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就活準備講座

障がいのある学生のための就活講座!~障がいのある先輩社員の働き方(資生堂編)~
障がいのある学生のための就活講座!~障がいのある先輩社員の働き方(資生堂編)~
3/22配信

司会:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルを視聴していただきありがとうございます。司会のムラヤマチホです。

障がいのある学生のための就活講座(資生堂編)ということで、今日は資生堂の採用担当と先輩社員をお招きしまして疑問に答えてもらおうという企画です。今後の就活に不安のある方はぜひ一緒に考えていきましょう。
では、使い方のご紹介です。既にたくさんの方からチャットに頂いていますが、この後もぜひ書き込みをお待ちしています。そして質問スペースに質問をお願いいたします。今、オレンジのバナーが出ていますか。出席表明となりますので出席票の提出をお願いいたします。
そして出席票を提出していただいた方、条件クリアでこちらのキャンペーンもあります。過去にはご覧のようなプレゼントを差し上げていましたが、3月のプレゼントキャンペーンはe-GIFT1,000円分となっています。ご覧の①②③の条件達成で選べるe-GIFT1,000円分をプレゼントしていますが、このプレゼントキャンペーンの詳細、応募方法をさらに確認していきます。まず、キャンペーンにエントリーしてください。そしてマイナビTVの予約をこちら10個のセミナーへの予約が必要です。そしてアンケートに回答という流れになりますが、このプレゼントキャンペーンのエントリーですけれども、ホームページ、このウェブセミナーのページからエントリーしていただくことができますので、ぜひこちらも忘れずにお願いいたします。本日のセミナーはぜひ皆さんからの積極的な参加をお待ちしています。

流れです。採用選考などの注意点の話などまとめの講座の後で資生堂のお2人から話を伺っていきます。前半、就活の注意点などを話していただけます守屋さんです。こんにちは。

守屋:
こんにちは。

司会:
自己紹介からお願いいたします。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズから参りました守屋と申します。本日はよろしくお願いいたします。簡単に自己紹介をさせていただきます。スライドにもあるとおり、私は2009年に新入社員としてマイナビに入社しまして、最初は長野県で営業活動をしていました。その後、2014年からは東京の大手企業だけを担当するチームで新卒採用のコンサルティング業務に従事した後に、今はマイナビパートナーズという特例子会社に出向していまして、障がい者専門の新卒の紹介、中途の人材の紹介、こちらの事業の責任者をしています。本日は皆さんの就職活動がより良いものになるためのきっかけやヒントをお届けできればと思って参りました。よろしくお願いいたします。

司会:
のちほど資生堂の方にも質問をしていただきながら、プロの視点でいろいろ疑問を解消していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

守屋:
はい、よろしくお願いいたします。

司会:
まずは講座です。お願いいたします。

守屋:
早速ですけれども、本日は実際の企業担当者から話をお伺いするパートがメインになります。その前に皆さんが現在取り組まれているであろう面接選考について、改めて私からポイントを解説させていただければと思います。

こちらに一般的な選考ステップを例として投映していますが、皆さんの就職活動の現状はいかがでしょうか。もしかしたら、3月下旬ということでエントリーシートや適性試験を何回か経験して、面接選考にも実際に参加された方も多いのではないでしょうか。
今回、私のパートでは面接について触れますが、過去にこのマイナビTVのシリーズでエントリーシートの書き方講座、就活準備全般のスケジュールについての講座、幾つかの講座をやっています。もし過去のエントリーシートや就活スケジュールについて知りたい方は、マイナビ上のアーカイブを見ていただければと思います。

どんどん面接について入っていきます。まず押さえてほしいポイントです。基本的な事項として面接は学生も企業もお互いを理解する場であることを前提として覚えておいてほしいと思います。面接は相互理解の場なので、企業から一方的にプレゼンテーションをするような場ではないですし、逆に学生の皆さんが一方的に自分のことをひたすらスピーチのように伝えていくような場でもありません。お互いがお互いの理解を深めていく、エントリーシートでは知り得ないもっと細かいところや深いところを理解するための時間や機会、それが面接だと知っておいてほしいと思います。

また、今回は障がい者向けの講座ということもありますが、面接といっても一般枠と障がい者枠があり、こちらについても少し解説をします。一般枠は障がい者枠ではありませんので、障がいのない学生と同じような条件で就職選考を受けるようなコースとなっています。もちろん一般枠のみの企業も多いのですが、企業によっては一般枠の場合であっても合理的な配慮をしていただける場合もありますので、このあたりは各企業にしっかり確認していただくほうがいいと思います。一方で障がい者枠は就職活動を進める時点で、障がいのことをオープンにして企業の方に伝えた上で特性、症状に合わせて配慮を受けながら働くことを前提としたコースになっています。障がい者枠を使って就職活動を進めようと思っている場合には、障がい者手帳の提出が事前に必要になりますので、その点もあらかじめ知っておいてください。
最近、「障がい者手帳を申請中ですがそれでも障がい者枠は受けられますか」と聞かれることも多いのです。実際、障がい者手帳申請中であっても障がい者枠で選考を進めることができますので、そこについても知っておいてください。

前段が長くなりましたが、ここから具体的に障がい者枠の面接に特化したアドバイスやポイントを解説していきたいと思います。はじめに、皆さんが障がい者枠の採用面接に臨むにあたって伝えておきたいことを4つ挙げます。1つ目は企業が確認したいこと。2つ目は企業が確認したいことを説明する上で皆さんに必要となる考え方です。3つ目は企業が避けたいと思っている本音の話です。最後が面接で注意したいことを2点、私から説明させていただきます。

最初に採用面接において企業が確認したいと思っていることを説明します。企業が確認したいことは、その方と働くといったい何が起きるのか、これをイメージしたいと思っています。もし入社していただける場合、その方が働く上でどんな困り事が起こりそうか事前に教えてほしいと企業は思っています。その上で皆さんが面接の際に企業から説明を求められることは大きくこの3点があります。

1つ目が働く上で起きそうな困り事は何ですかという質問です。
2つ目がそれに対してご自身で対処できることは何かありますかという質問。
最後に職場で配慮してほしいことは何かありますかと、
この3つは定番で聞かれることが多いと思っています。その困り事が起きた時に当事者自身がどういう対処をすることができるのか、逆に対処しきれずに職場に配慮を求めることは何なのか企業は確認したいと思っているのです。

続いて今のことに関連しますが、企業が確認したいことを当然説明しなくてはいけません。その上で大切な考え方、前提を説明していきます。企業が確認したいことを説明する上で必要なことは、ピンクで網掛けをしているところに書いてあるのです。どれだけご自身がご自身の障がいを正しく理解して、それを伝えることができるのかだと思います。当然、自身の障がいを受け入れて正しく理解していれば、先ほどの「働く上で起きそうな困り事は何ですか」「職場で配慮してほしいことは何ですか」という質問に上手に説明できるのではないかと思います。マイナビパートナーズでは総称してご自身の障がいを理解した上で、それを前提として社会で活躍する力を「セルフケア力」という言い方をしています。そんなセルフケア力を発揮するために大きく4つの大切なステップがあると思っていますので、そこを説明していきます。

4つともスライドに書いてあります。
1つ目が状況把握です。いい時も悪い時も、今、自分に出ているサインや癖に客観的に気付いて、このままいくと気持ちが落ち込む、こういうことがある場合にはこれが駄目になっていくかもしれないというサイン、それを自分で感じることができることです。
2つ目に、悪くなったらその状態における自分の特徴や周りにどういった負担や影響があるか客観的に知っておくことです。
3つ目はそれに関連して、悪い特徴が出た時に、それに対して短期間である程度リカバリーする幾つかの方法を自分なりに持っていることです。あるいはいい状態であれば、いい状態を長く続ける方法を持っていることです。これは仕事中に調子が悪くなった時に短時間でリカバリーできるものと、そのままなんとかその場は乗りきって、休日にゆっくり時間をかけて大きく回復できる方法と2種類あるとベターだと思います。
最後に求められる力としては配慮相談です。今の自分の状態を正しく上司や同僚と共有して、必要であれば配慮の相談が自ら進んでできることです。この力、配慮相談を自らできる力、この4つの力があるとセルフケア力が高いといえると思います。

少し話は変わります。面接において、または障がい当事者の方を受け入れる上で企業が避けたいと思っている本音について触れます。障がいのある方を採用した企業が最も困るのは、その方の勤怠が不安定になることです。体調不良による突発的なお休み、あるいは早退や遅刻が頻発することです。これを避けるために面接で何を確認してくるかというと、例えば当社マイナビパートナーズの場合であれば、まず確認したいのはその方の生活習慣です。生活習慣を確認すると、その方が健康維持にどの程度意識をもっているか分かります。

われわれが面接でよく尋ねるのは生活リズムについてです。これは休日も含めて起床時間、就寝時間をおおむね一定に保っているかどうかというところです。できれば十分な睡眠時間、運動する習慣があって、食事を3回きちんと取る習慣があると安心できます。一定の生活リズムを保った上で、適切な睡眠、運動、食事の習慣は面接で聞かれるからやろうというよりは、ご自身の体調を安定させて、障がいをこれ以上悪化させないために、予防するためにも非常に大事なことだと思うので意識するといいと思います。

それに関連して健康状態についても確認されることがあります。これは事実ベースで現在の体調、通院の頻度を聞かれることがあります。具体的には「最近の体調はどうですか」「障がいを理由とした大きな体調不良がこの数カ月間でありますか」という質問です。「どれくらい通院していますか」「どれくらい服薬していますか」という質問も多いのです。身体障がい者については「障がいが進行する可能性あるいは将来的に定期的な入院が見込まれるような可能性はありますか」という質問も出てくるかもしれません。そういう時には主治医から聞いている見解をそのまま分かりやすく企業に伝える準備だけをしておけばいいと思います。

企業が避けたいことの2つ目です。これは働く意識の低さになります。「障がいがあるのだから何かができなくても仕方がない、いいでしょう」「配慮していただけますよね、当然」という低いマインドのことです。多くの企業では自分の強みが言えるかどうか、将来の理想やなりたい自分像がありますかとよく質問されることがあります。これは面接対策として表面的に言えることが大事ではなくて、自分の強みを会社の中でどう生かして、将来どんな活躍や貢献がしたいのかまで踏み込んで話をすることで、高いマインドを持っていることが企業に伝わりますのでそのほうが望ましいと思います。スライドの下に書いてありますが、ビジネス意識があるかどうか、これも重要だと思っています。これに関しては障がいのあるなしに関わりませんが、社会に出たら皆さんには給料が出ます、報酬を得ます。その方が報酬以上の利益貢献をしなければ、その方の存在自体が赤字になってしまいます。企業は成果と利益を上げる場になりますので、成果を上げて利益を出して貢献しなければいけないことを分かっていることが類推されるような発言のあることは望ましいと思います。

最後に、皆さんが面接で注意するべきことを2点触れます。面接で注意したいことは障がいに対する配慮は要りませんとなるべく言わないほうがいいことがポイントになります。何らかの配慮が必要だと伝えると、企業から敬遠をされてしまい採用されにくくなるのではないかと言う学生がよくいます。正しく自分の求めたい配慮事項を企業に伝えない方もいます。これは本人もそうですし、企業側もお互い不幸を招くだけだと思っていますので、やめたほうがいいと思います。確かに企業の中には配慮の少ない方をぜひ採用したいと思っている企業もあるかもしれません。ただ、それは障がい者採用を行っていながら、多様性を受け入れる意識の低い企業だと思います。障がい者採用をするにあたっては配慮が必要ないことはまずないと思っていますので、多様な人を受け入れたいと思っている企業であれば、むしろどんな配慮が必要なのかと聞きたがるはずなのです。なので、これはきちんと伝えたほうがいいと思います。

面接で注意したいことの2つ目です。できないこと、苦手なことだけを伝えるのはよくないということです。先ほど伝えたとおり、必要となる配慮については必ず伝えたほうがいいです。ただ注意したいのは「障がいが理由でこれが苦手です」「これができません」とできないことだけを伝えて全て企業側にカバーしてもらおうというスタンスになってしまうともったいないと思います。「これが苦手です。できなかったりしますが、こういう工夫や努力を自分ですることで、私だったらここまではできます。ただ御社がもっとこういう配慮をしてくだされば、さらにもっとここまでのパフォーマンスを発揮できます、なので配慮の相談をさせてください」という形で伝えていただくのが本来の正しいスタンスだと思います。これもできない、あれもできない、全部企業側でカバーしてくださいと聞こえてしまうと、配慮の過剰要求になってしまいますのでここは気を付けましょう。

駆け足で、早口で話してしまいました。以上、障がいのある学生の皆さんに向けた面接対策について、私なりの視点で伝えました。皆さんが周囲と協調して自分らしい日常生活ならびに社会生活を送るヒントになればうれしいです。また、こちらのスライドにあるとおり、マイナビ2024のコンテンツの中にはウェブ面接の事前準備に関する記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。まだまだオンラインの面接も多いと思いましたので、ご自身の魅力や良さが企業により伝わるような準備をしてみてください。私からは以上です。ご清聴ありがとうございました。

司会:
守屋さん、ありがとうございました。たくさん質問スペースに質問を頂きました。チャットもきています。

守屋:
ありがとうございます。

司会:
自己分析、他己分析も大切ですとあります。客観的な視点で見てどんな会社が向いていますか、と相談に乗ってもらえる1対1のオンラインカウンセリングもあるということですので、のちほど紹介します。一般枠か障がい者枠かどちらを受ければいいのか悩んでいますという方がいます。待遇が同じなのかどうか、配慮があるのかどうか、ご自身の軸やどういう働き方なのか見ながら決めていく必要がありそうですね。

守屋:
企業によってもこのあたりの考え方が違いますので、よくホームページやナビサイトに書いてあることを確認することがいいと思います。

司会:
具体的なアドバイスが大変勉強になりましたという感想も頂きました。

守屋:
ありがとうございます。

司会:
全体的な話を守屋さんにしていただきました。ここからは具体的に企業の方がどのように考えているのか、企業の担当者のお2人に話を伺っていきます。今日は資生堂からお二方に来ていただきました。よろしくお願いいたします。

森津:
よろしくお願いします。

サトウ:
よろしくお願いします。

司会:
まず、自己紹介をしていただきます。先輩社員からお願いいたします。

森津:
皆さん、こんばんは。株式会社資生堂の森津と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

司会:
そして採用担当の方にも来ていただいています。

サトウ:
同じく株式会社資生堂のサトウと申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

司会:
早速ですけれども、話を伺っていきます。まずは資生堂全体の話です。サトウさんからお願いいたします。

サトウ:
はじめに私から株式会社資生堂の案内をさせていただきます。本日案内する事項としましては障がい者雇用の考え方から、実際に働く社員、先ほどの森津から話をさせてもらいます。

まず、資生堂の皆さんのイメージだと思いますが、化粧品を取り扱っている会社になります。そんな資生堂が定めている、われわれの果たすべき企業使命、「OUR MISSION」とわれわれは呼んでいますが、「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」という考え方です。ビューティーイノベーションでよりよい世界をわれわれは目指しています。美を通じて社会を元気にしていくことができる、そして美には世界を変える力があるとわれわれは信じています。美でこの世界をよりよくしていくこと、そしてイノベーションを起こしていくことが私たちの責任であり使命であると考えています。

続いて、その使命を果たすためにわれわれが大事にしている考え方、それはダイバーシティ&インクルージョンの加速です。こちらは多様な個性、いろいろな力を持った人が集まって、そのさまざまな価値観が交わることでイノベーションが生まれる、生まれ続けると考えているからです。私たちは「LOVE THE DIFFERENCES」違いを愛そうといった考え方を掲げ、性別、国籍、年齢等の違いにかかわらず、個々人のことを尊重し合っています。そのような職場でダイバーシティ&インクルージョンの加速を推進していくことで、新しい価値を生み出していくという会社になっています。

その中でダイバーシティというところで一つ、障がいの有無も含まれてきます。ここから障がい者雇用で目指す姿、ポリシーについてご案内します。資生堂では約400名の障がいのある社員が活躍しています。誰もがいきいきと働き活躍できる職場づくりに向けた一つとして、われわれは障がい者雇用を積極的に推進しています。多様な障がいのある社員がさまざまな職場で自分らしい強みを生かして働きがいを感じていただく、そこから成長してもらうところが最終的なゴールです。そのためにわれわれが大事にしている考え方、3つのポリシーをこれからご案内します。

まずは障がいのある社員に対して、本気で期待すること。2つ目に必要な配慮はするけれども特別扱いはしませんという考え方。3つ目は一生懸命働きたい情熱のある社員を積極的に応援すること、この3つを資生堂では約束しています。

そうした障がいのある社員が活躍するために職場における配慮について全体像を話します。障がい配慮の一環として、一人一人に合わせたサポート機器、設備といった環境をわれわれは整えています。記載のもののほかにも、実際に使用する支援機器は本人と相談の上、われわれは導入をしています。環境や制度面においては障がい者通院休暇もほかの会社ではなかなかないような制度も取り入れて、仕事と通院の両立を支援しています。

簡単に資生堂の障がい者雇用の考え方や実際の働く環境を案内させていただきました。これからは実際の先輩社員から、資生堂での働き方について案内します。

司会:
ここからは現場の先輩社員の森津さんからの話となります。よろしくお願いします。

森津:
ここからは就活の体験談・資生堂での働き方です。実際の私の就活生時代の体験談、そして資生堂に入社してからの仕事や働き方について話していこうと思います。皆さんが就活を進める上でのヒント、また実際に働くイメージにつながればと思います。

まず簡単に自己紹介をします。私は森津杏美(もりつあみ)と申します。私は2020年4月資生堂に入社しまして、現在3年目、今年で4年目になります。初めの配属でセールス領域の営業サポートを経験して、その後、昨年の6月に今のスタッフ領域の人事の仕事をしています。私の障がいについてですが、私は上肢障がい、生まれつき右手にまひがあって動かすことができないという障がいがあります。資生堂へは障がい者採用で入社しました。周囲のサポートもあって仕事をする中で障がいが理由で困ったことはないですし、障がいの有無に関係なくさまざまな仕事を任されて多くのことを経験できています。

そんな私も4年前までは皆さんと同じ就活生でした。ここからは私の就活時代の話、当時抱いていた気持ちや工夫していたことを話していこうと思います。私の就活生時代ですけれども、まず上の部分、就活の軸としては自分自身が成長できる環境があること、そして障がいに対する理解、きちんとした配慮体制があるかどうか、そういう会社がいいなと、この2軸で就職活動をしていました。左側、先ほど守屋さんからも話がありましたけれども、一般枠と障がい者枠というのは特に私は絞らずに、あくまでも選択肢を増やすために併用して会社を見たり、選考を受けたりしていました。そしていろいろな不安がある中で、特に不安だったことが障がいに関することでした。きちんと配慮してもらえるのか、障がいがあることで区別されるのではないかということが不安でした。
そんな中で苦戦したことは、企業の人事担当の方に自分自身の障がいを伝えることでした。もちろん障がいについて伝えることはマストではありません。ただ、私は少なからず配慮をお願いする場面がある以上、きちんと自分の障がいについて伝えなければならないと思い、特に障がい者枠で選考を受けるのであれば、面接で聞かれると思ったので準備はしていました。ただ、自分自身の障がいについて、例えば学校で友達に伝えることはありましたけれども、健常者に分かりやすいようにという点を踏まえて伝えることが今までなかったと思います。かつ、学生時代と社会人になってから環境ややることは大きく変わってくると思います。どういう状況が発生して、どういう場面で配慮が必要になるのか、配慮をお願いする必要があるのかぴんと来ませんでした。こういったことから、自分自身の障がいを伝えることに苦戦していました。

実際、障がいについて伝える際、私がどういう工夫をしていたのか、これはやっていてよかったと思うポイントを話していきます。

1つ目、障がいの内容と状態を具体的に伝えることです。これは基本的なことですけれども、先ほど申し上げたとおり、学生と社会人で環境ややることは変わってきます。どういう状況が発生して、どういう場面で周りに配慮をお願いすることになるのか想像するのに限界があります。障がいの内容、今の状態、今後の状態を具体的に伝えることで、逆に面接の時に人事の方から「こういう場面ではどうですか」と具体的に場面を挙げて聞かれる可能性もあります。自分自身の障がいについて理解を深めるという点でもこちらは大事なことになってくると思います。

そして2つ目、できることとできないこと、苦手なこと、プラス、どうしたら、どのようなサポートがあったらできるのかを伝えました。例えば私の場合は右手に障害があるので、大きい荷物、重い荷物が持てません。ただ、かばんに入れて肩から提げられるものであれば、持ち運びは可能です。パソコンの操作が片手になるので操作スピードが健常者に比べて遅いです。資料作成等には期限にバッファが欲しいですと伝えていました。

そんな感じで私の就活時代を経て無事、資生堂に入社したのです。ここからは実際の仕事、働き方について話していきます。今回は1例として、以前私が担当していたセールス領域の営業サポートの仕事について紹介していきます。まず、「セールス領域とは」というところで、全体像を説明していきます。資生堂の営業の仕事はさまざまな業態の得意先に商品を卸して、最終的に得意先がお客さま、エンドユーザーに商品を購入してもらうまでの提案・サポートをする仕事です。皆さんが一般的にイメージしている営業イコール商品を売るという営業図とは少し異なると思います。時には営業担当がパーソナルビューティーパートナー、美容部員とチームを組むこともあって、得意先の売上を最大化するために日々活動していて、提案活動が軸となります。
また、その中で提案内容の強化のため営業活動をサポートする部門があります、それが営業サポートです。営業サポートの仕事としては大きく3つ、分析・管理・企画があります。例えば売上データの分析、商品在庫の管理、店頭で実施される試作の企画など、これらの多くのサポートがあって初めてセールス領域は成り立っています。このように営業サポートと一言でいっても仕事の幅が広いのです。特に分析や管理については責任を伴いますし、その分やりがいのある仕事です。

では、具体的な業務です。私が担当していた業務の一つ、コーナー設置の管理業務を今回紹介していきます。皆さん、ドラッグストアなどで資生堂やメーカーのブランドが並んでいるエリア、陣地のようなものを見掛けたことがあると思います。これがコーナーと呼ばれているものです。このコーナーを導入するための什器(じゅうき)費用や設置費用は会社で費用負担をしていてコストが掛かっているのです。そのためコーナー設置を適切に運用するべく設置金額が妥当なのかどうか、営業からの正式な申請の下、精査が必要となります。私が担当していたのは営業からの申請を取りまとめて、申請内容に不備がないか確認・精査をすることでした。営業からの申請の中には設置金額の記載がない、書類が不足しているなどの申請が多くありました。申請に不備があるとコーナーの設置の適切な運用どころか、コーナー自体の設置が遅れてしまい店頭の商品が並ばないという事態にもなり得ます。そのため申請内容のチェックは重要な仕事であり、その分、責任をもって業務に取り組んでいました。以上が私の担当していた業務の1例でした。

このほかにも資料の取りまとめ、会議などさまざまな業務があります。そこで大まかな1カ月のスケジュールがこんな感じになります。先ほど紹介したコーナー設置管理の業務は毎週あって、申請件数も毎週100件から120件くらいと多いので1週間の中でもかなりの時間を費やしていました。上旬に売上データの分析、下旬には販促物の分析という業務があって、月末には費用精算の業務などもありました。また、グループ内でのミーティングが毎週行われていて、そのミーティングの運営も担当していました。ここで見ると月の真ん中あたりに少し余裕があるので、そのあたりを狙って有休を取っていました。

また、先ほどの1カ月のスケジュールをさらにかみ砕いて1日単位にしたものがこちらになります。左側の出社する日には直接会うことが重要視されるもの、請求書処理などの現物を見ながら作業をすることがメインでした。一方、テレワークの日は資料の取りまとめ、データ分析などを1人でこつこつ作業することが多かったのです。オンラインでのミーティングもあり、テレワークだからこそという観点でほぼ毎日上司とのオンラインミーティングを実施して、その中で業務の進捗(しんちょく)報告や疑問点の解決をしていました。新入社員時代はこのミーティングでいつでも質問ができる環境が助けになっていました。また、出社とテレワークの割合は半々くらいだと思います。例えば午前中はテレワークをして午後から出社するという働き方もできます。資生堂ではスーパーフレックスタイム制度といって、朝5時から夜10時までの間でコアタイムなく業務時間を選択できる制度があります。その日のタスクが早めに終わったら少し早めに切り上げる、業務の開始時間を遅らせるという働き方もできます。体調に合わせて働くことも可能なので融通が利き、働きやすい環境だと思います。

このように資生堂で働く中でいろいろな仕事を任せてもらい、多くのことを経験できています。社内には多様な価値観やバックグラウンドのある社員がいて、その中で多くのことを吸収し、自分自身の成長を感じることができています。また、就活時代に不安だった障がいに関することも、先ほどサトウから話しましたけれども、「LOVE THE DIFFERENCES」違いを愛そうと掲げているように、多様性を重んじる風土があるからこそ障がいに対する理解があり、「BE OPEN」に相談できる環境があります。また、一般採用の人との区別も全くないので本気で期待されます。このように障がいの有無に関係なく、自分らしくいきいきと働くことができる環境のある会社です。
以上、私の就活生時代の話を交えながら、仕事、働き方を紹介しました。皆さんの就活のヒントや働くことのイメージにつながれば幸いです。私からは以上です。ありがとうございました。

司会:
チャットも頂きました。「森津さんの話は勉強になります。自分のことを客観的に伝えることが大切なのですね」と。こういうことが得意です、こういうことにサポートが要りますと、採用担当の方もイメージしやすいように話すことを心掛けていたのですね。

森津:
はい。

司会:
先ほど現場の先輩社員と森津さんのことを紹介しましたけれども、現場の経験も今は人事も担当されているのですね。

森津:
そうです。

司会:
それは希望したのですか。

森津:
そうです、希望して。

司会:
チャレンジしたいという声を聞いてくれるような環境があるわけですね。

森津:
自分がやりたいことに積極的に手を挙げて、それをかなえてくれる環境があるので。本当に情熱のある社員に本気で期待するという環境があると思います。

司会:
先ほどサトウさんから話があったポリシーをもう一回見たいという方がいるので出してもいいですか。

サトウ:
もちろん。

司会:
本気で期待する、これがポイントですね。

サトウ:
はい。障がいの有無にかかわらず、われわれは社員に期待をしていますので、そういう面で2つ目とも掛け合わされてくるのですけれども、必要な配慮は十分させてもらおうと思います。その配慮をした上で、しっかり障がいの有無にかかわらず活躍してくださいという意味で、本気で期待しますよということを言葉に残しています。

司会:
投げやりではなくて、丸投げではなくて、きちんとサポートをしつつ育てようという気持ちがあればこそのことですね、期待するというのは。

サトウ:
そうです。3つのポリシーも出ていると思いますが、あくまで社員の成長を目指すためにこういう3つのポリシーを掲げていると理解していただきたいと思います。

司会:
感想を頂きました。「障がいがあるから一般とは自分は違うと思い込んでしまい、就職活動自体へのやる気も失ってしまっていましたが、いい話、言葉を聞けました。ありがとうございます」と。

サトウ:
そういう言葉を聞けて、われわれもうれしいですね。

司会:
では、ここからさらに皆さんの質問を通して深掘りしていきたいのですが、たくさん質問スペースに頂いている質問はあとでピックアップを守屋さんからしていただくとして、幾つかよくある質問を用意してもらいました。では、お願いいたします。

守屋:
皆さん、この後に拾いますので、ぜひ質問箱へたくさん質問を寄せてください。よろしくお願いします。

ここからは私から資生堂の2人に幾つか質問をします。よくある質問を3つ用意しています。

1つ目を早速聞かせてください。身につけておいたほうがいい、あったほうがいいスキル、資格はありますかと、これは障がい者領域ではなくてもよく聞かれる質問だと思います。資生堂の2人からこれに対して回答を頂けそうでしょうか。

サトウ:
最初に私から回答をさせていただきます。結論を伝えますと、ぜひ今、学生時代にやれることをやってほしいと思っています。ただ資生堂の中で今後応募をしていただく際に必要になってくるスキル、資格という部分に関しては営業担当を志望する場合は少なからず車の運転をするため運転免許証が必要になります。それ以外の仕事に関しては特段必要な資格等はありませんので、ぜひ学生時代を頑張っていただきたいと思います。

