最終更新日:2026/7/17

山本電気(株)

業種

  • 自動車・自動車部品
  • 家電・AV機器

基本情報

本社
福島県

取材情報

記事で読む社会科見学

車や家電に使われる多彩なモータを製造。搭載製品を通じて世の中の暮らしを支える。

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精米機、フードプロセッサーなど自社製品も展開。

福島県須賀川市に本拠地を置く山本電気では、車や家電に使用されるモータを手掛けています。その現場でものづくりに取り組む従業員たちに、事業や担当業務と世の中との接点について話を聞きました。

小林 里央さん(中央)
新潟県上越市出身。福島大学人間発達文化学類文化探究専攻を卒業後、2018年に入社。総務部に配属され、モータの原価管理や関連会社の損益報告に従事。2021年からは人事も担当。

熊田 令さん(左)
福島県郡山市出身。日本大学工学部機械工学科を卒業後、2018年に入社。技術部に配属され、ファンモータの設計や試験、環境負荷も含めた使用物質調査などを担当。

渡邉 和宣さん(右)
福島県富岡町出身。福島工業高等専門学校機械システム工学科を卒業後、機械技術系の企業での勤務を経て2014年に入社。生産部生産技術課に配属され、生産設備のメンテナンス、トラブル対応および、設計・組立までを担当。

1950年にミシン用モータ製造を始め、1970年代には全世界の7割ほどを供給。

当社は1934年、プレス加工を行う会社として東京都港区に誕生しました。1945年には現在の本拠地である福島県須賀川市に移転。1950年にミシン用モータの生産を開始し、1970年代には全世界のミシン用モータの7割ほどを手掛けるまでになりました。
現在の主力製品は自動車用のモータで、その売上は会社全体の7割~8割を占めています。次に多いのが、全体の2割ほどとなる調理家電製造などの関連事業です。その他にも掃除機用モータなどを扱っています。

車載モータを主力にしている点は当社の大きな特徴でしょう。開発や製造はお客様からのご要望を受けて取り組むのですが、長年続けていることもあって細やかに対応できているのではないかと思います。当社で手掛けているのは車のエアコン用モータや、エンジンを冷却するファンモータが中心です。冷やすためのパワーや安定性はもちろん、快適なカーライフを支えるための静粛性も大きなポイント。海外向けの車にも使われるため、厳しい環境でも稼働するよう高い耐久性も備えています。

インドにも関連会社があり、現地でモータ製造を行うために様々なサポートを行ってきましたが、現在は生産も軌道に乗ってきた段階です。モータそのものだけでなく、その生産設備も製作するなどしてバックアップに取り組んでいます。
当社はこのように、モータで世の中を便利にするメーカーとして活動してきました。車のエアコンやエンジン冷却に関わるもののほか、家庭用精米機やフードプロセッサーなど家電に搭載されるモータも製造。モータとそれが搭載される車や家電などを通じ、皆さんが快適に暮らせる世の中を支えています。

そんな中、私も所属する総務部財務課で社業をバックアップ。担当しているモータの原価管理、関連会社の損益確認と報告、仕事体験の運営などを通じ、当社のものづくりをフォローしてきました。直接モータ製造に取り組む立場ではありませんが、原価管理などは会社の利益を左右しかねない業務であるため、正確性やスピードを意識して取り組んでいます。さまざまなデータから当社や市場の動きを把握できる点は、この仕事ならではの面白さかもしれません。今後はただ情報をつかむだけでなく、さらに発展させたり改善したりするための提案まで行えるよう知識を積み重ねていければと思います。
(小林 里央さん)

