最終更新日:2026/7/15

福岡酸素(株)

業種

  • ガス・エネルギー
  • 商社(化学・石油・ガス・電気)
  • プラント・エンジニアリング
  • 商社(精密機器)
  • その他メーカー

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福岡県

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創業100周年を迎え、地域に密着しながら、世界的な環境問題にも技術力で貢献する

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プラントの設計・施工プロジェクトのキーマンに迫る

(写真左から)
■小島 佑介/ガスエンジニアリング部/2005年入社
久留米工業高等専門学校電気工学科卒業

■山野 秀明/ガスエンジニアリング部/2007年入社
福岡大学工学部卒業

日本における発電電力量の約3割を占める石炭火力発電。重要なエネルギー源である一方、石炭を燃焼させることで発生するCO2排出量の多さが問題となっている。
その問題を解消すべく、石炭火力発電所の排気ガスからCO2を回収し、さらに圧縮して液化させた状態で保管し、再利用を図るプロジェクトが広島県で行われている。
福岡酸素もこのプロジェクトに参加しており、石炭火力発電所のCO2液化精製プラントが2022年に完成。プラントの設計や施工管理を担ったガスエンジニアリング部のメンバー2人がプロジェクトを振り返り、壁を乗り越えたエピソードや自社の強み、プロジェクトに参加することで得られたやりがいなどを語る。

【小島さん】複雑なプラントの全体像をイメージし、設計図へと具体化させていく

今回のCO2の液化精製プラントには設計の段階から携わりました。石炭火力発電所から排出されるガスからCO2を回収し、それを圧縮して液化させ、不純物を取り除き、低温貯蔵するという一連のプロセスに関して、どのような設備をつくればいいのか、それぞれの装置をどう連動させれば効果的なのかといった、プラントの全体像の設計を担当。何度も検証を重ね、PFDと呼ばれるプラントのプロセス全体の流れを把握するための工程系統図を完成させていきました。

プラント完成までの道のりを振り返って大きな山だったのは、工事を始める前段階でお客様の承認を得ることでした。お客様の高い要求を満たす設備、施設になっていることを納得していただくために様々な資料や書類を用いるのですが、資料は第三者が見て理解してもらえなければ意味がありません。自分の頭の中のイメージを具体的に分かりやすく伝えることの難しさを痛感しました。一方で、設計に関してはあえて未完成の段階から提案することも意識していたポイントです。時間をかけて100点の状態に作り込んでから提案するのではなく、途中の段階でお客様からの意見を聞き、共同作業で進めていきました。長いものだと、提案からお客様の承認を得るまでに1年がかりの装置もありましたね。

プラントが広島県の離島に建設されるという点も、今回のプロジェクトでは頭を悩ませたポイントです。初めてお願いする協力会社の作業員の皆さんのスキルレベルを把握し、コミュニケーションを図りながら、安全に、かつ、高いレベルで作業をしてもらうための現場管理には苦労しました。また、大型機器を海上輸送して離島まで運ぶことになるため、最悪のことまで想定して決して事故が起きないように綿密な輸送計画を立てることにも気を配りました。

私はこのプロジェクトに携わる前から、水素燃料など環境に優しいエネルギー事業に関わってきました。今回、石炭火力発電所のCO2液化精製設備を完成させたことで、世界共通の課題となっているCO2排出量削減、地球温暖化防止といった問題に貢献できたことは、困難なプロジェクトを進めていくうえでの大きなモチベーションになりました。現在は、炭化水素からクリーンな資源として注目されているアンモニアを製造する実験設備に関わっており、これからもカーボンニュートラル社会の実現に向けて、少しでも力になれればと考えています。