守屋:
スキルも学生だと分からない、何か得たほうがいいのではないかと焦っている方もいるのでありがたかったです。ありがとうございます。

2個目です。どんな配慮をしてもらえるのか分からないということです。自分が配慮事項を考えていく時に、それはしてくれるのか不安だと思いますが、資生堂だとこちらの点はいかがでしょうか。

サトウ:
先ほど森津からも話しましたが、必要な配慮はご自身で分かっていないと、われわれ配慮をする側としてもどうしたらいいのだろうと逆に悩んでしまう部分があります。まず、ご自身の障がいについて理解し、それをしっかり伝えていただくことが大切だと思います。ただ守屋さんからも話があったとおり、特に配慮は必要ありませんという言葉だと、逆に、例えば聴覚障害だからこういう配慮をすればいいのかと変なバイアスではありませんが、一人一人障がいの種別も程度も違うと思います。そういう意味でもご自身で配慮してほしいことはしっかりまとめてほしいと思います。
森津さん、学生時代の配慮の話をしていましたが、具体的にどのように伝えていましたか。

森津:
私は面接と選考の時に自分の障がいについて紙1枚程度でまとめて、それを人事担当に渡すという伝え方をしていました。面接という限られた時間の中で、自分の障がいを伝える時間だけで終わってしまうのがもったいないと思い、それを避けたかったのであらかじめまとめて紙1枚で渡すようにしていました。障がいについて話すことはマストではないものの、より良い環境で仕事をするためにも、自分自身の身を守るためにも、可能な限り障がいについては人事担当に伝えたほうがいいと思います。

司会:
そこから長く働いていくことになるわけですから。

森津:
そうです。

司会:
仲間になる方に伝えるのは大事かもしれません。

森津:
はい。

守屋:
先ほども私から申し上げましたが、配慮事項は思いきってこういうところに配慮してほしいとオープンに伝えていくことが大事だと思いました。ありがとうございます。

続いて3個目に進みます。通院で有給休暇や離席を使いたいのですが、これは可能ですかというものです。資生堂の制度や普段の様子などを含めて教えてもらえますか。

サトウ:
結論、こういう働き方は可能です。森津の話でも理解できた方もいると思いますが、例えば通院で午前中に離れますと働く時間を少し遅らせ、そこから仕事をしていくことも働き方として可能です。その時間を使ってほかの日に1時間残業をしてしまった場合、別の日に1時間少なくしてフレックスに働くことで通院の時間に使うことも可能です。最初に案内をしましたが、障がい者の通院休暇を資生堂では取り入れています。時間単位で休暇を取れる制度になっていて、年間40時間の休暇を取れるような制度になっています。例えば午前中に3時間通院し、午後から働きますということもフレックスが全くなしでもできます。通院するために有休を使うことは一切必要ない制度になっています。そういう意味で両立はできる、可能と回答させていただきます。

守屋:
私もたくさんの企業を担当していますが、年間40時間は初めて聞きました。本当にすごいと思いました。実際こちらを活用している方もいるのですか。

サトウ:
私が担当ではないのですが、実際にいろいろな申請も見ます。ほぼ毎日、障がいの社員からこの日は通院の申請をしますと連絡があります。社員にはしっかり使っていただけるような制度になっています。

守屋:
それは心強いです。参考になればと思いました。ありがとうございます。まだ時間があります。

司会:
質問スペースに頂いていますので、守屋さん、ここからピックアップしていただけますか。

守屋:
はい。たくさんの質問をありがとうございます。まだ時間はありますので、今からでも質問をしていただければ拾わせていただける余地はあります。

森津さんへの質問も幾つかのちほど触れます。まず、勤務地に関する質問が多くて、個別に「札幌での勤務は可能ですか」などいろいろ頂いています。みんなの質問をまとめますと、自分の希望する勤務地が配慮としてかなえられる余地があるのか聞きたいのだと思います。この勤務地がいいですと理由とセットで言った場合、資生堂はどういう対応をしていますか。

サトウ:
こちらに関しても、われわれのほうでは転居を伴う異動がないコースも用意しています。例えば全国転勤も大丈夫ですという方に関しては、全国転勤のコースを選んでいただいて問題ありません。障がいの配慮の一つとして転居が難しいとなった場合、総合職の事業所コースでは転居を伴う異動はありませんので、ご自身のエリアでしっかり働くことが可能となっています。

守屋:
最初から勤務地に配慮をしてほしい場合は、そちらのコースで採用試験を受けていくという判断をすれば大丈夫なのですか。

サトウ:
そうです。一般職のような仕事に関しては首都圏での募集、弊社の工場がありますので工場近辺で働きたい方はそちらの応募も可能となっています。

守屋:
次に多かったのが配慮事項に関する質問です。「配慮事項が多く複数ありますが、企業に不安だと思われないか心配で悩んでいます」と複数の方々から質問を頂いています。もちろん配慮事項が1つではない、配慮相談が複数ありますというケースもあります。実際、資生堂の例ではあるかどうか分かりませんが、配慮相談が多い方は実際に働いているのか、事例があれば伺いたいと思いました。

サトウ:
実際に社員で配慮事項が複数あるのはもちろん、複数の障がいのある社員ももちろんいます。いろいろな角度で配慮が必要になってくると思いますが、しっかりご自身からどういう配慮が必要なのか選考の時点から、縁があり内定となって、その後の入社までどういう配慮が必要なのか、一緒にシーンを考えながら聞きやすいようにしています。入社後も配慮は実際に行われてどうかというフォローがつくようにしています。そこは心配していただかなくても大丈夫だと思います。

守屋:
複数の配慮事項がある場合でもいったんまとめて、森津さんからアドバイスがありましたけれども、ここまでは自分でできるけれども、ここまで配慮をしてくれたらもう少し活躍できるという前向きな気持ちをセットで配慮事項を相談してみる、オープンにしてみることでよろしいですか。

サトウ:
そうです。ぜひ、BE OPENにいろいろ話してもらえたらと思います。

守屋:
質問がどんどん増えています。森津さんに関して質問が幾つかきているので伺います。実際、森津さんは何社くらいの選考を受けたのですか。就職活動で何社くらい受けて、どのくらいの期間でやっていて、いつごろ終えたのか気にしている方がいます。参考にしたいという意図だと思います。よろしければ、言える範囲で教えてください。

森津:
選考を受けた数は覚えていませんが、20くらいは受けていたと思います。最初のほうは一般採用メインで選考を進めていて、途中から障がい者採用も選択肢を広げる意味で追加して、合計すると20くらいだと思います。就職活動の期間ですけれども、インターンを受け始めたのは3年生の春か夏くらいから会社を選び、インターンを受けてみようか、会社説明会を受けてみようかということでスタートしました。本格化したのは3年生の冬くらいから動き始めました。4年生の夏前には就職活動を終えていたと思います。

守屋:
皆さん、かなり参考になったのではないかと思います。就職活動は何社受けたらいい、どれくらいやるのがベストだということは人によって異なると思っています。一番大事なのはご自身の中で納得がいく、よし決めたぞというところまでやるのがいいと思います。
森津さんへの質問がたくさんあって、もう1個お願いしたいと思います。

実際に働いてから、ご自身の障がいで難しかった業務、働く前には想像ができなかったけれども、入ってからこういうところが困った、逆に困ると想像していたけれども意外と大丈夫だったことなど、入った後のギャップとして思うところがあればぜひ教えてください。

森津:
学生時代と社会人になってやることや環境が違うので、自分にどういう状況が起こり得るのか想像に限界がありますという話をしました。私の場合はパソコン操作が遅いことが盲点だったのです。生まれつきなので私にとってはこれが当たり前なのです。パソコン操作も人より遅いという自覚はあったけれども、片手だから遅いという発想にならなかったのです。面接を受ける中で「パソコン操作は片手ですか」という質問を受けて、そういえば片手。ほかの健常者は両手で打つのかと思い、そこで初めて自分のパソコン操作の遅いのは片手だからということに気付きました。そういうところが私の気付かなかった部分かと思います。でも先ほど申し上げたとおり、資料作成にもバッファをもらっているので特に困ったことはないです。

司会:
打てないわけではないですからね。

森津:
そうです。

司会:
ご自身でも気付かないのですね。

森津:
気付かなかったのです。

司会:
面接の中で気付くこともあるのですね。

森津:
「こういう場面はどういう配慮が必要ですか」と聞かれました。内定期間が今は長いと思うので、その中で具体的な業務、自分の中でも入社した後にこういう業務が発生する、ならばこういうことが発生するかもというような、選考期間プラス内定期間を経て、かなり自分の障がいに対する理解が深まったと思います。

守屋:
時間も徐々に迫ってきていますので、2つくらいです。また森津さんに対する質問で複数名からきていました。

一般枠と障がい者枠、両方で就職活動をされたようです。スケジュール管理で気を付けたこと、注意したことはありましたか。

森津:
一番自分で注意した、工夫したところは障がいに対する伝え方です。障がい者枠で受けるとある程度人事担当も障がいのある方に接している機会が多いので、その理解、自分にはこういう障がいがあると言うとぽんぽんぽんとこういう配慮が必要ですかと動いていただけますが、一般枠ではそもそもその方の人生の中で障がいのある方と接したことはない可能性があります。そういう部分でも障がいの伝え方は丁寧に、より分かりやすくするように意識していました。

守屋:
一般枠ではそれを前提としていないので、突然言われても困る人事の方もいるかもしれないですね。

森津:
はい。

守屋:
就職活動のスケジュール的に障がい者枠のほうが遅かったなど困ったことは特になかったですか。

森津:
特にどちらが早い、遅いというのもなく、同時進行で私はしていたと思います。

守屋:
マイナビのデータでも障がい者枠が遅い、一般枠が早いことはないというデータが取れています。基本的なスケジュールの質問もたくさん頂いていましたけれども、そこは一緒にセットで進めていくのがよいと思います。注意するべきポイントは森津さんが伝えたところだと思いますので、理解してください。
次が最後になると思います。たくさん質問を頂きましたが、すべて拾えず申し訳ありません。サトウさんへの質問になると思います。

障がいをオープンにするタイミングはいつですか、面接の時ですか、エントリーシートに書くのがいいのかという質問です。資生堂さんの中でこのタイミングで言ってくれると助かるようなことがあれば教えてください。

サトウ:
弊社ではエントリーの前の時点で、実際の障がいとどういう配慮が必要なのか皆さんに伺っています。その後の面接でも、具体的に配慮として書いてもらったけれども、こういうシーンはどうなのですかと。実際の面接を進めていくにあたって、字幕が必要か、チャットで面接をしたほうがいいのか、事前に確認するためにもエントリー前にしっかり障がいについて伝えていただきたいと思います。

守屋:
応募の段階からオープンにしても問題ないということですね。ほかの多くの企業でもおそらくエントリーシートを書くタイミングや、その前の段階から設問で障がいについて確認してくれるようなインターフェースになっている会社もありますので、かなり序盤からオープンにしても大丈夫だと思います。
たくさんの質問を頂いていますが、質疑応答のコーナーはこれで終了になります。いったん、ムラヤマさんに返します。

司会:
スケジュールなども気にしている方はいましたので、最後に資生堂の選考に関する案内もしていただいてよろしいでしょうか。

サトウ:
承知しました。弊社の障がい者採用の本エントリーのスケジュールを伝えます。現在、本エントリーを受け付けています。募集の締め切りは4月16日日曜日までとしています。今回、募集している職種としては総合職の全国コース、総合職の事業所コース、特定職、事業所限定の国内工場で働いていただく合計4コースです。美容職、パーソナルビューティーパートナーに関しても後日募集を開始する予定ですので、情報を待っていてください。応募のフローに関してはQRコードからアクセスすることもできますが、資生堂マイページにアクセスをしてください。そこから資生堂マイページ内で「障がい者採用」というタブに進んで、障がいについてのアンケート、障がい配慮等について聞くタイミングがありますので、そちらに回答した後、エントリーシートの提出と適正検査の受検の2つをもって本エントリーの完了になります。間違いのないようにチェックしていただきたいと思います。募集要項の詳細は障がい者採用のホームページに掲載していますのでぜひ確認してください。

司会:
たくさんのチャットへの書き込みや質問も頂きました。ありがとうございます。せっかくですので、資生堂のお2人から皆さんにメッセージを頂戴したいと思います。まずは森津さん、お願いいたします。

森津:
皆さん、就職活動を今頑張っていると思いますが、悔いのないように進めていただきたい、ぜひ人生を振り返って自己分析をしていただきたいと思います。応援しています、頑張ってください。

サトウ:
私も今は人事担当という立場ですが、採用活動や面接等も楽しみながらやっていってほしいと思います。今しか経験できないようなことばかりだと思います。ネガティブにならず、ポジティブにいろいろ捉えていただいて応募してもらいたいと思います。頑張っていただきたいです。

司会:
お二方、どうもありがとうございました。

サトウ:
ありがとうございました。

森津:
ありがとうございました。

司会:
最後にお知らせです。皆さんにいろいろ活用していただきたい情報を紹介します。障がい者のための就職情報マイナビ2024「チャレンジド」サイトで最新情報を公開しています。ぜひチェックしてください。ご自身の欲しい情報が届くように、こちらの利用サービス欄にチェックを入れて確認していただければと思います。そして、このほかにもさまざまな動画、録画版の利用もしていただけますので、ご自身の知りたい情報をチェックしてください。先ほど少し紹介しましたけれども、障がい者手帳をお持ちの方向けの1対1のオンラインカウンセリングもあります。疑問や不安のある方は予約をして活用していただければと思います。ホームページを確認してください。
最後に守屋さんからもメッセージをお願いします。

守屋:
本日はありがとうございました。学生の皆さんで社会に出るのが怖い、学生のままがいいと言われる方がカウンセリングをしているといます。私も今マイナビパートナーズで障がい者手帳を持っている方々と一緒に働いていますが、社会人もすごく楽しいです。私自身もそうですけれども、社会人になってから楽しかったことや経験できたことがたくさんあります。ぜひ、社会に出ることを恐れずに、楽しい世界が待っているという期待をもって就職活動をしていただけるとうれしいです。本日はありがとうございました。

司会:
それでは今回のマイナビTV編集部チャンネルは以上になります。どうもありがとうございました。

一同:
ありがとうございました。

司会:
手を振ってお別れです。さようなら。

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障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~
障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~
2/15配信

渡名喜:
学生の皆さん、こんばんは。「マイナビTV 編集部チャンネル」をご覧いただき、ありがとうございます。司会の渡名喜です。よろしくお願いいたします。
 本日は、「障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~」ということで、就活のスタート直前となりました。この時期面接にお悩みがある、不安があるという学生さんが多くいらっしゃるのではないでしょうか。今日は、そのような方々のお悩みや不安を払拭するために、いろいろな情報をお届けしていきたいと思います。ぜひ、チャットスペース、質問スペースを使って、積極的にご参加ください。
 それでは、はじめに基礎知識などについてお話をしてくださる方をご紹介しましょう。北濱さんです。こんばんは。

北濱:
こんばんは。学生の皆さん、マイナビキャリアサポーターの北濱と申します。今日は、私からまず面接対策の基本的なところをしっかりお伝えして、後ほど、ゲストの方にご登場いただいて、障がいのある学生の皆さん向けの情報をしっかりお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

渡名喜:
よろしくお願いします。北濱さんはこれまでどのようなお仕事をされてきたのでしょうか。

北濱:
私は、新卒でマイナビに入社をして、4年間は出身である広島県の大学さんへいくつか行かせていただいて、就職ガイダンスの講師などをしていました。それから東京にやって来て、もうすぐ2年になりますが、今は、就活生向けの学習教材の企画や開発などの仕事をしています。なので、スライドにも書いているのですが、皆さんが今これを知りたいという情報や、マイナビの中にこのようなコンテンツがあったらいいということがすごくいただきたい情報になると思うので、チャットや質問箱で今日は、いろいろな皆さんの声をお寄せいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

渡名喜:
これまでも実際に学生さんの声を直接聞いていらしたということで、社会人6年目、少し学生の皆さんにとって頼れるお姉さん的な存在として、いろいろとご質問をしていただければと思います。

北濱:
お待ちしています。

渡名喜:
北濱さん、よろしくお願いします。

北濱:
はい、よろしくお願いします。

渡名喜:
では、機能の紹介をさせていただきます。まずはバナーから出席票の提出を行えます。ぜひ、オレンジ色のバナーから出席票の提出を忘れずにお願いします。そして、既に皆さん、チャットのほうをよろしくお願いします。「字幕付きだ」ということで、今回は字幕付きでお届けしていますが、このように簡単にごあいさつなど、お話を聞いた感想などをチャットのほうに書き込んでいただけたらとてもうれしいです。
 そして、質問欄には質問をお寄せいただければと思います。最後のほうに質疑応答のお時間を取らせていただいています。ご質問があるという方は、質問欄のほうにお寄せください。チャットのほうには感想等を、そして質問欄にはご質問をお寄せください。質問欄は他の方から見られずに質問を送ることができます。
 そして、マイナビTVプレゼントキャンペーンというものがあります。こちらは、マイナビTVを視聴して、出席票を提出という条件をクリアすると、就活準備に役立つ特典をプレゼントいたします。過去にもこのようなプレゼントを行ってきましたけれども、ジャジャン、2月はこちらです。出席票を2回提出していただくと、「選べるe-GIFT」1,000円分です。これは1,000円分というとかなりたくさんいろいろと就活に必要なものを買えると思いますので、ぜひ、皆さん、こちらのプレゼントキャンペーンに参加していただければと思います。
 参加方法はとても簡単です。QRを読み取り、プレゼントエントリーを行って、マイナビTVを視聴して、出席票を提出するだけです。たった2回の提出となっていますので、今日以前に出席された方、そして今日初めてという方はもう一回出席していただけますと、こちらのプレゼントキャンペーンに参加できます。ぜひ、皆さん、ご参加お願いします。
 それでは、早速本編に入っていきたいと思います。まずは、就活スケジュールと面接選考の基礎知識からお届けしていきたいと思います。では、北濱さん、よろしくお願いします。