山本電気で働く際に、心掛けていること。

モータの原価管理や人事業務を担当している小林さん。普段の仕事では自分の考えをただ口にするだけでなく、その裏付けや根拠などを示しながら伝えようと意識しています。

車のエンジン冷却用ファンモータを設計。既存品の物質調査や試験業務にも取り組む。

技術部で、車載ファンモータの設計や試験に取り組んでいます。設計ではお客様のオーダーに合わせて図面を作成していますが、ご要望として多いのがモータの寿命を伸ばすこと。主にブラシと呼ばれる電極部品を調整して対応し、長さや素材を工夫するなどしてご要望に添えるよう苦心しています。求められる仕様を忠実に再現できたとき、いい性能にできたときには、やりがいを実感します。既存モータを基に再設計した際には、素材などを調整して寿命を約2倍に伸ばすことができて、お客様にも喜んでいただけました。

またモータの試験では、さまざまな条件下で稼働させて性能をチェックしており、当社の車載モータはインドネシアやタイなど主に東南アジアで使用されるため、気温80度の環境で試験を行うほか、振動や水などの影響も調べています。既存モータにどういった物質が使われているか調べることも、私の担当業務のひとつです。どんな物質を組み合わせて使うかによって、部品やモータの寿命が左右されます。この業務には製品の環境負荷を明らかにするという目的もあります。

そんな私が設計を担当している車に搭載されるファンモータはエンジンルームに取り込まれ、エンジンを冷やすための重要な部品です。もしこれが不具合を起こせばエンジンを冷やせず車を走らせることができなくなります。車やエンジンを通じて皆さんの快適なカーライフを支えるもの。もしかしたら、皆さんが乗った車にも私の手掛けたモータが搭載されているかもしれません。

私が当社を志望したのは、車が好きだったからです。小さいころに初めて触れたモータは、私にとって機械を象徴するもので、そんなモータを手掛けながら車にも携われることと、当社がモータを通じて車以外の幅広い製品に関わっていることに魅力と感じて、働きたいと思いました。
今後は、もっと電気関連の知識を身に付けたいと考えています。モータ試験などのために必要な装置を組まなくてはなりませんが、電機に関する幅広い知識が役立つのです。独学でもいいので少しずつ学んでいきたいと考えています。
(熊田 令さん)

山本電気で働く際に、心掛けていること。

モータの設計や試験に取り組む熊田さん。試験時には計測データに矛盾が出ないよう、注意しながら進めています。試験後には数値を細かく確認したうえで報告するそうです。

モータの組立自動ラインなど設備のメンテナンスと、その設計・製図・組上げも担当。

私たちが日常で使っているエアコンや洗濯機、自動車などには、必ずといっていいほどモータが使われています。普段その存在を意識することはほとんどありませんが、こうした製品が当たり前のように動く背景には、安定したモータの生産があります。

生産部生産技術課では、そうしたモータを製造するための「生産設備」の管理や製作を行っており、モータそのものではなく、「モータをつくる仕組み」を支えているのが私たちの役割です。日常の業務では、稼働中の生産設備のトラブル対応や修理を行うほか、2年に一度の定期点検をはじめ、部品の状態を確認しながら交換対応を行うメンテナンスを実施しています。設備が安定して動き続けることで、日常生活に欠かせない製品が安定的に供給されています。

また、当社では工場で使用する生産設備の6割ほどを自社で製作しています。機械系が専門の私は、その設計・製図作成から工場での組み上げまでを担当していて、必要となる部品の見積・調達や、電気回路・制御系の構築は別の担当が行い、チームで役割を分担しながら設備を完成させています。自分たちで設備を一からつくる中で、改良やバージョンアップも継続的に行い、より効率よく、安定して稼働するよう工夫を重ねています。こうした取り組みが、結果的に製品の品質や供給の安定につながっています。

突発的なトラブルは生産にも直接影響するため、現場では状況を素早く把握し、適切に対応することが求められますが、そうした経験を積むことで対応力が高まり、自分の判断で問題を解決できた時には成長を感じます。加えて、トラブル対応や設備の設計・改善に携わる忙しさの中で、日々異なる課題に向き合える点にはやりがいを感じますね。

