業界用語を知る

介護業界で使われる用語や知っておいたほうがよい用語を
ここでチェックしておきましょう。

IADL(Instrumental Activities of Daily Living) あいえーでぃーえる

手段的日常生活動作。普段の生活のために行っている動きの中でも、後述のADLより複雑で高度なものを指す。具体的には買い物や洗濯、掃除などの家事や、金銭管理、服薬管理、交通機関を使用しての外出、趣味のための活動などが含まれる。要介護者の生活自立度を評価する指標となる。

医療ソーシャルワーカー いりょうそーしゃるわーかー

保健医療分野におけるソーシャルワーカー。社会福祉の立場から、疾病を抱える患者の、家庭内や社会における自立を助けるほか、患者家族に対しても心理的・社会的な問題解決を援助する。必須の資格は特にないが、病院勤務の場合、社会福祉士の取得が求められるケースが多い。

ACP(Advance Care Planning) えーしーぴー

前もって家族や医療・介護従事者と話し合い、自らが人生の最終段階で望む医療やケアのかたちを共有する意思決定・情報共有のプロセス。生命の危機が差し迫った状態になると、どのような医療やケアを受けたいと思っているのか第三者に伝えようとしても、意識レベルの低下などにより難しいことがあるため、ACPが推奨されている。厚生労働省は、2019年にACPの愛称を公募し、「人生会議」とすることを決定した。

ADL(Activities of Daily Living) えーでぃーえる

日常生活動作。日常的に行う基本動作のことで、具体的には食事や排泄、身繕い、移動、入浴などを指す。要介護の高齢者や障がい者が、どの程度の自立が可能なのかを判断する指標となる。(例:ADLが自立している→介護の必要性が低い)

エバリュエーション えばりゅえーしょん

事後評価のこと。介護サービスの終了時などに、サービス提供者とサービス利用者の双方が、それまでの経過や効果を振り返り、欠点や改善点を検討する。

嚥下障害 えんげしょうがい

嚥下とは飲食物などを飲み込むことで、第一相(口腔期)→第二相(咽頭期)→第三相(食道期)を経て胃まで到達する。この一連の過程のどこかに何らかの異常が認められる状態を嚥下障害という。嚥下障害の状態では、経口摂取が困難となり低栄養や脱水を引き起こしたり、誤嚥性肺炎のリスクが高まったりするため、原因疾患の除去が必要になる。嚥下訓練の実施、食形態の工夫、口腔内の清潔保持など、ケアとしてやるべきことも多い。

エンパワメント えんぱわめんと

高齢者、病気や障がいを抱えた人、さらにその家族が、本来持っている能力を十分に発揮できるように働きかけること。彼らが自らの人生に関する自己決定権を手放すことがないように、介護者等の第三者が必要なケアや権利擁護を通してサポートすることともいえる。世界保健機関(WHO)は「健康に影響する意思決定や行動をよりコントロールできるようになる過程」と定義している。

OT(作業療法) おーてぃー

設定した作業を行えるようにすることで、身体機能の維持や回復・開発を促し、自立や円滑な生活をもたらすための療法。ここでいう「作業」には、仕事を適切に行う、遊びを楽しむ、日課を遂行する、上手に休息する、などが含まれる。

介護給付 かいごきゅうふ

介護が必要であると認められた人に給付される介護サービス。受給には要介護認定を受けなければならず、介護が必要な度合いについて審査・判定される。介護給付の対象者は、要介護1~5の人。給付は現物給付(介護サービス)で、利用者は所得に応じてサービス費用の1~3割を自己負担する。

介護保険制度 かいごほけんせいど

高齢化社会に備え、高齢者介護の負担を社会全体で支え合う社会保険制度。2000年4月から施行。40歳以上は強制的に加入しなければならず、保険者は市区町村または広域連合、被保険者は65歳以上と40~64歳の医療保険加入者。サービス内容、保険料は市区町村または広域連合により異なる。

喀痰吸引 かくたんきゅういん

喀痰は、気道内分泌物の分泌量が増え、そこに細菌やウイルス、死滅した細胞などが混入した粘稠性の物質。加齢などの様々な原因で喀痰の排出力が低下すると呼吸困難や感染症のリスクが高まるため、吸引や加湿、薬物吸入などにより喀痰を取り除く必要がある。なお、喀痰吸引は医療行為に当たるため、従来は原則として医療従事者のみにしか許されていなかったが、2012年4月より、一定の研修を受けた介護福祉士および介護職員等は、一定の条件の下で実施できるようになった。