北濱:
はい、よろしくお願いします。まず私からは、本当に就活スケジュールの再確認と面接選考の基本的な部分をお伝えしていきます。その話が皆さん、障がいのある学生にとっても土台となる情報になっています。私から基礎的な話をした後に、少し薄くて見えづらいかもしれませんが、2番のところで、より障がいのある学生向けの面接対策に特化したお話をしていきたいと思っています。なので、まずは、基礎知識から押さえていきましょう。
 早速ですが、3月1日まで残りあと2週間です。3月1日を一つ区切りとして、3月に入ると企業へのエントリーも実際に始まりますし、説明会の参加や、あとは今日のテーマでもある面接の受験、あとはエントリーシートを書いたり、提出したりする、本当に選考のフェーズが一気に始まります。
 そこまで、もうあと約2週間ですという位置に今はもう来ています。インターンシップなど、まだ参加が残っている方もいらっしゃるかもしれませんが、もう、いよいよ準備も大詰めになってきています。今はそのような時期に差し掛かってきています。
 実際に3月以降に就職活動のいわゆる選考が本格化していくのですけれども、これまでも「障がいのある学生のための就活準備講座!」に参加したことがある方は、このスライドを見たことがあると思います。初めての方は、あらためて押さえておいてください。
 障がいのある学生の就職活動の進め方の一つとして、一般枠と障がい者枠という2つの枠での採用選考の進み方があると思っています。この2つの枠を、だいたい半分ぐらいの先輩たちが一般枠と障がい者枠を併用して、採用選考に進んでいたようです。
 障がい者枠というのが、就職活動の採用選考の中で障がいのことを伝えて、特性や症状に合わせて配慮を受けながら働くことができますというコースが、障がい者枠となっています。これは手帳の提出が必須となっていますので、障がい者枠で選考を受けようと思っている方は、こちらを参考にしてください。
 そうではなく、一般枠という形もあります。障がい者枠ではなく、病気や障がいのない方たちと同じ条件で採用試験を受けるコースです。これを一般枠といっています。一般枠のみを設けている企業も多いので実際に、3月1日に始まって、企業の情報を見る時に一般枠と障がい者枠とどちらがあるのか、どちらが自分にとって合った選考の進み方かというのは、しっかり情報として見ながら進んでいってもらえるといいと思っています。
 実際に3月1日になって選考が進んでいきますと、一般的な選考ステップの例としては、こちらのスライドにあるとおりです。エントリーから始まって、最初に多くの場合は、書類としてエントリーシートを提出したりします。筆記試験やWEBテストというものが企業によっては課されています。今日のテーマである面接というのは、割とそれらの書類選考や筆記試験を通過した後に開催されることが多いです。
 吹き出しにも書いてあるとおり、面接の場合は、エントリーシートに書かれている内容を基に面接を行う場合が多いので、ある程度エントリーシートで、面接でどのようなことを突っ込んで聞いてほしいかという感じで、種まきもしながらエントリーシートを提出して、実際に面接に臨む前には、エントリーシートの内容をもう一回見直して、いざ面接に臨むというのが、スムーズに進んでいけるかと思っています。
 今回、今日のテーマは面接ですけれども、過去には、エントリーシートの書き方や、もっと就職活動の進め方全般について触れている講座も、実は開催していて、アーカイブ配信などもマイナビ上で行っていますので、もう少しエントリーシートのことを詳しく知りたいなど、就職活動のスケジュール全般のことをもう少し詳しく知りたいという方は、マイナビ上にあるアーカイブなどもぜひご覧いただければいいかなと思っています。
 今日のテーマである面接ですけれども、まず、押さえておいてほしい基本的な事項として、面接は学生の立場からすると、すごく怖いというか、審査される場、選ばれる場のような少し緊張感があって怖いという印象を持っている方がいるかもしれません。緊張感がある場というのは、もちろんそうですけれども、あくまで面接は学生もそうだし、企業側もそうだし、お互いを理解する場の一つが面接なのだというのは、押さえておいてほしいと思っています。なので、企業側がもちろん一方的に話す場でもないですし、逆に言うと、学生の皆さんが一方的に自分のことをひたすらスピーチのように伝えていくという場でもありません。
 お互いがお互いの理解を深めてく、エントリーシートでは知れない、もっと細かいところ、深いところを知るための時間や機会というのが、面接なのだということをしっかりと押さえておいてほしいポイントです。
 先ほどの選考のフローの中にも、面接は、もちろん企業によりますが、複数回というふうに書いていました。面接の種類もいろいろありまして、主には、今スライドに出しているような3つが挙げられると思っています。
 グループディスカッションも、ここでは面接の種類の1つとしていますが、他の学生と一緒に1つのテーマについて議論したり、討論したりするようなグループディスカッションなど、今日、この後解説していくのは主に下2つです。集団面接や個人面接、複数の学生で受験するものもあれば、1対1、企業と自分という形で臨むような個人面接というものもあったりします。
 だいたい、選考が進むにつれて上から下に、初期のほうの面接ですとグループディスカッションで、次は集団面接で、最終面接が近くなってくると、個人面接というふうに進んでいく形が多いと思っています。
 企業によっては最初から個人面接で、最後までずっと個人面接ということもありますし、もちろん企業によって異なりますが、主な面接の種類と流れというのは、こんな形になっています。
 では、実際に面接でどんなことを聞かれるのかということが、皆さんが気になることかと思います。今、こちらに提示している質問例というのは、本当に一般的なものです。では、障がいの学生ならではの聞かれる質問は、どのようなものがあるのか、ないのか、どのようなことを聞かれるのかということは、次のセクションでお話をしていきますが、障がいのある学生の皆さんも、まずは、自分のことと仕事のこと、大きく分けてこの2つの分類で分けられるこれらの質問というのは、本当にこの準備がすごく土台になってくる部分なので、ここのポイントはしっかりと解説していきたいと思います。
 見ていただければ分かるように、面接の質問例というのは、本当にいろいろあります。これが全てでもありませんし、企業によって、そして面接官によって聞かれる質問量というのは、本当に山のようにあります。ただ、企業の方が皆さんに質問している意図というのは、大きく分けて、先ほどもお伝えしたこのスライドにもあるように、皆さん自身のことを聞くためにいろいろな質問をしてきますし、実際に仕事のこと、会社のこと、それについてどう思っているのかということ、青色の部分です。それを聞きたくて、これもまたいろいろな形で質問をされてくるという形になっています。
 なので、皆さん自身のことを聞くために学生時代に打ち込んだことは何ですかと。その中での取り組み、皆さん自身の回答を聞くことによって、今、今日この面接を受けに来てくれている、目の前にいる学生は、このように物事に取り組んでくれるなど、何か不都合や大変なことがあった時や悩んだ時には、このように突破していくのだというところが、この質問を通じて、企業の方は知ることができるのです。なので、趣味や、学生時代に頑張って来たこと、つらかった経験、あと、あなたを動物に例えると何ですかなど、少し変わり種の質問に見えますが、この辺りもやはり動物に例えて自分のことをしっかりと伝えていくということが必要になってきます。
 一方で、仕事のこともかなり聞かれることが多いです。もちろん、その会社に入りたいと思った理由を教えてくださいというのもそうですし、実際に入社をして、具体的にどのような仕事をしたいですかと。仕事のことに関する上の2つは、割と考えやすいと思いますが、その会社の課題は何だと思いますかなど、10年後、20年後にどんな社会人になっていたいですかといった、少し踏み込んだような質問もされたりします。
 覚えておいていただきたいのが、面接はいろいろな質問があるのですが、それらの質問1つ1つに対して、答えを全部用意して、暗記して臨むという準備をするのではなく、皆さん自身が自分のことや仕事のことを話せるように、今スライドを切り替えましたが、自分のことや仕事のことを幅広く研究しておいていただきたいのです。これがもう全てに通ずる面接の対策になります。自分のことを話すためには自己分析が大事になってきますし、仕事のことを話すためには仕事研究がどれだけできているか、ここが鍵になってくるかと思います。
 過去の講座でも、同じような話をしてきているのですけれども、面接ではさらに、エントリーシートに書いてあることよりも一歩突っ込んで聞かれますし、面接時間もやはり長かったりすると、30分など、私は実際に就活生の時に1時間の面接を経験したことがあって、本当に最終選考になってくると、深いところまでかなり聞かれたりしますので、エントリーシートを書くレベルよりも、もっと深く自己分析や仕事研究が大事になってきます。
 そして、自分のことを考え、仕事のことを研究して、それをきちんと言葉にできるようになっておくことが大事かと思っています。自分がどのような考え方をする人間なのか、自分はどのような性格なのかということを、きちんと皆さんのことを知らない方に伝える必要がありますし、仕事研究も同じです。世の中に、いろいろな会社があって、皆さんはその中のいくつかの会社を選んで実際に面接に進んでいくわけですけれども、世の中にいろいろな仕事がある中で、どうしてその企業を選んだのか、その仕事に興味を持ったのか、この辺りがいかに話せるかが重要になってきます。
 自己分析や仕事研究を進めていく中で、自己分析に関しては、まず、とにかく自分の過去の経験を振り返って書き出していってほしいと思っています。学生時代にどのようなことをやったか、その中で自分はどのようなことを感じたかというのをどんどん、学生時代に限らず、これまでの人生を振り返って考えていってほしいです。仕事研究に関しても、やはり複数社、いろいろな会社を見て比較するということが大事になってくるかと思います。
 もう少し、基礎知識が続きますが、面接も複数回とあります。今、このスライドにも出していますが、やはり初期の1次面接と最終面接では、見られているところがだんだん変わっていきます。選考が進むにつれて、何が重要になってくるかというと、仕事理解の重要度というのがどんどん増していきます。
 やはり1次面接であれば、基本的な態度やマナーなど、自分のことをしっかりと話せればよかったものが、2次、3次、最終に進んでいくと、より深い志望動機や仕事理解というのが求められたりします。
 だから、基本的にマナーや態度がきちんとそれなりにできている学生だということが1次面接で分かれば、次は、どうしてうちの会社を選んでくれたのですか、会社に入って何をしたいですかなど、もうどんどん進んでいくと、では、10年後、20年後、うちの会社でどのような仕事をしていきたいですか、どのような社会人になっていきたいですかという形で、より突っ込んだ話というのが、2次、3次、最終だとされていきます。
 なので、面接を今から受験するという方が大半だとは思いますが、1次面接に受かったからといって安心ではなく、2次面接、3次面接と進んでいく中で、もう一回その受験する企業のことをきちんと調べてみるなど、実際に入社してみると、どのような困難が待っているんだろうかなど、自分がどのような社会人になりたいのかということを、しっかり考えながら、考えを深めながら、どんどん選考を進んでいってほしいと思っています。
 この選考が進むにつれて、仕事理解の重要度が本当に増していくのですが、面接官からして、この子はしっかり仕事理解ができている、志望動機がしっかり話せている、伝わるというところの一つのポイントとして、どれだけ複数社と比較してきたか、1社しか調べていなくて、あなたの会社がいいですと言われても、では、他の会社と比較してどうだったというところがないと、やはり説得力は増さなかったりするので、複数社を比較して選んでいるというのがきちんと言葉として伝えられるということは、すごく重要になっていきます。
 3月以降、先輩たちが、どれぐらい平均的に活動しているのかというのも、このスライドで見ていただくと分かりやすいですけれども、今、比較や複数社というキーワードが出てきましたが、やはり世の中の先輩たちも、最初の段階ではかなり多くの社数を見ています。最初に、3月からエントリーが始まりますけれども、エントリー自体は22社、20社ぐらいしていて、そこからエントリーシートを提出して、面接は実際に8社ぐらい受けていて、そこから内々定を得ています。8月までの活動量の平均ですが、だいたいこのような感じで進んでいます。
 なので、今、皆さんはどうですか。自分が興味ある企業や面接を受けようか、選考を受けようかと思っている企業が、自分の中でどれぐらいあるかというのを、少し頭の中で思い浮かべてみてほしいと思います。もし、よければ今少しチャットも、私が今一方的に話す時間になってしまっているので、今、だいたい自分の中での社数の候補はこれぐらいというのがもしあれば、何社ぐらい受けようと思っていますということをぜひ教えてもらいたいと思いますが、どうでしょうか。
 皆さん、もしよければチャットで教えてほしいのですが、この22社というのを見て多いと感じる人もいれば、思ったより少ないなと感じる人、それぞれだと思うんですが、絶対に20社以上エントリーしなければいけないというわけではなく、1つ先輩たちの平均として参考にしてほしいと思います。
 レイさん、ありがとうございます。今の時点では、あまり企業を絞り込まないほうがいいということですかという質問を頂きました。そうです。私も今、それをちょうどお伝えしようと思っていて、このスライドをご覧いただくと分かるように、やはり左から右にかけてどんどん社数は減っています。これはもちろん、選考に落ちたから減っていくということもあるのですが、やはり実際に、それこそ面接などで、企業の面接に実際参加をしてみて、説明会を聞いてみて、自分の中で、皆さん自身で、やはり思っていたのと少し違うと、別に面接や選考に落ちたわけではないですが、途中で、皆さんで次の選考に進まないという選択をすることも実際にあります。なぜなら面接は、最初にお伝えしたように、皆さんにとっても自分に合う企業かどうかを見極める場というか、お互いのことの理解を深める場なので、皆さん自身では、何か途中で違うと思ったら選考を離脱するというのは、全く悪いことではありません。もちろん、途中で何か違うと思うこともあったりするので。
 要は、この社数を全部覚えておいてほしいという訳ではなくて、減っていきます。先輩たちの話を聞いていると、最初のスタート、エントリー社数というのがすごく少なくスタートして、5社や3社など、少ない状態で選考をスタートしてしまう先輩たちは、途中で、持ち駒といったりしますが、選考を受けている企業がゼロになってしまった時に、もう一回最初からエントリーをやり直さなければいけないとなって、結局、その時点で、4月や5月でまだエントリーを受け付けている会社というのもどんどん減っていきますし、それでなかなかうまくいかないという先輩たちも実際にいらっしゃいます。
 なので、レイさんは最初にコメントを書いてくれていましたけれども、今、現時点であまり絞り込み過ぎずに、複数社、やはり先輩たちの平均で言うと20社ぐらいを選考候補として持っておいて、そこからどんどん選考をうけていきます。先輩たちは、面接になると8社ぐらい受けていますが、これぐらいの社数、候補を持ちながら進んでいくというのは、一つ参考にしてもらえるといいかと思っています。
 実際に面接で志望動機を伝える時なども、他の会社と比較した時に、仕事面で、こういう点で自分がいいと思って、そこが自分にとって合っていると感じて、自分の力も発揮できるというのが、面接でどれだけ伝えられるかというのが鍵になってくるかと思っています。
 実際、3月1日からエントリーは始まっていくのですが、マイナビの中でも今こういった機能が始まっていますというのを一つ紹介しておきたいと思います。この後も面接の基礎知識が続きますが、実際にエントリーや面接が進んでいくにあたって、1月の中旬ぐらいからマイナビを使っている人はもう気付いていると思いますけれども、3月1日からエントリーしたい企業をリストアップするという機能が始まっています。3月1日以降にエントリーしたい企業というのを事前にリストアップできます。そのような機能がもう既に始まっているのです。
 マイナビで企業ページを見ていると気付くかと思いますが、「予約リスト追加」というボタンが出ています。この予約リストというものに、2月末までに企業を追加しておくと、3月1日にログインすると、自動で企業へのエントリーが完了するというものになっています。なので、3月に入って20社一気にいっぱい選んでエントリーしなければいけないというわけではなく、今からエントリーに向けたリストアップや準備というのもできるようになっていますので、予約リストもうまく使いこなしていってください。
 あとは、これまでの講座に参加したことがある方は、なんとなく分かるかと思いますが、マイナビの中には、障がいのある学生向けの特設ページも用意しています。講座の後半でもまた紹介していこうと思いますけれども。その障がいのある学生向けの特設ページの中にも、学生向けの企業情報がたくさん並んでいて、その企業をタップしても予約リストを使うことができるので、この辺りはぜひご活用いただけるといいかと思っています。
 ダイスさん、ありがとうございます。実際に使ってみると便利なのが分かるかと思います。2月中にしっかりリストアップしておいて、3月中に自動でエントリーを完了させるという、この流れがうまく使ってもらえるといいかと思います。
 あとは、今チャットにもありましたが、今、私がお伝えした障がいのある学生向けの特設サイトのURLを、ちょうどチャットに裏のスタッフが出してくれましたので、「え、何それ、知らないよ」という方は、このURLからも見てみてください。
 あとは、面接の受験に進んでいくにあたって、候補、複数社の企業を比較するという視点でいくと、3月の4日と5日にも、これは障がいのある学生向けの合同説明会というのもWEBで開催を予定しています。これは予約している方も結構多いのではないかと思いますが、予約している人がいたら、ぜひ、予約していますと教えてください。まだの方はQRを読んでいただくと、予約画面もたどり着けますが、障がいのある学生を採用したいと思っている企業が、実際にWEB上で出展をして話をしてくれるという機会になっています。
 特典などもあるので、その辺りをうまく活用いただきたいですが、ポイントとしては、やはり面接にしっかり臨んでいくために、複数社比較をするということがすごく大事です。今、自分が選考を受けようと思っている企業が、もし出展していなかったとしても、今、自分が実際に選考を受けようと思っている企業と、このイベントに出展する企業は何が違うのだろうなど、どのような点で仕事内容が違うのだろうかという比較にしっかり使っていただけるので、自分が受験しようと思っている企業が出展しないからというわけではなく、この3月4日と5日の機会をしっかり活用して、企業比較をどんどんやっていってほしいと思います。
 それで得たものや感じたものを比較して、それでもやはり自分はこの会社がいいと思ったポイントをしっかり面接で伝えていくという形で、選考対策にも生かしていってほしいと思っています。
 ということで、今、企業を複数社比較するための、比較のやり方や情報収集のやり方ということで、予約リストとイベントを紹介しましたが、ショウユさん面白いです。「予約しなきゃと思ってたら、既に予約してました」ということで、予約していたら予約のし忘れもないので、早めに予約をしておいてください。
 私のパートは、最後に最近少し増えているWEB面接というところにも、少し基礎的な情報としてお伝えした上で、この後、障がいのある学生ならではの質問や、注意すべきことというセクションに次は移っていきたいと思います。
 まずは、WEB面接というのは、やはりコロナになったことも一つきっかけとして、それよりも前から少しずつ増えてきてはいたのですが、WEB面接を導入している企業も増えてきています。WEB面接は、WEB面接なりに少し注意点があるので、今回ここで触れておこうと思います。
 インターネットを介して面接官と学生がWEB上で対面して、リアルタイムでつないで面接を行うものになっているのですが、聞かれる内容というのは、先ほどお伝えした自分のことや仕事のことというのと大差ありません。聞かれる内容自体は大きく変わりませんけれども、やはりWEB上なので当たり前ですが、安定した通信環境や、あと周囲の音などにも注意が必要になってきます。
 最近、WEB面接に関する学生さんからの質問も多いので、少し基礎的なところですが、まとめておきました。
 撮影場所、まず背景です。背景を気にされる方がすごく多いですけれども、基本的には白い壁や、あとは気が散らないもの、例えば本棚などが映っていると、面接官もその他の情報に目が行ってしまうので、家の中で受ける場合に後ろを布で隠しておくなどそういったレベルで構わないので、すっきりさせておくというのがお薦めです。真っ白でなければ駄目というわけではありません。
 あとは面接中の目線や表情、視線というのは、できれば画面を見るとどうしても、今私もそうだと思いますが、下に向いてしまうので、できればパソコンのカメラを見ると、見えるので、これも絶対にずっとそうじゃないといけないというわけではありません。やはり面接官の表情を見るために画面を見ることもあると思いますが、自分が話したり、伝えたりする時はしっかりカメラ目線で話すと、よりいいかと思っています。
 あと、やはり重要なのが通信環境です。どうしても、私も実際に学生とWEBでつないでお話ししたことがありますが、自宅の環境など、無料のWi-Fiスポットだと、どうしても電波が弱くて、少しブツブツ途切れてしまって面接にならないということもあったりするので、環境がしっかり問題ないかというのは、事前に確認しておくことをお薦めしています。例えば、キャリアセンターの方にご協力いただいて一回つないでみるなど、友だち同士でつないで確認してみたり、一回誰か外部とつながって確認してみたりするのもお薦めです。
 あとは、学校によっては、WEB面接用のスペースや場所をキャリアセンターの方が用意してくださっていたりもするので、場所に迷うという方は、キャリアセンターの方にも一度ご相談してみてください。あとは、カメラの位置などはパソコンの下に段ボールを置いて、少し高さを出してみるなど、その辺りも事前のセッティングが大事になるかと思っています。
 以上は、本当に基本的な情報でして、あとは今お伝えした通信環境をどうやって整えていったらいいかなど、もう少し詳しい情報を知りたいという方は、マイナビ上にもそういった情報が載っていますので、今、こちらにも出していますが、マイナビアプリを持っている方は、マイナビアプリのここです。「お役立ち」というところをタップして、ずっと下に行っていただくと、「WEB選考で失敗しないための対策術」というもので、かなり充実したWEB選考対策が載っていますので、こちらもぜひご活用ください。
 ヤスさん、ありがとうございます。WEB面接について、画面のぼかし機能を使って大丈夫です。背景をぼやかすようなものです。全く問題ありませんので、そういったものもご活用ください。
 トモキさん、音が突然聞こえなくなったということなので、もしかすると、一回ログアウトして、入ってみると解消するかもしれないのでお試しください。
 といった辺りで、私からは以上になります。本当に基本的な情報となりますので、今のお伝えした情報を土台として、この後、障がいのある学生ならではの質問をお話しいただきたいと思います。私からは以上です。

渡名喜:
北濱さん、どうもありがとうございました。ちなみに、先ほどのチャレンジドセッション、予約しましたという声をたくさん頂いていまして、ありがとうございます。
 ちなみに、サトウチカさん、「予約検討中です。正直迷っています」という方がいますけれども、予約はしておくに越したことはないですよね。

北濱:
そうです。しておくに越したことはないと思います。迷っていますという人も、後から、やはり参加できないとなったらキャンセルもできますし、あとは11時から18時というのは結構長いので、本当に空いている時間に少しだけ見るということもできるので、おっしゃるとおり、予約しておくに越したことはないと思います。

渡名喜:
ぜひ皆さん、ご予約ください。
 それでは、ここからは「障がいのある学生の面接対策」です。先ほど、カホさんから、「障がいのある学生向け、ありがたいです」というお声を頂きました。面接での注意点など、具体的なところもお話しいただきます。
 それでは、お話をしてくださる方をご紹介しましょう。藤本さんです。こんばんは。

藤本:
こんばんは。よろしくお願いします。

渡名喜:
自己紹介から、よろしくお願いします。

藤本:
皆さん、こんばんは。マイナビパートナーズの藤本と申します。ここからは障がいのある学生の皆さんに向けた面接対策のお話を私からさせていただきます。
 まず、はじめに自己紹介をさせてください。私はマイナビの特例子会社である、マイナビパートナーズで社長を務めています。特例子会社というのは、障がいのある方の雇用を促進するために設立された子会社のことです。
 私は、マイナビパートナーズの親会社であるマイナビで採用責任者の経験がありまして、採用責任者をしていた期間に総勢5,000人を超える方の採用に携わっています。その中で200人を超える障がい者の方の採用にも携わってきました。
 その後、特例子会社であるマイナビパートナーズの設立に携わり、現在、マイナビパートナーズには、190名程度の社員が在籍していますが、そのうち約150人の方に何らかの障がいがあります。
 毎年30名を超える障がい者の方を新規採用していまして、毎週のように当社の障がいのある方の社員採用の面接もしています。今日も実は、この収録の前に2件、採用面接をしてきました。
 また、われわれの会社では、「マイナビパートナーズ紹介」というサービス名で、障がい者に特化した人材紹介事業を手掛けていまして、その中で、既に社会人で転職を考えていらっしゃる方の転職支援も行っていますけれども、新卒で就職を目指していらっしゃる大学生の方の就活支援もしています。
 本日は、障がい者採用の現場経験が長くあり、また、さまざまな障がいがおありの方と共に働く立場、また、障がいのある方の転職、就活を支援する立場から、私なりの視点で皆さんに採用面接におけるアドバイスをしていきたいと思います。
 ここからは障がいのある学生の面接対策ということでお話をしていきます。
まず1つ目、面接で企業が確認したいことは何かということです。2つ目、企業が確認したいことを説明する上で、皆さんに必要になることということです。3つ目は、障がいのある方を採用する上で、企業がどうしても避けたいことは何かということです。4つ目、皆さんが面接で注意すべきこと、面接で注意したいことです。この4つについて、今から順番に説明をしていきます。
 最初に、企業が確認したいことです。企業が確認したいことは、その方と働くといったい何が起きるのかということを想像したいです。イメージしたいのです。その上で、皆さんに説明を求められることというのは、もし入社した場合、その方が働く上でどのような困り事が起こりそうかというのを教えてほしいと企業は思っています。
 その困り事が起きた際に、当事者自身がどういう対応をすることができるのか、何が対応できるのか、逆に、対応しきれずに、職場に配慮を求めることは何なのかというところを企業は確認したいと思っていると思います。
 例えば、具体的なエピソード、事例で申し上げますと、発達障がいのあるAさんという方がいらっしゃるとします。今日も午後から発達障がいのある方の面接をしてきました。その方は、起こりそうな困り事として、こういうことが想像できるとおっしゃっていました。その方は、耳から聞く情報を正しく理解することが少し苦手なのです。聞き漏らしがあったり、人と違った解釈をしてしまったりするケースがあるということでした。なので、働き始めた際に考えられる困り事としては、口頭のみで業務の指示をされた場合に、誤った理解をしてしまったり、聞き漏らしをしたりする可能性があるということでした。その上で、少しでもそういったエラーを起こさないために、その方が対応できることとしておっしゃっていたのは、指示を受ける際にとにかく丁寧にメモを取ることです。できるだけ、言われたことを正確に記録、理解することに努めるということです。
 その方の場合、素晴らしいと思ったのは、ご自身用のオリジナルのメモ帳のようなものを持っていらっしゃいました。聞き漏らしがちなポイントは、例えば、いつまでという期限など、いわゆる5W1Hに相当するようなものは聞き漏らしがないように、あらかじめそういったものを書き込む欄を作ったご自身なりのメモ帳を使っていらっしゃいました。ご本人が対応できることは、そういうことだということでした。
 その上で、職場に求める配慮としては、メモを取った後に内容が間違っていないか、口頭でメモを読み上げるので、間違っていないかどうかを確かめてほしいということでした。その上で、間違いや聞き漏らしがあった場合は指摘してほしいということです。
 こういった説明を受けると企業側は、この方には業務指示をする時、少し丁寧に、時間をかけて説明したほうがいい、場合によっては、口頭だけで難しければ、文章も渡したほうがいい、あるいは、その方が復唱されるメモの内容について確認してあげればいいのだということが分かりますので、その方と働く上で起こる困り事に対して、自分が何をすればいいのかということを職場側が分かるということです。こういった説明ができると、すごく企業側は助かると思います。その上で企業側がしなくてはいけないことが、対応できる範囲のものなのか、その対応は難しいと思う範囲のことなのかという判断ができます。
 例えば、聴覚障がいのあるBさんという方がいらしたとします。その方の想像できる困り事としては、補聴器を使って、なおかつ、相手と正対していれば、相手の真正面にいれば、補聴器と相手の唇の動きで、ほぼ相手の言うことは理解できます。ただ、会議などで複数名の方が発言するような場面では、会話の全てを理解することができないのと、ご自身が発音してお話しすることができないということです。
 その方の対応できることとしては、とにかくご自身の気持ちを伝えるのは、例えばチャットやメールを通じた文章で伝えることが多くなるので、入力スピードはとにかくものすごく速くて、会話をする時のようなスピードで自分の意思を入力して相手に伝えることができるということです。
 それに対して、企業側に求める配慮としては、できればコミュニケーションをする際に、チャットやメールなどを中心にコミュニケーションすることを許してほしいということと、あと会議においては、仮に対面でできる会議であっても、メンバーがこの部屋にそろっている会議であっても、オンラインの会議ツールを使って会議をしてほしいということです。そうすると、今、皆さんがご覧になっている画面もそうだと思いますが、発言者の発言がそのままリアルタイムで字幕に現れます。これができると、耳が聞こえなくても、どなたがどういう発言をしているのかが分かるので、そういうツールを使って会議をしてくれると助かりますというような配慮の要求です。これなどは、企業側は比較的簡単に対応できると思いますし、むしろ、それでその方とのコミュニケーションが深まるし、齟齬(そご)もなくなるので、むしろ積極的にその方を採用した場合は対応していただけそうな配慮事項だと思います。
 例えば、このようなことを企業は知りたがりますので、このようなことをきちんと面接の中で伝えることができるというのが非常に重要かと思います。
 次に、今のようなことを確認したい企業に向けて説明をしないといけない皆さんにとって必要となることです。これは障がい受容度・理解度という書き方をしています。
 ここからは、やや精神障がい・発達障がいの方に向けたお話になります。障がいを受容していればいるほど、上手に先ほどのような説明ができると私は考えています。それと、受容していればいるほど、セルフケアということができるようになると思っています。セルフケアについては後ほど説明します。受容していればいるほど、相談相手をたくさん持つことができると考えています。
 今日、ご覧になっている皆さんの中で、過半数の方が精神障がい・発達障がいの方だと思われます。多くの精神障がい・発達障がいの方は、そういった障がいがあるということが分かったのは、比較的最近の方が多いです。先天性というよりは、どこか困り事があって、お医者さまに相談に行ってテストを受けたところ、精神・発達障がいがあるということが、ここ数年の間で分かったという方がずいぶん多いと思われます。
 そういったケースで、ものすごくショックを受ける方がいらっしゃいます。自分に障がいがあるとは思っていなくて、そういう診断が下りて、ものすごくショックを受ける方がいらっしゃいます。逆に、ほっとする方もいらっしゃいます。中学校、高校、学生生活の中で困り事がいろいろあって、うまくいかないことがあって、うまくいかない自分をすごく責めていたのだけれども、その理由が発達障がいという障がいのせいだという理由が分かって、すごくほっとした、自分が悪かったのではなかったのだとほっとする方もいらっしゃいます。
 ほっとする方は、そこから、では、どうやってこの発達障がい・精神障がいと付き合っていこうという中で、それがどういう障がいであるのかということをより詳しく調べられますし、その中で自分の特性が、よりどういうところに出るのかも調べられますし、その特性にどう対処していこうかということも、すごく工夫されるのです。
 一方で、ショックを受ける方々も、一定の時間をかけて、徐々に受け入れていかれるのだと思いますが、ショックを受けられた状態のままだと、嫌だということだけしか考えていなくて、そこへの対処のことや、発達障がいをより詳しく勉強するということをしないので、先ほどのような説明がうまくできなかったり、発達障がいが分かって以降も、発達障がい特有の困り事への対処の引き出しを持てなかったりします。
 いずれ、こういった方々も受容して、対処されるようになるはずですけれども、まだそのプロセスにある人は、企業側としては、少し受け入れにくいです。その方と一緒に働くと、なかなか特性への対処がその方はできないので、少し困り事が起きやすいかという印象を持つことになると思います。
 一定の時間が必要だと思いますけれども、ほとんどの障がいがどこかでもうなくなるということはなく、ずっと付き合っていかないといけないものだと思いますので、長く付き合う上で、その障がいはどういうものなのか、そこに対して自分はどういう工夫をしていけばいいのかというのをしっかり考えていくことが必要かと思います。
 この受容ができていると自身の特性もより理解できますし、受容ができていると、発達障がいなどは見た感じで分からないので、人によってまだショックを受けている方は、自分にその障がいがあることを内緒にしたいと思われることも多いと思いますが、受け入れることができる人は、親しいご友人などにそのことを告白されて、何かあったら障がいがあることも含めて、いろいろな相談ができたりします。当社の社員などを見ていても、相談相手がたくさんいる人ほど、つまずきがあった時に立ち直りが早いので、そういった相談相手を持てるという意味でも、受容度が高まれば高まるほどいいと思います。
 ここで、セルフケア力という言葉を使っていまして、セルフケア力についてお話をしていきます。
 障がいがおありの方々は、例えばそれが身体障がいであっても、精神・発達障がいであっても、障がいがあるということを理由に、気持ちも体も非常にデリケートだと、私は考えています。疲れやすかったり、体調を崩しやすかったりします。
 その上で大事なのは、自分が今どういう状態にあるのか、セルフモニタリングという言い方をしますけれども、ご自身の心身の状態が今どの状態にあるのかというのを客観視する力が必要とされます。これが客観視できると、うまく自分の状態をいい状態にキープする、落ちることをなるべく少なくすることができたり、いい状態を長く続けたりすることができます。
 その上で4ステップあると思っています。1つは、状態把握です。いい時も、悪い時も、今自分に出ているサインや癖に客観的に気付いて、これはもうこのままいくと気持ちが落ち込む、こういうことがある場合はこれから駄目になっていくというようなサインを自分で感じることができるということです。悪くなったとしたら、その状態における自分の特徴などを知っていく。悪い特徴が出た時に、それに対して短期間である程度カバーするいくつかの方法を自分なりに持っていることです。あるいは、いい状態であるとすれば、いい状態を長く続ける方法を持っていることです。これは仕事中に調子が悪くなった時に、短時間でリカバリーできるものと、そのまま何とか乗り切って、休日にゆっくり時間をかけて大きく回復できる方法と2種類あるとベターです。
 それと配慮相談です。今の自分の情報を上司や同僚に共有して、必要であれば配慮の相談ができるような力、この4つの力があると、セルフケア力が高いという感じだと思います。
 例えば、発達障がいのある方で、聴覚過敏というのがある方がいらっしゃいます。非常に、物音が気になるということです。例えば、オフィスの中に重たい荷物を持った宅急便を運搬してくれる方が来られて、何かのミスでドンと落としてしまって、大きな音がしてしまいます。そうすると、一気に気持ちが乱れて、仕事に全く集中できなくなるというような習性がある方がいらっしゃいます。
 そうすると、その場合に、上司に相談して、今そういう状態で仕事に集中できなくなりました。こういう時はオフィスを出て、15分時間をくださると、外で空気を吸って、冷たい水を飲んで、深呼吸して、15分程度頂けると元に戻って仕事ができますので、そういった時間をいただけますか、というようなことです。そういう相談ができるような力です。こうなった場合は、こういうふうにすれば回復できます。それを配慮してくだされば、もっと仕事ができるので配慮いただけませんか、というようなことです。こういうことが言えるように、受容度が高ければ高いほど、こういうことに考えが行って、セルフケア力が上がってくるということです。
 この辺り、そういった力をお持ちかどうか、いろいろな質問の中で企業は確認してくると思いますので、これ自体は受容度が上がれば自然と身に付いてくることだと思いますので、まずは、ご自身にある障がいをどう受け入れて、どう一生付き合っていくかということを考えることが大事だと思います。
 次に企業が避けたいことです。繰り返しになりますけれども、障がいのある皆さんは、心身共にデリケートで疲れやすかったり、体調を崩しやすかったりする傾向にあると思います。障がいのある方を採用した企業が最も困るのは、その方の勤怠が不安定になることです。体調不良による突発的なお休み、早退、遅刻が頻発することです。
 これを避けるために面接で何を確認してくるかというと、私であれば、まず確認したいのは、その方の生活習慣です。生活習慣を確認すると、その方が健康維持にどの程度の意識を持っているのかというのが分かります。私が面接でよくお尋ねするのは生活リズムです。これは休日も含めて、起床時間、就寝時間をおおむね一定に保っているかどうかということです。生活リズムが一定に保てている方のほうが、体調を良好に維持できます。できれば、十分な睡眠時間、リズムが一定に保てている上で7時間から8時間程度の睡眠時間です。運動する習慣があって、食事を3回きっちり取られる習慣があるかどうか、そういうことが聞けるととても安心です。
 一定の生活リズムを保った上で、適切な睡眠、運動、食事の習慣は、面接で聞かれるからということではなく、自身の体調を安定させるため、障がいを悪化させないため、予防するためにも皆さんの生活の質を上げるためにも意識されるといいと思います。
 生活習慣をベースに健康維持意識を確認した後は、事実ベースで現在の体調や通院の度合、服薬の状況なども確認されると思います。ここ最近の体調はいいのかなど、障がいを理由とした大きな体調不良がこの数カ月の中で出ていないか、どれぐらい通院されているのか、どれぐらいの服薬をされているのかというようなところです。
 また、身体障がいの方については、障がいが進行する可能性など、将来的に、定期的な入院が見込まれるような可能性があるか、ないかなども聞かれるかもしれません。そういった可能性については、分かりやすく主治医から聞いている見解を伝える準備ができているといいでしょう。
 次に、企業が避けたいことの2つ目は、働く意識の低さです。障がいがあるのだから何かができなくてもいいでしょう、配慮していただけますよね、というようなマインドということです。マインドに関して確認されます。私は、自分の強みが言えるかどうかや、将来なりたい像があるかなど、その辺りを聞きます。
 これは面接対策として表面的に言えるということではなくて、自分の強みを会社の中でどう生かして、だから将来こういうふうに活躍したいのだというところまで踏み込んで話ができれば、表面的なことではなく、自分がどう貢献するかも含めた、高いマインドを持って考えているということが分かりますので、そういったことが言える方が好ましいです。
 学生さんの段階では、いくら企業研究をしても、どのように活躍したいと言われることが、ピントを外していることがたくさんあります。想像の範囲でしかないから外れていてもいいです。ただ、自分なりにそういうことを考えているということが分かれば非常にうれしいと思います。
 あとは、ビジネス意識があるかどうかです。これに関しては、障がいのあるなしにかかわりません。社会に出たらお給料が出ます。報酬を得ます。その方が報酬以上の利益貢献をしなければ、その方の存在自体は赤字になってしまいますので、そういった貢献をしなければいけないのだということを分かっていることが類推される発言があるとすごく安心だと思います。
 最後に、もう少し面接で注意したいことを2つ追加してお伝えします。面接で注意したいことは、障がいに対する配慮は要りませんというのは、言ってはいけないということです。何らかの配慮が必要だということを伝えると、企業側に敬遠されて採用されないのではないかという気持ちから、必要な配慮をきちんと伝えない方がいらっしゃいますが、これは障がい当事者、企業、お互いにとって不幸を招くことだと思いますので、やめたほうがいいと思います。
 確かに、企業の中には、配慮の少ない方をぜひ採用したいと思っている企業もあるでしょう。ただ、それは障がい者採用を行っていながら、多様性を受け入れる意識が低い企業ということです。障がい者採用をするにあたっては、配慮が必要ないということはありませんので、多様な人を受け入れる意識のある企業というのは、むしろどんな配慮が必要かを知りたがるはずです。なので、これはきちんと伝えたほうがいいと思います。
 2つ目は、できないこと、苦手なことだけを伝えるのはよくないということです。先ほどお伝えしたとおり、必要となる配慮については必ず伝えたほうがいいです。ただ、注意したいのは、障がいが理由でこれが苦手です。これができませんと、できないことを伝えることに終始してしまって、できないこと全てを企業側にカバーしてもらおうというスタンスになってはいけないということです。配慮してもらえるかどうか相談する、配慮を伝えるということは、苦手なこと、できないことだけではなくて、これが苦手だったり、できなかったりしますが、こういった工夫や努力で私はここまでできます。そこにあとこういった配慮を加えていただければ、もっといいパフォーマンスが発揮できるので、よりできるために配慮を相談させてくださいというのが正しいスタンスです。
 障がいがあるからできないことがあるのは当たり前で、これもできない、あれもできない、全部企業側でカバーしてくださいとなってしまうと、配慮の過剰要求ということになってしまいますので、ここは気を付けていきましょう。
 これは日常において周囲と協調するという観点からも、苦手なこと、できないこと、工夫できること、サービスをお願いしたいことというのは、常に頭の中で整理しておくと、中でもできる工夫を増やす意識を常に持っていくことは大事だと思います。
 以上、障がいのある学生の皆さんへ向けた面接対策について、私なりの視点でお伝えしました。最後にお伝えしたとおり、ここで挙げたことは全て面接対策としてだけではなく、障がいのある方々の日常生活にとってとても大事なことばかりだと思います。皆さんが周囲と協調して、より自分らしい日常生活を、またより働きやすい環境での社会生活を送るヒントになっていればうれしいです。
 本日は、ご静聴ありがとうございました。

