就職活動の基礎知識 視覚障がいの基礎知識のMV

視覚障がい

物や色が見えにくい、あるいはまったく見えない状態で生活している視覚障がいの学生の皆さん。
目が見えにくい(見えない)からこその「移動」や「読み書き」といった課題をできるだけ解消しながら、
自身にマッチした職場で活躍するために、理解しておいてほしい大切なことをお伝えします。
※ ご本人がこのページを読むことが困難な場合は、ご家族や支援者の方が代読し、
内容をご本人に伝えていただければ幸いです。

視覚障がいページのイメージ画像

視覚障がいの特性と雇用の現状は?

見えづらさの状態や程度には大きな個人差が

全国には約31万人の視覚障がい者が暮らしており、そのうち全盲に該当する人は1~2割程度だといわれています。視覚障がいは視力の障がいと視野の障がいに大別されますが、いずれにしても視力の状態は一様ではありません。例えば、一口に弱視といっても視力が全般的に低いとは限らず、視界の一部が欠損する人、光をまぶしく感じる人、夜間だけ見えにくくなる人などがいます。

また、聴覚障がいと同様に、視覚障がいも「情報障がい」の一種です。外部からの情報を得づらいことから、日常的には移動や読み書きに関する困難を抱えがちで、その人の特性に合った支援や訓練が大切だと考えられています。

ICTの進化を背景に活躍できる職種が多様化

厚生労働省の「平成30年度障害者雇用実態調査」によれば、働いている身体障がい者(約42万3,000人と推計)のうち、視覚障がい者は4.5%です。これまでは、目が見えない(見えにくい)人の就労というと、あん摩マッサージ指圧、鍼、灸(いわゆる「あはき」)が多くを占め、障がいが重度の場合はさらにその割合が高まる傾向にありました。しかし、近年では、ICT(情報通信技術)の普及などにも後押しされて、就労先の職種の多様化が進んでいます。

実際に視覚障がい者が就いている職業を見ると、「あはき」を含めて専門的・技術的職業は約30%で、人事や経理、企画職といった事務や、販売の仕事で活躍する人の合計が全体の50%を超えていることが分かります。障がいの程度によって必要な支援も異なりますが、音声読み上げソフトを使って書類を音声によって識別できるように電子化する、資料を拡大・濃く印刷する、照明や採光を調整するといった工夫で、働きやすい環境を整えることが可能です。

視覚障がいの方が就いている職業
視覚障がいの方が就いている職業の割合を表すグラフ
出典:厚生労働省「平成30年度障害者雇用実態調査」

働きやすい職場環境や条件は?

業務範囲を拡大してくれる支援機器とは?

画面読み上げソフトや活字音訳ソフト(※補足)、PCの操作を音声で支援するガイドソフトなどの、PC環境が整っている職場では、全盲の人でもデスクワークに従事できているケースが少なくありません。弱視の場合は拡大読書器、画面表示拡大ソフトなどを併用することも多いようです。もちろん、本人の努力や訓練は欠かせませんが、従来であれば目が見えなければ難しいと思われがちだった経理業務や編集業務に携わったり、会議で議事録作成を担当したりしている視覚障がい者もおり、その業務内容は想像以上に広範囲にわたります。
機器の貸与制度や助成制度なども上手に活用しながら、前向きに社内環境を整えてもらえる企業に巡り合えたら理想的です。

(※補足)
・画面読み上げソフト: 画面情報だけでなくワープロや表計算などオフィスで使用されるアプリケーションソフトの画面情報も音声で読み上げるソフトウエアです。最近は、インターネットのブラウザやPDFファイルなども読み上げることができるようになっています。スクリーンリーダーとも呼ばれています。
・活字音訳ソフト: 印刷物や写真などをスキャナで読み込ませた文字情報を音声で読み上げる機能を持つソフトウエアです。
(補足出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「視覚障害と支援機器」)

安心して働ける社内環境の整備も重要

安全な移動を実現するためには、社内の通路などが整えられていることも大切です。視覚障がい者の受け入れをきっかけにレイアウトを変更したり(本人の座席を入り口付近にするなど)、段ボールやケーブル類を整理整頓したりする企業もあるようです。特に、トイレやエレベーターなど「頻繁に行き来するルート」を不安なく移動できることが、働きやすさに大きく影響するでしょう。
また、点字シールやパネルなどを用意することに積極的な企業や、盲導犬が必要な場合は同伴OKとする企業では、より大きな安心感を得られるはずです。

就職活動で気を付けたいことは?

「あなたにとって必要な配慮」を上手に伝えよう

視覚障がいの人がどんな仕事に従事できるかについて、その障がいを抱えていない人にはイメージが難しいものです。自身の見えづらさについて詳しく説明するのはもちろん、実際にPC作業などを行っている様子を見せられる(伝えられる)とよいでしょう。企業が視覚障がい者を迎え入れるには大がかりな設備改修(点字ブロックや手すりの設置など)が必須だと思われがちなので、あなた自身にとって最小限に必要な配慮や工夫を絞り込むように説明することも有効です。
また、採用プロセスで配慮してほしい点がある場合は、できるだけ早めに伝えておきたいところ。例えば、「履歴書の手書きが難しいのでPCでの作成や代筆を許可してほしい」「試験でルーペを使いたいので持ち込ませてほしい」といったことです。

移動に関する不安も事前に相談・対策を

通勤や職場内での移動について、どのような配慮が必要か分からない企業も多いようです。志望先には「慣れれば白杖を使って単独で通勤できます」「日ごろから公共交通機関を使用しています」などと事前に移動手段を伝える一方で、業務上、未知の場所への移動を求められる頻度が高くないかを確認しておきましょう。
また、夜間に見えにくさが顕著になり、退勤時に危険が予測されるような場合は、残業の程度や時短勤務の可否などを相談しておくことも一案です。重度の視覚障がいがあり就職活動での移動に不安がある場合は、同行援護などの福祉サービスを利用したり、歩行訓練士による指導を受けたりすることも検討してみましょう。

視覚障がいのまとめ

  • 従来の「あはき」に限らず、ICTの恩恵を受けて幅広い職種での活躍が進んでいる。
  • 画面読み上げソフトなど、業務に必要となる支援機器が使用できる環境かをチェックしよう。
  • 書類作成や機器の持ち込みなど、採用プロセスで配慮してほしい点は早めに担当者に相談しよう。

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