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業界研究・職種研究徹底ガイド 業界研究

専門店業界

業界の現状と展望

概ね活況となった専門店業界

家電量販店、ドラッグストア、ホームセンター、カー用品店、衣料品店、雑貨・家具、おもちゃ、眼鏡など、特定ジャンルの商品に特化して販売する専門店。豊富な専門知識と品ぞろえで規模を拡大してきた。経済産業省の「商業動態統計速報」によれば、2020年の家電大型量販店の売上は前年比5.1%増の4兆7,929億円、ドラッグストアの売上は同6.6%増の7兆2,849億円、ホームセンターも同6.7%増の3兆4,957億円と、いずれも増収を記録した。

家電大型量販店では、通信家電が前年比11.8%減、カメラ類が同29.4%減と大きく減少したものの、AV家電が同9.3%増、情報家電が同12.2%増、生活家電が同7.5%増と大きく伸びた。店舗数の増加(2,547店から2,566店)もあって全体ではプラスとなった。

ドラッグストアでは、ヘルスケア用品が前年比26.8%増、総売上の約4分の1を占める食品が同12.4%増、家庭用品・日用消耗品・ペット用品が同11.6%増と2桁の伸びを記録したほか、調剤医薬品が同8.0%増、トイレタリーが同4.1%増、健康食品が同2.1%増と前年を上回った。一方で、ビューティーケア(化粧品・小物)は同10.4%減。訪日外国人需要の減少に加えて、コロナ禍によるマスク必須の影響で口紅などの化粧品購入需要が大きく減少したことが一因だ。またOTC医薬品は同1.1%減と、明暗を分けた。店舗数は1万6,422店から1万6,998店に増加している。

ホームセンターでは、オフィス・カルチャーが前年比8.8%減となった他は、すべてのカテゴリーで増収となった。中でも、園芸・エクステリアが同10.5%増、電気が同10.0%増と2桁の増加となった他、ペット・ペット用品が同8.2%増、インテリアが同8.1%増、家庭用品・日用品が同7.7%増と好調だった。店舗数も4,357店から4,418店に増えている。

立地や客層により新型コロナウイルス感染症がプラスに働く場合も

新型コロナウイルス感染症拡大の影響は専門店業界にも及んだが、取り扱い商材だけでなく、立地や主要客層などの違いによって、大きく明暗が分かれた。例えば訪日外国人の消費が減少する状況でも、家電量販店は、テレワークや巣ごもり消費により、テレビ、パソコン、家庭用ゲーム機などの需要が拡大。上場企業の多くは2021年3月期決算で増収増益を見込んでいる。ただし、外出自粛の影響が大きい都市部の店舗の業績は厳しく、郊外の店舗の業績が支えるという構図も垣間見えた。

ドラッグストアも、マスクや除菌グッズを買い求める消費者が殺到し、注目を浴びた業界だが、店舗立地と主要客層によって、バラツキが大きかった。都市部の店舗は、在宅勤務の浸透で客足が減ったのに加え、これまで売上比率が高かった訪日外国人がコロナ禍でほぼいなくなったのが響いた一方、郊外の店舗は概して好調を維持した。全体でも、注目を浴びたヘルスケア用品、家庭用品、日用消耗品や巣籠もり需要関連の食品は大きく売上を伸ばし、これまで訪日外国人客の購入が多かった化粧品類は大きく売上を落としている。

ホームセンターは、もともと郊外に店舗を持っていることに加え、日用品の買いだめ需要や、巣ごもり需要で家庭菜園やDIYを始める人が増加。コロナ禍で活況となった業界の一つだ。
ただし、引き続きPB(プライベートブランド)商品の強化や、従来とは異なる高級感を打ち出した店舗の展開、海外市場の開拓など、さまざまな工夫は求められている。

業界関連⽤語

ドラッグストアの業界再編

ドラッグストア業界では以前から、大手が中小を合併するケースが多かったが、2019年のマツモトキヨシホールディングス(業界5位)とココカラファイン(業界7位)の経営統合協議の開始は、業界大手同士の統合となった。ドラッグストアには、医薬部門に強みを持つ会社もあれば、食品や化粧品を強化している会社もありさまざま。現在は大手7社が群雄割拠状態にあるドラッグストア業界だが、この経営統合を機に、大手3社に集約されたコンビニエンスストア業界のように、さらに業界再編が進む可能性もある。

顧客満足度(CS= Customer Satisfaction)と従業員満足度(ES= Employee Satisfaction)

自社製品やサービスに対して、顧客がどの程度満足しているのかを数値化したのが顧客満足度。かつては生産性や効率を多少犠牲にしても、顧客満足度を高めることがよい結果を生むといわれてきた。
たしかに、業績向上につながるかもしれないが、そのことを意識しすぎると従業員のやる気が下がり、かえって業務効率が悪くなることがある。
そのため、顧客満足度を向上させるためには、まず従業員満足度を向上させなければならないという考え方が一般的になっている。

カテゴリーキラー

ある特定の商品分野(衣類・家電・スポーツ用品・住居用品など)において、圧倒的な品ぞろえと安さを武器に展開する大型専門店のこと。また、カテゴリーキラーを集めたショッピングセンターのことをパワーセンターと呼ぶ。専門性と低価格が特徴で、都市郊外に出店することが多い。アウトレットストアやオフプライスの店を集めた「アウトレットモール」と並んで、新しい業態の商圏として注目されている。

共通ポイントシステム

スーパーや小売店、飲食店、美容室、アミューズメント施設、ドラッグストア、量販店などがそれぞれに発行しているポイントを、業種をまたいでためたり支払いに充てたりすることができるシステム。カルチュア・コンビニエンス・クラブの「Tポイント」、ロイヤリティマーケティングの「Ponta(ポンタ)」、楽天の「楽天スーパーポイント」、NTTドコモの「dポイント」、イオンの「WAON」、セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco」などが有名。

どんな仕事があるの︖

専門店業界の主な仕事

・営業販売
対面販売を基本とする専門店の「顔」。購入の際の参考になるよう、商品に関する専門知識を顧客に提供する。

・バイヤー
商品の仕入れ・管理を行う。旬の商品を仕入れるための情報感度の高さ、メーカーとの交渉能力が求められる。海外メーカーとの共同開発を手掛けることも。

・店舗開発
集客を左右する新店舗立地の選定、地権者との調整、テナントビルの確保など、店舗展開に関する一切の業務を行う。

・ストアマネージャー
店舗の責任者として、スタッフをまとめたり売上を管理したりするなど、現場のすべてを仕切る。

・スーパーバイザー
店舗を巡回し、よりよい売り場づくりやスタッフ教育など総合的なアドバイスを行う。

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※原稿作成期間は2020年12⽉25⽇〜2021年2⽉28⽇です。

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