障がい者のための就職情報
障がいがある学生ならではの就職活動で困ることや、不安なこと、分からないことなどをQ&A方式で紹介します。これから就職活動をはじめる人もぜひチェックして準備しておくといいですよ!
エントリーシートに「自分の障がい」をどのように書けばいいのでしょうか?
障がい者雇用での就職活動を進める場合、自分の障がいの種類や程度、症状などを企業に伝えておく必要があります。エントリーシートの設問に障がいに関する記入欄があれば、(1)障がい者手帳に記載している障がい名と等級 (2)障がいがあってもできること (3)障がいが理由でサポートが必要なことの3点を書いておくといいでしょう。 エントリーシートや履歴書に、障がいに関する記入欄がないときがありますが、障がい者雇用はエントリー自体が、自分が障がい者であることの証明になります。面接などのタイミングで自分の障がいを分かりやすく説明できるように準備しておきましょう。
障がい者であることを公開せず、就職活動を進めてはいけないでしょうか?
自分が障がい者であることを公開せずに就職活動しても問題はありません。ただし、その場合は一般の学生と変わらない就職活動となり、障がい者雇用で採用されることはありません。 就職先の企業に対して、障がいに関するサポートや配慮を求めても、障がい者雇用の枠組みの中でなければ、うまくいかないことや実現しないことがあります。入社後の働き方や職場での人間関係を考えたうえで、障がい者であることを公開するかどうか判断しましょう。 また、面接が進むにつれて、やはり自分の障がいのことを伝えたいという気持ちになれば、そのときは素直に採用担当者に相談してみましょう。なぜ隠していたのか? と怒られることはありません。
下肢障がいがあるため、通勤ラッシュが不安です。時差通勤は可能か聞いてもよいのでしょうか?
企業で長く働くためには、不安がなく、安全に通勤できることはとても重要です。障がいのある社員の通勤時の安全を確保するために、時差通勤を認めている企業は実際にありますので、ぜひ聞いてみてください。企業にとっても、ラッシュは懸念なのです。 障がいの状況と通勤ラッシュが不安な理由を明確にし、何時であれば通勤できそうか伝えられるように準備しておきましょう。漠然と不安を伝えるより、経験や現実に即して、具体的に説明できることが望ましいです。事前に正規の通勤時間の混雑状況を調べたり、安全に通勤できそうな時間帯に公共交通機関を利用して会社まで行ったりしておくと、説得力が増して理解が得られやすいでしょう。 また、時差通勤をしなくてもラッシュを避けられる迂回ルートがあれば、併せて検討してみてください。
内部障がいがあるため、長時間働けません。時短勤務について求人情報に記載がなくても、応募してよいのでしょうか?
企業によっては、求人採用情報に時短勤務の記載がなくても、対応してくれる場合がありますので、エントリーは可能です。 企業に履歴書やエントリーシートを提出する際に、時短勤務を希望していることを明記しましょう。具体的には、(1)障がい内容 (2)長時間勤務が難しい理由 (3)1日に何時間の勤務が可能かを書きます。また、主治医から勤務時間に関して診断書が出ているのであれば、その内容も記載しておくと時短勤務希望の根拠を提示することができてよいでしょう。 長時間勤務が難しい理由を具体的に説明すると同時に、勤務時間を短くすれば働くことが可能であるというポジティブなイメージを伝えることが大切です。 企業は長く安定して働ける人、働く意欲のある人を求めていますので、時短勤務であっても、自分の能力を存分に発揮できる、体を壊さず長く勤められる、仕事のパフォーマンスを維持できるなど、メリットをアピールしてみてください。
説明会会場のバリアフリー設備や移動経路に関して、企業に確認してもいいのでしょうか?
