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AI時代の基礎知識

AIの基礎知識

ますます身近になるAIの存在

AI(人工知能)は今、あらゆる分野で急速に活用が進んでいます。携帯ショップや銀行、カラオケボックス、ホテルのエントランスなど…自分でも気づかないうちにAI技術と接している人も多いはずです。きっと、「Pepper」くんと会話したことがある人も少なくないのではないでしょうか。「Pepper」くんはソフトバンクロボティクス社が開発・販売する感情認識ヒューマノイドロボットで、会話したり自分の判断で動いたりと、さまざまな機能を持っています。

「Pepper」くんのほかにも、たとえば、部屋の中に人がいるかどうかを判断して、スイッチのオンオフを切り替えるエアコン、あるいは、天候や湿度を考慮して最適な温度で保温してくれる炊飯器など、私たちの身の周りには、AI技術を搭載したさまざまな製品がすでに登場しています。また、チェスや将棋など、非常に高度な知能が必要とされるゲームの世界でも、今や人間、しかも「名人」を負かしてしまうほどにAIは進化しています。

しかし、人間の知能を超えるほどにAIが進化すると、将来は人間の仕事がAIやロボットに置き換わり、人間がやるべき仕事がなくなってくるのではないか──最近では、そんな心配がささやかれるほどになってきました。しかし、いたずらにAIを恐れていては、誤解だけが深まってしまい自分の将来や仕事選びで正しい判断ができなくなります。そこで、あらためてAIとは何か、人間とはどう違うのか、基本的な部分から解説していきます。

ますます身近になるAIの存在

AIって、いったい何?

AIとは、Artificial intelligenceの頭文字を取った略語で、日本語では「人工知能」と訳すことができます。そしてこの言葉は、「コンピュータ上に人間の知能を再現したもの、または再現するための技術」と説明されることが多いようです。つまり、自分で学習したり、成長したりする可能性を持っており、「教えたこと以上のことができる」のがAIの最大の特徴といえます。

さて、このAIが急速に普及するきっかけとなったのが「機械学習」という技術です。機械学習とは、データからコンピュータがパターンやルールを抽出する技術のこと。この技術の登場により、コンピュータは自分で考えて、柔軟な対応ができるようになりました。

たとえば「AならC」というルールをコンピュータに教えておくと、Aが入力されればCが返ってきます。これだけなら、ルールにないBが入力されても、応答はありません。ところが機械学習が搭載されたコンピュータであれば、ルールにないBという入力に対しても、自ら考えて応答してくれるのです。

さて、この「ルールにない問いに対して、コンピュータが考えて答えを出す」という仕組みの背景には、「学習」と「推論」というプロセスがあります。人間の頭脳でも同じですが、結論を出したり判断を下したりする前には、まず「学習」をする必要があります。そして、学習した情報を基に「こうではないか」と「推論」して答えを出すのです。これをコンピュータに実行させるには、大量の学習用のデータが必要になりますが、コンピュータは与えられたデータから特徴を抽出し、推論を行うための「ひな形(推論モデル)」を作ります。そして、新たに与えられたデータをこの推論モデルに当てはめて答えを導き出すわけです。

AIって、いったい何?

AIの生みの親はあくまでも人間

AIの生みの親はあくまでも人間

AIが急速に進化し続けているため、将来的にAIは人間の能力を超えるのではないか、今まで人間がやってきた仕事は、全部AIにとって代わられるのではないかといった悲観的な予測をする人が増えてきました。しかし、本当にそんなことが起こるのでしょうか。

そのことを考える前に、まず、AIが人間よりも優れているポイントを整理してみましょう。それは、「計算」と「分類」です。コンピュータであれば、天文学的な桁数の計算の答えを瞬時に弾き出すことができますし、膨大なデータをルールに基づいて分類するのも得意です。人間なら1つひとつ時間をかけてやっていかなければならないこれらの煩雑な作業を、コンピュータなら一瞬で処理することができるのです。この2つに関しては、人間はコンピュータ、つまりAIの足元にも及びません。

ただし、あくまでも「AIは人間が生み出したもの」です。AIのプログラムは、人間が組んでいます。ともすればAIは、自分自身で勝手に成長するように思われがちですが、そんなことはありません。仮に、人間の知的活動がすべてAIの得意な計算や数式で表現できるようになれば、もしかしたらAIが人間を超える日が来るのかもしれません。この点については専門家の間でもいろいろな意見がありますが、少なくともそんなに簡単なことではないのは事実です。AIの生みの親は、人類であるというのは揺るぎない事実なのですから。

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