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官公庁・公社・団体業界

業界の現状と展望

中央省庁は12省庁

官公庁とは、国と地方公共団体の役所を指し、中央省庁や裁判所、国会なども含む。人事院の「国家公務員の数と種類」によれば、2020年度末の国家公務員は約58.6万人で、大臣や裁判官、裁判所職員、国会職員、防衛省職員などの特別職が約29.8万人、一般職が約28.8万人という内訳になっている。一方、地方公務員は約273.9万人で、公務員全体の82.4%を占めている。

中央省庁に属するのは1府12省庁で、以下の通り。

・内閣府(宮内庁、公正取引委員会、国家公安委員会、金融庁、消費者庁)
・総務省(公害等調整委員会、消防庁)
・法務省(公安調査庁)
・外務省
・財務省(国税庁)
・文部科学省(文化庁)
・厚生労働省(中央労働委員会)
・農林水産省(林野庁、水産庁)
・経済産業省(資源エネルギー庁、特許庁、中小企業庁)
・国土交通省(海上保安庁、運輸安全委員会、観光庁、気象庁)
・環境省
・防衛省
・国家公安委員会(警察庁)で構成されている。
これら省庁に勤務するのが国家公務員一般職で、大臣、大使、裁判官、自衛官などは特別職と呼ばれる。

携わる業務によって大きく異なるが、公務員も新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた。特に感染症拡大防止対策に直接かかわる部署や、補助金交付金の支給を担当する部署などは、膨大な業務の対応に追われることとなった。また、公務員は人事院勧告で給与やボーナスが民間とかけ離れすぎないように調整されており、月給の変更はなかったものの2020年冬のボーナスは減額された。

国家公務員の採用試験は大きく分けて4種類

国家公務員の採用試験は人事院が毎年実施しており(外務省は独自で試験を行う)、大きく分けて、総合職試験一般職試験専門職試験経験者採用試験の4種類がある。

総合職試験は院卒者と大卒程度者のそれぞれで試験を実施、一般職試験では大卒程度試験と高卒試験を実施するなど試験区分が設けられている。専門職試験には、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、皇宮護衛官などがあり、特定の行政分野の業務に従事する職員採用の試験。専門職によって大卒程度と高卒程度に分かれている。
また、経験者採用試験は、政策の企画立案など、高度な知識・技術または経験を必要とし、かつ民間企業などでの実務経験を活用することが期待される業務に携わる課長補佐または係長級の職員を採用するための試験。そのため、採用する官庁によって受験資格、試験科目は異なる。

2020年度の国家公務員採用試験(院卒者・大学卒業程度)の申込者数は、2019年の7万5,724人から7万4,081人に減少。最終合格者数も、1万4,892人から1万3,655人に減少した。コロナ禍の影響で試験の日程が遅れたため、多くが地方公務員採用試験に流れたことも原因といわれているが、キャリアといわれる国家公務員採用総合職試験(大学卒業程度)でも、申込者数は1万5,435人から1万4,965人に、最終合格者数は1,145人から1,216人に減少している。不況に強く人気が高いとされる公務員だが、仕事に対する価値観の変化もあり、公務員を志望する若者が減少しているのは気がかりだ。

地方公務員も特別職と一般職の2種類

地方公務員とは地方公共団体や各都道府県警察、学校などに所属する人で、国家公務員同様特別職一般職に分かれる。特別職とは知事や市町村長、議会の議員などで、それ以外の地方公務員はすべて一般職(3割は公立学校の教員、ほか警察、消防など)である。

地方公務員になるには各都道府県で行われる採用試験に合格する必要があり、上級(大学卒業程度)、中級(短期大学卒業程度)、初級(高校卒業程度)がある。 なお、警察官になるためには、国家公務員採用試験か各都道府県の警察本部が実施する採用試験に合格する必要がある。警察庁に採用された場合は国家公務員に、道府県警(東京都の場合は警視庁)に採用された場合は地方公務員となる。

法人の分類は公的か私的か、営利か公益かで大きく分かれる

公社・団体は、地方公共団体や学校、病院、警察、消防など、社会の中で、公的な意味合いが強い業務を行う法人や団体のことを指す。こうした法人や団体の種類は多岐にわたっているが、大きく公法人私法人の2つに分けることができる。

