管理栄養士 | 先輩たちのキャリアプラン - 医療・福祉ナビ

地域のお客様の相談に応じ、
栄養・健康のアドバイスを。

現在の仕事内容

「ドラッグストアセキ」に勤務する管理栄養士として、接客や、どのように商品を陳列するかを考え配置する売り場づくりなどに携わっています。また販売責任者として、発注や売上管理、スタッフの指導も行っています。

私が担当している商品は、医師の処方箋なしで購入できるOTC医薬品や健康食品、包帯やばんそうこうなどの医療雑貨、ベビー用品や介護用品などのヘルスケア商品です。お客様のお話を具体的にお聞きした上で、その方の健康に関する悩みを解決できるような商品提案を行っています。例えば「身体が疲れやすい」という悩みを抱えているお客様に、肝臓の働きを活性化させてだるさを抑える効果が期待できる成分が入った栄養ドリンクを提案したり、青汁をおいしく飲む方法を「管理栄養士オススメPOP」に書いて売り場に掲示するなど、管理栄養士の知識を活かすよう常に心がけています。

その道に進もうと思った理由

大学3年生の2月に参加した病院での「臨地実習」がきっかけです。毎日、数時間ほど、栄養相談を受ける患者さんの様子を見学しました。病気によって、思うように食べられないことを「つらい」と訴える患者さんが、栄養相談によって心が楽になり、帰っていく様子を見て、「患者さんのためにもっと何かできないだろうか」と思うようになりました。

そして、「病気になってからではなく、その前の普段の生活の中で、『病気にならないためのサポート』がしたい」と思って、ドラッグストアへの就職を志望しました。地域のお客様が利用するドラッグストアなら、栄養や健康に関するお悩みを気軽に話していただける「相談役」になれると思ったのです。

キャリアパスのポイント

大学時代

子どもの頃から好き嫌いが多かったことから、「このままの食生活で大丈夫だろうか」と不安に思うように。そこで、大学で栄養学を学ぼうと決意。栄養成分が身体にどう作用するか学んだり、調理実習で普段食べない料理を作ることで、偏食がなくなり、自分自身の食生活が自然と改善されていった。
入社1～2年目

「地域のお客様の身近な相談役になる」という目標をかなえるため、セキ薬品に入社。店舗に配属になり、先輩に教えてもらいながらレジ業務を中心に仕事を覚えていった。入社1年目の夏に、登録販売者の資格を取得。2年目は健康食品の売り場を上司に相談しつつ自分で考えてつくったり、医薬品の接客を中心に担うように。
入社3～4年目

3年目の6月、販売責任者に昇格。レジ業務が減り、薬の発注や売り場づくりを自分の判断で行うことや、接客が仕事のメインになる。新しい店舗に異動した際には、まずはお客様に積極的にお声がけをして、管理栄養士が勤務していることを覚えてもらうよう心掛けた。

現在: 仕事に慣れ、業務を進めるスピードがアップした分、接客に多くの時間を割けるようになり、それまで以上にお客様一人一人と丁寧に向き合えるようになった。
私が提案した商品を買ってくれたお客様がまたご来店し、「この前はありがとう」「おかげでだいぶ楽になったよ」と声を掛けてくれるたびに、「この仕事に就いて良かった」と思う。

これからのキャリアプラン

ドラッグストアに勤務する管理栄養士として、自分にできることを極めていきたいです。例えば、すでに行っている「管理栄養士オススメPOP」の掲示は、管理栄養士の専門性を発揮できる取り組みの一つ。このほかにも、機会があれば「栄養相談」などのイベントも行ってみたいと思っています。

また、異動で複数の店舗での勤務を経験していますが、まだ新店舗の立ち上げからは働いたことがないので、それにも携われたら嬉しいです。新店舗の場合、ゼロからのスタートになりますが、だからこそ「自分自身の接客で、常連のお客様を増やす」ことができます。いずれにしても、地域のお客様が健康に関するちょっとした悩みがあるときに、一番に相談していただけるような身近な存在になれたらと願っています。

: 「管理栄養士」というと、私が就職活動を行っていたころは病院や給食施設等の募集が一般的で、ドラッグストアでの募集はほとんどありませんでした。あれから5年以上が経った今、管理栄養士を採用するドラッグストアがだいぶ増えてきたように思います。

ドラッグストアは、管理栄養士が活躍する新しいフィールドです。ぜひ店舗を訪れて、「管理栄養士」の札をつけた社員が、お客様に対してどのように接しているか、またその専門性をどう発揮しているか、見ていただけたらと思います。地域の人々が健康な生活を送っていくための「一助」となれる私たちの仕事に、一人でも多くの方が興味を持ってくれたら嬉しいです。