渡名喜:
藤本さん、ありがとうございました。具体的な例も挙げていただきました。
 さあ、それでは残りのお時間をQ&Aのお時間とさせていただきます。ご質問があるという方は、質問欄にお寄せください。既にたくさんご質問を頂いておりますので、お時間の限り、多いものからお答えいただきたいと思います。
 まず、これが多いです。緊張して面接でうまく話せなくなりますという声が多いのですが、事前にうまく話せないことを伝えたほうがいいですか、というご質問ですが、いかがですか。

藤本:
私でしたら、伝えてもらったほうがうれしいです。面接で緊張されると思います。あと、障がいによってはコミュニケーションに課題を抱えている方もいらっしゃいますので、緊張してうまくコミュニケーションできない傾向があるということであれば、あらかじめ言ってくれると、私だったら好感が持てます。それはあらかじめ言ってくだされば、その上で、その方の本音や伝えたいことをどうやって聞いてあげればいいかという傾聴のスタンスで聞くことが私はできると思いますので、むしろ言ってくれたほうがうれしいかと思います。
 ただ、そこでコミュニケーションに少し時間がかかったりする場面も当然出てくると思います。その方とのコミュニケーションの中で、どれぐらいの時間や労力が他の方と比べてかかるか、かからないかを企業側は慎重に見た上で、受け入れられる労力なのかどうかという判断は、また別の話になるので、もしかすると、それが基で合格・不合格が分かれるようなことがあるかもしれないですが、起こりそうなことを先に言ってくださるというのは、私でしたら好感を持ってお聞きしたいと思います。

渡名喜:
学生の皆さんご自身も、これをうまく話せないですというのを事前に伝えておくことで、少しリラックスできるといいますか。

藤本:
そうですね。先におことわりしていれば、それでいいですよと言ってもらえれば、焦らずに話せると思いますので、むしろいいと思います。

渡名喜:
ありがとうございます。そして、こちらの質問も多く来ています。障がいについて話すと、慣れていなくて涙が出て来てしまうのですが、面接で話す際にいい方法があったら教えてくださいということです。

藤本:
面接で涙を自動的に止めるいい方法や特効薬はないですけれども、障がいがおありの方の場合、障がいを負った背景なども、いろいろなことがあって、確かに思い出すとつらい思いをされる方もいらっしゃると思いますので、そこでそれを話すことで感情が高ぶることもあるかもしれないです。
 ただ、やはり先ほども、障がい受容度のお話もさせていただきましたが、やはりずっと付き合っていかなければいけないものなので、思い出す度に悲しくなって、涙が出て、自分の障がいのことをきちんと冷静に伝えられないという状態であるイコール、企業側からすると、少しまだ受容が進んでいないのか、受容が浅いのかというふうに受け取られる可能性もあると思うので、つらいかもしれないですが、お友だち相手でも、ご家族相手でもいいですから、気持ちをあまり揺らすことなく、自分の障がいのことを分かりやすく人に伝える練習をしていただけるといいのかと思います。

渡名喜:
面接まで時間も少しありますから、受容度も高めたり、練習したりして、その辺りに慣れてくるというのが大事になってきます。

藤本:
そうですね。

渡名喜:
ありがとうございます。ということで、まだまだたくさんご質問を頂いておりますが、ここまでとさせていただきます。たくさんのご質問をありがとうございました。
 では最後に、北濱さん、お知らせとまとめをお願いします。

北濱:
ありがとうございます。今日、面接対策としていろいろな情報を皆さんは聞いていたところかと思いますが、今日の番組の情報や、あと、私が途中でお伝えしたアーカイブというのは、マイナビの中にある、「障がいのある学生のための特設サイト」である「マイナビ2024チャレンジド」というサイトで最新情報をどんどん公開中ですので、イベント情報やマイナビTVの情報など、ここでしっかりゲットできる状況をつくっておいてほしいと思っています。まだ、全く見たことがないという方は、「マイナビ2024チャレンジド」と検索すると、きっと出てくると思いますので、こちらで検索をしてみてください。マイナビ会員であれば、誰でも見ることができるので、ぜひ見てみてください。
 あとは、就職活動を進める時というのは、結構情報が重要で、障がいのある学生向けの情報をきちんと受け取れる準備もしておいてください。先ほどの「チャレンジド」というサイトを定期的にチェックするというのもそうですし、あとは、マイナビの中で、アプリの中から会員情報の変更を選択していくと、利用するサービス欄の中に「障がいに関する情報を受け取りますか、どうしますか」というチェックがあるので、そこにチェックを入れていない方は、ここにチェックを入れておくと情報が届きますので、まだ入っていないという方は忘れずにチェックをしておいてください。
 ここにチェックを入れている、入れていないというのは、企業側に情報は届きませんので、あくまでマイナビから障がいのある学生向けの情報を届けるためのチェックになっていますので、企業側には届いたりしませんので、そこが不安な方はご安心ください。大丈夫です。
 それから、再掲になりますが、途中でもご紹介した3月4日と5日の障がいのある学生向けの合同説明会は、2日間連続でありますので、特典もあります。両日で予約をしておくのがお薦めです。今ここに出展企業も表示をしていますが、自分が受験しようと思っている企業が1社もないという場合も、比較するという視点で知らない企業や、今自分の中では興味がないと思っている企業であっても、話を聞いて比較に役立てていってもらえるといいかと思っています。
 詳細は、イベントホームページにいろいろと載っていますが、出展企業の話を聞くだけではなく、準備の対策講座や、去年の実績では、障がいマニュアルの作り方と活用法など、いろいろなテーマで就活準備講座などもイベント中にやっていますので、ぜひご活用ください。
 予約するか迷っているという方は、後からキャンセルもできますので、せっかく今日、この話を聞いたので、この後すぐ予約をしておくと忘れずに済むかと思います。あとは視聴特典がかなり豪華なので、この辺りもぜひご活用ください。
 それから、私からのお知らせは最後になりますが、今日、マイナビTVの編集部講座は障がいのある学生向けのものでした。3月にもう一度、同じように講座を実際に開催します。実際に企業の話を聞けるという形で、企業の方に実際に登壇いただいて、実際のところはどうなんですかというお話を直接聞けるという機会になっていますので、こちらも今日の講座と同じです。予約の上、視聴をしてください。ということで、私からのお知らせは以上です。

渡名喜:
1時間にわたりお届けしてきましたが、皆さん、参考になるお話がたくさんあったのではないでしょうか。そして、今後のイベントなどもぜひご参加いただければと思います。ということで、北濱さん、藤本さん、今日はどうもありがとうございました。

藤本:
ありがとうございました。

北濱:
ありがとうございました。

渡名喜:
最後、手を振ってお別れしましょう。さようなら。

藤本:
さようなら。

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障がいのある学生のための就活準備講座!~実際に企業の話を聞いてみよう~
障がいのある学生のための就活準備講座!~実際に企業の話を聞いてみよう~
12/16配信

大久保:
皆さんこんばんは。マイナビTV編集部チャンネルにご参加いただきまして、ありがとうございます。司会の大久保星香です。今日は、『障がいのある学生のための就活準備講座』としてお届けさせていただきます。そして、実際に障がい者採用を積極的にしている企業の方をお迎えして、実際のところはどうですかという部分もお話を聞いていきますので、ぜひ最後まで積極的にご参加ください。お願いいたします。では、マイナビTVの機能をご紹介させていただきます。

皆さま、オレンジ色のバナーが出たら、そちらから出席票の提出をお忘れないようにお願いいたします。そして、チャットで出演者の方とコミュニケーションを取っていただくことができます。感想でも何でも結構です。ぜひ、チャットのほうに書き込みをお待ちしています。そして、後半に質疑応答のお時間を今日はご用意いただきました。その際には、他の方に見られずに送ることのできる質問スペース、こちらを中心にピックアップをさせていただきますので、ぜひチャットと質問を使い分けてください。

そして皆さんもご存じのように、「障がい」と一言で言ってもさまざまな方がいらっしゃいます。個別でいろいろ気になる部分もあるかと思いますが、そういったご質問に関しては、今日は時間の都合上もしかしたらお答えできない可能性がありますので、ご了承いただきますようにお願いします。そして、マイナビTVプレゼントキャンペーンをやっています。マイナビTVのご視聴プラス出席票提出条件をクリアしますと、就活準備に役立つ特典をプレゼントさせていただいています。

nさん、そしてみっうーさん、チャットへの書き込みをありがとうございます。

そして、選べるe-GIFTやマイナビオフィシャル就活BOOKなどをプレゼントしているのですが、12月のマイナビTVのプレゼントキャンペーンはこちらです。出席票は2回で結構です。ですので、今日でもう一回クリアになりますが、2回ご提出いただきますと、なんと選べるe-GIFT 1,000円分を全員にもれなくプレゼントさせていただきます。ただ、出席票の提出だけでは駄目なのです。すみません。

プレゼントキャンペーンへのエントリーをしていただいた上で、出席票の提出が2回必要となりますので、よろしくお願いいたします。今QRコードも出ていますけれども、マイナビTVプレゼントキャンペーンは、WEBセミナーのページに飛んでいただきますと今月はクリスマスの雰囲気のバナーが出ていまして、そちらからエントリーをしていただきます。プラス出席票2回で選べるe-GIFT 1,000円分を全員にプレゼントします。そして、プレゼントの発送は1月中にマイナビ2024のマイページにお送りいたしますので、ご確認をお願いいたします。

皆さん、チャットへの書き込みを続々とありがとうございます。この後企業の方にもご出演をいただきますから、ぜひ感想をチャットに書き込んでください。では、今日1時間お伝えする内容です。1から4となっています。まずは、障がいのある学生の就職活動についてと、冬のインターンシップの企業さん探しのポイントです。そして、この3つ目が企業の方にご登場いただくパートで障がい者採用をしている企業の方のお話を聞いてみようです。そしてお知らせ、質疑応答と続いていきます。せんさんからQRコードをもう1回見せてくださいといただきました。

マイナビのWEBセミナーのページに飛んでいただきますと、バナーが出ていますのでそちらからぜひ見ていただけたらと思います。では、まずは障がいのある学生の就職活動についてお話を聞いていきましょう。ご説明をしてくださるのは、マイナビキャリアサポートの北浜さんです。北浜さんよろしくお願いいたします。

北浜:
よろしくお願いいたします。学生の皆さんこんにちは。マイナビキャリアサポーターの北浜と申します。この後、3番のパートで実際に企業の方からお話をたくさんしていただこうと思いますけれども、その前に私からは2つ、障がいのある学生の就職活動についての基本と、冬のインターンシップの企業探しのポイントについて先にお話をしていきたいと思っています。まずは就職活動の基本の部分から、もう何度も話は聞いているという方もいるかもしれませんが、改めておさらいをしておきましょう。

2024年卒の皆さんの就職活動の全体のスケジュールを、今スライドに映しているような形となります。どの時期にどのような準備をしたらいいのかがまだ分からないという方は、まずは全体のスケジュールをしっかりと把握するようにしてください。今が12月のちょうど真ん中です。12月中旬ですので、ちょうど秋冬のインターンシップが頻繁に開催されているところかと思います。冬のインターンシップに関しては、これから12月、1月、2月と引き続き実施されていきます。

実際に企業の探し方のコツなどのあたりを、この後のパートでもお話ししていきたいと思います。実際にもう3月以降はどんどん選考などが始まっていきますので、2月中にはしっかりと基本的な準備が整うように進めていってください。

それから障がいのある学生の方からよく質問があるのが、この一般枠と障がい者枠のことについてです。それぞれどんな違いがあるのですかという質問をよくいただきますので、こちらにまとめてみました。一般枠と障がい者枠の違いをそれぞれ少し見ていきたいと思います。まず障がい者枠です。就職活動を進める時点で障がいのことを企業の方に伝えて、特性や症状に合わせて配慮を受けながら働くことができるようなコースになっています。障がい者枠を使って就職活動を進めていこうと思っている場合には、障がい者手帳の提出が必要になってきますので、このあたりは注意をしておいてください。

一方で一般枠の場合は、障がい者枠ではありませんので障がいのない学生と同じような条件で就職試験を受けるようなコースとなっています。もちろん一般枠のみの企業も多いのですけれども、企業によっては一般枠の場合であっても合理的な配慮ができる場合もありますので、企業に本当によります。障がい者枠のほうでも、どの程度配慮してもらえるのかといったところは企業によって違ってきますので、しっかりいろいろな企業の話を聞いて、自分に合う就職活動の進め方を見つけていってほしいと思っています。

よく質問があるのは、自分はこのような障がいを持っているので一般枠と障がい者枠のどちらで進めるのがいいと思いますかということですけれども、本当に企業によって違いますし一人一人の障がいの状況によっても違いますので、企業によって障がい者枠と一般枠を使い分けたり、皆さん自身で調べてみてほしいと思っています。もちろんこの後で実際に企業の方にお話しいただきますので、そこで、今日はパナソニックさんがどのように採用活動を行っているのかというあたりはしっかりと情報収集をしてみてください。

それから先輩情報です。皆さんにはこのあたりも少し参考になるのではないかと思っています。一般枠と障がい者枠のどちらで就職活動を行っていましたかということで、先輩たちの半分くらいが、どちらかに固めて活動を進めているというわけではなく併用して就職活動を進めているようなので、このあたりも参考にしながら進めてみてください。今日はそういった就職活動の基本の話はこれくらいにしておきますので、マイナビ2024の中にチャレンジドという障がいのある学生のための特設サイトがあります。

このサイト、皆さんは見たことがありますか。一度でもこのサイトを見たことがあるという方は、よかったらチャットなどで教えてもらえるとうれしいですが、どうでしょうか。今ちょうどチャットにもリンクを貼りました。こういったサイトでいろいろなお役立ち情報や企業情報などを出していますので、このあたりも参考にしてみてください。ありがとうございます。

大久保:
タカノさんが利用しています、かれんさんもありますと頂いています。

北浜:
ありがとうございます。まだ見たことがないという方は、ぜひ一度見てみてください。QRコードを読み取っても見られますし、あとはマイナビ2024チャレンジドと検索してみても引っ掛かるかと思います。

大久保:
結構な方が利用してくださっています。

北浜:
そうですね。ありがとうございます。

大久保:
ありがとうございます、利用していますと頂いています。

北浜:
私が個人的にお薦めなのは赤字にしているところなのですが、先輩たちの就活体験談というものがコラムとして載っているので、それこそ障がい者手帳を使って就活するかどうかやそのあたりのメリット、デメリットなどもまとめてあったりしますので、確認してみてください。やまさんは初めて知りましたということですね。

大久保:
T.Tさんも「少し見ました」です。

北浜:
少しですか。

大久保:
少しだけだそうですが、いろいろなコンテンツがあるのでぜひ見ていただけたらと思います。

北浜:
ありがとうございます。そういったあたりで就職活動の基本的なところのパートは以上になりますが、この次のパートで秋冬インターンシップの企業探しのポイントをお話しする前に、こちらのスライドでも、1つ上の先輩たちの活動量のところを皆さんに知っておいてもらいたいと思っています。障がいのある学生に限った話ではなく、2023年卒の皆さんの1つ上の先輩たち全体の活動量の平均になっていますけれども、採用活動が左から右に進んでいくような感じです。

大体先輩たちは平均で1.6社にマイナビの調査ですと内々定を持っていて、そこにたどり着くまでにこのくらいの社数を平均で受けているというような形になっています。この細かい数字を全部覚えてほしいというわけではなく、押さえてほしいポイントはだんだん減っていくということです。やはりどうしても、選考に落ちたというだけでなく選考の日程が合わなくて受けられなかったり、話を聞いていく中で、あるいは選考を進めていく中で何となく自分とは違うと思って自分から選考を受けることを辞めたり、いろいろな事情があると思いますがどんどん減っていきます。

ですので、皆さんもある程度最初の行動量というか活動量をしっかりと確保をしておいてほしいのです。今、どんどん企業の採用活動もかなりスケジュールなどが早くなってきています。よくある先輩たちの、失敗談ではありませんが後悔する話の一つとして、最初のスパートで絞り過ぎてしまって5社や6社くらいしかエントリーせず、どんどん進んでいくと、よく持ち駒と言ったりしますがそれが減ってしまって、また一からエントリーし直さなければいけないといった形にもなってきますので、ある程度多めにリストアップを始めにしておきましょう。

ということを、次のパートに移る前のメッセージとして覚えておいてほしいと思っています。そのリストアップをするやり方はいろいろありますが、その中でやはりインターンシップというものをうまく使ってみてほしいというところで、次のパートに移っていきたいと思います。冬インターンシップの企業探しのポイントということで、皆さんはこの時期だと就活準備の進み具合は、人によって本当にさまざまだと思います。ですので、自分がタイプ1、2、3、4のどれかということを、よければチャットなどで教えてください。

いかがですか。1と2の間です、3と4が混じっていますといった方もいるかもしれませんが、大体このようなパターンがいらっしゃるかということで、タイプを4つに分けてみました。

大久保:
今初めて見た方もいらっしゃるかもしれませんので、一つ一つ見てみましょうか。

北浜:
そうですね。

大久保:
タイプ1は、夏のインターンシップにも参加して、もうある程度現段階で業界、企業も絞れている方です。それで、タイプ2は夏のインターンシップに参加したが、逆によく分からなくなってしまったという方です。エヌさんはまさに次の3で、夏のインターンシップに参加せず、行きたい業界や企業が分からない方です。1と2の間や、間の方がいますね。タイプ4は、参加したかったのに今まで参加できていないという方です。タイプ2と3の間やタイプ1とタイプ2の間ですという方が結構います。

北浜:
そうです、いらっしゃいますね。皆さんありがとうございます。結構割れているような感じがします。3が多いのかもしれません。本当にいろいろなタイプの方がいると思うので、タイプごとにどのように今後冬のインターンシップを探していったらいいのかということを、少し紹介をしていきたいと思っています。まずタイプ1の方、夏のインターンにも参加していない方ももしかしたらいるかもしれませんけれども、とにかくある程度志望業界や企業が絞れているという方です。

この黄色の部分を見ていただきたいのですが、絞れているからこそ、なおさら広げてみたり深めてみたり比較するということを、今度は徹底的にやってみてほしいと思っています。まだこの時期に絞り込めてそれで完結していますというのは、結構危険といいますか。まだ知らない企業や、思い込みで候補から外している業界なども絶対にありますので、同業他社や志望業界以外の冬のインターンシップあえて参加をしてみるということでどんどん視野も広がります。

あるいは、もう業界を絞っているという人であってもより説得力のある志望理由を伝えることができますので、だいぶ自分は固まっていますという人も、まずはいったん立ち止まってもっと広げて深めて比較するということをやってみてほしいと思っています。この後実際に企業の話を聞いてみて、ここまでしっかり聞いたほうがいいのだとかここまで知って比較するのがいいのだといった、深めるポイントはしっかり学んでみてほしいと思っています。

続いてタイプ2の方です。インターンシップにこれまで参加したけれども、よく分からなくなってしまったという方で、結構いるのです。学生の方とお話ししていると、圧倒的に多いのが、振り返りが足りていません。インターンシップに参加した後何となく楽しかった、何となくつまらなかったという感想レベルで終わっている方がとても多いです。ですので、徹底的にと書いていますが徹底的に振り返って次に生かしてみてください。魅力を感じたポイントや、逆に感じなかったポイントをしっかりと整理します。

そしてプログラムの中を振り返ってみて、どのプログラムのどの時間が楽しかったのか、つまらなかったのか、なぜそのように思ったのかというところまでセットで考えてみてほしいと思います。もちろん自分の障がいの理解や配慮事項も、実際にインターンシップに参加してみて、ここまでは配慮してもらわないと自分は働いていくのに関して不安があるなど、そのあたりの整理もしっかりと振り返りをしてみてほしいと思っています。

そしてタイプ2の方に限らずですが、やはりインターンシップに参加した後は振り返りがとても大事です。今インターンシップの参加率は高く皆さん普通に参加していますが、ではどこで差が付くかというと、しっかり振り返りができているかどうかというところが結構大きいのです。

振り返りをするのは、先ほど理由も合わせて考えてみましょうというお話をしましたが、個人的にはこのように図にして整理してみるのも非常に分かりやすく、お勧めです。何でもいいので、実際に参加したインターンシップの会社の名前をまず書いてみて、白い紙やメモ帳でもいいです。パソコンでもいいです。楽しかった、つまらなかった、思ったとおり、違った、まずは簡単な感想でいいので書き出してみます。その後、なぜそのように感じたのかという自分の感情の理由をどんどん深掘りしていきます。水色の部分です。

ではその振り返りを踏まえて、グループワークが楽しかった、じっくり納得がいくまでやらせてもらえた、その部分が自分にとっては楽しかった、そこを踏まえて、では次の冬のインターンシップに参加する時には、グループワークが楽しかったから次もチームで取り組むプログラムに参加してみようですとか。じっくり納得がいくまでやらせてもらえるような仕事を探してみようなど、そのように感想からどんどんしっかりと理由を振り返ってみてもらって、次のインターンシップ探しに生かせてみたほしいと思っています。

それからタイプ3の方、結構多かったかと思いますが、これまでインターンシップに参加をしていなくて、まだ行きたい業界や企業が分からないという方です。そういった方はまずは一歩を踏み出してみてほしいのです。どのような業界がいいのか分からなかったり、自分に向いている企業が全く分からなくてもやもやしていますという方は、まずは探してみて、自分が少しでもいいと思った企業の共通点などをどんどん探してみてほしいと思っています。

いろいろな探し方がありますけれども、今日は探し方を3つ紹介しています。まず1つ目は、マイナビを使う時などに検索軸でいろいろ調べることができると思いますが、企業名で検索するだけではなく日付や開催地、期間など、いろいろな検索軸、をフル活用して検索してみるやり方です。それから2つ目が先輩情報です。マイナビでは先輩がエントリーした企業のランキングなども出ていますので、こういったあたりも参考になるかと思います。

自分と同じ学校の同じ学部の先輩が、どのような企業のインターンシップにエントリーしていたかということが分かるようなものになっていますので、とてもよく参考になるのではないかと思っています。それから3つ目です。先ほど少し紹介しましたチャレンジドのサイトの中で、雇用実績や配慮事項などといったところから検索をすることもできます。実際に障がいのある学生の方に特化した探し方もできるような形になっていますので、ここでも障がいのある学生のためのサイト、チャレンジドというものは、しっかり活用してみてほしいと思っています。

大久保:
北浜さん、この配慮事項というところなのですけれども、それこそご自分でインターンシップに参加して仕事の疑似体験ではありませんが、してみないと、どういうことを企業に配慮してほしいのかまでが分からないという学生の方もいます。

北浜:
そうですね。まさに今大久保さんがおっしゃったとおりだと思います。やはり何となく学生のうちは自分が働く姿をイメージできないので、何で配慮してほしいのかということが分かりません。だからこそ、インターンシップに参加して働くことを経験してみてから、こういう場面であればこういう配慮をしてほしいといったあたりが見えてくると思いますので、まずはもう一歩と書いてあるとおり検索をしてみて、まずはインターンシップに参加してみるというところからチャレンジをしてみてほしいと思っています。

それから最後タイプ4、参加したかったのに、今までインターンシップに参加できなかったという方です。こういったタイプの方も多いのではないかと思います。参加できなかった理由をまずは振り返ってみてほしいのです。それで、やはり多いのが、時間が合わなかったという、本当にシンプルにこの理由の人も結構いると思います。そのような場合は、まずはやはり業界や企業にこだわり過ぎず第一歩、本当に参加できる時期や日数というもので絞って検索してみることもできますので、そこから参加する企業を探してみてください。
 
あるいは選考に落ちてしまった、それで1社も参加できなかったという方もいると思います。マイナビTVの就活準備講座でほぼ毎週いろいろな選考対策をお届けしていますので、こういったところに参加してみてほしいと思っています。ただ、少し安心してほしい、あまり心配になり過ぎないでほしいのが、インターンシップの選考は本選考よりも倍率が高い場合も割と多いのです。やはり受け入れ人数などが限られていますので、本選考よりも倍率が本当に高いインターンシップのプログラムも結構あります。

ですので、選考のないプログラムから探してみるといった形でいろいろ探して、参加できるプログラムにどんどん積極的に参加してみてほしいと思います。それで、タイプ1から4の方に皆さん共通で、いろいろ探してみてこの企業のインターンシッププログラムが気になるというものがあれば、まずは早目にエントリーをするようにしてください。

どうしてもエントリーにも締め切りがありますし、エントリーしようと思ったら締め切りが過ぎていたということのないように気を付けてください。エントリーしたからといってインターンシップに参加が確定するわけではありませんので、エントリーしたらその後の詳細が送られてくる場合がほとんどです。このあたりは、もし認識が間違っている方がいたら覚えておいてください。

大久保:
皆さんマイナビTVの出席票もそうなのですけれども、このエントリーに関しても非常に腰が重いといいますか。とても大きな一歩だと思っている方が結構多いと感じているのですが、エントリーすらしないと情報も来ないという段階ですよね。

北浜:
そうですね。そうなります。ですので、エントリーしてその後に例えば選考の案内が届くといったこともありますので、まずは早目にエントリーはしてみてほしいと思います。本当に腰が重くボタンに手間取るという方がいますけれども、まずは気軽に、そして複数社にやってみてほしいと思っています。

大久保:
そうですね。

北浜:
それでもどうしてもハードルに感じますという方や、興味のある企業がまだインターンシップエントリーを受け付けていませんという場合は検討リストなどもありますので、こういった機能もうまく活用してみてください。というところで、私の就職活動の基本と冬のインターンシップの探し方は以上となります。

大久保:
北浜さんありがとうございました。障がいのある学生の就職活動について、そして企業探しや企業選びのポイントを北浜さんにお話しいただきました。続いては、もちろんマイナビさんもお話ししてくださるのですけれども、申し訳ありません。北浜さん、そちらは企業の方に実際どうですかというところを、私も聞きたいです。

北浜:
そうですね。

大久保:
ということで、障がい者採用を積極的にしている企業の方を今日お迎えしていますので、ご紹介をさせていただきましょう。今日はパナソニックからお二方にいらしていただいています。採用部の小幡さんと高尾さんです。お二人よろしくお願いいたします。

小幡:
よろしくお願いします。

高尾:
よろしくお願いします。

大久保:
よろしくお願いします。では、まずはお一方ずつ自己紹介をお願いいたします。では、小幡さんからお願いします。

小幡:
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社で新卒採用の責任者をやっています、小幡と申します。今日は短い時間ではありますが、いろいろ情報をお届けできればと思います。よろしくお願いいたします。

大久保:
よろしくお願いいたします。では、高尾さんも自己紹介をお願いします。

高尾:
同じく採用担当をしています高尾と申します。よろしくお願いいたします。

大久保:
よろしくお願いいたします。お二人をお迎えして質疑応答もありますので、何かご質問があれば引き続き質問スペースのほうにお寄せください。お待ちしています。では、まずはパナソニックについて教えていただければと思いますが、高尾さんお願いします。