居宅介護支援(ケアマネジメント) きょたくかいごしえん

ケアマネジャーが、要介護・要支援認定の申請を代行したり、認定された後は利用者とその家族の生活環境や希望に応じてケアプランを作成し、サービス事業者との連絡調整を行うなど、在宅介護を支援すること。

クオリティー・オブ・ライフ(QOL) くおりてぃー・おぶ・らいふ

一般的に、人生の満足感や生活の質のこと。心身の健康、良好な人間関係、充実感のある仕事、快適な住環境、十分な教育、趣味など、さまざまな要素を含む。医療分野で使われる場合は、疾病を抱えながらも、より人間の尊厳を保った生活の維持という意味合いとなる。
(例:QOLの向上を目指した医療措置)

ケアハウス けあはうす

軽費老人ホームの一種で、比較的低額の料金で入所できる生活支援サービス付きの高齢者用マンション。入浴や排泄、洗濯などを自分で行える60歳以上の自立した人向けケアハウスと、要介護の65歳以上向けケアハウスがある。

ケアプラン けあぷらん

介護サービスの利用計画のこと。生活環境や本人・家族の希望に沿うよう、事前に利用する介護サービスの種類や内容を定めたもの。自身で作成する場合は市区町村へ届ける必要がある。ケアプラン作成機関(居宅介護支援事業者)などで、ケアマネジャーに作成を依頼することが一般的。

後期高齢者 こうきこうれいしゃ

65~74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と称する。また、後期高齢者医療制度は、対象者が全員加入する公的医療保険制度のこと。これにより、健康保険などから分離され、独自の制度に準じることになる。

拘縮 こうしゅく

関節周囲の軟部組織の異常により、関節が一定の肢位で固定された状態。皮膚性拘縮、結合組織性拘縮、筋性拘縮、神経性拘縮の4つに分類されるが、特に介護の現場で予防に注意すべきなのは寝たきりなどを原因として起こる廃用性の筋性拘縮だといえる。拘縮をきたすと関節可動域制限が生じてADLが低下するため、関節を他動的に動かすなどして予防に努めるとともに、必要に応じてリハビリテーションを行う。

混合診療 こんごうしんりょう

健康保険の範囲内の分は健康保険で払い、範囲外については患者が自己負担するという、保険診療と自由診療の併用を指す。現状では併用は原則として禁止され、保険診療の範囲内にとどめるか、保険診療分と自由診療分を合わせてすべて自己負担するかのどちらかしか選べない。

在宅介護 ざいたくかいご

住み慣れた自宅で、生活におけるさまざまな介護支援を受けられる介護業態。ホームヘルパーの派遣や、ショートステイ、デイサービス、デイケアなど、さまざまな在宅介護サービスがある。

在宅介護支援センター ざいたくかいごしえんせんたー

地域の高齢者やその家族からの要請に応じ、必要な保健福祉サービスが受けられるよう、行政機関、サービス提供機関、居宅介護支援事業所などとの連絡調整を行う機関。社会福祉士や看護師などの専門職員を擁する。

自助具 じじょぐ

身体機能の障がいにより日常生活で困難になっている動作について、できるだけ自分で行えるように補助する道具。グリップを太くして握りやすくしたスプーンやコップホルダーなど、特別な工夫が凝らされている。

社会福祉法人 しゃかいふくしほうじん

社会福祉事業を行うことを目的として設立された法人。障がい者や高齢者を対象とした各種福祉施設や、保育園、医療機関、介護福祉士・保育士を養成する学校などが運営されている。

成年後見制度 せいねんこうけんせいど

認知症などが原因で判断能力が十分ではない人の財産管理や契約などについて、成年後見人などが本人に代わって執り行ったり、本人の行為に同意を与えたりすることでサポートする制度。法定後見制度の場合、「後見」「保佐」「補助」という3通りの類型があり、それぞれサポートする範囲が異なるため、本人の判断能力の程度などに応じて最適な類型を選ぶ必要がある。なお、成年後見人等は、本人や配偶者、親族などの申し立てを受けて、家庭裁判所が選任する。

ソーシャルワーカー そーしゃるわーかー

一般的に、国家資格である社会福祉士と精神保健福祉士の総称。生活するうえで問題を抱えた人、社会的に疎外されている人に対して、総合的に援助を行う専門職。

ターミナルケア たーみなるけあ

終末期医療および看護。末期癌患者などに対し、延命よりも、身体的・精神的な苦痛を和らげることでクオリティー・オブ・ライフ(QOL)の向上を目的とする。緩和医療とともに、患者の精神的な側面を重視した措置が取られるのが特徴。

