就職活動の基礎知識 聴覚・言語障がいの基礎知識のMV

聴覚・言語障がい

周囲の音や言葉が聞こえにくい(聞こえない)聴覚障がいや、発声などに困難を抱える言語障がいは、
周囲からは障がいがあると分かりづらいだけに、思わぬ誤解を受けたり、
コミュニケーションで苦労することも多いかもしれません。
そのような聴覚・言語障がいならではの課題をクリアしながら、スムーズに就職活動を進めるためには、
どんなことを心がければいいのでしょうか。

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聴覚・言語障がいの特性と雇用の現状は?

情報の発信や入手に課題を抱えやすい

聴覚障がいを分類すると、外耳から中耳に障がいがある「伝音難聴」、内耳から聴神経にかけて障がいがある「感音難聴」、その両方に障がいがある「混合難聴」に分けられます。一方で言語障がいには、言葉の理解や表現が難しい言語機能の障がい(失語症など)と、発声だけが困難な音声機能の障がい(構音障がいなど)があります。聴覚と言語、2つの障がいが重複することも多いです。
特に聴覚障がいは視覚障がいと同じく「情報障がい」と呼ばれることもあり、周囲からの情報の入手や自身からの発信に問題を抱えがちです。

また、いずれも外見から分かりづらいことから「話しかけたのに無視された」「やる気がないように見える」といった、あらぬ誤解が生まれてしまうケースもあるようです。人間関係の悩みによるうつ病の発症など、二次障がいを防ぐ視点も大切だと考えられています。

「人と接する仕事」を選ぶ人も増えている

厚生労働省の「平成30年度障害者雇用実態調査」によれば、働いている身体障がい者(約42万3,000人と推計)のうち、聴覚・言語障がい者は11.5%を占めています。
実際に聴覚・言語障がい者が就いている職業を見ると、事務や生産工程の仕事が70%近くに上ります。聴覚障がいの場合、大きな音が出る環境でも集中しやすいことを強みとして生かし、裁断やプレス機などがある職場で働く例もあります。次点は意外にもサービス職となっています。
障がいの程度やサポートツールの有無にもよりますが、耳が不自由なことを示すバッジを付けたり、指差しや筆談でコミュニケーションを取れるよう工夫したりして接客するなど、人と接する仕事で活躍する人も増え始めています。

聴覚・言語障がいの方が就いている職業
聴覚・言語障がいの方が就いている職業の割合を表すグラフ
出典:厚生労働省「平成30年度障害者雇用実態調査」

働きやすい職場環境や条件は?

手話や口話、筆談など複数の手段を使い分け

最大のポイントは、職場におけるコミュニケーションの手段を確立できるかどうかです。互いに文字を書いて伝え合う筆談は、従来の紙を用いた方式はもちろん、PCやスマートフォンの普及でより簡便に行えるようになりました。
また、相手の口の動きを読み取る口話(こうわ)は、対面でのコミュニケーションにぴったりですが、早口にならないようにゆっくり、はっきりと話してもらうことが必要です。「1時(いちじ)」と「7時(しちじ)」や、「法律(ほうりつ)」と「効率(こうりつ)」のように、口の動きが似た言葉は勘違いが生じやすいので、大切な内容はメール文面でも確認するなど対策を考えましょう。

障がいの特性に応じたサポートツールを活用

聴覚障がいがある場合、会話内容やテキストを認識して文字起こしするソフトや拡聴器といったサポートツールの導入に積極的な職場では、働きやすさを感じやすいはず。自身が日ごろから手話を使っているなら、職場に手話を使える人がいると理想的です。そこまでは難しくても、採用試験や研修、行事などで手話通訳を手配してくれる企業もあります。マスク着用の機会が多くなったコロナ禍では話す相手の口元が見えずに困る人も多かったはずですが、透明の部分が多いマスクやマウスシールドなどの着用により、障がいに配慮する職場も出てきました。また、アラームやアナウンスでの情報収集が難しいことを踏まえ、来客や非常事態を伝える回転灯・警告灯を設置してもらうことは、安全面への配慮という意味でも重要です。

言語障がいの場合も同様に、適切なサポートツールがあれば業務に集中しやすくなります。例えば、伝えたいことをすぐ言葉にするのが困難な人であれば、頻繁に用いる言葉を印刷した連絡カードや質問カードを準備してそれを相手に見せることによって、職場でのコミュニケーションがスムーズになります。また、失語症などで文字を読むより音声で聴く方が理解しやすい場合は、文字を読み上げてくれるソフトなども活用するといいでしょう。

就職活動で気を付けたいことは?

相手がイメージしやすいように「聞こえづらさ」を具体的に表現

聴覚障がい者というと、「まったく聞こえず手話を使う人」とイメージされがちです。言語障がいについても、「発声だけが困難なのに、言葉の理解や聴力に問題があると誤解された」といった例があります。自身の障がいの内容や程度、可能な意思疎通の手段を、選考の早めの段階でしっかりと共有することが、志望先の企業と信頼関係を築くことにつながります。
しかし、「両耳の聴覚レベルは〇dBです」と数字だけ伝えても、相手はなかなかイメージが湧きにくいもの。「耳元に大声で話しかけてもらうとおおむね聞き取れます」というように、分かりやすい表現を考えてみましょう。また、「右から話しかけてもらえば聞こえやすい」「会議などの複数人の会話は把握が大変」「肉声は聞こえやすいが機械音は難しい」といった細かい点を伝えることで、よりスムーズなやり取りが可能になります。

電話対応が難しい場合も早めの段階で連絡を

就職活動中は電話で諸連絡が行われるケースもあるため、対応が難しい場合は早めに連絡し、メール連絡のみにするなど依頼しておきましょう。これは、内定を得た後の業務の範囲に影響するという意味でも重要な情報です。ただし、「できないこと」を説明するだけでなく、「できること(どうすればできるか)」や「挑戦してみたいこと」も前向きに伝えることが、就職活動を成功に導いてくれるはずです。

聴覚・言語障がいのまとめ

  • 外見からは分かりづらい障がいのため、コミュニケーションエラーの防止が就職活動のカギとなる。
  • 意思疎通の手段を複数持つことに理解があり、サポートツールなどを導入できる職場が理想的。
  • 「聞く力」や「話す力」について伝えるときは、相手がイメージしやすい表現を検討しよう。

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