説明会会場まで車いすで行けるか、会場の近くに多目的トイレがあるかなど、質問や不安な点があれば、まずは、説明会実施先の企業の採用担当者に確認してみてください。そのとき、自身の障がいに関する説明や参加予定の説明会の日時などを伝えておくと、企業側も案内の準備や当日のサポートなどの手配がしやすくなります。 また、説明会会場のサイトなどを検索し、自分で調べておくことも大切です。サイトには、会場のバリアフリー設備、最寄り駅からのアクセスなどが掲載されています。 企業への確認連絡、そして自力での検索。この2つは確実に実施しておきましょう。
耳が不自由で説明会の話を聞き取れるか心配です。
説明会を予約する段階で、企業の採用担当者に耳が不自由であることをメールなどで連絡しておきましょう。事前に伝えておけば、企業によってはスライドが見やすい席や話者の唇が見えやすい席などを準備してくれます。手話通訳を手配してくれることもありますので、配慮が必要な方は一度確認してみてください。 説明会の最後に質疑応答の時間を設けている企業がほとんどですが、そのやりとりをすべて把握することは、障がいが理由で難しいかもしれません。その場合は、説明会終了後に聞き取れなかった箇所を確認しましょう。選考フローに関すること等の必須事項は自ら進んで確認する心がけが重要です。 なお、手話通訳を頼む際は、急なキャンセルは避けたいものです。どうしても説明会に行けなくなった場合は、事前に必ず連絡を入れるようにしましょう。
目が不自由なので、説明会でいろいろな情報を得られるか心配です。
説明会を予約する段階で、企業の採用担当者に目が不自由であることを電話で伝えておきましょう。事前に伝えておけば、会場内の動線を確保してくれたり、企業の方が説明会の進行の解説を行ってくれたり、説明会に参加しやすいように準備してくれる場合があります。配慮が必要な方は一度確認してみてください。目が不自由であれば、説明会での視覚的な情報は入りづらいものです。説明会で投影されるスライドには、今後の選考フローなど絶対に把握しておかなくてはならないことが含まれています。分からないことがあれば質問する、聞き逃したことは確認するなど、自ら進んで情報を手に入れる心がけも重要となります。
面接で自分の障がいのことをどのように伝えればいいのでしょうか?
面接では、(1)障がい者手帳に記載している障がい名と等級 (2)障がいを受傷した経緯 (3)現在の障がいの状況 (4)障がいによって発生する制限・配慮が必要なことの4点を伝えましょう。障がい者雇用の面接だからといって、相手が障がいに対して詳しいわけではありません。相手に分かりやすく、事実を整理して伝えることが求められます。 面接で障がいに関して説明することは、内定を得るためではありません。就職後の職場環境の整備や配慮を企業側が考えるために必要なのです。障がいがあっても、ぜひ採用したい。この仕事を任せたい。そう思ってもらえるように、前向きな言葉で分かりやすく説明しましょう。
「障がい者だから」ということで、面接で聞かれることはありますか?
障がいに対する配慮を準備するために、企業はさまざまな観点から障がいに関する質問を行います。これは、障がいがあっても活躍してほしいという企業側の前向きな気持ちが背景にあります。 具体的には、障がいの詳細、障がいを負った、または受傷した経緯、今後の進行の可能性、通院の有無、主治医からのアドバイス、職場で必要な機器やツール、障がいが原因でできないこと・苦手なことなどを聞かれる場合が多いです。 自身の障がいに関しては、具体的かつ分かりやすく説明できるようにしましょう。また、職場で必要な機器など分からないことがあれば、素直に伝えましょう。面接は企業とのコミュニケーションの場。一緒になって考えてくれます。
障がいが理由で毎月通院する必要があるのですが、面接などで企業に伝えるべきでしょうか?
