最終更新日:2026/6/1

丸善食品工業(株)

業種

  • 食品

基本情報

本社
長野県

取材情報

記事で読む社会科見学

アナタが手にしているそのドリンクは、当社で作られたものかもしれない!

PHOTO

OEMドリンクの連続生産を具現化する“工程設計”という仕事

ドリンクOEM業界のシェア上位をひた走る『丸善食品工業』。今回は、生産ラインの工程設計や新規設備の導入を担う技術部・小山潤さんのもとを訪ね、同社の製造商品やOEM商品生産の難しさややりがいを語ってもらった。

インタビューに答えてくれた小山潤さん(技術部技術課/農学部農芸化学科卒/2006年入社/長野市出身)。東京の大学を卒業後、Uターン。入社以来品質保証部に所属していたが、7年目に現在の技術部に異動となる。小山さん曰く「品質保証部は守りの部署、技術部は攻めの部署」。突然の攻守交代に、最初こそ戸惑いを感じたものの「やりがいのある部署だということは分かっていたので、やるしかないなと思った」そう。現在は、ブランドオーナーと製造現場をつなぐ橋渡し役として奔走している。

ドリンクOEM業界シェア上位! 大手飲料メーカーの有名ドリンクを製造

当社の事業内容は大きく2つに分かれます。1つは、自社ブランド『テーブルランド』製品の製造。一食品メーカーとして、“なめ茸”や“トマトケチャップ”をはじめ、“お粥”や“五目ずしの素”といったレトルト食品を自社で開発・製造しています。もう1つはドリンクを軸とするOEM生産。大手飲料メーカーを中心とする取引先ブランドの製品を当社で委託生産しています。当社の事業の主軸となっているのが、実はこのOEM生産。皆さんがコンビニやCMなどでよく見ているドリンクも、当社の工場で生産されたものかもしれません。『丸善食品工業』の名前を知らない方でも、一度は手にとったことがあるような大手メーカーの有名ドリンクを数多く手がけています。
当社で扱っている製品はほぼすべてのジャンルのドリンク。コーヒーやお茶から果汁ジュース、炭酸飲料、フレーバーウォーター、缶チューハイ、ゼリー飲料に至るまで、その内容は多岐にわたります。大小300近いOEMメーカーがひしめき合う業界でシェア上位を走り続ける当社の強みは、多品種・多容器に対応できる充実した設備と圧倒的な技術力。ドリンクの種類の守備範囲の広さはさることながら、缶やペットボトル、ボトル缶、ソフトパウチなど、あらゆる容器にも設備対応しているため、ブランドオーナーが思い描く製品をカタチにすることができます。また、クオリティを保った製品の安定供給を叶えることができる点も当社の強みの1つ。徹底した事前のリスク分析により、滞りのない連続生産を実現しています。時には、全国展開する注目製品のライン立ち上げから一括供給までを一任されることも。業界をけん引するブランドオーナーからも厚い信頼を寄せられていると自負しています。

上位シェアを支える当社の強み

清涼飲料水や炭酸飲料、フレーバーウォーター、お茶類など、CMでおなじみの有名ドリンクも多数生産。多容器に対応しているため、さまざまなオーダーに応えることができる。

生産性とお客様が求める品質レベルのバランスをとりながら工程設計

OEM生産の流れとしては、ブランドオーナーからいただいたレシピを基に、製造上の懸念事項を洗い出してフィードバック。戻ってきたレシピを基にテスト生産に入ります。製造ラインや製品のスペックに問題がなければ2、3カ月後には初回生産へ。課題が残る場合は、2回、3回とテストが続きます。
私が所属する技術部技術課の主な仕事は、この生産ラインの工程設計と仕様書を作成すること。OEM生産の場合、ドリンクのレシピそのものの開発は当社では行いません。先方の開発部で作り上げたレシピを、いかにして製品化し、連続生産の軌道に乗せるか――。これを考えるのが私たち技術課のスタッフの仕事です。その際に立ちはだかるのが生産性の壁。当然、短時間でたくさんの製品を生産できれば売上は上がりますが、どんなドリンクも一律でラインをフル稼働できるわけではありません。たとえば、炭酸飲料やコーヒーなどは充填する際に泡立ちやすいので、通常よりもゆっくり液体を注ぐ必要があります。また、粉末原料を水で溶解する際、通常は粉末毎、決められた順序で溶かします。しかし、それでは時間がかかりすぎて十分な生産性が確保できない場合もあります。こうした問題をお客様であるブランドオーナーと1つひとつ解決しながら――たとえば充填方法を変更することは可能か、複数の粉末原料を同時に溶解することは可能か、溶解に必要な水の量、またその温度を変更することは可能か、といったことを詰めながら、現実的かつお客様が求めるクオリティの製品が作れる生産ラインを構築していくのです。どの製品にもお客様の理想があるわけですが、それをすべて実現しようとすると生産性が悪くなり、安定供給が叶わなくなってしまう場合もあります。そのバランスをとっていかなければいけないことが、この仕事の難しいところです。

上位シェアを支える当社の強み

安全面でも厚い信頼を寄せられている同社。厚生労働省が決めるHACCPシステムや国際規格であるISOも遵守しており、品質保証や衛生管理体制にも絶対の自信を持つ。

達成感を感じる瞬間は、設備導入から携わった新規ラインがうまく稼働した時!

