薬学生Q&A

就職活動をするにあたって、さまざまな疑問や不安はつき物です。
実際に就職活動をした先輩から多く寄せられた質問にお答えします。

Q01

就職活動はいつから始めればいい?

薬学生は、いつ頃から、どのように就活の準備を始めるのが良いでしょうか。実習や研究などとうまく両立できるか心配です。

答

「就職活動」そのものは3月から。
ただし、実習や研究と両立させるには、自分の考えをしっかりと固めるためにインターンシップに参加するなど事前に充分な準備をしておこう。

毎年多くの薬学生から「実習や研究が不安」という声を聞きます。
一般的な大学生の就職活動のスケジュールは、3年生の3月よりエントリー開始、説明会への参加が始まり、4年生となる4月頃からエントリーシートの提出、夏にかけて面接などの選考のピークです。


しかし、薬学生の場合は、人によっては5年生の2月まで実習があったり、配属された研究室によっては発表があったり…と、他の学部の学生以上に就職活動と学業を両立させることが大切になります。

「薬学生の就活スケジュール」 を見る!)


両立させるためのポイントは、ずばり「事前準備をしっかりしておくこと」。
具体的には、「将来どのような社会人になりたいのか」「どのように活躍したいのか」「仕事を選ぶ上で大切にしたいことは何か」など自分の考えを持ち、その考えをきちんと他人に伝えられるようにしておくことです。いわゆる「自己分析」ですね。また、就職試験のためだけではなく、社会に出る準備として「一般常識や正しい敬語を身に付ける」といったことも必要です。皆さんはこれらのことを、どれくらい自信を持って「できる」と言えますか。
皆さんもおわかりの通り、これらのことは一朝一夕にできるものではありません。そして、人によって準備に要する時間は異なるでしょう。自分は準備にどれくらいの期間が必要なのかを考え、一つひとつ着実に取り組んでいただきたいと思います。
6年制の"薬剤師"の国家資格取得者を採用対象とする職種など「"薬学部"の学生を採用したい!」という企業の場合は、ある程度実習期間を考慮して採用スケジュールを組み、エントリーシートの提出や、面接などの選考活動は実習期間が終了してからという企業が大半です。
しかし、MRなど文系学生も志望する職種や、ほかの理系学部からも人気の高い医薬品メーカー、CRO・SMOへの就職を考える場合は、他学部の学生と同じスケジュールで活動する必要があります。
まずは、企業の採用情報が公開される前となる5年生の3月までに自己分析・業界研究を終わらせることを1つの目標にして、準備を進めてみてはいかがでしょうか。

Q02

6年制卒は一般企業の就職には不利?

一般企業に就職している先輩が少なく、不安を感じています。
4年制大学の方より2年間長いということが一般企業への就職に不利になることはありませんか。

答

不利ということは決してありません。
しかし、4年制の学生よりも2年間長く学んで得たものをしっかりと伝える必要はあります。

薬剤師の国家資格を必要とする企業への就職は当然有利ですから、その道を選ばないことについて、つまり、なぜ「薬剤師」の資格を活かさないのかという点については必ず聞かれるでしょう。まずは、この質問に対してきちんと説明できるようにしておきましょう。
6年制卒の学生には、企業側が4年制卒の学生より高いレベルを求めている傾向があると思います。実習で培ったコミュニケーション能力などにも高い期待をされているかもしれませんし、即戦力となることを期待されている場合もあるかもしれません。
6年制卒の皆さんはそのように期待されるだけの頑張りをされてきたと思います。
2年間長く学んできたことの強みを、自信を持って伝えてください。

Q03

病院、調剤ではなく一般企業に就職する場合に気をつけることは?

6年制の薬学部に所属していますが、薬剤師ではなく一般企業のほかの職種への就職を考えています。
文系の学生と一緒に就職活動をすることになりますが、就職活動および一般企業で働くにあたって、何か気をつけておくことはありますか。

答

「たくさんの情報を取り込むこと」「受身にならないこと」
「自分から動くこと」。

就職活動では、実習や研究との両立が求められることがあると思いますので、採用スケジュールを逃さないように、早い時期からアンテナを張っておきましょう。
また、一概には言えませんが、病院や調剤薬局など医療関係の専門家ばかりの職場ではなく、文系出身者と共に働く職場に就職する場合、「薬学部出身者は薬の知識は深いが、それ以外の知識に乏しい」という"イメージ"を持たれていることがあるようです。薬学生の皆さんは、少し悔しく感じるかもしれないですね。
ですから、働くにあたっては、「常に社会の動きやさまざまな情報をできる限り取り入れること」を常に意識しましょう。
薬学の専門知識があるのは大きな強みです。その知識を活かして、ほかの人にはできない仕事ができるかもしれません。
しかし、一般企業で働く上では、広く浅く知識を身に付けることも大切になってきます。
また「文系出身者の方が積極性がある」と思われる傾向もあります。皆さんも「受身にならないこと」「自分から動くこと」を心がけましょう。

Q04

これから薬剤師が過剰になるって本当?

薬剤師の資格があれば就職には困らないという話をよく聞くのですが、一方で、今後薬剤師が過剰になるという噂も耳にします。
本当のところはどうなのですか。

答

「ただ資格だけを持っているだけ」では通用しない時代は来るでしょう。
どんな状況においても、資格に見合う活躍ができる薬剤師を目指してください。

確かに、登録販売者制度のスタート、薬科大学・薬学部が増設されたことにより、「薬剤師が過剰になる」時代が来るかもしれません。
ですが、社会の需要としては、たとえば医薬品メーカーや化粧品会社などでも、製造、販売、使用などの管理者、専門性の高い医薬情報担当者としての薬剤師の有資格者を必要としており、こうした企業内スペシャリストとしてのニーズは今後も減ることはないと思われます。
また、「薬剤師が過剰になる」といっても、必要がなくなるのではなく"競争が激しく"なるということです。
「ただ資格さえ持っていれば大丈夫」という考え方は、今後は通用しなくなります。
これは現在でも当然のことだと思いますが、「薬剤師という専門性がどのように社会に必要とされているか」「薬剤師のスキルを持ってどう社会に貢献したいのか」ということを常に考え行動することが大切です。
自分をしっかりと磨いておけば、何も心配する必要はありません。

Q05

インターンシップに参加すべき?

