2020 年の余暇市場は23%減。巣ごもり需要は堅調
アミューズメントやレジャー産業としては、テーマパーク・遊園地、ゴルフ場、ゲームセンター、パチンコ・パチスロなどと幅広い。日本生産性本部がまとめた「レジャー白書2021」によると、2020年の余暇市場は、前年比23.7%減の55兆2,040億円と大幅に減少した。マイナスは7年ぶり。市場規模が大きいパチンコ・パチスロを除いても22.4%減だ。コロナ禍による外出自粛や娯楽施設の休業などが響いた一方で、参加人口で見ると動画や音楽鑑賞、読書が上位を占めるなど、巣ごもり需要が顕在化した。パチンコ・パチスロは参加人数が180万人減の約710万人、市場規模は5兆4,000億円減の14兆6,000億円と8年連続で縮小が続いている。
テーマパーク入場者は大幅減。新施設などで集客の復活を目指す
経済産業省の特定サービス産業動態調査によると、2020年度のテーマパーク・遊園地の売上高は前年度比65.6%減の2,206億円、入場者数は同62.5 % 減の2,685万4,299人となった。相次ぐ休業や、営業再開後も入場制限したことなどが大きく響いた。ただ、アメリカなどではコロナワクチンの接種が普及したことに伴い、テーマパークなどはにぎわいを取り戻しつつある。
アフターコロナを見据え、テーマパーク大手は大規模な設備投資を実行し、集客再拡大の準備を進めている。新施設として、17年に名古屋市に「レゴランド・ジャパン」、19年には埼玉県に「ムーミンバレーパーク」、21年11月には大阪府にテーマパーク型商業施設「セブンパーク天美(あまみ)」が開業。今後も22年秋に愛知県に「ジブリパーク」、23年にはとしま園の跡地の一部に「ワーナーブラザーススタジオツアー東京」が開業予定。娯楽施設の集客力復活に期待がかかる。ただ、少子化により国内市場拡大には限界があることも事実。訪日客などの国際往来の本格的な復活が待たれる。