複写機などの出荷は減少傾向。ITサービスなど多角化急ぐ
ビジネス機械・情報システム産業協会によると、2020年の会員企業による事務機械の出荷額は、前年比22.0%減の1兆2,441億円と2年連続で減少した。内訳は、国内向けが同13.0%減の3,170億円、海外が同24.7%減の9,270億円。主力の複写機・複合機がペーパーレス化、リモートワークの拡大などによって需要減が続く。これに対応し、OA機器メーカーは画像処理技術を生かした医療関連など異分野に進出するほか、デジタル化支援などITサービスを強化し、多角化を急いでいる。
蓄電池の6割はリチウムイオン。車載用で国際競争激化
電池工業会によると、2020年度の会員各社による蓄電池の販売金額は前年度比0.3%減の3,495億円、数量で同0.9 % 減の6億8,822万個だった。このうちリチウムイオン電池は金額で約4割、数量で約6割を占める。同電池は大電流、長寿命化などからパソコンや携帯電話に加え、電気自動車(EV)向けが主流になりつつある。ただ、EV向けは中国が国を挙げて育成しているほか、韓国やアメリカなども注力。かつては日本勢が強かったが、現在は激しい国際競争にさらされている。