障がい者雇用では、企業側が障がいがある社員に対して配慮することは義務となっています。障がいが理由で通院の必要があり、一日あるいは半日の休暇を取る必要があれば、それを認めることが企業側の配慮となります。あらかじめ企業側に正直に伝えてみましょう。働くうえで健康管理は大切です。障がいや体調の悪化は避けたいですし、防ぎたいこと。企業で働く障がい者の方々の中にも「周りの人が働いている中で、通院のための休みをとることは気が引ける」とおっしゃる方もいますが、まずは健康第一で考えてください。きちんと配慮してくれる企業は年々増え続けています。
身体の障がいが理由でリクルートスーツを着るのが大変です。
面接で求められるのは、社会人にふさわしい身だしなみです。必ずしもリクルートスーツを着ることが大切なわけではありません。障がいが理由でどうしても大変な場合は、無理にリクルートスーツを着るのではなく、仕事に適していて、清潔感のある服装を選びましょう。 例えば、白地のインナーシャツに黒の上着とスラックスなど、華美でなく落ち着いた印象を与えるものがいいですね。Tシャツやパーカー、ジーンズはふさわしくありません。また、汚れやほつれなどがないように気を配ってください。自分が「選ばれる側」だと考えたときに必要な身だしなみを意識しましょう。 また、面接では、障がいに関して必要な配慮を聞かれます。スーツ着用が難しいこと、その具体的な理由を伝え、勤務時の服装について相談してみてください。そのタイミングで、リクルートスーツを着て来られなかったことを説明できると、不安も和らぐのではないでしょうか。
そもそも、障がい者雇用って何ですか?
障がいのある方が社会で暮らし、活躍できるように、企業が障がい者を優先的に採用する制度が「障がい者雇用」です。現在は、すべての企業に対し、社員数の2.3%の障がい者を雇用することが義務づけられています(法定雇用率)。 企業で働いている障がい者は年々増えており、企業で働きたいと考えている障がい者にとっては追い風が吹いている状況だといえます。 しかし、障がい者雇用であっても、企業の一員として働くことに変わりありません。「障がいがあるから雇ってもらえる」と考えるのは危険です。ぜひ、「志望している企業がどうしても採用したくなる人材」であることをアピールして就職活動を進めてください。
志望している企業が障がい者を雇用しているか分かりますか?
マイナビチャレンジドからエントリーできれば、その企業は障がい者雇用を行っています。2022年3月に採用情報が公開されるので、ぜひエントリーしてみましょう。 また、志望企業のサイトや採用ページなどで障がい者雇用に関する情報発信を行っている場合もあるので、ぜひ確認してみてください。それでも分からない場合は企業の採用担当者にメールや電話などで確認してみてもいいかもしれません。現在はほとんどの企業で障がい者雇用が進められています。その場で逆オファー、なんてこともありえるかもしれません。
「障がい者だから」という理由で不採用になることはありますか?
現在、障がい者差別解消法によって、障がいを理由とした差別が禁止されているため、障がいが理由で不採用になることはありません。法律違反となります。障がいの有無によって分け隔てられることのない社会の実現に向け、2016年4月より法律が施行されました。その対象として、企業も例外ではありません。また、マイナビチャレンジドでエントリーできる企業は、そのすべてが障がいのある方の雇用を目的としています。気になる企業があれば、安心してエントリーしてみてください。
就活では、事前のスケジューリングと段取りが成功のカギとなります。自分の障がいと向き合いながら、取り組んでおくべきことを具体的に解説します。
就職活動を始める前に、障がい別に知っておきたい基礎知識を詳しく解説。障がいの違いによって異なるポイントを押さえておきましょう。
障がいがある学生ならではの就職活動で困ることや、不安なこと、分からないことなどをQ&A方式で紹介します。
「就職活動において障がい者手帳は使った方がいいの?」そんな悩みを持つ方に、手帳を使うメリット・デメリットをご紹介します。
皆さんは自分の障がいについて説明することができますか? 就職活動で必要となる自分自身の「障がいマニュアル」をつくってみましょう。
「障がいマニュアル」を実際につくってみましょう。解説動画を視聴しながら用意しているシートを埋めていけば簡単にマニュアルがつくれます。
同じく障がいがある学生や実際に企業で働いている方がどのようにして就職活動を行って内定を得てきたのかを紹介します。
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