公法人は、行政目的の公的な事業を行うもので、国や地方公共団体、独立行政法人(国立公文書館や造幣局など)、特殊法人(日本放送協会や日本年金機構など)、公共組合(国民健康保険組合など)などがある。
私法人は、私的な事業を行うもので、さらに営利を目的にする営利法人と目的にしない非営利法人に分かれる。営利法人には株式会社や合同会社などが、非営利法人にはNPO法人、慈善事業や学術事業、宗教活動などを行う一般社団法人、一般財団法人、学校法人、宗教法人などのほか、公益目的でも営利目的でもない中間的な団体として、労働組合、協同組合、信用金庫、医療法人などが存在する。

経営の見直しから公的法人の民営化が進む

公社をはじめとする特殊法人はこれまで、国策に沿って事業を行ってきたが、事業運営の非効率や経営責任の不明確さ、経営の自立性の欠如などから国民の批判が高まり、改革が進められた。その結果、近年になって組織形態を見直し、国の資金調達の保証が得られない、民営化独立行政法人化などが行われることとなった。

かつて、日本には非常に規模の大きい3つの公社(公共性の高い事業を行うために国や地方公共団体が設立した法人)と5つの現業(国や地方公共団体が経営する事業)、三公社五現業があった。三公社とは、日本専売公社、日本国有鉄道、日本電信電話公社の3社のことで、今ではすべて民営化され、それぞれ、日本たばこ産業、JRグループ各社、NTTグループへと姿を変えている。
五現業とは、郵便事業、国有林野事業、印刷事業(紙幣や国債、切手などの印刷)、造幣事業(記念コインやオリンピックのメダル、硬貨の製造)、アルコール専売事業のことをいう。

国有林野事業は企業としての運営は廃止されたが、郵便事業は日本郵政グループに、アルコール専売は日本アルコール産業へと民営化され、印刷事業と造幣事業はそれぞれ特定独立行政法人に移管されている。

業界関連⽤語

専門スタッフ職

2008年度から導入された、一般職の国家公務員の新しい職種で、これまで培ってきた特定分野の高度で専門的な知識・経験を生かして調査・研究・情報分析などを行い、政策の企画・立案を支援する業務に当たる。局長、課長、課長補佐といったいわゆるラインのポストと異なり、部下を持たないが、「○○情報分析官」や「○○政策研究官」、「○○国際交渉官」などとして定年まで勤務できる。ラインを外れた人材の天下り防止対策という狙いもある。

特殊法人

政府が行おうとする事業のうち、その業務が企業的経営になじんでおり、通常の行政機関に担当させても各種制度上の制約などから能率的な経営を期待できないと判断される場合に、特別の法律によって設けられる独立法人。主なものには、日本放送協会、日本年金機構、商工組合中央金庫、日本中央競馬会などがある。

民営化

役所やその一部、または役所の外郭団体を、民間企業の形に組織替えすること。 政府100%出資の株式会社(特殊会社)の株式を売り出していくこともある意味で民営化となり、政府保有株がなくなったことを「完全民営化」という。

キャリア

国家公務員採用試験の総合職合格者で、幹部候補生として中央省庁に採用される者の俗称。いわゆる「官僚」。 そのほかの一般職員(ノンキャリア)と区別され、より早いスピードで出世し、高いポストを得るといわれるが、明確な制度があるわけではなく、各省庁による違いも大きい。 キャリア公務員の頂点といわれるのが事務次官(ただし、外務省は駐米大使、法務省は検事総長の方が上だといわれている)。

どんな仕事があるの︖

官公庁業界の主な仕事

・行政事務
政策や事業などの行政活動を、必要性や効率性、成果などについて評価し、限られた行政資源の中でよりよいサービスを実施するための事務管理などを行う。

・研究官
国や地方の研究所や試験所において研究・試験・検査などの業務を行う。

・自衛官
陸海空の各自衛隊に勤務し、日本の平和と独立を守り、国民の安全を保つ。国家公務員特別職のうち9割を占める。

・公立学校教員
全国の公立幼稚園、小学校、中学校、高等学校などで教える。正式には教育公務員という。地方公務員のうち4割近くを占める。

公社・団体業界の主な仕事

・事務
総務、人事、労務管理、福利厚生、教育研究、予算・決算・税務・財務など、行政に関連した業務の企画や立案などを行う。

・営業
協同組合の組合員で生産されたものを、消費者に提供する仕事。例えば、農業者の相互扶助を目的に設立された共同組合「農業協同組合(農協)」による農産物の販売など。

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※原稿作成期間は2020年12⽉25⽇〜2021年2⽉28⽇です。

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