就職活動の基礎知識 上肢・下肢・体幹・運動障がいの基礎知識のMV

上肢・下肢・体幹・運動障がい

上肢や下肢、体幹の機能が病気やけがで損なわれたり、運動機能に障がいがあったりする学生の皆さんは、
身体に過度の負担がかからないような配慮がある職場とマッチングしたいところです。
設備などのハード面はもちろん、通院や休憩などのソフト面についても、
就職活動でチェックしたいポイントを見ていきましょう。

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上肢・下肢・体幹・運動障がいの特性と雇用の現状は?

原因や損傷部位によっても身体の状態は異なる

上肢・下肢・体幹・運動障がいの要因は多岐にわたり、障がいの部位や程度も大きな個人差があります。例えば、一口に脊髄損傷の麻痺と言っても、頸椎損傷では上肢、胸椎損傷では体幹、腰椎損傷では下肢で麻痺が起こりやすい傾向にあります。
また、脳出血や脳梗塞などによる運動機能障がいでも、脳の損傷部位に応じて麻痺やしびれが出る場所が異なり、視野や嚥下(えんげ)に影響が及ぶこともあります。日常的に義手や義足を装着したり、車椅子や杖を使って移動したりと、福祉器具を活用する人も多いでしょう。

働いている人の半数以上が中等度・重度の障がい

身体障がい者で働いている人の数は、「平成30年度障害者雇用実態調査」で約42万3,000人と推計されていますが、そのうち42%がこの肢体不自由(上肢・下肢・体幹・運動障がい)に該当し、最も多くの割合を占めています。障がいの程度を見ると、軽度が約28%、中等度が約43%、重度が約22%とばらつきがあり、決して軽度の人ばかりが働いているわけではありません。

実際の就労状況では、事務や生産工程の仕事が約半数を占める一方で専門・技術職として活躍している人も多く、管理職を任されるケースもあります。障がいがあっても適切なサポートがあれば、自身のスキルを制限なく発揮できるので、さまざまな職種や役職で活躍できることが分かります。

上肢・下肢・体幹・運動障がいの方が就いている職業
上肢・下肢・体幹・運動障がいの方が就いている職業の割合を表すグラフ
出典:厚生労働省「平成30年度障害者雇用実態調査」

働きやすい職場環境や条件は?

「実際に自分が働く姿」を想像して細かい点までチェック

下肢・体幹・運動障がいによって、立ったり歩いたりする動作に支障がある人の場合、少しの段差や傾斜が移動の妨げになりかねません。「実際に働く姿」を想像しながら、通勤ルートや職場の様子は必ずチェックしましょう。
例えば、車いすを使用する場合は、エレベーターやスロープ、自動ドアの有無や、車いすで入れるトイレがあること、平坦で見通しの良い道、通路の幅が広いことが働きやすさに大きく影響します。自動車通勤を希望する人も多いと思いますが、その場合は使用可能な駐車場の有無や、通勤時間帯の道路の混雑状況を確かめておきましょう。

上肢に障がいがあったとしても、サポートツールの導入により困難だと思われていたデスクワークが可能になった例も見受けられます。一部の企業では、パソコンのキー入力を補助するツール(マウス操作だけで入力できたり、音声入力ができるなど)や、ヘッドホンタイプの受話器などの導入が進められています。

併せて言語障がいや視覚障がいがある人は、「聴覚・言語障がい編視覚障がい編」も参照してみてください。

通院や休憩などに関する「ソフト面」への配慮も確認

定期的な通院に対して配慮してもらえることはもちろん、こまめに休憩を取りやすい職場が望ましいと言えます。特に、長時間同じ姿勢だと褥瘡(じょくそう、「床ずれ」とも)ができやすい車椅子ユーザーは注意が必要です。

排泄に関する困難がある人(導尿カテーテルや収尿器使用など)は、トイレに時間がかかることへの理解も求めたいところです。脊椎損傷により発汗機能に障がいがあって体温調整が難しい人は、部屋の温度調整ができることも大切な要素の一つとなるでしょう。

就職活動で気を付けたいことは?

具体的な説明とともに必要なサポートについて相談しよう

身体的状況の個人差が大きいからこそ、相手に分かってもらいやすい的確な説明を意識しましょう。「車椅子や杖を使っている=足が悪い人」というように漠然としたイメージを持たれがちなので、「左半身だけ麻痺があり、下肢の方が麻痺の程度が強い」「足先のしびれが強く、日によっては痛みも生じる」などと具体的にその箇所や程度を採用担当者へ伝えましょう。
職場見学や面接などで、自分が日ごろから行っている身体的負担を軽減する工夫や、実際の作業方法などを伝えることも有効で、一緒に働く姿を志望先の企業の人にイメージしてもらいやすくなります。

どんなツールや設備があれば働きやすいか事前に伝えておけば、新たに導入や改修を検討してもらえる可能性が出てくるかもしれません。なお、志望先の企業の所在地までの移動に不安がある場合は、事前に相談しておくと安心です(会社の入り口に段差がある場合、サポートに来てほしいなど)。

障がいがあっても「できること」「やってみたいこと」に目を向けて

これはどの障がいにも言えることですが、障がいについて説明していると、つい「できないこと」に偏って言及しがちです。やむを得ない部分もありますが、伝え方により相手に与える印象が大きく変わることも事実です。
例えば、「指の力が弱いので普通のキーボードは使えません」とだけ話す学生と「指の力が弱いですがスクリーンキーボードを使えば入力作業ができます」とアピールできる学生では、後者の方が魅力的に感じるでしょう。自分ができること、やってみたいことに注目し、前向きな話し方へと転換することを心がけてみましょう。

上肢・下肢・体幹・運動障がいのまとめ

  • 障がいの程度が中等度や重度でも、適切なサポートのもとで多くの人が就労しており、スキル次第で職種や役職の制限は受けない。
  • 移動手段の確保に加えて、褥瘡(じょくそう)や排泄、体温調整といった自身の困難に対応しやすい環境を求めて職場を探そう。
  • 身体的状況や作業方法の工夫を前向きに伝え、一緒に働く姿をイメージしてもらおう。

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