高尾:
ありがとうございます。では、まず簡単にだけ弊社のご紹介をさせていただきます。皆さんパナソニックと聞いて、このロゴを見てどのようなイメージを思い浮かべますでしょうか。多分メーカーや大手の企業や大阪にある企業などと思う方がいらっしゃるかと思いますが、やはり家電のイメージが一番強いのではないでしょうか。実際に2021年度の、これはグループ全体の売上高を見てみると、この暮らしアプライアンス社と書いてあるところです。

ここが実際の家電と呼ばれる領域になります。皆さんいかがですか。実際に見てみると、全体のうちのほんの一部でパナソニックは家電を領域としています。とはいえ、皆さんがパナソニックイコール家電と知っていただいているくらい身近に存在しているのが、パナソニックとなります。

では、それ以外の領域は一体どのようなことをしているのかといいますと、先ほどお伝えしたとおり家の中で使うような家電や照明器具はもちろんなのですが、例えば皆さんが普段使っているような駅やスタジアムやスーパーのような公共施設と呼ばれるところで使われている空調設備や業務用の家電なども取り扱っています。あとはあまりご想像ができないかと思いますが、住宅に関するものです。実は、ここで床材と畳以外は全部そろっています。

あとは車に関するものです。パナソニックで車自体を作っているわけではありませんが、車に関連するもの、例えばカーナビや車載電池のようなものを取り扱っていたりします。あとは普通に皆さんが使っていらっしゃるような乾電池もそうです。あと細かいところで言いますと、電子機器に必要な素材や材料と呼ばれる電子部品や制御デバイスのようなものも取り扱っています。

今一部ご紹介させていただきましたが、このように少し挙げただけでもかなり幅広い領域を取り扱っているということを知っていただけたのではないかと思います。だからこそ、私たちパナソニックグループは家の中のものだけではなく町や社会、そして世界全体が私たちの事業領域だと考えています。そのような私たちなのですけれども、パナソニックグループが目指す姿というのは操業者の松下幸之助さん、知っている方もいらっしゃるかと思いますが、この方の考えを今でも大切に引き継いでいます。

その方がおっしゃっていた精神的な豊かさ、そして物の豊かさ、この2つがともにそろっているということが人を幸せにするという物心一如と呼ばれる考え方です。この考え方を基に、それを実現するために事業の幅をどんどん広げてきました。そのような理想の社会の実現を目指すということで、2022年4月より「幸せの、チカラに。」というブランドスローガンを新たに掲げています。それと同じタイミングで事業会社制という制度に大きく体制を変更しています。

今までは、パナソニック株式会社という皆さんが聞いたことがある会社名の1つの会社の中に、さまざまな領域ごとにカンパニー制という形を採って分けていたのですけれども、今はその事業領域ごとに法人として独立をさせました。ですので、ホールディングス制と呼ばれる体制、この形に大きく変化をしています。それぞれの事業会社が主役になることで、さらに強い事業領域、それぞれの領域を強くしていきたいと考えています。いったんここまでで簡単な説明とさせていただきます。

大久保:
高尾さんありがとうございました。まずはパナソニックについてご説明をいただきました。では、ここからは実際に企業の方にご質問を、なんと送ることができます。質疑応答の時間とさせていただきますが、質問スペースのほうにお寄せいただければと思います。最初によく皆さまからお受けする質問をまとめていただいていますので、そちらにお答えください。まず多いのが、どのような障がいを持つ先輩社員がいらっしゃいますかというご質問が多いということですが、いかがでしょうか。お答えは高尾さんお願いします。

高尾:
弊社では現在834名の方が、こちらは身体、精神、知的障がいの種別にかかわらずさまざまな方が働いていらっしゃいます。元々は工場で働く聴覚障がいの方が多かったので、今もその名残で37%の方が聴覚障がいとなるのですけれども、それ以外の精神障がいの方や発達障がいの方も、今少しずつ増えているような状況になります。

大久保:
障がいと一言で言ってしまいますが、いろいろな方がいらっしゃるということでこの種別でパーセンテージでご紹介いただきました。今もお話がありましたが、精神障がいの方が少し増えているというお話でした。そういった方はどのような仕事を担当することができるのですか。

高尾:
ありがとうございます。この質問もよくいただきますけれども、精神障がいがあるからこの職場で働くというような決まりは全くありません。ですので、障がいの有無や障がいの種別にかかわらず、全員同じ働き方や制度になっています。ご覧いただけるとおり、このようにこの障がい種別だからこの職種ということは決まっていませんので、さまざまな職場でさまざまな障がいを持つ方が働いています。

大久保:
今スライドで見ていただいただけも、上が障がいの種別で左側が事務系、技術系となっていますが、聴覚でも上肢機能だったとしても、総務、人事とかぶっています。このような意味で区別がないということがお分かりいただけるかと思いますが、こちらも視覚や精神障がいなどで分けていただいていますが、ある特定の特別なものを設けているということではないということなのですか。

高尾:
そうですね。枠を特別に設けているわけではありませんので、さまざまな職種で働いています。

大久保:
活躍の幅が本当に広いということをこれを見ただけでもご理解いただける気がしますが、続いてもよくあるご質問ということですけれども、先ほどの北浜さんのお話の中でも配慮事項というお話がありました。障がいへの配慮はありますか。例えばツールや制度や勤務地など、ご質問をこれもよくお受けします。どういったものがありますか。お願いします、小幡さん。

小幡:
初めて話します(笑)。

大久保:
自己紹介以来です。

小幡:
自己紹介以来です。どのような配慮があるかということなのですが、先ほど障がい種別の話もありましたけれども、配慮が必要な事項は一人一人違うと考えています。従いまして、またどこかでご説明できればとも思うのですが、まずこの選考過程の中では皆さまのお話を伺いながら、必要な配慮は何か、私どもとしてどういったことが配慮できるかを一緒に考えていきたいと考えています。それで当然ながら最低限の仕組みは、大きい企業で先ほど高尾から説明がありました800名の方がいらっしゃいますので、そういった方が働けるだけの配慮があります。

今チャートに示させてもらっていますとおり、例えば働き方です。特にコロナ禍になって在宅勤務やフレックス勤務が非常に当たり前になりました。例えば通院を定期的にしなければならない時、これまでであれば1日臨休を取ってしまわないといけないということがありましたが、午後フレックスで少し抜けて病院に行くなど、よりフレキシブルなことができるようになってきたかと思います。これは障がいがある方だけではなく通常の従業員も皆イコールにそういった配慮ができるということで、比較的働き方は柔軟かと思います。

またファシリティーで、こちらにある多機能トイレや音声認識ソフトなども必要に応じて各事業所別に、差はありますけれども例えばエレベーターの設置なども基本的にはされているという状況ではあるかと思います。お仕事と勤務地によってどういったファシリティーがあるかといったことがありますので、それをご相談させてもらいながら配置を決めていくということになるのではないでしょうか。本当にいろいろな社員が気持ち良く働けるようなサポートをしていこうと思います。

また多くの人数もいますので、こちらのチャートにあるようなネットワーキングということで一緒に悩み相談をしながら、最近で言うとそういった活動の中で経営者にこんなことをしてほしいという提言もあったりしますので、シンプルに会社が全て準備するというよりは皆さんで作っていくような会社ということで、サポートを含め対応しています。そのような会社になっているとご理解いただければと思いますので、最近は非常にフレキシブルでしょうか。

大久保:
ですから、あくまでも一例として今回ご紹介をいただいていますか。

小幡:
そうです。例えばこのようなことですという、これはごく一例です。

大久保:
ですので、本当に皆さんでより良くしていく方向に皆さんで作っていきましょうという仕組みがパナソニックの中にできているということですか。

小幡:
そうですね。最近も1つ、非常にベーシックな取り組みではありますが、いろいろな拠点がある時に車椅子で行ける所、行けない所、行きやすさ、行きにくさがあると思います。それを少しマップにしようといったプロジェクトが実は走っていて、新しい拠点などで地図を作って、こちらからでしたら行けますとか、それで他の社員もこのルートだとやはり難しいといった気付きを得たり、お互いを理解するような場にもなっているかと思います。
大久保:それで、今kさんから障がいのある方の配属先のスライド2枚をもう一度見せてほしいですと頂いたので、スライドを動かしますけれども、ここの部署でしか働かない、働けないという取り組みではないので、逆にいろいろな部署で皆さまが活躍しているからこそ、いろいろなところを皆さんがより良くしていこうという姿勢が、その風土があるのだろうと思います。

小幡:
そうですね。

大久保:
実際に働いてみてどうですかという取り組みですか。

小幡:
はい。

高尾:
はい。

小幡:
メーカーなので例えば工場で安全は第一ですので、安全に関わるところで譲れない部分は当然出てくるのですが、通常のオフィスであれば比較的フレキシブルに対応ができます。唯一あるとしたら本当の工場の安全などといったところだけかと思います。

大久保:
ですが、それは一般枠の方というか社員皆さんにとって安全ということですものね。大丈夫ですか。kさん、ご確認いただけましたか。では続いてもよくあるご質問ということでお答えいただきたいのですが、障がい者採用枠はありますか。

その場合、出世やキャリアアップは難しいですかというご質問なのですが、お答えはいかがでしょうか。

小幡:
では私のほうから。

大久保:
お願いいたします。

小幡:
枠という考え方というのが先ほど来説明をさせてもらっていますとおり、元々持っていません。弊社は新卒、キャリア採用を含めて、かなり多くの採用をパナソニックグループとして年間行っていますので、多くのポジションが既にあります。ですので、その中で皆さんが仕事をしたいところがあれば、恐らくマッチングは図れると思います。それで、その上で配慮事項が配慮できるのであればマッチングですし、そうでなければ別の提案ができるという形になろうかと思います。

障がい者採用枠でこのポジションしかありませんという提示の仕方はしていません。逆に全て他の方と一緒にオープンにしていますので、新卒採用の方が、今日聞いているのは新卒採用の方だと思うので、パナソニックの採用のホームページを見ていただきましたらとても多い数なのですが、事務系から技術系、クリエイティブ系までこのような仕事がありますということが、全てジョブディスクリプションで見せています。ですので、自分がやりたい仕事がどこにあるかや、自分のスキルが生かせるところがどこにあるかということを、まず探していただきます。

そこから始めていただいて、その中で相談をしていければいいかと考えています。今、改めてこの画面にパナソニックグループにおける雇用の考え方を示させていただいていますけれども、皆さん当然ながら正社員の採用で、仕事の内容、働く職場、人事制度、評価制度は基本的に全員同じコンディションですし、成果があれば昇給、昇格もありますし、国内、海外へも活躍の場は多くあります。グローバルに24万人の会社で、半数以上が海外にいらっしゃいます。

そういったところにチャレンジしたい方で、当然配慮事項などが合えば活躍いただくことはできますし、私も海外で勤務していましたけれども、障がいのある方が海外に赴任されて一緒に仕事をしていたケースも横で見ていますので、そういった場もあるかと思います。会社に行けということではなく一人一人がどのようなキャリアを描きたいかを相談をしながら、皆さんのキャリアステップに合った形で考えていきたいと思っています。

ぜひ、逆に僕らからのお願いとすると、ここに書いているとおり皆さんはどのようなことがしたいですか、どのようなことを考えていますか、どのようなことを知っておいてほしいですか。それはしっかり発信していただければ、受け止める度量はある会社かと思います。

大久保:
確かに、そうですね。ですから冒頭の北浜さんのお話の中にありました一般枠、障がい者枠というお話の中で、企業によってそこは違うので実際に企業の話をこうやって聞かないと分からないというところですが、障がい者だから、一般枠だからという区別がなく、皆さん同じ土壌で活躍しているというところですか。

小幡:
そうですね。

大久保:
ですが皆さんの思いはちゃんと伝えてくださいという、これは皆さんに共通して重要なところです。でもそうすると小幡さん、私は1つ気になるのが、次の質問にもあるのですが、となると障がい者の方はどのタイミングで、面接などで伝えたらいいのだろうと思うのですが、高尾さんお答えをいいですか。

高尾:
ありがとうございます。先ほど障がい者採用枠はないとお伝えさせていただいたのですけれども、だからといって、障がいのことを全く聞かずに入社いただくというのはご自身も不安になるかと思います。実はフローの中で選考コース相談会というものを実施させていただいていまして、パナソニックにご応募いただく際に手帳の有無について登録いただく場所があります。そこでありにしていただいた方にのみ、この相談会にはご参加いただく形になります。
 
ここで必要とする配慮や、ご自身がどういったことをしたいのかなどをお伺いした上で、マッチするところをご紹介させていただくような時間を設けています。

大久保:
では、一般枠とこれは流れとしても同じということですか。

高尾:
はい。基本的に同じで、そこで追加で相談会を設けている形になります。

大久保:
では、その場でご自身が配慮してほしいこともそうですが、ご自身がお持ちの障がいのこともきちんとお伝えする場が設けられているというわけですか。

高尾:
そうですね。

ですので、その場でお伺いした時に、例えばご自身が工場を希望されていたとしても、心臓機能障がいをお持ちでペースメーカーが入っていたりすると、工場で働くことがハード面でできないですとかどうしてもそのように難しい場所はあるので、そういったところをお伺いした上でマッチングを図っていくような時間になります。

大久保:
これはとても安心感があります。ご自身の中でやりたいと思っていてもその部分はここでないと難しいといったことが、選考の中でも相談できるという非常に貴重な機会があるのですね。ありがとうございます。ここまではよくお受けするご質問ということでお答えいただいたのですが、ここからは今日頂いていますご質問にお答えいただこうと思います。では、スライドのほうは配属先が気になっている方もいたので、そちらを出しておきます。それではご質問を、北浜さんは何か気になるご質問はありますか。

北浜:
ありがとうございます。

大久保:
たくさん頂いていますね。

北浜:
そうですね。質問箱のほうに結構頂いています。

大久保:
私がいいですか。

北浜:
どうぞ。

大久保:
手帳を持っていない、いわゆる発達障がいのグレーゾーンの社員の方はいらっしゃるのですかというご質問なのですが、いかがでしょうか。

小幡:
いらっしゃいます。

大久保:
いらっしゃいますか。

小幡:
いらっしゃいます。逆に言うと、グレーゾーンだからこそグレーゾーンとは言っていないとは思いますけれどもというところです。会社としても、把握できている範疇(はんちゅう)と、当然ご本人がおっしゃってくださらないと把握できないので、いらっしゃると思います。言ったらこのあたりが非常に悩ましいですよね。

会社としても把握できるところと、できないところがあるということなので、あくまでこの辺はこの方一人一人にもよりますが、その中で会社として配慮してほしいことがあれば発信をされるといいますか。上司にまず相談をする、そして上司で解決できなければ人事や会社の窓口に相談をするという形で、僕らは対応しています。

大久保:
ありがとうございます。どうなのでしょうか。企業側からは、確かにグレーゾーンは、ご本人はそうおっしゃっているので、もちろん企業側もどのような配慮が必要かといったことが分からない部分だと思うのですが、そういった方もいらっしゃるかもというような、人数としては把握ができませんか。

小幡:
はい。

大久保:
お伝えいただかないとできない部分です。

小幡:
はい。

大久保:
ありがとうございます。

小幡:
そこは悩ましいところです。

大久保:
そうですね。言っていただいて、配慮してほしいところは逆に伝えてもらえたほうがお互いにとってよいかという部分ですか。

小幡:
そうですね。お互いに知らない中で配慮を、なぜだろうとお互いが思いながら仕事をするのは、仕事の時間軸は長いです。学校などですと1年で終わってしまったり、2年で終わるということがあると思います。クラス替えなどがあると思いますが、会社は長いです。もし転勤しなければそこで5年~10年と終わりが、60歳を一つの定年とするまで全くもって終わりが見えない世界ですので、しんどくなるくらいであればお互いにはっきり必要なところはお話しいただけると、会社としても何かしらの対応はしやすいのではないかと思います。

大久保:
ありがとうございます。

高尾:
障がい手帳の有無にかかわらず、難しいことなどはできるだけおっしゃっていただいたほうがありがたいので、障がい者採用のところで不利になるということはありませんので、ぜひおっしゃっていただきたいです。

大久保:
ありがとうございます。そしてあと単純な質問、疑問ですが、と頂いていますけれども、枠がないということなので一般枠、障がい枠での入社によって配慮の質が変わるのでしょうかと頂いています。そもそも枠の区別がないと思いますが。

小幡:
ある意味一般枠、考え方はありませんが採用の入り口は分けています。先ほど高尾からも説明がありましたとおり、障がい者選考のルートでいくと配慮のことをお話しいただく機会があるので、会社が把握できます。逆に一般枠で言うと、選考の段階でそういった話を聞くことを想定していませんので、よほどご本人から発信をしていただかない限り把握できない可能性が大きいです。ですので、そういった意味で質は変わります。

会社として想定していなければ想定せずに配属してしまうかもしれませんので、それは逆におっしゃってくださったほうが、どちらの枠であったとしても言ってくださったほうがいいかもしれません。

それでもう少し突っ込んだ話をしておきますと、例えば選考の段階で配慮は要りません。ただし、実際働くタイミングになった時にここだけは何とかお願いしたいというような話がある場合もあると思います。そういう時はこの入社までの間に、僕らは当然入社までの手続きの中でも何か心配事項はないかという話は聞く機会があるので、そこでお話をいただく機会はあるかとは思っています。

ただ、配慮できるかどうかはその時点ではもう分かりません。当初から想定していないですし、そこだけが正直ベースで言うと悩ましいところです。僕らとしても後で言われても困るかもしれません。中身によります。

大久保:
高尾さんもおっしゃっていました、機会があるのでその場できちんと言ってもらえたら、きちんと配慮もしてご勤務いただくことができるということですか。

小幡:
そうです。

高尾:
そうです。

大久保:
北浜さん、すみません。私がたくさん時間を取ってしまいました。

北浜:
いえ、ありがとうございます。今のお話に付随してですけれども、結構学生の方から質問があるのが、どのタイミングでその障がいのことをお伝えしたらいいですかというお話が、今の話ですとやはり選考の早い段階で伝えてほしいということですか。

高尾:
そうですね。弊社の場合はエントリーの時点で登録がもうできますので、その時点でお伺いできるとありがたいです。

北浜:
ありがとうございます。

大久保:
ありがとうございます。あと、先ほど高尾さんからペースメーカーを付けてらっしゃる方のお話があったかと思うのですが、その方はどのような配慮を受けていらっしゃるのですかと頂いています。

高尾:
ペースメーカーを付けていらっしゃったり心臓機能障がいを持っていらっしゃる方の中でも、さまざまな度合いの方や、どのような配慮が必要かというのは本当にそれぞれ違っていたりするので、基本的にはペースメーカーを付けているからこの配慮をするという決まりはありません。それぞれの方にお伺いして、どういった配慮をしていくかというのはお話ししています。

大久保:
そうですね。ありがとうございます。あと発達障がいのところとも少し似てくるところにはなるかと思うのですが、外見から分かりにくい、精神障がいというところもあるかと思いますけれども、そういったものを抱えている方や、当時障がい者だったので手帳は持っていたのだけれども、今その障がいが落ち着いたのでいずれその配慮が必要ではなくなるというような方も、身体的だと終わりのない方もいらっしゃるかもしれませんが、配慮が要る要らないの段階ではありませんが。

難しい質問にはなると思いますけれども、それもエントリー、相談会の時にお伝えしていい、お伝えしたほうがいいということですか。

小幡:
非常に悩ましいご質問なのですけれども、本当に配慮が必要で障がいがある方も分かりやすく、この相談会で言ってくださいと、そして、そうではなく例えば一般枠でエントリーしました。でもやはり途中で心配になってどうしようかと思っている方がいらっしゃったら、面接の中で言ってください。全くそれは、僕らも比較的面接は1問1答で正しい答えをもらえたから合格といっているわけではありません。あくまで僕らはこのような仕事をしてほしい、そして皆さんはこのような仕事をしたいのです、実はこのようなスキルがあって僕はこのスキルを求めていてというところでのマッチングを図っています。

その中の一つの要素として、実はこのような仕事をしたいのだけれどもこういうところだけ自分は少し苦手なところがあり、それでもいいですかと聞いていただけたら、最初から分かっている話ですのでそれでもあっても、このようなスキルは僕らとしてもポテンシャルだと思うから来てほしいとなるのか、それだけですと僕としては配慮できないかもしれないから今回ご縁がなかったということになるかもしれません。厳しいことを言いますが、そこに合わせていきたいというのは正直なところです。

大久保:
ですがそれは障がい、一般関係なく本当にマッチングだということを、特に障がいの方はよくお受けするのが、障がいがあったから駄目だったのではないかや、それを理由にしがちなのですけれども、そうではなくその配慮がこの勤務地や勤務ですとできないからマッチングしないという意味のというところですか。

小幡:
そうなのです。

大久保:
ですから、障がいを持っているどうこうではもちろん時代的にもありませんが、特にパナソニックは枠自体を大きく分けているわけではなく、いろいろな部署でご活躍できるのでというところで、お伝えできるタイミングもいろいろあってといいますか。

小幡:
そうですね。面接の中でフリーに言ってもらったらと思います。

高尾:
そうですね。もちろん選考の時点でもおっしゃっていただければと思いますし、働き始めてからもし途中障がいで障がいをお持ちになった方などももちろんいらっしゃるかと思うのですが、そういった方も普段から上司とワン・オン・ワンのタイミングがありまして、そういったものも活用いただいてその中で聞いていただく、お話しいただくというタイミングもありますので、その点はご安心いただければと思います。

大久保:
ありがとうございます。あと気になるご質問としてはこちらも伺えればと思うのですが、インターンシップのご案内も北浜さんから冒頭していただきましたが、インターンシップに参加する際に、配慮してほしいことというものを伝えてもいいものでしょうかというご質問なのですが、いかがですか。

高尾:
もちろんです。選考と同じなので、もうエントリーするタイミングで登録する場所がありますので、そこでしっかり記入いただければ大丈夫です。

大久保:
受けられるインターンシップの内容が大きく変わるということではなくということですか。

高尾:
そうですね。内容は基本的に同じですし、一応障がいのある方向けのイベントなども実施していたりはするのですが別にそこだけに参加する必要はないので、一般のほうに参加いただいても大丈夫ですし、そのあたりは全く区切ってはいません。

大久保:
ありがとうございます。あと、先ほど配慮事項のところでもあったかと思いますが、海外の活躍の場のお話もありましたけれども、転勤をされる方もいらっしゃるのですかというご質問です。そこに関しても違いはありませんか。

小幡:
違いはありません。今会社の人材マネジメントの方向性としても、一人一人が自分で描きたいキャリアに対して、会社がどれだけサポートができるかということの方向に変わっていっています。会社が無理やり君はこちら、君はこちらという時代ではもうなくなってきていますので、それを先ほど高尾が申しあげましたようなワン・オン・ワンという形で上司と常にお話しをしながらキャリアを決めていくという中で、例えばチャレンジしたい場所が違った勤務地にあるのであれば、そういったことが実現されるかもしれません。そうではなく、そのままでできるかもしれないしということで、そこには特に制限はありません。

大久保:
あくまでもそこもマッチングではありませんが、枠が空いていてご活躍の場があってということであれば、活躍してらっしゃるのですか。

小幡:
枠だけ、枠もそうですし育成観点もあるかと思います。

大久保:
そうですよね。確かにキャリアを考えていった時にというところですか。

小幡:
やはりパナソニックの人材育成の一つのポイントは、場が人を育てるという感覚
があるので、単純に研修を受けて知識が付いたからステップアップではなく、その1つを仕事をこなしていく中で人は成長していくので、そういった割合が高いと思っているので、いろいろな仕事にチャレンジしていただくといったことは、その中の一つが転勤というか勤務地を変えるという選択肢になるのではないかと思います。

大久保:
なるほど、先ほど小幡さんのお話の中で海外でも障がいをお持ちの方が活躍されていたというお話がありましたが、その方はその海外先でまたその配慮ではありませんが、そういったことの話を……。

小幡:
はい、配慮が必要な、海外へ行っても日本と環境が違いますので、お医者さんへ行かなければいけないといったことで無理な場合は当然駄目ですが、配慮はできる範疇で仕事ができるのであればその可能性というのはありますし、逆にシンプルにもう障がいの有無ではなくその方がどのような仕事ができるかというわけですので、経済の理屈で言うと。そんな感じです。

大久保:
ですので、今回障がいを持っている学生の皆さんの就職活動についてお話を聞いているのですけれども、パナソニックの二方のお話を聞いていると、北浜さん、どちらがどうではなく、とてもそうした風土といいますか。

北浜:
思いました。

大久保:
パナソニックに入ってくださる皆さんが活躍できる場がいろいろなところであるのだというお話なのだなと、その一部が障がいのある方というだけという言い方をしているかもしれないけれどもととても強く感じています。

小幡:
そうありたいですし、環境がだいぶ整ってきたのではないかとも思います。働く環境も私が入社した20年くらい前ですと、やはり物理的にいろいろなものが処理されなくてはいけないということもありましたけれども、だいぶこのオンラインや在宅勤務など、働き方がかなりフレキシブルになってきたというのがあります。

そういった意味で、これは障がいがある方だけではなく一般その他の社員にとっても働きやすい環境になっているのかと思います。
大久保:ですが、だからこそ入る前段階もそうですが、入った後もちゃんとご自身のことを伝える場があるのだから言ってください、コミュニケーションを取っていきましょうということですか。

小幡:
そうです。

大久保:
その機会がとてもたくさんあるのだと感じるのですが、実際にそれで変わったことなどもおありなのですか。配慮していただきたいことが、こういうことがあるので、ではこちらのほうがいいでしょうかということではありませんが、対応や働き方が変わっていくというようなことも、個々人であるのですか。

高尾:
そうですね。大きく働き方が変わるというよりは、これは一例ですけれども一部の方はご自身の障がいに関する配慮は何が必要なのかといった一覧のようなものを作っていらっしゃって、それを毎年更新して上司の方と打ち合わせをして、その中で少しずつ変えていくというようなものをされている方もいらっしゃいます。

大久保:
配慮事項はご自身ではなかなか分からないという方もいると思います。特に発達障がいや精神障がいを抱えている方だと、何を配慮してほしいのかまでが分からない方もいると思いますが、北浜さん、そうした方は学生の皆さんでしたらどのような方に相談したりしていけばいいのですか。

北浜:
ありがとうございます。それで言いますと、今日も結構いろいろな自分の障がいの状況と合わせて質問をいただいている方もたくさんいますけれども、まずは学校のキャリアセンターが、皆さん利用先としてあると思いますので、何か自分で不安だといったことがあればキャリアセンターの方にまずは相談に行って、見ていただくことがいいのではないかと思っています。

今のお話を聞いていると、やはり自分で伝えていかないといけないので自分の障がい理解や配慮事項をちゃんと言語化して説明できないと、なかなかお互いにとってもったいないことになるのかと思ってお話を聞いていました。そのようなアウトプットする練習などというものも、今後はご自身1人でもちろん紙に書き出してやっていくのでもいいとは思いますが、キャリアセンターの大人の方を頼りつつ自分のことをちゃんと相手に伝える練習を、面接や書類選考などいろいろあると思いますが、やってみてほしいと思いました。

大久保:
その配慮事項を把握することがそもそも難しいという方もいると思いますが、パナソニックの社内でも、ワン・オン・ワンというお話がありましたが、上司の方と話したり、入った後に皆さんに相談されたりという方もいらっしゃるのですか。

高尾:
そうですね。上司とのワン・オン・ワンももちろんそうですし、一応相談室のようなものを設けていますので、そこにご相談いただく方もいらっしゃいました。そこには専門家の方が待機してらっしゃるので、そこでご相談いただくことももちろん可能です。

大久保:
なるほど、ありがとうございます。まだまだたくさんご質問をいただいていますが、そろそろ質疑応答のお時間を終了とさせていただきます。では最後にお知らせということで、北浜さんご案内をお願いいたします。

北浜:
ありがとうございます。まず今日いろいろなお話があったと思いますが、先ほど最初にご紹介したマイナビ2024チャレンジドのサイトで、本当にいろいろな最新情報を公開しています。今日のようなこういった講座の機会のご案内をしていたり、皆さんにとって一番新しい情報を届けられるようなサイトになっていますので、こちらを随時確認するようにしてほしいと思っています。それで実はこの障がいのある学生のためのウェブ講座というものを、地涌は5月くらいからシリーズ物で何回かやっています。