先輩社員の仕事風景

「カーボンニュートラルへの取り組みについてさまざまな経験をさせてもらってきたので、培ってきたノウハウを後輩に伝えることも自分の役割だと思っています」と小島さん。

【山野さん】未知なる規模の現場に戸惑いつつも、管理者としてプラントを完成へと導く

私がプロジェクトに参加した時には、既にCO2の液化精製プラントの設計がほぼ終わっており、これからいよいよ工事が始まるという段階でした。プラント建設の現場で、お客様である電力会社や作業を行う協力会社との調整、工事現場の管理を行うのが私の主な役割。約9カ月間にわたり、現場となる広島県の離島にほぼ行きっぱなしの生活でした。

このプロジェトに携わる前にも現場管理の経験は多く積んできましたが、今回のプラントは、これまでの現場とは規模がケタ違い。また、お客様の期待も大きく、プラントに求められる品質や精度は極めて高いものでした。お客様との打ち合わせで飛び出す、レベルの高い要求の数々にどう対応すればいいのか頭を抱えたことも少なくありません。高い壁を一気に飛び越えられる秘策があるわけではないので、まずは私自身がプラントについて徹底的に理解を深めていきました。

プラントを細部まで理解する過程では、設備の仕様を詳しく調べ直すのみならず、このプラントを建設する意義、そこにお客様がどんな想いを込めているのかといったことまで考えを巡らせるように意識。今回の設備が、カーボンニュートラル社会の実現に向けて意味のある重要なプロジェクトであることを改めて胸に刻みました。プラント自体への理解を深め、お客様と想いを共有するなかで、徐々にレベルの高い要求にも対応策を見いだせるようになり、それによってお客様との信頼関係が深まるという好循環が生まれた時には、仕事のやり応えを思い切り感じることができましたね。

施工管理者は、現場で作業する協力会社の皆さんに、気持ちよく働いてもらう環境をつくることも大切な仕事です。求められる技術レベルが高いことで現場が緊張感に包まれることもあったのですが、そんな時こそ私の出番。潤滑剤のような役割を果たし、何気ないコミュニケーションによって場を和ませるようにしていました。「山野さんのために頑張らなきゃね」、協力会社の方からそう言っていただけたことは、私の誇りです。

日本において石炭火力発電は重要な電力源でありながら、CO2を多く排出する環境負荷の高さが問題視されてきました。今回の設備の稼働をきっかけに、日本のクリーンエネルギー戦略に、好影響を与えることができれば、技術者として嬉しく思っています。

先輩社員の仕事風景

「現場でのモットーは挨拶や感謝を欠かさないとか、指示の伝え方に注意するとか、当たり前のことばかりです。現場の規模を問わず、基本的な姿勢は同じです」と山野さん。

技術部門の2人が語る、福岡酸素の強みや魅力とは

【小島さん】
技術部門の業務が分業制になっていないという点は当社の特徴であり、強みです。お客様への提案段階から、受注後の設計、現場での施工、完成後の試運転や引き渡しまで、同じチームがワンストップで対応しています。そのため、各工程で発生する要望に対して迅速に、柔軟に対応することが可能。お客様の満足度を高めることへとつながっています。今回のプロジェクトにおいても、私自身、設計も施工も担当することができました。その分、求められる知識や技術は多様なものとなり、常に学び続けることが求められますが、技術者として幅を広げながら成長できること自体も、やりがいにつながっています。
当社の魅力をもう一つ挙げるとすれば、世界的な環境問題に貢献できる事業を手掛けているということです。私がはじめてカーボンニュートラルに関連した事業に参加したのは、今から8~9年前のこと。以来、水素やアンモニアといったクリーンエネルギー、石炭火力発電所の高効率化に向けた石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)など、さまざまなプロジェクトに参加することができています。