当社には海外にも製造拠点があり、自社で製作した生産設備が導入されています。現地での据付けやメンテナンス、技術者へのトレーニングを担当することもあり、私もこれまでにインドの工場へ複数回出向いています。異なる環境での業務は、自分を大きく成長させてくれたと思います。

機械分野に加え、電気回路や制御といった知識も身に付けることで、より幅広い視点から設備づくりに関われるようになることが今後の目標です。見えないところで生活を支える仕組みづくりに関わることが、この仕事の魅力だと感じています。
(渡邉 和宣さん)

山本電気で働く際に、心掛けていること。

生産設備の設計からトラブル対応も担当する渡邉さん。修理等を行う際、ミスがないよう段取りや確認を徹底するほか、作業中の怪我などを防止するため安全にも気を配ります。

企業研究のポイント

企業に求める要素は人によっていろいろありますが、さまざまな企業を見比べていく中では漠然と規模の大きさや経営の安定感に注目してしまうのではないでしょうか。しかし企業研究に取り組む際にはそういった点だけでなく、自分が思うように働ける環境かどうかを見極めることが大切ではないかと思います。

そういった点を判断するには、興味を持った企業のインターンシップや職場見学に参加することが有効です。その企業で働く先輩方の様子、リアルな職場の雰囲気などに触れ、肌で感じた判断材料を基に働きやすいかどうか見極めてもらえればと思います。

たとえば当社は上場しておらず、それほど規模の大きな企業でもなく、大手のグループ企業という訳でもありません。しかし、株式市場やグループ企業に影響されにくいことから私たち従業員への縛りも少なく、比較的自由かつスピーディーに働ける環境となっています。若手でも上司に意見を上げやすい雰囲気という点も特徴のひとつです。それが働くモチベーションにもつながっているのではないかと感じますね。

また、従業員の傾向としては、仕事に対して真面目な方が多いです。技術系の部署ではお客様のご要望に合わせてモータの製作や試験を繰り返すため、ものごとに根気強く取り組めるタイプが向いているのではないかと思います。さまざまな企業のこういった点を、ぜひ企業研究では調べてみてください。
(小林 里央さん)

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技術部門・生産技術部門・生産部門など各部門が連携しながらモータを生産。業務を通じて専門外の知識や工程理解も広く身につけられる環境が整っている。

マイナビ編集部から

取材で感じたのは「これだけの規模のモータメーカーが福島県内で活動していたのか」という驚きだ。そのようにとらえる学生も少なくないようで、取材した皆さんも「車載モータ製造に興味を持ったが、地元にそんな会社があるとは知らなかった」と当時の印象を語っていた。

取材した小林さんによると、一時は世界中のミシン用モータの7割を供給していたという。1世紀近い歴史を持つ企業だけにノウハウも豊富だが、単純に伝統を重んじるだけでなく、時代に合わせたものづくりで現在の姿を築いてきたようだ。その姿勢は「時代の変革にも生きのこり、利潤をあげ 以って働く人々の幸福をはかり 社会に奉仕する」という企業理念にも現れている。この文言に共感していることを裏付けるように、取材時の受け答えからは仕事に対して試行錯誤する姿勢もうかがえた。

そんな現場の仕事ぶりに支えられているのが、山本電気の強みなのかもしれない。熊田さんの「仕様に対して忠実に再現できたときにやりがいを感じる」という言葉からも分かるように、顧客の要望を形にしようとする姿勢はあくまで強い。年次を問わず仕事に責任感を持って取り組むからこそ、そういったスタイルが根付いているのだろう。

モータを通じて日本の産業や暮らしを支えている山本電気。家電など自社製品も展開しているという同社の今後が楽しみだ。

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モータの製造を中心としながら家電などの自社製品も展開している山本電気。精米機、フードプロセッサー、電動ミル、スープメーカーなどラインアップは多岐にわたる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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