大手メーカーからの大量生産の受注が多い分、トラブルの回避は特に重視される部分です。ラインが止まってしまえば大量供給が叶わなくなってしまうため、いかに効率よく連続生産にのせていくかを弊社のノウハウを駆使し追求しなければなりません。“求められているとおりの品質のものを滞りなく生産できる”ということが信頼の構築につながっていくからです。「丸善さんにお願いしておけば安心」と思っていただけるよう、お客様が立ち会うテスト生産の際はもちろん、その後の連続生産で問題が起きないよう、リスク分析を徹底的に行っています。
滞りなく新規ラインの立ち上げができた時、お客様から感謝の言葉を言われた時、自分の携わった製品が店頭に並んでいるのを見かけた時――やりがいを感じる瞬間はたくさんありますが、私が最も達成感を感じるのは、設備導入をして立ち上げたラインがうまく稼働した時。既存の設備では対応ができず、新たに設備導入をして新製品を立ち上げるということもあるのですが、「こういうスペックのものを導入するのがいいのではないか」、「後々、他の商品にも利用できるのではないか」といったことを深く考えていざ取り入れたものがうまく稼働した時は大きなやりがいを感じます。
設備の導入には莫大な資金がかかりますが、当社ではキャリアに関係なく、こうした大きな提案を任されることもあります。若年のスタッフでも大きなプロジェクトに携わる機会が多く、私自身も入社後間もないうちからさまざまな経験を積んできました。責任は重大ですが、頑張りがいのある職場だと思います。

上位シェアを支える当社の強み

「無用なトラブルを起こさないことが何よりも大事」と話す小山さん。ありとあらゆるトラブルを想定して事前に対策することで、クライアントの信頼獲得を心がけている。

企業研究のポイント

当社では夏と冬に本社で各4回程度、静岡事業所で各2回程度インターンシップを行っています。本社開催のコースは2日間のカリキュラムで各6名定員。品質管理の簡単な実務体験や、開発業務である試作の仕事を体験します。静岡事業所では昨年初めて1日間のコースを開催。品質管理の実務体験ができます。両コースとも毎回すぐに枠が埋まってしまうほどの人気ぶりです。

企業研究をする際は、実際の業務に触れてみることはもちろんですが、学生さんたちにぜひ感じてほしいのが、職場の環境や働くスタッフたちのリアルな雰囲気。「何ができるか」、「何がしたいか」といったことも大切ではありますが、10年、20年と長く勤めていくにあたって、「本当に自分が気持ちよく働ける職場なのか」ということを見極めることも重要です。説明会やインターンシップに足を運んで、インターネットの情報だけでは分からない生の雰囲気を感じ取ることが必要だと思います。

PHOTO
若いスタッフや女性の技術スタッフが多数活躍している同社。実力に応じて課長職に付けるなど、頑張りを認めてくれる風土が根付いている。社員同士の風通しもよい。

マイナビ編集部から

日常生活の中で目にしている製品や、普段よく手に取るドリンクが同社の工場で作られていると知り、正直驚いた。地方にいながらにして、超大手メーカーのドリンク生産に携わることができるとは! 実際、今回お話を伺った小山さんがこれまでに携わったという製品も、どれも聞いたことのある商品ばかり。自分の関わった製品がコンビニやスーパーの店頭に並んでいたり、CMが流れているのを見た時は、それまでの苦労も吹き飛ぶ瞬間だろう。技術者冥利に尽きる環境といえる。
会社に足を運んで感じた印象は、風通しのよい職場であるということ。スタッフ同士のやりとりを見ていると、日頃からコミュニケーションが密に取られている職場であることがうかがえた。若手の女性技術者が多く在籍していて、年次やキャリアに関係なく、皆に等しくチャンスが与えられているという印象。ちなみに、技術課のスタッフは、コーヒー担当、炭酸飲料担当といったジャンルによるすみ分けはなく、オールジャンルのドリンクの工程設計に携わるそう。責任は重大ながら、刺激とやりがいのあふれた環境といえそうだ。すれ違うスタッフの対応も気持ちよく、さわやかな職場という印象を強く受けた。

PHOTO
千曲市にある本社の様子。ワンフロアにすべての部署が集約されているため、部門を越えた業務連絡やコミュニケーションも取りやすいそう。チームワークも抜群だ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

トップへ

  1. トップ
  2. 丸善食品工業(株)の取材情報