【山野さん】
お客様からのハイレベルな要求を叶えるにあたって、私自身がプラントを詳しく学んだことは確かですが、同時に大きな支えとなったのが、社内にいるスペシャリストの皆さんの存在です。産業ガスや液化CO2関連のエンジニアリング、製造プラントの管理などを経験してきた凄腕の技術者ばかりなので、相談すればすぐに解決策をアドバイスしてくれました。
知識や経験がすごいだけではなく、「人のために何とかしよう」という他者貢献欲の強い人が集まっているというのは当社の大きな魅力です。お客様からのどんなに厳しい要求でも、「なんとかやってみよう」と団結する仲間の存在があったからこそ、今回のプロジェクトは成功したのだと思います。
「人のために」というのは、部署を問わず当社に浸透している企業文化です。地方の支社に勤務していた頃は、お客様の設備に不具合が起きればすぐに駆け付けて、その日のうちに解決することが日常でした。社内でも困っている人を見かければ、すぐに手を差し伸べる環境があり、後輩へのアドバイスも自然と熱心に、丁寧になります。その結果、人材が育ちやすいというポイントも当社の強みといえるでしょうね。

先輩社員の仕事風景

福岡酸素が水素事業を開始したのは2014年のこと。2021年からスタートしたCCU(二酸化炭素分離回収)事業との両輪で力を注ぎ、持続可能な社会の実現をめざしている。

企業研究のポイント

理系出身の方は、学生時代に研究した分野とリンクする業界、仕事に最初に目がいくことでしょう。しかし、たとえ専攻学科と仕事内容の関連性が高くても、入社してから学ばねばならないことはたくさんあります。初めて学ぶ分野も出てくることでしょう。私自身、専門性が高い未知のジャンルを自分だけで学ぶことは困難で、同じ部署の先輩や他部署の方々からのアドバイスに助けられてきました。その経験を踏まえ、「どんな人と一緒に働くか」は、企業研究における重要なポイントだと思います。インターンシップをはじめ、社員と直に接するチャンスがあれば、ぜひ活用して雰囲気を肌で感じてほしいですね。

また、電気系の知識がリンクする仕事であっても、電気の知識だけで完結することは少ないものです。電気系に強い人が集まっている企業で、化学系の知識が求めらる仕事があった場合、化学を専攻した人は重宝されるでしょう。自分の価値をいかに生かすかという観点で考えると、必ずしも専攻学部とリンクする業界以外にも活躍の場は広がっているので、視野を広くもって検討してください。

最後に、私は福岡酸素で地球環境に貢献できる仕事を担当し、プライドをもって意欲的に取り組むことができています。その会社が社会に対してどんな役割を果たそうとしてるのかは、仕事に向かうモチベーションに大きく関係してくると思います。

ガスエンジニアリング部 小島 佑介

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石炭火力発電所のCO2液化精製設備プラントという大きなプロジェクトを完遂した小島さんと山野さん。仕事を振り返る口調にも、自然と熱がこもっていた。

マイナビ編集部から

2019年に創業100周年の大きな節目を迎えた福岡酸素株式会社は、LPガス、産業用ガス、医療用ガスなどのさまざまなガスを提供するガスディーラーとして、地域に密着した事業を展開してきた。その事業内容はガスディーラーだけにとどまらず、工業薬品や高圧ガス機器、溶接材料といったガスに関連した機器の販売、さらにガスを供給するためのプラントの設計、施工といった分野にまで、多岐にわたっている。

さらに、近年では持続可能な社会の実現をめざすべく、次世代エネルギーである水素事業をはじめ、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みに力を注いでいる。今回取材した石炭火力発電所のCO2液化精製プラントプロジェクトも、その取り組みの一環。長い歴史のなかで同社が多様な事業を展開し、そこで培われてきた技術やノウハウが、このプラントに活かされていることは間違いない。加えて、取材記事中でガスエンジニアリング部の山野さんが触れているように、困難な壁にぶつかっても、お客様のために、人のために、なんとかしようと全力で取り組む企業文化が、プロジェクトの成功に大きく影響していることも見逃せないポイントだ。

「人のために働きたいと考えられる人は、当社にうってつけだと思います」と山野さん。
福岡酸素であれば、地域の人々のために、そして世界の人々のために貢献できる、やり応え満点の仕事が待っている。

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水素事業へ取り組むにあたって、2020年に「水素ステーション久留米」を建設。水素ステーションの施工、メンテナンス、アフターフォローまで一貫したサポートを行っている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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