地域包括支援センター ちいきほうかつしえんせんたー

介護保険法で定められた、地域住民の保健・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防ケアマネジメントなど総合的な支援を行う機関。各市区町村に設置されている。保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどが支援の中心。

ノーマライゼーション のーまらいぜーしょん

障がい者が社会から隔離されることなく、健常者と同じようにともに生活できる社会こそがノーマルな姿であるという考え方。公共施設のバリアフリー化や職能訓練など、この理念を元にした運動や施策も含む。

BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia) びーぴーえすでぃー

認知症の行動と心理症状。認知症の症状を「中核症状」と「周辺症状」に分けたときの後者に当たる。具体的には、幻覚、妄想(物盗られ妄想など)、抑うつ、意欲低下などの精神症状および徘徊や興奮などの行動異常が挙げられる。いずれも本人はもとより、それを支える家族や介護者にも大きな負担となることが多く、薬物療法または非薬物的対応が急務とされる。

福祉人材センター ふくしじんざいせんたー

福祉に従事する人材を確保するために社会福祉法により定められた機関。求職活動の支援、情報提供、職業紹介を行い、人材と事業所をつなぐ役目を果たす。

福祉六法 ふくしろっぽう

児童福祉法、身体障害者福祉法、生活保護法、知的障害者福祉法、老人福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法の、6つの福祉分野関連の法律を総称したもの。

フレイル ふれいる

加齢により心身(運動機能や認知機能など)が衰え、併存する複数の慢性疾患などの影響もあって生活機能が障害された状態。英語のFrailty(虚弱)を語源とするが、適切な介入・支援をすれば生活機能の維持向上が図れるという側面を強調するため、日本老年医学会により「フレイル」と呼ぶことが提唱された。米国の老年学者Friedの基準によれば、(1)体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少、(2)疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3~4日以上感じる、(3)歩行速度の低下、(4)握力の低下、(5)身体活動量の低下、のうち3項目以上に該当する場合はフレイル、1~2項目だけに該当する場合はプレフレイルと判断する。

モニタリング もにたりんぐ

利用者の状況を経時的に観察し、把握することを指す。ケアを提供する中で利用者の状況は良くも悪くも変わっていくため、その時々の利用者のニーズに照らして、現在提供している介護サービスが適切かどうか確認する必要がある。そこで、ケアマネジャーは月に1回、利用者と面談して状況を聞き取り、その結果をモニタリングシートに記載する。そして、必要であればケアプランを変更する。

ユニットケア ゆにっとけあ

特別養護老人ホームや老人保健施設などで、高齢者を少人数(10人程度)のグループに分け、それを一つのユニットとして行う介護。集団ケアから脱してユニットを小さくすることで、きめこまやかな個別ケアを目指す。

ユニバーサルデザイン ゆにばーさるでざいん

国籍、老若男女、能力の違い、障がいの有無にかかわらず、等しく利用することのできる施設・製品・情報のデザイン。キーボードやマウス以外の入力手段に対応したパソコンや、外国人向けに文字でなく絵文字を使った各種表示など。

要介護・要支援 ようかいご・ようしえん

介護保険制度において、被保険者が介護・支援を必要とする状態であることを、保険者である市区町村または広域連合が認定する。要介護(1~5段階)・要支援(1~2段階)の認定がなくては、給付を受けられない。流れとしては、被保険者の申請を受けて、派遣された調査員が調査を行い、同時に主治医は意見書を作成する。結果を踏まえて介護認定審査会が開かれ、最終的に判定される。

予防給付 よぼうきゅうふ

支援が必要と認められた人に給付される介護サービス。支援の必要の有無や度合いについては介護認定審査会が審査・判定する。予防給付の対象者は、要支援1および要支援2の人。給付は現物給付(介護サービス)で、利用者は所得に応じてサービス費用の1~3割を自己負担する。

レスパイトケア れすぱいとけあ

高齢者や障がい者などの介護を担っている家族に対して、その状況から一時的に解放して休息(レスパイト)を与えるために提供する代替ケアのこと。家庭にホームヘルパーなどを派遣するインホーム型と、ショートステイなどを利用するアウトオブホーム型の2種類あるが、日本では後者に偏っているとの指摘もある。

老老介護 ろうろうかいご

高齢者が高齢者の介護をせざるを得ない状況のこと。高齢化社会においては親子や夫婦、兄弟姉妹の間で起こり得る。身体的にも精神的にも負担が大きく、介護疲れからの共倒れや心中を招くこともあり、社会問題になっている。

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