次回は一応ラストで2月の15日に面接対策編ということで、今日しっかりアウトプットしていくことが大事だと、非常によく皆さんも理解できたかと思いますので、そのあたりのポイントをしっかり2月に面接対策編としてお伝えしていきます。どのようなことを聞かれるのか、どのような対策をしたらいいのかというあたりを60分でしっかり伝えていきますので、ぜひご参加ください。それから3月の4日、5日です。チャレンジドウェブセッションという合同説明会のウェブ版のものがあります。

今日パナソニックの方のお話を聞いて、実際に企業の話を聞くのは非常に大事だということが、皆さんも本当に感じたのではないかと思います。このような感じで企業の方のお話を複数社聞くことができるような機会になっていますので、3月の4日と5日、土曜日と日曜日です。どちらか1日だけ参加といったことでも全く問題はありません。

2日間参加すると、その分特典が付いていたりいろいろあるのですけれども、まずはマイナビのイベントページや先ほどのチャレンジドのサイトだったりを見てみて、イベントの詳細をぜひご確認ください。実際この日に参加できるかどうか分からないという方も、まずは予約をしておいていただければ随時最新情報が届きますので、後からキャンセルもできますのでお気軽に予約をしてください。

それから最後ですね。もう少しだけお付き合いください。障がい者の就職活動に役立つ情報をしっかり受け取るために、逃さないためにという準備も皆さん徐々に進めていってほしいのです。もし今マイナビアプリが開ける方がいたら、ちょっと併せて見てみてほしいのですけれども、マイナビ2024アプリのオプションから会員情報の編集によって利用サービス欄を選ぶようなことができます。③のところです。障がいに関する情報もご自身の障がいの状態だったり、障がい者向けの情報を受け取りますかといったところをチェックすることができますのでここは必ず忘れないように、まだこのあたり整えられていないという方は、忘れずにお願いします。

登録した障がい情報に関しては企業にそのまま提供されるものではありませんので、あくまでマイナビが障がいのある学生向けのお薦め情報をお届けするというところで使わせていただきますので、ご安心ください。

大久保:
ありがとうございます。さまざまなイベントを予定していますので、皆さまのご参加をお待ちしています。では、最後になります。ここまでご参加いただいた皆さんに、パナソニックの小幡さんからメッセージをいただければと思います。

小幡:
はい。

大久保:
お願いします。

小幡:
皆さん、今日は1時間ご参加いただきましてありがとうございました。いかがでしたか。就職活動がこれから始まってくるかと思うのですけれども、たくさん今日もうセミナーの情報などがあったり、付いて行けるのかと非常に心配ですよね。実は僕らも今日もそうなのですけれども、うまく話せたかと毎日心配しながらこうしてこういった場に出させてもらっています。一方で、このシーズンにどのような出会いがあるかということで、それ以上にパナソニックの採用に関わるメンバーはわくわくしながら実は活動をしています。

ですので、ぜひ皆さんもいろいろな場に出て行っていただいて、いろいろな人と出会って自分の可能性をそこで見つけていただけたらいいと思っていますし、ここから先何十年も仕事をしていく一歩目です。非常に大事な一歩だと思いますので、そこに僕らもお役立ちできたらうれしいと思っています。今日は少しになりましたけれども、パナソニックグループのお話をさせていただきました。さまざまな活躍フィールドがあります。そして、いろいろなメンバーが働いています。

その中にはいろいろな夢を持って、このようなことがやりたいと思って頑張っている人がたくさんいます。ぜひ皆さんの夢も僕らにぶつけていただいて、一緒に仲間となって仕事ができたらうれしいと思いますし、そういった出会いが皆さんにもパナソニックだったらうれしいですし、パナソニックではなくてもそういった場が見つかればいいと思っていますので、これからしばらく大変な時期が続くかと思いますけれども、ぜひ頑張ってください。以上になります。ありがとうございました。

大久保:
ありがとうございました。ということで、以上マイナビTV編集部チャンネル、『障がいのある学生のための就活準備講座』は終了とさせていただきます。最後までご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。そして、貴重なお話を頂いたパナソニックの小幡さん、高尾さんありがとうございます。

小幡:
ありがとうございました。

高尾:
ありがとうございます。

大久保:
では、最後はカメラに手を振って皆さんとお別れしましょう。せーの、さようなら。

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発達障がいかも?と思ったあなたへ ~学生生活につまずきを感じている人のための講座~
発達障がいかも?と思ったあなたへ ~学生生活につまずきを感じている人のための講座~
11/16配信

北濱:

学生の皆さん、こんにちは。本日も「マイナビTV」配信をしていきます。

本日のテーマは、「発達障がいかも?と思ったあなたへ~学生生活につまずきを感じている人のための講座~」で、60分お送りしていきたいと思います。

司会進行を務めます、マイナビキャリアサポーターの「北濱」と申します。どうぞよろしくお願いします。

本日の講座は3名のゲストの方にお越しいただいて、お送りをしていくのですけれども、その前に、まずはじめに「マイナビTV」の機能紹介をしていきたいと思います。初めて視聴する方も、こちらをご覧ください。

まずは、バナーから出席票の提出をお願いします。左下のオレンジ色のボタンから、出席票を提出できますので、忘れずにお願いします。それから、本日の講座は、しっかり2番、3番の機能を活用してください。何名かもう書き込んでくれていますが、チャットで本日の出演者や参加者の方とコミュニケーションを取れますので、ぜひ気になったことや質問を、お気軽にお寄せください。

最後の質疑応答タイムで、質問で多かったものに関して、ピックアップして回答していきたいと思います。

それから、3番です。個別に聞きたい質問に関しては、他の学生に見えることなく質問欄から投稿できますので、チャットの横の質問箱もあわせてご活用ください。

それから、「マイナビTV」では、毎月プレゼントキャンペーンを実施しています。選べるe‐GIFTやオフィシャル電子ブック、いろいろなものがプレゼントとしてあるのですが、11月に関しては、選べるe‐GIFT1,000円分のプレゼントを、キャンペーンとしています。ありがとうございます。今、バナーを左下に出しましたので、こちらから出席票を提出できます。それで、今、こちらのスライドに出している、選べるe‐GIFT1,000円分が、11月の出席票プレゼントになります。出席票を一度でも提出すると、e‐GIFT1,000円分がもらえるキャンペーンになっています。

プレゼントを受け取るための手順ですが、こちらの画面をご覧ください。まず、キャンペーンのエントリーが必要になります。その後、出席票を提出する、この2つをやっていただきたいです。エントリーと出席票の提出の順番は問いませんので、本日出席票を出して、この後、プレゼントキャンペーンにエントリーする流れでも大丈夫です。

出席票を提出するだけではなく、では、どこからプレゼントキャンペーンを押したらいいのかと言いますと、マイナビのWEBセミナーのページから応募できます。今、マイナビのWEBセミナーページをご覧いただくと、選べるe‐GIFT1,000円分と、分かりやすいバナーが出ていると思いますので、クリックして、キャンペーンへの応募も忘れずにお願いします。こちらのキャンペーンへの応募と、それから、本日の出席票を提出していただくと、選べるe‐GIFT1,000円分がもれなくもらえるキャンペーンになっています。

では、本日は、皆さんとチャットや質問箱などをうまく活用しながら、60分、いろいろな話を聞いていけたらと思っています。

まずはじめに、発達障がいの種類と障がい者枠での就職活動について、マイナビパートナーズの藤本さんからお話をいただきたいと思います。藤本さん、どうぞよろしくお願いします。



藤本:
株式会社マイナビパートナーズ、代表取締役の藤本と申します。本日はどうぞよろしくお願いします。

まずはじめに、私の自己紹介をさせてください。私は今、皆さんがご覧になられているマイナビを運営している、株式会社マイナビで7年間、採用責任者をしていました。その間に5,000人を超える社員を採用していまして、その中に、200人を超える障がい者の方がいらっしゃいました。その後、特例子会社であるマイナビパートナーズの設立に携わり、現在、代表取締役を務めています。

特例子会社とは、障がいのある方の雇用促進を目的に設立される、おもに大手企業が設立するグループ子会社です。障がいのある方が働きやすくなるよう配慮した、仕事内容、職場環境、人事制度、就業規則、サポート体制などが、一般の企業より整備されていることが特徴の会社です。

現在、弊社では184名の社員が働いていますけれども、そのうち143名の方に、何らかの障がいがあります。さらに、その中の約8割に当たる120名近い方が、精神、もしくは、発達障がいの方です。また弊社では、マイナビパートナーズ紹介という、障がい者の方に特化した人材紹介サービスを行っています。障がいの種類としては、ここでも、やはり発達障がいを持った学生さんの支援をすることが多いです。

私はこれまでの経験の中で、学生生活につまずきを感じている方、あるいは、就職活動がうまく行かない方に、たくさんお会いしてきました。実は、発達障がいが理由であることが多いです。多くの方が、ご自身が発達障がいであると知らずに、あるいは、発達障がいを疑いながら、どのようなアクションを起こせばいいのか分からずに、苦労されています。そこで、今回このセミナーを企画しています。

今回ご参加いただいている学生の皆さんは、セミナーのタイトルどおり、発達障がいかもと思っている方、あるいは、学生生活で困り事がたくさんある、に該当される方だと思います。先ほどお話しましたとおり、マイナビパートナーズには、たくさんの発達障がいの方が働いています。その方々は、皆さんと同じように、大学時代に自分の発達障がいを疑っていました。あるいは、たくさんの困り事を抱えながら生活されていました。

今は、発達障がいがあると分かり、自分の特性や苦手、得意なことを理解し、苦手なことに対する対処方法を身に付けていらっしゃいます。また、周囲に自分の特性を分かりやすく説明でき、適切なサポートを受けながら働いています。皆さんが、とても大事な当社の戦力です。

発達障がいを持った当社の社員には、共通する思いがあります。もっと早く発達障がいであると知っていたら、しなくて良かった苦労があったのではないか、です。

本日は、2人の当社社員が体験談を語ります。どのような経緯で、自身が発達障がいと知ったのか、知ってからどのような行動を取ったか、取った上で、どのようないいことがあったかを語ります。

また、皆さんはマイナビ2024に登録されていらっしゃって、就職活動に関する興味もおありだと思います。当社社員の2名からは、就職活動に関する経験談、アドバイスもありますので、お聞きください。2人の体験談が、皆さんにとっていいきっかけになれば幸いです。

2人の体験談の前に、私から、発達障がいとその種類について説明をしておきます。また、仮に障がい者手帳を取得し、障がい者枠での就職活動をする場合、通常とは異なった準備が必要になりますので、その点についても説明をしておきます。

まずは、発達障がいについてです。発達障がいとその種類について説明します。発達障がいとは、生まれつき脳機能の発達の凸凹が激しいことで、周囲の環境や人間関係とのミスマッチが起き、社会生活上の支障が生じる障がいです。発達障がいは、その特性や現れる困り事によって、大きく3つのタイプに分けることができます。

1つ目、注意欠如・多動症です。これは注意欠如・多動性障がい、「ADHD」と言われるものです。次に、自閉スペクトラム症、自閉症スペクトラム障がい、「ASD」と呼ばれるものです。次に、限局性学習症、学習障がい、「LD」と呼ばれる、この3つです。

最初の注意欠如・多動症ですが、これは年齢に比べて落ち着きがない、待てない、多動性、衝動性です。注意が持続しにくい、作業にミスが多い、不注意といった特性があります。

具体的な症状を少し多めに羅列しますと、落ち着きがない、他人の会話に割り込む、学校の勉強でミスが多い、課題や遊びなどに集中し続けることができない、気が散りやすい、自分の話ばかりして止められない、極端に飽きっぽい、思ったことを口に出し過ぎてしまう、忘れ物・なくし物が多い、計画的に物事が進められない、自分勝手、無遠慮と思われて友達ができない、いつも部屋が汚れていて片付けられない、出かけるまでの準備や服選びに時間がかかり遅刻を繰り返す、などが挙げられます。

次に、自閉スペクトラム症です。こちらは、言葉や視線、表情、身ぶりなどを用いて、互いにやり取りをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ることがとても苦手です。また、特定のことに強い関心を持っていたり、こだわりが強かったりします。

具体的には、物の配置・物事の順番・勝敗・自分のやり方に強く固執する、目を合わせない、人に関心を示さない、集団活動が苦手、かんしゃくを起こす、自分の興味があることばかり話し相互に言葉をやり取りすることが難しい、興味のあることには毎日何時間でも熱中することがある、初めてや、決まっていたことの変更が苦手などの症状が挙げられます。

3つ目、限局性学習症です。こちらは知的発達の遅れはないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」の能力のうち、1つ以上の習得活用に困難を示す障がいです。症状として、例えば「読む」であれば、行の読み飛ばしがある、読み間違うことが多い。「書く」であれば、文字を思い出せない、思い出すのに時間がかかる、書き取りや文章、作文を書くことが苦手、漢字の“へん”と“つくり”を間違う。「計算する」であれば、暗算ができない、計算する時に指を使わないとできない、算数の繰り上がり、繰り下がりが理解できない、九九を暗記しても計算に使えない、などが挙げられます。

ここまで、発達障がいの3つのタイプについて説明してきました。発達障がいの方が、医療機関で診断を受けて、ご自身が発達障がいであると自覚する以前には、できないこと、苦手なことに対して、「能力不足」、あるいは、「努力不足」と言われ、また、自身でもそう考えてしまって、自分を責めているケースがとても多いです。結果、肯定感が長く低い状態の人が、とても多いです。また、ご自身の育て方、愛情の注ぎ方に問題があったのではと、親御さんも自分を責めているケースが、とても多いです。

しかし発達障がいには、特性ゆえに困難なことがあります。それは、自分勝手でもわがままでもありません。また、その人が困った人なわけでも、怠け者なわけでもありません。また親のしつけや愛情の注ぎ方は、発達障がいの発症とは関係がありません。仮に発達障がいであった場合、正しい知識を身に付け、自己対処をすることで、困り事、失敗は軽減されます。また、周囲に適切な配慮を相談する力を身に付け、環境を調整することで、過ごしやすい場所をつくることができます。これは、この後の体験談で確認をしてください。

次に、障がい者手帳を取得し、障がい者枠での就職活動をする場合に、必要となる知識についてお話します。新卒の採用枠には、障がい者枠と一般枠があります。障がい者枠とは、就職活動時点で、障がいがあると企業に伝え、入社後は特性や症状に配慮を受けながら、働くことができるコースです。このコースの場合は、選考時に障がい者手帳の提出が必須となります。一般枠とは、病気や障がいのない方たちと同じ条件で、採用試験を受けるコースです。一般枠のみの企業も多いです。こちらは、応募条件さえ満たしていれば、どなたでも応募できます。

それぞれのメリット・デメリットです。障がい者枠のメリット・デメリットですが、まずメリットです。障がい者にとって働きやすい環境、支援体制が整っている場合が多いです。通院など、医療に必要な時間確保への配慮、障がい特性に配慮した作業内容、業務の進め方への配慮、支援スタッフの在籍、定期的な面談の実施などが挙げられます。また、障がい者限定雇用枠であることから、選考倍率が低いケースが多く、「一般枠より採用されやすい」と言えます。デメリットとしては、障がいに配慮し、難易度の高い業務はあまり課されない傾向がある、また、一般枠よりも求人が少なく、就活時に選択肢が狭くなる、給与が低い、また伸び率が小さいケースが多いことが挙げられます。

次に、一般枠のメリット・デメリットです。まずメリットは、障がい者枠よりも求人数が多いので、就職先の選択肢が広がります。また、与えられる業務の範囲も広いケースが多く、さまざまな仕事に取り組むことができます。結果として、障がい者枠よりも給与が高く、キャリアップができる傾向があります。デメリットとしては、選考倍率が高く、障がい者枠と比較して、採用ハードルが高くなる傾向がある、後ほど説明します合理的配慮を受けづらい、障がい者が障がい者枠で就職した場合に比べると、離職率が高いことなどが挙げられます。

最後に、障がい者枠での就活特有のキーワード、配慮事項について説明します。障がい者枠で就職した場合、合理的配慮を受けることができます。障がいや病気によってできないことに対して、必要かつ可能な範囲で、配慮が受けられます。そのため、面接では必ず企業側から、「入社後に希望される配慮事項は何ですか」と聞かれます。希望する配慮事項を面接時に伝えることは、ミスマッチを防ぐ上でとても重要です。

そして、希望する配慮事項を適切に伝えるには、自身の障がい特性に対する理解が重要です。同じ障がいであっても、特性の出方は人それぞれですので、特性が異なれば、必要な配慮も変わってきます。企業は、より具体的な必要配慮を確認し、対応可能なものかを判断した上で合否を決めたいと考えていますので、自身の障がい特性をしっかりと理解した上で伝えることは、求めている配慮に対応できる企業に入社し、働きやすい環境を手に入れる近道になります。

以上、発達障がいとその種類について、また、障がい者枠で就職活動をする場合に、知っておいてほしいことをお伝えしました。それでは、今の説明も頭に入れた上で、発達障がい当事者である、当社社員の学生時代から現在にかけての体験談を聞いてください。

北濱:
藤本さん、ありがとうございました。
ではここからは、マイナビパートナーズで実際に働く社員の方、2名にお越しいただいて、体験談と就職活動のポイントについて、お話をいただきたいと思います。
それでは、まずIさんからお話をいただければと思います。よろしくお願いします。

I:
よろしくお願いします。
それでは、私の発達障がいの体験談を始めさせていただきたいのですけれども、皆さんは、楽に、もうゆったりと聞いてください。チャットなどもどんどん、ゆるっとした感じで送ってもらえればと、私は思っていますので、何卒よろしくお願いします。

それでは、まず自己紹介からさせていただければと思います。私は2019年4月に、新卒でこちらの会社に入社しています。発達障がいの中でもADHDの「混合型」と言われるもの、また、ASDの2つを持っています。先ほど、ちょっと社長からお話があったと思うのですけれども、その症状の話を、そうです、そうですと思いながら聞いていました。

今回、皆さんにお話する内容は、大きく2つです。学生生活と就職活動の話です。私は、学生時代に発達障がいと気付いたので、その前後の話などができればいいかと思っています。就職活動については、発達障がいの人がどうしたかを、皆さんに理解していただけたらうれしいと思います。

では早速、学生時代のお話をしていこうと思います。私は発達障がいと判明する前から、すごく困り事がありました。何かと言いますと、私はとかく、単位が取れませんでした。もしかしたら、これを聞いている皆さんの中に、私もと思っている方がいらっしゃるかもしれません。私の場合はとても忘れっぽく、ちょっと提出物の存在自体を忘れてしまう、あとは、ゼロから考えるのがすごく苦手です。

私は法学部に入っているのですけれども、初めて法学に触れた時に、どうやって勉強すればいいのかが、まったく分からなかったのです。また、そもそもレポートの書き方がまったく分からなくて、もうレポートは何?の感じでした。また、異様な完璧主義で、「レポートが書けない」と言っている割には、完璧に書けないと提出したくないと思ってしまう、5分遅刻しただけで教室に入れなくなってしまう、など多々ありました。

その結果、どうなったかと言いますと、高校ではできていたので、誰かに相談することもできず、留年が決定してしまうのです。そのような私が、どうして発達障がいと気付くことができたのかの話をさせていただきたいです。

私は、4年生の時点で卒業ができなかったのではなく、2年生を2回やることが決定して、留年してしまったタイプの人間です。もう、そのことでさすがにヤバイと思った私は、教職課程の友人に相談します。ちょっとその友人がこういったことに詳しくて、「もしかしたら発達障がいかも」とおっしゃってくれました。そこで学内の相談センターに行き、そこから病院を紹介していただいて、病院で実際にテストを受けてみたところ、見事に「発達障がいです」と診断をされたかたちです。

そこで診断されたのですけれども、私は気付いて、すごく良かったと思っていることが一つあります。何かと言いますと、とかく単位が取れるようになりました。単位が本当に取れるようになりました。どのくらい取れるようになったかと言いますと、判明前の1年の平均単位数が14でした。もしかしたら、ヤバさが分かっていただけるかと思うのですけれども、GPAも1.8で、すごく低かったのです。なんと、判明後は1年の平均単数が33、GPAが3.3と倍になったのです。ちょっと棒グラフにしてみたのですけれども、もうグンと伸びているのがお分かりになるかと思います。

なぜ、こういったことが起きたかと言いますと、「私は発達障がいです」と言うことで、周りの理解が得られるようになりました。大学の先生に相談しましたら、わざわざ、レポート作成のためのテンプレートプリントをつくってくれまして。もう本当に、今でもその先生には大感謝です。また、授業の録音の許可をくださるなど、もう本当に皆さんが、いい先生ばかりだったと、今思います。

また、先ほど「テストを受けた」と言いましたが、そのテストによって、自分の得意、苦手が分かることで、対策がすごく講じやすくなりました。さらに、薬を服用することができるようになって、短期記憶がちょっと伸び、うっかりミスや物忘れがすごく一気に減りました。そのように、大学生活に関しては、割といい感じに進んでいった私なのですけれども、就職活動について、どのような感じだったのかをお話します。

最初に、軽く、発達障がいの人の就職活動についてお話します。正直、先ほど社長がおっしゃっていましたので、ふんわりとしかお話しませんが、障がい者の就職は、一般採用枠と障がい者採用枠があって、それぞれメリット・デメリットがあります。障がい者採用枠に関しては、一般企業の雇用枠や、特例子会社がある感じです。基本的には、先ほど社長がおっしゃったことと、ほぼ同じになります。

実際、私がどうやって就職活動を進めていったのかの話をします。当然なのですけれども、最初、自己分析から私は始めました。自分と自分の障がいについて考えました。最初に、障がい者雇用は関係なく、普通の自己分析について触れていきます。

私は、何がしたいのだろうということから、初めは考えていきました。できれば簡単な作業ではなくて、頭を使うことがしたい、お金を稼げればいいか、無理はしたくないと考えていました。何ができるのかです。私は、パソコンはできなくもない、また塾の先生のアルバイトをやっていたので、後進育成なども多分できると考えてみるなどです。あとは簡単な反復作業、工場の仕事は多分苦手で、先ほどのテスト結果から、短期記憶や空間把握が必要となる仕事は厳しいだろう、などとふんわりと考えていました。

ここからは、障がい者雇用特有の話になってくるのですが、その場合は、配慮事項をどうしても考えなければなりません。先ほど社長がおっしゃっていたので、配慮事項の説明は割愛させていただきます。当時の私は、何が配慮事項になるかすらも、分からなかったのです。ですので、他の人がどのようなことを配慮事項に挙げているのかを、手当たり次第に調べました。そして、右のかたちでリストをダーッとつくってみました。

その中から、私は自分に当てはまりそうなものをすべて取り入れて、配慮事項をつくっていきました。例えば、手書きが苦手なのでパソコン処理ができるようにさせてほしい、どうしてもうっかりミスが出てきてしまうので、チェックをきちんとやってほしい、などを配慮事項として挙げていくことにしました。

さて、自己分析ができたら、今度は企業研究です。とはいっても、障がい者雇用の場合、障がい者雇用枠でいくのか、それとも、一般雇用枠でいくのか、手帳が通らなければどうしよう、特例子会社は何だろう、などいろいろと考えなければいけなかったと思うのですが、もう私は、こういったことを考えるのは、すべて一度、諦めました。そして、どうしたかと言いますと、取りあえず枠などを考えずに、個々、別々な会社を見に行こうとの考えに至りました。

そこで、皆さんに私がお薦めしたいのは、合同説明会です。私はすごくいいと思います。たくさんの会社を一気に知ることで、情報が増えます。そうするとどうなるかと言いますと、会社を比較で選ぶことができるようになります。会社を比較で選べるようになると、何がいいかと言いますと、自己分析も同時に進んでいくのです。

どういうことかと言いますと、配慮はいいけれども給与は低い会社と、給与はいいけれども配慮があまりされない会社、自分はどちらへ行きたいかを考えることで、自分が求める最低限の基準や、さらに、いい基準も理解できるようになるのです。こういったことを考えることは、自分が一般採用枠か、それとも障がい者雇用枠が向いているのかを考えることにもつながりますので、たくさんの会社を一気に比較することはとても大事だと思います。また、合同説明会で気になった企業の説明会に行くことで、直接、企業の説明会に行くよりも、時間を無駄にしないで済むと私は考えます。ですから、合同説明会にとりあえず行ってみることは、すごくいいのではないかと思います。

そういった障がい者雇用において、私は皆さんに、1つ、注意事項としてお伝えしたいことがあります。何かと言いますと、これは障がい者雇用に限らずではあるのですが、就職活動は自分と会社のマッチングであると、すごくよく考えておいてください。自分が会社を選ぶだけではありません。会社が自分を選ぶだけではありません。両方です。

どういうことかと言いますと、私は、とある合同説明会で、ちょっとある企業さんのブースに行って、「私は発達障がいで、こういった配慮を求めているのです」と話をした時に、「ちょっと弊社では、その配慮を行うことができません」と言われました。これは、悪いことではありません。すごくいいことです。

なぜかと言いますと、実際自分が入社した後に、「やはりできませんでした」「やはりこういうことをしてほしいです」というミスマッチを防ぐことが、この時点でできています。また、入社してからではなく、採用活動の間の部分の時間も、きちんとこの時点で節約できているのです。自分の配慮事項をきちんと把握して、それを行うことができる企業を選ぶことはすごく大事です。

また、今のようにできない配慮も、もちろん当然存在しているのです。求める配慮以外で、できれば対処できないかも考えてみてください。例えば、週5で働くことが難しい配慮は、どうしても、いろいろな企業で断られてしまうのではないかと思います。ですので、例えば「テレワークでお仕事をすることができませんか」と聞いてみる、「休憩時間を多めに取らせてもらえませんか」など、相談してみてください。

そうして就職活動を進めていった私が、今の会社をなぜ選んだかを、お話させていただこうと思います。多くの特例子会社は、基本的には単純業務、反復業務を行われる企業さんが多いです。その中で、うちは「障がい者でも管理職になれる可能性がある」とすごく言っている企業なのです。ですから、私は頭を使って考えることができるかもしれないと考えました。

とはいっても、多少不安だったので、こちらの企業のインターンシップにお邪魔しました。うちの会社は、発達障がいの人がすごく多いのです。先ほど社長からもちょっと話があったと思いますが、障がい者雇用の社員のうち、約6割が発達障がいの人間で、なかなか珍しいのではないかと思います。ですから、発達障がいの配慮にすごく慣れている人が多いのです。実際、ほとんどの社員が笑顔で働いていて、自分が体験した業務も問題がなさそうだったため、こちらの会社に行きたいと考えました。

実際に働いてみて、私がどう考えたのかも、お話させていただけたらと思います。まず、私がこの会社に入って良かったと思ったことです。私は、思った以上に環境の変化が苦手でした。席替えなども含むのですけれども、そういったことが、入ってみて分かったのです。それは、やはり一般雇用でしたら、ちょっと厳しかったかと思います。ですから、こうやって入って良かったと思います。

また、メンバーも、上司だけではなくて、同僚も理解があります。もうそれを実際働いていて、周りの人間が気を使ってくれていることがすごくありがたいと思います。また、それなりの難易度の業務をやらせてもらっているのは、すごく幸運だと思っています。私は大学時代、プログラムなどは全然触れたことがなかったのですけれども、会社に入ってから勉強をさせていただいて、業務の自動化などに携わらせていただく、チームリーダー業務をやらせていただいて、後進育成に触れさせていただくなどは、本当に良かったと思っています。

気を付けてほしいことなのですけれども、まず一つ目は、どうしても給料はちょっと低くなるかと思います。すごく低いわけではないのですが、どうしても同年代の大学を卒業した子などには劣ってきてしまうかと思います。そこはちょっと、頭に置いておいてほしいかと思います。また、自分が配慮されるだけではなく、自分も他のメンバーを配慮しなければいけないことは、結構忘れがちになることですので、きちんと覚えておいてほしいと思います。

さて、それでは最後に、皆さんにお伝えしたいことが2つありますので、まとめに入らせていただこうと思います。1つ目、分からなくてもとりあえず動いてみてください。発達かもと思ったら、誰かに相談してみてください。友達でも、学校の先生でも、親でも、彼氏でも、彼女でもまったく大丈夫です。相談してみてください。

