独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
【本社】
  • 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル
【業種】
  • その他

PROFESSIONAL WORK

新薬を待ち望んでいる患者さんのもとに、
少しでも早く有効で安全な医薬品を届けたい

浅野邦仁さん

薬学系大学院で薬物動態を研究し、2009年に入職。新薬審査第一部で代謝性疾患領域の審査に携わっている。現在は20名ほどのメンバーをまとめる審査チームの主任を務めるほか、大学院に通って博士の学位取得をめざす。

PMDAの業務内容への興味が入職のきっかけに

申請された品目の有効性、安全性について、
科学的視点から議論を深め、審査を行う。

就職活動の当初は製薬会社や医療機関を中心に活動をしていました。そのような中、研究室OBからPMDAでの仕事の内容や社会への貢献について話を聞くうちに、PMDAに興味を持つようになりました。最終的には、自分の研究テーマとの関連性や新薬審査の社会的重要性をイメージすることができ、その業務内容に興味を抱き、PMDAへの入職を決意しました。

入職後、糖尿病、骨粗鬆症、痛風、先天性代謝異常などの代謝性疾患の新薬を審査する部署に配属されました。通常、新薬審査では、20名ほどのメンバーが品質、薬理、毒性、薬物動態、臨床などのパートにわかれて審査を行います。私は学生時代に学んだ薬物動態のパートを担当することになりました。新薬審査の実務では、それぞれのメンバーが自分の担当パートについて審査を行い、審査チームの会議で熱い議論をします。自分の意見を持つことが必要になるわけですが、自信を持って意見を述べられるようになるまで、1年ぐらいかかりました。そのような時にも、先輩方のサポートがあり助けられたのを覚えています。

難しい仕事だからこそ、大きなやりがいがある

治験の計画や結果、申請の必要な事項など、
製薬会社や研究者への助言も重要な役割。

現在は審査チームの主任として、各パートの担当者の意見を取りまとめ、論点を抽出し、課題があればその解決策を講じながら、審査の方向性を提案するリーダー的な役割を担っています。かつて日本の新薬審査ではドラッグラグが大きな問題となっていましたが、私が入職した頃から大幅に審査期間の短縮が進み、現在は世界最速レベルのスピードで審査が完了します。当然のことながら、私たちは新しい薬を却下するために審査を行っているのではありません。有効で安全な薬をできるだけ早く医療現場に届けたいという思いで審査をしています。製薬会社と共に「どのような患者さんにどのような用法・用量で使用すればベネフィットを最大化しリスクを最小化できるか」「添付文書ではどのような注意喚起を行うか」といった点を話し合い、新薬を待ち望んでいる患者さんの期待に応えたいと考えているのです。しかし、新薬の審査において絶対的な「正解」はありません。メリットだけでデメリットのない医薬品など存在しないからです。この難しくやりがいのある仕事に取り組めることが、私にとってPMDAで働く魅力です。

製薬業界全体・世界全体へ影響を及ぼす仕事

薬学だけでなく、医学や毒性学、統計学など
幅広い知識と思考力が求められる仕事。

新薬審査の仕事は、薬学の知識だけで遂行できるものではありません。医学、毒性学、統計学など、知識の幅を広げていく必要があり、その知識を踏まえて思考力を高めることも重要です。そのため私は入職後に大学院に通い、レギュラトリーサイエンスといわれる分野の研究を行っています。仕事と両立しながら、博士号を取得できるように頑張っています。

PMDAが果たす役割は、新薬の審査だけではありません。新薬を開発する製薬会社やアカデミアの研究者への支援、薬事審査のグローバル化への対応にも取り組んでいます。私自身、AMED(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構)の研究班に所属し、新薬開発のガイドライン策定などに携わっているほか、ICH(医薬品規制調和国際会議)のサポートも行っています。このように、医療を取り巻く環境全体と関わり、国際的な広がりのある仕事に携われることもPMDAの魅力。ぜひ、私たちの仕事に興味を持ってほしいと思います。

MESSAGE

PMDA職員、大学院生、そしてプライベートでは2児の父親と、いくつもの役割を掛け持ちしている状態ですが、テレワーク制度などを活用しながら仕事と私生活を両立させられるよう努めています。いくつもの審査が並行して多忙になることもありますが、PMDAでは長期休暇も取りやすいので助かっていますね。オンとオフをうまく切り替えながら、日本の医療の進歩に少しでも貢献し続けていきたいです。