント

まずは、社会人としてどんな人生を送りたいのか。仕事とプライベートをどう考えるのか、自分に問いただし、それを軸に企業研究を進めてみてはどうでしょうか。私は長年、全国展開をする企業に勤めていましたが、住み慣れた地域で安定して働きたいと思い、1年前に転職。今の生活にとても満足しています。
当社は待遇や福利厚生は業界水準以上を自負していて、年間休日は125日と土日祝はしっかりと休めます。特に設計職は自分でスケジュールを組めるので突発的な仕事はなく、残業は月20時間以下。有休も取りやすいので趣味を楽しむ社員も多く、定着率が高いことも特徴です。
また、理系の方はものづくりの会社を中心に探していくかと思いますが、製品の特徴について研究することも大切です。当社の場合、巨大な送電鉄塔を手がけるため、自分の仕事の成果が目に見えるところにあること。それが50年以上建ち続け、地域のインフラを支えていることにやりがいを感じている人が多いですね。量産ではなく、オーダーメイド製品なので学ぶことは多いですが、常に新しいことに挑戦し、スキルアップを図ることもできます。実際に働く現場を見たり、先輩の話を聞いて入社後の働く姿を具体的にイメージして、自分に合った会社を見つけてほしいと思います。

(人事担当者 永田 圭二)

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「面倒見がよくて優しい上司や先輩のもとでじっくりと学べる環境が魅力。年次や役職を問わず、誰とでも気軽に会話のできるフランクで働きやすい職場です」と語る先輩たち。

マイナビ編集部から

酒井鉄工所の創業は1904年。一世紀以上の長い歴史の中で、関西電力のパートナーとして電気を送電する鉄塔の設計・製造、保守に至るまでのすべてに携わり、関西のインフラ構築に貢献してきた。特に高圧電流を流す巨大な鋼管鉄塔に強みを持ち、関西にある鋼管鉄塔1万基の半数を手がけるほどの実力派企業である。
近年では、地球温暖化に伴い、これまで想像できないような豪雨や豪雪のニュースを耳にする。関西では2018年の台風で関西国際空港が閉鎖される被害があったが、そのときでも鉄塔は重大な被害はなく、それが技術者の誇りにつながっているという。このような状況下において、同社の役割や存在意義はますます高まっていくであろう。
今回、3人の設計職の先輩を取材したが、巨大な鉄塔を設計し、その仕事の成果が目に見えることにやりがいを感じるそうだ。入社5年目の馬場さんは、実際に現地を訪れたとき、「図面や写真で見るのではわからない、その規模の大きさに驚きました」と言い、若手の2人も「コロナが落ち着いたら旅行を兼ねて自分が手がけた鉄塔巡りをしたい」と笑顔で語ってくれた。ちなみに同社は、年間休日125日と休日が多く、有休も気軽に取得できるため、趣味やプライベートの時間を大切にする社員が多い。ワークライフバランスを大切にしながら生き生きと働く姿がとても印象的だった。

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送電鉄塔に特化した企業である同社。地球温暖化の影響で年々強大化する台風をはじめ、豪雪や豪雨の被害が増えるなか、電力の安定供給に貢献している。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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