就職活動をどうすればいいか分からない、自己理解はどうすればいいか分からない、他の人はどうやっているのだろう、そもそも発達障がいは何だろう、調べてみてください。企業研究が分からない、合同説明会に行ってみてください。『四季報』でも何でもいいです、何か情報を集めてみてください。何が分からないかが分からない、もうこれを聞いている皆さんは、もう本当に偉いです。こういったセミナーを聞くことは本当に大事です。また、大学の先生に相談してみることも、すごく大事です。もう動かないことが、一番良くないと私は思います。取りあえず行動してください。迷ったら情報を集めてください。

2つ目、就職活動はマッチングであることを忘れないでください。自己分析、企業研究はとても大事です。両方をきちんとやってください。特に配慮事項はすごく大事です。自分が求めていること、会社ができることをきちんと考えてください。雇用枠ではなくて、会社で考えてください。その会社が自分とマッチするかを、自己分析、企業研究と合わせて考えてください。マッチングミスを防ぐための就職活動になるように頑張ってください。

これで、私の発表を終わりにさせていただきます。皆さん、ご視聴ありがとうございました。

北濱:
Iさん、ありがとうございました。いろいろなチャットや、質問箱もいただいているのですけれども、質疑応答に関しては最後の時間を使って、いくつか聞いてみたいと思っています。Iさん、ありがとうございました。

では続いて、もう一名、ゲストとしてお越しいただいている、マイナビパートナーズのNさんよりお話をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

N:
それでは、私の発達障がい体験を発表させていただきます。
皆さま、こんにちは。マイナビパートナーズでデータ入力業務をしています、Nと申します。社会人経験は5年目です。私の障がい名はADHDです。特性は不注意、深く考えずに発言する、雑音で集中できない、アウトプットが苦手、集団行動が苦手なことです。私は一般就労後に、発達障がいと発覚しました。

目次です。1、大学での困り事。2、就活での失敗。3、仕事での失敗。4、障がいを受け入れた新しい人生。5、特例子会社で働いてみて。6、結び、行動を起こす必要性、以上の内容でお送りします。

1、大学での困り事です。私の専攻は土環境がメインの環境系でした。GPAは3.2以上、学科内でもトップ5に入る成績を収めました。つまり、インプットは得意でした。しかし、大学時代は障がいに気付いていなかったため、困り事がありました。私は卒業研究が、全然できませんでした。例えば、どの卒論テーマにするかが思い付かない、何が必要か迷う、いつまでにどの実験を終わらせればいいのかが分からない。つまり、スケジューリングができないのです。そして、卒論の書き方、構成が分かりませんでした。

これらの理由で卒業研究がまったく進まず、なんと私は、卒業研究を締め切り前の3日間で徹夜して、提出してしまいました。皆さまが私のようにならないように、反省点をお伝えします。卒業研究ができなかった原因なのですけれども、私は、計画性と抽象的なものに弱い特性でした。そのため、計画的に卒業研究を組み立てられませんでした。つまり、自分で考えてアウトプットすることが苦手でした。ただ、卒業研究を振り返ると、分からない、できないのであれば、過去の卒論を参考にする、書き方や構成を学ぶ、教授や学生支援課に相談するなど、さまざまな対処方法がありました。つまり大事なことは、独りで抱え込まないで、正直に助けを求めることです。 これは社会に出ても同じです。皆さまは覚えておいてください。

2、就活での失敗です。そして私は、特性の対策をしなかったため、就活で大失敗しました。面接では、私はなんと40社も落ちてしまいました。私の失敗体験をお伝えします。

ある時、面接で「最近、泣きましたか」と問われました。この質問に対し、私は「アクション映画で泣きました」とだけ答えてしまいました。

つまり、単純な事実のみだけを答えてしまいました。またある時は、とあるIT企業を受けた際に、「他にどの会社を受けていますか」と質問されました。その時、私は「A社、B社、C社です」と、当時受けていた会社6社を羅列してしまいました。また、異業種である金融業界も述べてしまいました。

うまくできなかった原因なのですけれども、振り返ると、面接中の私は、質問を言葉どおりにとらえてしまう特性が顕著に、発生していました。そのため、質問の意図を読み取れず、即答してしまっていました。ちょっと就活のミスや卒業研究の失敗で、私は発達障がいなのかと自覚がありました。今、もう特性が失敗の原因と気付いた時点で、行動を起こすべきだったと思います。

例えば、面接で特性が現れたら、キャリアセンターで面接の練習をするべきでした。きっとうまくいかない原因を指摘してもらって、対策を一緒に考えてもらえます。大事なことは、自分の特性、うまくいかないことを理解し、対策を立てることです。面接では、焦って返答する必要はありません。落ち着いて、自分の考えで返答しましょう。そして、面接には面接官の意図が隠されています。面接官が求めているものを考えて、自分の自己アピールを交えて、返答するべきだったと反省しています。

例えば、泣いた質問ではこう回答するべきでした。映画の中の好きなキャラクターが、自分を犠牲にして仲間を守るシーンで泣いたのですけれども、「私は、その時キャラクターの優しさ、貢献心に感動しました。私も仲間や家族が困っている時は、全力で助けようと決めました」と述べれば、自分の気持ちが動いた理由を説明できて、自己アピールにつなげることができます。

また、他の選考中企業の質問についても、私の場合、社会に広く貢献できる企業を志望していました。例えば、「金融業界であれば、お金を通して企業の成長に大きく貢献できます。IT業界も、システムを通して世の中が便利になります。どちらも社会に広く貢献できる業界です」と説明すれば、一貫性のある軸と理解されます。

そして、今挙げた事例のように、障がい診断を受けておけば、特性の対策を立てることができました。発達障がい診断を受けなかったのは、診断された場合、周囲からの視線や扱いが変わることが怖くて、相談や診断に踏み出せませんでした。しかし振り返ると、大学時代に行動を起こしておけば、コミュニケーションでもやもやすることもなく、就活と卒業研究も対策を講じることができました。正直、今も行動を起こさなかったことを、激しく後悔しています。

3、仕事での失敗です。そのような私なのですけれども、何とか内定をもらい、社会人デビューをします。しかし、問題がたくさん発生しました。私は初めての職場で、周囲を見渡せる席を与えられました。職員室の端を思い浮かべてください。そこでは視界に多くの物が映り、周囲が気になってしまいました。そして、職場はひっきりなしに電話が鳴り、集中力が低下してしまいました。

つまり、情報過多によって、脳が処理しきれないのです。これらの原因で、たくさんミスをしてしまいました。ある時、上司より資料の作成を依頼されたのですけれども、相談せず、思い込みで仕事を進めてしまいました。その結果、上司の意図と違った資料を締め切り間近に提出してしまい、注意され、急いでつくり直したことがあります。

他にも、私は考えずに会話を進めてしまうため、相手の意図やビジネスマナーを無視した発言を行ってしまいました。例えば、「ちょっとその仕事は自分には不可能です」「職場のリクリエーションより、プライベートのほうが大事です」などと返答してしまいました。そして、感情が顔に出やすかったのです。例えば注意を受けた時に、もうこの感じで、ちょっとむすっとした顔をしてしまいました。そのため、相手に不信感やイライラを与えることになりました。

ミスが連続した結果、上司からある時、厳しく感じる言葉で指摘がありました。もうそれがプレッシャーになって、不安が増して、私はショックを受けたので、これから対策を講じて、ミスを生じないと心がけるようになりました。しかし、ミスをしてはいけない、ミスをしてはいけないとかえって仕事に集中できず、資料作成がはかどらない、一つのミス改善に集中したせいで別のミスをするなど、結局、注意されることになりました。ひどい時では、なんと、5日間も同じようなことが続くこともありました。

そして、自分はミスを直せない、仕事ができない駄目な人間だと自己嫌悪に陥りました。体重も落ちて、見た目もやつれてしまいました。現在・過去のトラウマを思い出す、二次障がいも発生してしまいました。私の場合、映像で注意された場面や、ミスをした場面がフラッシュバックしてしまいます。そういった二次障がいなどもあり、このころはまさしく、人生最悪の日々でした。

4、障がいを受け入れた新しい人生です。そのような私なのですけれども、心療内科を受診し、ADHDと診断されました。それまでの自分は、激しい自己嫌悪に苦しんでいたのですけれども、発達障がいが原因と知り、気分がかなり良くなりました。そして、診察により、大学やそれ以前の過去の失敗も、障がいが原因と知り、自分の人生に納得することができました。また、知能テストで自分には得意な分野があることを知り、自信を持つことができました。私の場合、得意分野はパターンが決まった仕事と、処理スピードが速いことが強みです。

そして、主治医より、今の仕事は特性上、不向きとされて退職を決意、障がい者手帳を取得し、新しい人生のスタートを決めました。再就職を考えた時に、一般就労を選んでも、また失敗して傷つくかもしれないと思ったので、適切な配慮を受けられること、障がいに理解がある環境を望んでいたため、障がい者雇用での再就職を目指すことにしました。障がい者手帳の取得により、心療内科の受診料と薬品代を減額することができました。また、福祉サービスを受けやすくなる、減税されるなどのメリットもあります。私は、投薬と医師のカウンセリングにより、自分の障がいによる困り事と向き合いました。

退職後は、障がい者のための就職に向けた支援を受けられる、就労移行支援事業所に通いました。ビジネスマナーを学び、障がい特性の理解、職業訓練などに励みました。特に良かったのが、他の障がいを受け入れた人と知り合えたことです。障がいのある人が自分だけではないと勇気を持てましたし、内面を分かち合えて、心が楽になりました。

そして、社会復帰の準備を終えて、就職活動をスタートしました。私は、障がい特性で仕事をする上で難しいことを説明し、きちんと仕事をするために、必要な配慮事項の説明を心がけました。私の場合ですと、集中力を上げるための耳栓と、トラウマを思い出した時の休憩時間の説明を心がけました。そして内定をいただき、マイナビパートナーズに入社、4年間、元気に勤務しています。社員全員がお互いの障がいを認め合い支え合う、素敵な会社です。

5、特例子会社で働いてみて、です。私は周囲の雑音が気になる時は、耳栓を着用しています。また、パーテーション、小さい壁のようなもので視界をクリアすることも可能です。通院休暇が制度として認められています。そして希望者は、上司と面談することが可能です。私は障がいや仕事の困り事を相談し、アドバイスをもらっています。現在、私はメンバー8名のチームのリーダーとして働いています。具体的にはスケジュール作成、データ入力案件の受注判断、依頼者との交渉、メンバーの担当決め、メンバーの相談やサポートを行っています。私のチームは優秀な方ばかりで、お互いがリスペクトし合う、素敵なチームです。

6、結び、行動を起こす必要性です。私は大学時代、障がいを認めなかったので、障がいを認める怖さは十分理解できます。でも、何もしなければミスを連発し、周囲とあつれきができて、二次障がいが発生するだけです。私は行動を起こしておけば良かったと、深く後悔しています。そして、本当の自分を認めることには勇気がいりますが、それは弱さではありません。何も恥じることはありません。障がいを認めて、皆さまに行動してほしいです。

今思うと、大学時代に行動を起こすことができました。例えば、大学のキャリアセンターや相談課の利用、家族、教授、友達などの信頼できる人への相談、心療内科の受診、障がい者の就活方法を調べる、面接や特性の配慮事項などです。つまり、在学中に自分の困っている部分に気付き、対処方法を知ることが大事です。私の場合は、障がいをカミングアウトしても、友人と以前と変わらず仲良くできています。皆さまが行動を起こしてくださることを願っています。

そして、大学は社会の予行練習と考えましょう。ゼミやサークルは仕事でのチームワーク、レクリエーションにつながりますし、卒論は資料づくり、社内外でのプレゼンにつながります。大学で努力した分、社会人になったら経験を生かして余裕ができ、評価されます。逆に、社会人になって学び直すことは、時間が少なくて苦労することです。実際、私はとても苦労しています。完璧でなくてもいいです。将来のために、今、努力しましょう。

そして、障がいがあるからといって、特例子会社だけが就職先ではありません。大事なことは自分の特性を理解し、対策を立てることです。その上で、自分が本当にしたい仕事、働きたい環境で未来を決めましょう。人と違っていても、それは弱さではありません。あなただけの強さが必ずあります。強さに気付いて、自信を持ってください。ご清聴ありがとうございました。

北濱:
Nさん、ありがとうございました。
お2人のゲストのお話を聞いて、皆さんはいかがでしたか。藤本さんにも一言、コメントをいただこうと思いますが、いかがですか。

藤本:
2人の話を聞いて、皆さんはどのような印象を持たれましたか。それぞれきっかけは違いますけれども、困った際、疑問に思った際、人からアドバイスを受けた際に、行動を起こしています。皆さんも、起こそうと思っている行動に対して、もし少しでもためらいがあるなら、まずはそのためらいを捨てて、一歩動き出す、実際に行動を起こしてみてはいかがでしょうか。2人の経験談が、皆さんのお役に立てれば幸いです。

北濱:
藤本さん、ありがとうございました。
たくさんチャットや質問箱も寄せていただいているのですけれども、この後の質疑応答に移っていく前に、いくつかお知らせをしたいと思います。皆さんが今、気になることがあれば、質問箱やチャットにお寄せください。

本日は、2人の方にゲストとしてお越しいただいてお話をいただいたのですけれども、マイナビ2024の中には、チャレンジドという、障がいのある学生のためのサイトもあります。皆さんは、これをご覧になったことがある方もいらっしゃるかと思うのですが、先輩たちの就活体験談、就活マナーや志望動機のつくり方など、コンテンツもたくさん含まれていますので、「マイナビTV」のご視聴だけではなく、こういったサイトもうまく活用してみてほしいと思います。実際に企業を検索する時にも、障がいへの配慮検索などもできますので、こちらもぜひご活用ください。

そしてもう一つ、マイナビパートナーズもあります。障がいのある大学生・社会人の方のキャリア支援に特化した人材紹介、エージェントのサービスになっています。障がい当事者の方と一緒に働く経験をしているマイナビパートナーズだからこそ、カウンセリングをしながら、実践的なアドバイスをするサービスになっています。こちらも気になる方は検索をして、ぜひ、一度見てほしいと思います。

それから、本日のような講座です。「障がいのある学生のための就活準備講座」のタイトルで、これからあと2回予定をしています。実際にゲストの方を招いて、お話をいただく機会もあります。12月16日、2月15日です。シリーズもので、あと2回予定をしていますので、気になる方は、マイナビのWEBセミナーのページからも予約ができます。ぜひご予約の上、視聴をしてください。

そして、質疑応答に移る前に、あと2つお知らせです。1つが、3月4~5日に、障がいのある学生のための合同会社説明会が開催されます。先ほどIさんも、「合同説明会はすごくいいものです」とお話があったかと思うのですが、そういったものが3月にも開催されますので、まだ予約していない方は、ぜひ、してみてください。もし参加が厳しくなったら、キャンセルもできますので、早めに予約をしておくと良いかと思います。今、ちょうど左下のバナーも、この3月4~5日のイベントのページにつながるものに差し替えましたので、気になる方はクリックしながら、中身を見てみてください。

そして、質疑応答前のお知らせの最後です。障がいのある学生の方向けに、いろいろなお役立ちの情報を、マイナビからはいつも配信をしています。その情報を受け取るために、皆さんでご希望の方は、ご自身の会員情報をご覧ください。マイナビアプリのオプションを選択して、会員情報の変更をクリックしてみてください。そこから利用サービス欄で、無料で障がい者のための情報提供を希望しますかとの欄がありますので、チェックを入れる、あとは、障がい者手帳の有無によって選択できるようになっていますので、ご自身の状況に合わせてチェックをしていただくと、より自分に合った情報が受け取れるようになっています。希望者は、ぜひこちらのチェックも忘れずにお願いします。

といったあたりで、今後のお知らせもいくつか踏まえまして、たくさんチャットや質問箱もいただいているのですけれども、お時間の許す限り、質疑応答タイムにしていきたいと思います。いろいろな質問をいただいているのですが、割と、皆さんに共通して多いものからピックアップして、Iさん、Nさんの2人に聞いていきたいと思います。

まず、質問箱を見ていると、障がい者手帳に関していくつか寄せられているので、ちょっとその中から質問をしたいと思います。発表をいただいた順にお伺いしたいのですが、質問が、手帳を取ろうと思った時の、最後の一押しになった理由は何ですか、です。お2人はいかがですか。

I:
映画が安くなることです。さすがにそれは冗談なのですけれども、私の場合は、本当に就職活動に必要だったから取ったことが、すごく強くて。どうしても、一般雇用ではなくて、障がい者雇用に進もうと思った時点で、私は取りました。

北濱:
ありがとうございます。Nさんはいかがですか。

N:
私の場合ですと、手帳を取得することによって、福祉サービスと医療サービスが受けやすくなることをちょっと目的にしました。あとはやはり周囲からも、障がいを持っている方と認められることを望んでいたので、取得しました。

北濱:
ありがとうございます。
藤本さん、手帳を取得するのに、少し時間がかかったりもすると伺ったことがあるのですが。

藤本:
そうです。申請から何カ月かかかると思います。就職活動の時点では、最低でも申請中であることが障がい者枠で就職するために必要になってきますので、そのための準備は、もし行動を起こす方がいらっしゃるのであれば、早めに進められたほうがいいかと思います。

北濱:
ありがとうございます。手帳を取得するまでの期間の質問なども来ていたので、少し藤本さんにお伺いしました。ありがとうございます。

お時間的に、もう一つぐらい質問にお答えいただきたいと思います。やはり質問箱を見ていると、選考に関するものもいくつか来ています。特に面接です。また発表順でもよろしいですか。Iさんからお願いしたいのですが、質問は、障がい者雇用の面接でよく聞かれるもので、事前に対策しておいたほうがいいことはありますか、です。事前の対策の質問です。

I:
先ほどスライドでも触れたのですけれども、やはり配慮事項については、絶対まとめておいたほうがいいかと思うのと、私の場合なのですけれども、ストレスの発散方法を聞かれました。すべての企業で多分、障がいの人はストレス耐性があるかどうか、気になることがやはり多いと思うので、それを大変聞かれたと思います。

北濱:
ありがとうございます。Nさんはいかがですか。

N:
やはり特性と配慮事項については、とてもよく聞かれました。特に配慮事項なのですけれども、「配慮事項があることで、自分はきちんと仕事ができます」と前向きに答えるようにしました。皆さんもそうしてみてください。

北濱:
ありがとうございます。お2人のお話の中にも、ご自身の障がいについての理解、整理もあったかと思いますので、そのあたりも面接に向けての準備として、しっかり整理をしておいてもらいたいと思います。

お時間的に、もう1問ピックアップをしても良いですか。たくさん質問が来ていて、ちょっと入社後のことについてもいくつかありますので、お答えいただきたいのですけれども。では、また発表順で、Iさんからお願いします。入社してから、障がいの特性が出て苦労したことです。先ほどのお話と重複することも、お2人にあるかもしれないのですが、改めて苦労したこと、入社して悩んだことなどがあれば、教えていただきたいです。

I:
隣に社長がいる上で言うのも、ちょっと心苦しいのですけれども、私は最初に入社して困ったのは、社長から、入社おめでとうのメールをいただいた時に、その返信で何と言えばいいかが分からなくて。多分1時間以上、余裕で時間をかけてしまって、会社でギャン泣きしました。本当に感情発露がやはり抑えられないので、その時は、当時の課長さんに本当にご迷惑をおかけしました。

北濱:
なるほど、ありがとうございます。Nさんは、いかがですか。

N:
私は、入社3カ月目までは、ちょっと自分の特性のせいでミスをしてしまいました。そういった時は、もう自分を否定するのではなく、まず受け入れましょう。その上で周りと相談して、対策を考えることが大事です。仕事は独りではできません。仕事をする上で大事なことは、周りに正直に頼ることです。皆さんもそうしてみてください。

北濱:
ありがとうございます。実際に働かれているお2人からの回答で、皆さんも参考になることがあったのではないかと思います。たくさん他にもいろいろと質問はいただいているのですけれども、ちょっとお時間の関係ですべてに答えることができませんので、以上とさせていただきたいと思います。ご質問をいただいた皆さん、回答をいただいた3名の方、ありがとうございました。

いろいろな質問が寄せられているのですけれども、皆さん、本日ここで回答してもらえなかったという方も、分からなかったことをそのままにせず、やはりキャリアセンターの方に一度相談に行ってお話をしてみる、周りの方に相談をしてみるなどで、本日生まれた疑問を、そのままにはしないようにしていただきたいと思います。この後、また12月、2月と講座もやっていますので、そこでも、気になる疑問などを解消できる機会にしていただけたらいいかと思っています。

では、あっという間に1時間が経過しました。聞いていただいた皆さんも、いかがでしたか。今、先ほど、ちょうどチャット欄にアンケートを表示しました。4問と短めの簡単なアンケートになっていますので、ご退室の前に回答の上、ログアウトしていただけるとうれしです。本日の講座を聞いてみて感想や、どのような行動を起こしてみようと思いましたかといったアンケートになっていますので、ぜひ回答をお願いします。

それから、今、チャットにもお送りしましたが、本日のアーカイブは、またマイナビチャレンジドのサイト上で公開予定です。聞き逃しがあった方は、そちらからまたご覧ください。それでは皆さん、60分、時間いっぱいありがとうございました。学生の皆さんも、最後までご視聴いただきありがとうございました。それでは最後は、手を振ってお別れしましょう。ありがとうございました。

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これで安心!発達障がい・グレーゾーンの学生向け「面接準備講座」
これで安心!発達障がい・グレーゾーンの学生向け「面接準備講座」
10/30配信

この度はマイナビチャレンジドWEBセッションにご参加いただきましてありがとうございます。この時間は、障害者雇用で就職活動の準備を考えてらっしゃる方向けにお役立ちの情報をお伝えしてまいりたいと思っています。
これからの30分は、「発達障がい・グレーゾーンの学生向け 面接の準備の仕方」というテーマでお話をしてまいります。
初めに注意点いくつかございますのでお伝えしていきます。
今回のセミナー基本的には個人情報は出てきませんけれども、ただチャットなどでお話が出てきた内容について他で話すということはしないようにお願いいたします。録音・録画はご遠慮ください。感想などありましたらチャットにぜひ書いていただけると、私も非常に嬉しいです。他の方にもチャットは見えますので、他の方の参考にもなると思います。
あとご質問などある場合は、質問箱にご連絡ください。質問箱は他の方は見ることができないので私だけが見ることができます。
最後に5分ぐらい質疑応答の時間をとる予定ですので、可能な範囲で、そこでお答えしていこうと思っています。

本日の予定です。
本日のゴール・目標です。面接準備の基本を学び、そのためにすることのイメージを作ることがまず一つです。
次に、発達障がい、ここにはいわゆるグレーゾーンの方も含まれますけれども、発達障がいの学生にとって、面接準備の仕方のやりやすい方法を知る。これが二つ目のゴールです。
そのゴールに向けて本日話題としては三つご用意をしています。
一つ目は、履歴書の書き方、ここは特に障害特性について、発達障がいの障害特性についてどうやって書いたらいいのかということをまずお話していきます。
その後、想定問答の重要性についてお話していきます。
想定問答って聞いたことない人もいるかもしれませんけれども、とても重要なので今回ぜひやり方を知って、ご自身なりに準備をしていただけるといいと思います。
最後に面接練習のコツについてお話をしていきます。

まず最初に、当社「Kaien」と言いますけれども、Kaienのご案内です。
当社は発達障害と強み、それから仕事というこの三つのものが重なるところで仕事をしている会社です。
図の左の上の方に「ガクプロ」というのがありますけど、これは学生支援をしている大学生、専門学校生の方々を支援しているサービスですとか、その右側、就労移行支援といって障害福祉サービスとして就職活動に向けて、職業訓練をしたりとか、その後の就職活動の手伝いをしたりとかってお仕事をしたりしています。
あるいは下にある「マイナーリーグ」というのは、これは発達障害の方向けの求人サイトですのでなかなか発達障害の方、就職活動するときに求人見つからないなってときは、マイナーリーグもぜひご検討いただくと良いと思います。

本日私「藤川」が担当いたします。
普段は先ほどお話したガクプロというお仕事を担当しておりまして、発達障害があったりコミュニケーションが苦手だなという学生の方の支援をしています。保護者との面談を、ご利用者の方の保護者の方々との面談を年間100件以上やったりとか、あとは大学での講師とかも結構やらせていただいております。

本日の話に入る前に就職準備に関するピラミッドというのをご用意しております。
一番下に「自己分析」というのがあって順々に積み上げる形になっています。
自己分析から適職探し、それから履歴書の作成、企業を選んで、想定問答を作って面接練習やって応募して、最後内定というふうになります。
これは必ずしも一方通行ではなくて、特に自己分析というのは常にするものです。
なのでこのピラミッドというのは、下に行くほど時間をかけた方がいいよというふうに思っていただくと良いと思います。

今日はこの内の「エントリーシート・履歴書の作成」、それから「想定問答の作成」で最後に「面接練習」といったところをお話していくつもりでおります。
ただ先ほどお話したように自己分析というのは常に必要なことですので、例えば履歴書書くときとか、面接練習をしてるときとかも自己分析を意識されることをおすすめします。

まず最初に、一般枠と障害枠で就活準備に関するスケジュール、どこが共通してどこが違うのかというのを確認していきます。
最初に、一般枠で就活される方、学部の1年生から3年生の間とか大学院に進んだ方は修士の1年のときとかに、インターンシップに行かれる方が多いと思います。
おおむね例えば学部の3年生の2月までは、インターンシップがあります。3年生の8月からインターンシップが増えてきて、夏から増えてきてそれから秋冬にかけてインターンシップ継続していくという感じで進まれるかと思います。
3月から本格的に事実上の就活がスタートをしていきます。
面接、一般枠の場合は3年生の3月から翌年4年生になって5月6月ぐらいに面接のピークが迎える人が多いんじゃないかなというふうに思います。
一方で、障害枠の場合、まずインターンシップに関して、ここは一般枠と基本的には変わりません。
学部の1年生から3年生の間とか、それから修士の1年生のときにインターンシップに行くとこところは変わりません。
応募に関して言うと、3年生の3月ごろから障害枠向けの面接会が増えてきます。最近はオンラインも増えていますし、あとは大きな会場で面接会をやったりとかというのもご覧になった方がいらっしゃるかもしれません。
その面接会、身体障害の方を対象にしたものであることが結構多くて、発達障害の方の場合は、なかなか「ここを受けたいな」と思っても、そこで実はその会社は発達障害の方を受け入れる準備はまだできていなかったりということも少なくない、というふうには聞いてはいます。
その点発達障害の方向けの求人、新卒の求人に関しては4年制学部の4年生の夏以降に増えてくる傾向があります。
ですので、面接自体は、先ほどお話した身体障害の方向けの面接会ですとか、あるいは一般枠の面接会とかに参加をして、早めから面接を受け始めるのは、経験積んでいくという意味ではとてもいいことだと思うんですけれども、あまり焦らず、実は4年生の夏から秋がピークになるんだよというふうに思っておいていただくといいと思います。
なので、障害枠の場合はまずしっかり就活準備をしていくことがすごく大事です。
焦らずいきましょう。それから相談することがすごく大事です。ご自身一人ではなかなかやり方わからなかったりすると思いますので、大学の就職課とかキャリアセンターとかそういったところを活用していくことをおすすめします。例えば1ヶ月に1回とか2週間に1回とか定期的に相談をしていってください。

では次に、エントリーシートと履歴書の作成についてお話をします。特に結構皆さん書くのが苦手というふうにおっしゃる志望動機についてですね。
まず志望動機をするにあたって自己分析を生かしていくということが大事です。
先ほど話をした「自己分析はとても大事」というのはこういったところも出てくるわけですね。
ご自身がしたいこと、好きなこと、興味があること、普段時間をよく使っていることというのを考えてみるといいかもしれません。一方でご自身ができること、得意なこと、経験してることというのも、これもすごく大事です。
これまでの学生生活とかアルバイトとか様々な経験されている、ただ2年間、ちょっとね、リモート期間だった方も多いと思うのでそんな経験ないよって人もいるかもしれませんけれども、先ほど話したように、自己分析をしていく中で、小・中・高・大学・専門学校とかその期間で広く見ながら、ご自身のどんなことができるかなとかというのを見ていく、得意なことって何かなというのを見ていくというのはすごく大事です。
そのときに、観点として「ストレス少なくやれる仕事」という観点というのもすごく良い観点だと思っています。
ストレスがなるべく少なく仕事をして、好きなことは仕事が終わった後にやる、それで生活を充実させてる方というのは世の中に大勢いらっしゃいますので、そういった生活の立て付け方というのをしていくのもいいんじゃないかなと思います。
それからこれから応募しようとしている企業の商品とかサービスのこと。それからそこの企業が属している業界のことを知るというのもすごく大事です。
やはり応募するにあたって名前だけで来ましたってなると企業の方もこの人本気でうちで働きたいと思ってるのかな?というふうに感じてしまうと思います。
なのでぜひ企業のことを知っていきましょう。
企業のことをどうやって知るのかってことですけど、もしその企業がお店がある企業であればぜひそこに行ってみましょう。あるいはご自身が買い物できるようなものを売ってる企業であれば買い物してみましょう。
あとは業界地図って本屋さん行くとありますけれども、その業界地図を見るとその企業の属している業界がどういうような状況にあるのかというのが見えるので参考になりますし、志望動機を書くときにも、それが役立つときがあります。