実習があるのですが、インターンシップは参加したほうが良いのでしょうか?

答

インターンシップは「お試し」で働ける貴重な機会。
参加することをオススメします。

インターンシップに参加する薬学生の人数はここ数年で増加しており、マイナビが2020年卒の薬学生対象に実施したアンケート調査でも、「インターンシップに参加した」と回答した薬学生の割合は89.3%という結果が出ています。
薬学生のインターンシップ先としては多いのは、調剤薬局、ドラッグストア、病院、クリニックなどの医療機関。実習によって薬剤師の仕事について知っているものの、「職場の雰囲気を知りたい」という理由でインターンシップに参加する人も多いようです。
インターンシップは「働くとはどういうことなのか?」「そもそもビジネスとはどう成り立っているのか」をリアルに理解でき、学生のうちに「お試し」でいろいろな企業や病院で働ける貴重な機会です。プラスになる知識・経験がきっと得られると思いますので、スケジュールの調整ができれば、参加することをオススメします。

Q06

働く女性に対する制度(福利厚生)について教えてください

結婚や出産をしても働き続けたいと考えており、資格のとれる薬学部へ進学しました。働く女性に対する制度について教えてください。

答

法律で定められている制度のほか、企業独自の福利厚生があります。
気になる企業は個別に調べてみましょう。

ご存知の通り、薬剤師は多くの女性が活躍している職業です。皆さんの周りも薬学部は女子学生の割合が多いと思いますが、全国で活躍している薬剤師の60%以上が女性(※)です。[※厚生労働省 平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況より]
そのため、福利厚生など女性が働きやすい職場環境作りに対する意識の高い企業は多く、法律で定められた制度のほか、企業が独自に設定している場合もあります。
法律で定められた制度としては、たとえば、出産・育児に関する福利厚生では産前産後休暇(産休)や育児休業制度(育休)などがあります。産休については労働基準法で定められ、原則として産後8週間、産前6週間の休暇が認められます。育休については、育児休業法で定められ、こちらは男女問わず、原則として、子供が満1歳になる前日まで休業を申請することが可能です(基本的に育児休暇中は雇用保険から手当てが出ます)。
企業独自の福利厚生としては、たとえば復職支援のための研修や、気軽に悩みを相談できる窓口の設置など、企業によってさまざまです。気になる企業の福利厚生について、マイナビの企業情報などを活用して調べてみてくださいね。

Q08

6年制卒で研究職に就職できますか?

薬学部の6年制で研究職に興味を持っています。
6年制卒は研究系に進むのは難しいという噂も聞きます。
そもそも応募できるのでしょうか。

答

応募は可能。ただしかなりの狭き門。
道を切り開いた先輩から話を聞いて、具体的に動こう。

結論から述べますと、応募は"できます"。薬学部6年制卒が学部卒か修士卒かどちらに近く扱われるかという質問は、学生はもちろん教職員の方も大変気にされているテーマでしたが、全体的に見ますと修士卒と同様に扱っている企業が多いようです。
しかし、実習をこなさなくてはいけない分だけ研究時間が短い薬学部6年制の学生にとって、研究職に就くことはかなりの狭き門です。もともと研究職の採用人数は決して多くはありません。求められるレベルも高く、ほかの理系学部からも人気の高い職種です。
ですが、現に大手医薬品メーカーの研究職として働いている6年制卒の先輩はいます。臨床での経験があったからこそ、志望動機に説得力を持たせることができたという方もいます。
研究職に興味があるのなら、まずは研究職について具体的にしっかりと理解し、求められているレベルと現在の自分のレベルを確認してみましょう。研究職の採用試験では、自己PRや志望動機等に加え、学生時代に行った研究についての説明を求められます。
狭き門ではありますが、研究職の内定を取った方は短い時間の中でも研究に励み、何度も研究説明の練習をするなど、1つひとつ夢を叶えるために行動して、道を切り開きました。
ぜひ6年制卒で研究職に就いた先輩の話を聞いてみてください。

Q09

英語力はどのくらい必要とされますか?

外資の医薬品メーカーを志望しています。
英語の語学力はどのくらい重視されるのでしょうか。

答

仕事上では非常に求められる能力。
採用試験時に課されていなくとも、身に付けておく必要はあり。

新卒採用の条件としてTOEICの点数を明記している企業も確かにありますが、これは珍しいケースです。内資外資に関わらず、医薬品メーカーで採用時に語学力について条件を課してはいる企業はあまり見られません。
しかし、仕事をしていく上で語学力が非常に求められていることは確かです。語学が堪能で優秀な人材獲得のために、国内外の就職説明会に参加している企業も多く見られます。研究職にしてもMR職にしても英語の文献を調べることなど頻繁にあります。
製薬業界そのものがグローバル化していますから、外国人の社員と一緒に仕事をするということも少なくないでしょう。入社後に必死に英語を勉強しているという社員の声もあるようです。レベルとしてはビジネス会話レベルが求められます。
もちろん採用試験を受けるにあたって高い語学力があるに越したことはないでしょう。
ですが、高い語学力があれば内定を獲得できるというわけではありません。
大切なのは、入社後に求められる語学力をきちんと身に付けられる人材かどうかだと思います。