次にエントリーシート・履歴書の作成のうち、障害特性について確認をしていきます。
ここでは基本的には発達障害の方に関しての障害特性についてお話をしていきます。
障害特性そこに青い字で四つ書いてあります。診断名、具体的な障害、自分でしている対策、配慮事項とあります。
順番に見ていきます。診断名は文字通りお医者さんからあなたはこういった障害がある、こういった診断が出ましたということで診断書とかに書かれるものが診断名です。加えてこの辺はお医者さんが全てお話していただけるというよりは、ご自身で自己分析を通じて確かめていく必要があるんですけれども、実際の生活においてどのような場面で困っているのかとか、仕事を始めるとしたら困りそうなことはどんなことなのかなというのをイメージしていく。それが具体的な障害、困っていることというのをお伝えするっていうのも大事です。
その上でご自身がとっている対策、困ってることあるんだけれども、こういう対策をとっていますよというのをお伝えするっていうのもこれも大事なことです。
最後に配慮事項、企業にしてもらいたい配慮をお伝えします。
ここで書いてある例で言うと、具体的な障害のところで、聞き取りが苦手で指示を聞き漏らすことがあるという障害がある。苦手さがある方が対策として、話を聞いてるときにメモを取ってなるべく聞き漏らしがないようにしていますという対策を取ったりしてると。
ただそれだけで全部解決するかというとそういうわけでもないので、配慮事項として指示をメールなどの文章でいただけると助かりますという配慮事項をする。これは一例ですけれども、このようにご自身が対策できてることはきちんと伝えることは非常に大事ですね。

エントリーシートの作成にあたっての注意点についてお話をしていきます。
面接する際、企業の面接担当の方は、あなたが出したエントリーシートとか履歴書を実際に見ながらお話を聞きます。
なので、ご自身がどんな内容で、履歴書・エントリーシートを出したのかというのを忘れてしまってると、非常に困るわけですね。
加えて、できればエントリーシートとか履歴書を見ている企業担当者の方が質問をしたいし、当然それを見ながら質問するわけですけれども、なるべくご自身が話しやすい内容に、エントリーシートとか履歴書をしておくことをおすすめします。
あまり込み入った内容にして、「そこあんまり聞かれても答えられないな」みたいなことを書いてしまうと、質問されて困っちゃうってことになるかもしれないので、ご自身がさらにこれ聞かれたらこういう話ができそうだなという内容を、あらかじめエントリーシートとか履歴書に書いておくと面接のときに答えやすくなってくると思います。
次に大学のキャリアセンター、就職課の方とかに、ぜひその履歴書とかエントリーシートを観ていただいて、アドバイスをもらうことをおすすめします。
これは一概には言えませんけれども発達障害の方って他者からどう見られているのかというのをイメージするのが苦手な方というのは一定数一定割合いらっしゃいます。
なので履歴書とかを、ご自身は一生懸命書いているんだけれども、第三者から見たらこれはどういうことなのかなというふうに思うような内容になってしまうことも正直なところ少なくないと思っています。
なので、ぜひ大学のキャリアセンターとかのスタッフの方に見ていただいて、第三者から見たらどう感じるのかというのを確認しながら書き直していくというのがとても大事です。
履歴書とかエントリーシートは、最終的には企業の面接担当の方、つまり第三者が見るものですので、あらかじめ第三者であるキャリアセンターの方に見ていただくのはとても有効な対策方法です。
その意味で、そちらに周りの人を上手に頼ることが内定の近道と書いてあるのはその意味ですね。さらには面接の前にその企業に提出したエントリーシートとか履歴書を読み返すってのはすごく大事です。なので、例えば対面で行かれる場合は、対面でいくときに履歴書とかを持参して、待合室で待っているときとか、電車で移動しているときとかに履歴書を読み返して、こういうことを自分は書いていたなというのを確認すると面接のときに慌てずに済むと思います。

次に想定問答というものについて確認をしていきます。
想定問答って聞いたことあるよという人もいるかもしれないですし、初めて聞いたという方もいらっしゃると思います。想定問答とは面接で聞かれそうな質問(問い)と、それに対する自分の返答(答え)をあらかじめ作成したものを想定問答といいます。
これは我々が就活している学生の方々にはもう口を酸っぱくして想定問答を作りましょうっていつもお伝えをしているものです。
じゃあなぜ口を酸っぱくして言うのか、なぜ想定問答を作るのかということを確認しますが、想定問答というのは答える内容ってやはりその場で考えるのってすごく難しいですね。面接を受けているときに質問された、それをその場で考えて答えようとするのはこれは誰でも難しい。
とりわけ発達障害の方の中には、音声での面接とは、基本的な音声で進みますので、音声での情報のキャッチ、それからご自身が話す内容を頭の中で考えて素早く話す。その辺に難しさを感じてらっしゃる方というのは正直少なくないので、余計に面接の時に、非常に困る。質問されたけど今の内容なんだっけ、とか何話せばいいんだっけと焦ってしまう。
普段だったらできることができないってこともあります。
なので、その場で答える内容を考えるのではなくって、事前に話す内容を考えておく、それが想定問答です。
加えて、想定問答、これは基本的にはExcelにして入力するとか、紙に書き出すとかするわけですけれども、そういった形で目で見てわかるようにしておくと、大学の支援者の方に相談するときに想定問答を見てもらって、こんな感じで作っていますけどおかしくないですかねみたいな感じで聞くことができます。
その意味ではご自身だけで答える内容を考えるのではなく、第三者のアドバイスを取り入れることができるというのも想定問答の強みの一つです。
それから面接直前に復習ができる。これも想定問答のすごい強みですね。
先ほど、履歴書を持って行きましょうって話をしたんですけれども、想定問答もぜひ持っていきましょう。面接受ける前とか、前の日の夜とかに想定問答を見てそれで復習をして、こういう質問されたときはどう答えるんだっけというの思い出していくというのが、とても良い対策になります。
あとは面接の後に次に向けた対策ができるというのもこれもすごく良いポイントです。
つまり想定問答というのは1回作って終わりということではなくって、面接をやってうまく答えられた質問、それとも答えにくかった質問、いろいろあると思います。答えにくかったなとか、うまく答えるのが難しかったなあと思った質問に関しては、新たに、問いを作って、それに対する答えを考えたりとか、それまで作っていた答えの内容をもうちょっと話しやすい内容に変えていくということもとてもやりやすいので、テキスト化しておくというのはすごく良い対策になります。

想定問答をどういうふうに作るのかということで、想定問答を作るのも難しくないですかってチャットに書いていただいてる方もいらっしゃいますけれども、例えばこういう書き方がありますという例をお見せしております。
想定問答の例、質問で自己紹介してくださいという内容のときに例えば、◯◯大学の名前はこれこれです。こんな勉強してます。卒論はこういうテーマですとかという話で、加えてあとは例として幼い頃から音楽が好きでこれこれというジャンルの音楽をよく聞いていますとかというのを一つ入れておくといいと思います。
これはどういうことかというと、自己紹介してくださいというその質問というのはよくあるんですけれども、これは自己紹介に限らず、面接というのは、基本的にあなたがどういうような人なのかというのを、企業の人に伝えるための手段なので、そのために例えばこういった趣味みたいなのを入れておくと相手がイメージしやすくなります。
なのでこういった一文を入れておくというのは良い場合もあります。
その辺は第三者から見て違和感ないかというのを先ほどお話したようにぜひ就職課の方とかに相談してください。
次に障害特性と会社が配慮した方がいいことについて教えてくださいという質問に対して。ここでは「私はADHDの診断を受けています。気をつけていてもミスをしてしまうという特性があります。自分としては、セルフチェックを必ず行ってミスをなるべくなくすようにしています。御社にお願いしたい事項は業務配分での配慮です。単純作業の方がミスのチェックがしやすいので、データ入力作業など比較的単純な仕事を担当させてもらえると助かります」というふうにここでは書いています。
これをその場で言うのはすごく大変だと思いますけれども、事前に用意をしておくことによって、まっさらの状態よりは全然話しやすくなります。
あとはここでは話し言葉で書いてますけれども、人によってはこれを丸々覚えるのが苦手という人もいるかもしれません。
その場合は必ずしもこういう話し言葉じゃなくて箇条書き、項目だけ書いといてそれを覚えるだけでも全然違うので、想定問答はご自身が話しやすいやり方で書いておくことをおすすめします。

最後に面接練習についてです。
面接はスポーツなんかと一緒で練習すればするほど上手くなります。
なのでぜひ就職課とかで面接練習をやることをおすすめします。
結構就活準備しましょうって言われたときに、まず面接練習しますという人って結構いらっしゃるんですけれども、実は面接練習ってそれだけ単純にやっただけではあまり効果はありません。
それはどういうことかというと、例えばスポーツやるにしてもスポーツのルールを知るとか、スポーツの道具の使い方を学ぶとか、そういった準備をした上で初めて練習して効果が出てくるのであって、いきなりやったことのないスポーツを部活の練習混ぜてくださいって言われてもうまくいくものではないですね。
なのでご自身の準備がまず大事です。面接練習においては、準備というのは何かというと自己分析と想定問答の作成。これが重要な準備です。
なので先ほどからお話ししているように、自己分析と想定問答をしっかりやっておくというのを今3年生の人は今の時期にしっかりやっておくこと良いと思います。
あとは面接練習で話を聞いてもらった後にアドバイスをもらえると思います。その時はぜひメモを取ってください。どうしても人間って忘れてしまうので、必ずメモを取りましょう。次に生かしていってください。
面接は話す内容も重要なんですけれども、一方で、動き、挨拶の仕方とか姿勢とか目線、こういったものも相手に与える印象って変わってきます。
なので例えば「今日は体の動きとか姿勢とかを見てください」みたいな感じで、面接練習のときどきによって見てもらいたいポイントを変えるってのも良いと思いまます。
最後に面接の様子を動画で撮影して後で見返すのもおすすめです。アドバイスを受けてもなかなかイメージができないなって人もいるかもしれないので、ご自身のスマートフォンとかで動画を撮っておいてもらって、動画を見ながらアドバイスをもらうもいいと思いますし、アドバイスをもらった後に自分で動画を見返すというのも非常に参考になると思います。
自分の様子を動画で見るとちょっと恥ずかしいかもしれませんけれども、何回かやってると慣れてくると思いますし、非常に有効な対策ですので、ぜひやってみてください。

はい、ということでもう時間が既に25分経ってましてこれで今回のセミナーは終わりとなります。
最後にご質問をお受けさせていただきます。
雇用実績に発達障害の記載がなく、身体のみの記載の企業は雇用の可能性が低いですかということで、多分発達障害の診断を受けられている方なんでしょうかね。そうですね、実績に発達障害の記載がない場合は支援の仕方が企業がまだ準備ができてない可能性は高いんじゃないかなあというふうに思いますので、ちょっと可能性という意味では低いかもしれませんね。ただそこはもしどうしても受けたいなという企業であれば、企業に問い合わせてみるというのも一つ良いんじゃないでしょうか。

あとは、3月頃の面接会は身体障害が多いってことですが精神障害の方は対象となりますかということですね。
そうですね精神障害、例えば不安障害とか、そういったような障害の診断を受けられている方の場合、こちらはまた発達障害とは違って先ほど話した春先、3月4月頃の面接会とかでは対象になっているケースも多いんじゃないかな、少なくないんじゃないかなというふうに思いますので、その辺もぜひ雇用実績とか見ていくといいと思います。

あとは、大学時代コロナであまり活動できず、ガクチカ・学生時代に力を入れたことを書くことが、高校時代のことしかないですということで、高校時代を書くのはあまりよくないのかというご質問をいただいています。
これ本当に今の3年生の方は入学時点からリモートになって、それでご苦労されてきたと思うので、高校の頃でも全然いいと思います。高校の頃が今にどう生きてきているのかというのをかければ全く問題ないと思いますし、あるいは、リモートで大変だったとき、こんなところで例えば友達を繋がるようにしてたとか、こういうことでご自身の気持ちを安定させるようにしてたとか、そういったことがひょっとしたら企業にとっては参考になるかもしれません。

博士課程の方からご質問いただいてまして、修士よりも動きが早いということだと思うんですけれど、まだインターンもしてなかったりとか、リスト化は多分応募先のピックアップってことですかね。スケジュール管理ができないというようなご質問いただいてまして、正直博士課程のご経験を生かしていくような強みを生かしていく専門スキルを生かしてくという求人もだんだん出てきてはいます。なので様々な媒体を使って検討していただくといいと思います。先ほどお話した当社が運営しているマイナーリーグとかには専門スキルを生かせるような求人というのもどんどん増やしていってますので、よろしければご確認ください。

チャットの方にもご質問いただいてるので、そちらをお答えして最後終わりとします。
緊張して面接でうまく話せなくなります。事前にうまく話せないことを伝えた方がいいですかということです。
すごく気持ちわかりますね。私も実際に就職活動したときはそういうときがありました。
で、一つは面接練習繰り返していく中でだんだん緊張感が薄らいでいくんじゃないかなあということが一つです。
あともう一つは事前に伝える、これもいいと思います。話すときに緊張しがちなので、少し時間をいただくことがあるかもしれませんというのをきちんと伝えるということはとてもいいことだと思います。

面接のときに頭が真っ白になったときのために想定問答などのメモを手元におもって臨んでも良いですかということです。
これはやはりさっきの御質問と基本的には同じでまずはしっかり準備をしていくということです。
でそれでもやっぱり駄目そう、忘れてしまいそうってときはメモをご用意して面接のときに見るのはありです。ただ事前に面接のときに言いましょう。
ちょっと緊張で頭が真っ白になってしまうことがあるので、手元で目手元に置いたメモを見ながら話していいですかというのを事前に伝える。その上で了解もらった上で見るのはOKです。なのでその辺も重要なコミュニケーションですね。

そうしましたら、時間になりましたので、これで本日のセミナー終了となります。皆さんの就活準備が順調に進むことを応援しております。
周りの人を上手に頼って行ってください。本日はありがとうございました。

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今すぐ使える!障がい特性(得意・苦手)の整理と伝え方実践講座
今すぐ使える!障がい特性(得意・苦手)の整理と伝え方実践講座
10/30配信

この度は、マイナビチャレンジドWEBセッションにご参加いただきましてありがとうございます。この時間は、障害者雇用で就職活動の準備を考えられる方向けの情報をお伝えしていきます。
これからの30分は、「障がい特性(得意・苦手)の整理と伝え方」についてお話をしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

最初に、今回のセミナーに関する注意事項をお伝えします。
今回、個人情報・お名前とかは基本的には出てまいりませんけれども、ここでチャットなどで見た内容というのはこのセミナーだけのこととしていただいて他では話さないようにしていただくようお願いいたします。
二つ目、録音・録画はご遠慮ください。
もし感想など、あるいはご意見などあった場合はチャットにお書きいただけると、皆さん他の参加者の方も見られて参考になりますのでぜひお願いいたします。
ご質問などあるときは質問箱に投稿してください。全てのご質問にお答えできるかどうかわかりませんけれども、最後に質疑応答、質問箱の内容にお答えする時間を取りますので、可能な範囲でそこでお答えをしてまいります。

最初に当社Kaienのご紹介をさせていただきます。
当社Kaienと申しまして、発達障害とその強み、それから仕事、この三つが重なるところで仕事をしている会社です。
左上のところに「ガクプロ」というのがありますけれども、これは発達障害傾向のある学生さんなどの支援をしているサービスでございまして、それから右側にある就労移行支援、これは障害福祉サービスで職業訓練を提供したりだとか、就職活動をサポートしたりなど発達障害の方の就職活動をサポートしているサービスです。
それ以外で言うと下の方に「マイナーリーグ」というのがあります。
これは発達障害の方を雇用したいという企業からの求人をまとめている求人サイトでして、ここに登録していただくと、様々な求人を見て、さらに応募することもできます。

本日担当する講師の紹介をさせていただきます。私、藤川といいます。
仕事は発達障害のある学生の方の支援をしておりまして、先ほどご紹介した「ガクプロ」の担当をしております。
学生の方の支援のほか、保護者面談、ご利用者の方の保護者の方との面談を年間100件以上実施したり、あるいは大学などでの講師も様々やらせていただいております。

本日の予定です。本日のゴール・目標は、障害枠で応募する際に企業の担当者に上手にご自身の障害特性を伝える方法を知ることです。話題としては二つあります。
障害特性を伝えるメリットを知ること。もう一つは障害特性の上手な伝え方を知ること、この二つが今回話題として上げております。

では早速中身に入ってきます。
最初に、就活準備の全体像の確認からしていきます。
一番下に自己分析があり、適職探し、エントリーシート・履歴書の作成、企業の検討と想定問答の作成、面接練習、応募、最終的に内定を目指すわけですけれども、これはイメージ的には順番として自己分析からやっていくという意味合いの表でもあり、かつ自己分析が一番広くなっていますけれども、自己分析というのは常にどんな場面でも取り組むべきことなので一番広くなっているということです。
今回はこのピラミッドのうち、今お話した非常に重要な自己分析とエントリーシート・履歴書の作成、ここをメインにお話をしてまいります。

最初に、就職活動準備における障害特性というのはどういう位置づけのものなのかということを見ていきます。障害枠の就職活動準備において、障害特性について考えることはどうしても必要になります。ここが一般枠の就職活動と大きく異なるところです。
私も学生の方の支援をしている中で、発達障害の方は、特に発達障害の方は外から見えない苦手さを持ってらっしゃるので、言わなければわからないという場面もこれまで経験されている方も少なくありません。
なので、自分が苦手なことをあえて自分から言う必要はないのではないかとか、もし苦手なことがあるよと企業に言ったら、それで企業に選考を落とされてしまうかもしれないと心配される方って、実はそんなに少なくはなく、一定数いらっしゃいます。
そういったときに我々がお伝えをしているのが、むしろきちんとした内容で障害特性を伝えることで企業の採用担当の方はあなたのことをさらに理解できるようになります。
理解ができると、企業側としてみれば、なるほどそういう特性があるんだなというのを踏まえて、しっかりと選考してもらえる可能性が高まるので、ぜひ、障害特性を伝えることでそれもきちんと伝える内容を検討して伝えることがすごく大事です。

じゃあなぜ、障害特性を伝えるとしっかり選考してもらえる可能性が高まるのかというところについて皆さんと見ていきましょう。
企業の方は面接とか、あるいは履歴書とかを見るときにあなたがどういう人なのかで、当社において活躍できる方なのかどうなのかというのを知りたいと常に思っています。
あなたがどんな人でどんな環境で力を発揮できるのかというところが、大きな関心事になっているということですね。
そう思っている企業の人に対して、例えば私は障害の診断があるけど、全然大丈夫です、問題ありません、働けますと言ったとして、企業の人にしてみると、じゃあ私達はどんなサポートすればいいのとか、それだけだとどういうような困り感があるのかわからない、というふうに思ってしまうんじゃないでしょうか。
ですので、なるべくわかりやすく、障害の状況ですとか、支援してもらいたい内容を伝えることが重要になってくるということです。
それを伝えることによって、企業の人も理解をした上で、選考することができるということになります。

もし、皆さんがこれから障害特性について書こうかなと思ったときに参考にしていただければ良いと思って、こういうふうに書いたらいいよという例とこれはやめといた方がいいかなという例を二つ持ってきています。
最初に、やめた方がいい・避けた方がいい例をお示ししています。
読みますと、「私は自閉症スペクトラムの診断を受けています。日常生活で困ることはありますが、なんとかやっています。いろいろ助けてもらえるとありがたいです。」
これを障害特性として履歴書などに書いて提出したと考えます。皆さんがもし企業の担当者だとして、この障害特性を見てどのように感じるでしょうか。少しイメージしていただけるとありがたいです。

これが避けた方がいい例の理由ですけれども、まず一つ目、「自閉症スペクトラムの診断を受けています」という診断名だけ書いてあって、具体的に何に困っているのかというのはこれだけだとわからないというところがまず一つ。もう一つは、「なんとかやっています」というふうに、頑張っているというのはわかりますけれども、具体的に何について努力しているのかわからないので、対策をとっているのにそれをきちんと伝えられないのは残念ですね。
「いろいろ助けてもらえると」というふうにお願いはしているんですけれども、企業側にしてみるとじゃあどうすればいいのということになってしまって非常に困ってしまう。なのでこの人を採用していいかどうかの判断ができない状態になってしまいます。

これをどのように変えていったらいいのかということを次のページで確認をしていきます。
望ましい例として、「私は自閉症スペクトラムの診断を受けています。他者の気持ちを想像することが苦手で、相手が言っていることを誤解することがあります。なるべく積極的に相手に質問をして、相手の意図を確認するようにしています。仕事で指示をいただく際、質問する時間をいただけると助かります。」
さっきの避けた方がいい例と比べて、だいぶイメージできる内容というのは変わってきているんじゃないでしょうか。

どういった点が変わっているのかというところについて、みていきます。
最初、【障害特性】「何に困っているのか」つまり「他者の気持ちを想像することが苦手、誤解することがある」ということが明確になっていて、企業側がそれをきちんと理解することができるようになっています。
【対策】ご自身で自発的に対策をとっている。つまり、「積極的に相手に質問をして相手の意図を確認する」という対策をとっていることがわかりますし、企業の側もどのようにすればこの人は働きやすいのかなという支援の方向性が見えやすくなっています。
最後に【配慮事項】具体的にお願いしたいこと、つまり「仕事で指示をいただく際、質問する時間をいただきたい」という具体的なお願い事項を伝えているので、企業が自社の仕事の進め方において、それを実際に実現できるかどうかという判断をしやすくなっています。
これによって企業側としてみれば、この受けている方を採用するかどうかというのを検討しやすくなっているので、先ほどお話したように、選考をよりしっかりしてもらえるようになります。

配慮事項を伝えるときの工夫をそちらに記載をしています。
配慮事項について履歴書に記載したり、面接で話す際にどのように伝えると相手に伝わりやすいのかというのを確認していきます。
ポイントは三つあります。
1、具体的に伝える。2、ポイントを絞って伝える。3、ポジティブに伝える。この3点です。具体的に伝えるというのは、見ていただいてわかるように、いろいろ頑張ってますみたいな言い方ではなくって、こういうようなことを対策としてとっていますと伝えることが非常に大事です。あるいは、お願いしたいことについても、このようにしてほしいってことを具体的に伝えておくところが非常に大事になります。
二つ目のポイントを絞って伝えるについては、多分人によっては、これも苦手これも苦手これも苦手これも苦手って人もいるかもしれません。特に新しい環境に入っていくってことを考えると不安だなあというふうに思って、苦手なことっていっぱい出てくるかもしれません。それを全て、列挙していってこれも苦手ですこれも苦手ですって言うと、企業側としても、それを全て対応するのはやはり難しいというふうになってしまうので、特にこれが苦手とか、特にこれがあると自分は困るということを、一つ二つ多くても三つぐらいに絞って伝えていくということが大事になってきます。逆に言えば、一番大きなところが解決されれば、他のところは何とかできるという状況になっていることが望ましいですけれども、これは人によって準備の状況が変わってくるので、もしそうは言ってもなかなか絞り込めないなという人は、場合によっては、しっかり対策、例えばコミュニケーションのところ慣れていくとか自分なりの工夫をしていくという時間を少し取っていた方がいいかもしれません。最後ポジティブに伝えるということです。配慮事項を伝えるときに、「これができません」と言い切ってしまうと、企業として見るとマイナスな印象を持ったりだとか、この人はひょっとして対応していく気持ちがないのかなという風に受け取られてしまう可能性があります。なので、口頭で言われても困りますと言うのではなく、例えば「マニュアルがあればできます」という言い方をしていくことが大事です。
そこで「サクサクできます」と書いてありますけど、さすがに履歴書に「サクサクできます」とは書きませんけれども、「マニュアルがあるときちんとできますので、マニュアルのある仕事に配置していただくようにお願いします」といったような言い方になると思います。

障害特性について考えていくときに、 そうは言われてもよくわからないな、なんて書けばいいのかわからないなという人も少なくないんじゃないかなという風に思います。
そういったときに、伝えるべきことをどのように知るのかという方法は二つあります。
一つは「過去の振り返り」、もう一つは、「実体験を通じた自己理解」です。
それぞれこの後見ていきますけれども、いずれも下に書いてあるように、苦手だと感じたことについて、「苦手だ」で終わりにしないで、「なんで苦手と感じているのか」とか「どのような工夫ができるのかな」とか、「他の人に手伝ってもらってやりやすくなる方法ってあるのかな」というのを考えながら、取り組んでいくということでことが非常に大事ですね。
最終的に職場に入っていったときに「苦手です」で終わりにしないで、こういう環境ならできますと伝えることがすごく大事になってきますので、この過去の振り返りとか実体験を通じた自己理解でもそのような考え方で自己理解を深めていきましょう。

まず、過去の振り返り、どのようにやるのかというのを見ていきます。
これは一つのやり方ですので、全ての人はこういうやり方でやらなきゃいけないというわけではありません。ただ、「ガクプロ」なんかではこういうやり方でやることをおすすめしていますし、それによって自己分析が結構進められているよという方も多いので、一つの良い例としてお示しをしています。
まず一つ目、分類して思い出すということです。
いきなり過去を振り返ってくださいと言われても、なかなかできないんじゃないかなと思います。私も難しいと感じています。そういうときに、小学校、中学校、高校、大学、専門学校という形で年代ごととか、所属している学校の地域ごとに思い出していくということ。
それから思い出すときに、何か頑張ったこととか一生懸命取り組んだこととか、楽しかったことを嫌だったこと苦手だったことというキーワードで思い出していくというのも、これも一つのやり方です。
なので、人によってやり方はいろいろあるかもしれませんけれども、イメージしながら中学の頃どうだったかなというふうにイメージしながら思い出せる人もいると思いますし、あるいは表にして、小中高大で楽しかったこと、頑張ったこと、みたいな感じで表にして書き出す人もいるかもしれませんし、やり方は人それぞれです。
それを思い出したときに、思い出してそれで終わりにしないで、書き出すと良いと思います。
さっき言った表にするでもいいですし、あるいは人によってはノートにただ書き出すという人もいるかもしれませんけど、なんにせよ記録しておくことが大事です。
その次、その記録したものを使って他の人と話すというのもすごく大事です。大学のキャリアセンターとかの支援者さん、学生相談室の支援者さんとか親御さんとか友達に見せてコメントをもらうと、今まで自分が思っていたのとは違う見方を提示してくれるかもしれません。
最後、注意点ですね。過去の振り返りをやっていると、嫌なことを思い出したりとか、気持ちが落ち込むことってあるかもしれません。人間誰しもいいことばかりじゃなくて、嫌なこともあります。それで気持ちが落ち込んだときはいったん中断しても全く問題ありません。
あとは嫌なことは書き出さなくても結構です。一旦置いといても大丈夫です。
あるいは1人でやっていると、ちょっと落ち込むという方は、誰かといっしょ、親御さんと一緒とかでやるといいと思います。
過去の振り返りというのは自己分析のすごく基本になるところですので、まだやってないよという人はぜひやってみてください。

次は実体験を通じた自己理解です。
実体験を通じて自分を理解することも非常に重要です。
アルバイトをしたりボランティアしたりインターンシップに参加する、実体験を通じて自己理解をしていきます。
先ほど話したように、最初は「参加してよかったな」でいいと思うんですけれども、自己理解を深めるためには「この仕事は自分に合っているのかな」とか、「この環境は自分に向いているのかな」とか、この作業をずっと続けられる、つまり「1日だけじゃなく1週間ずっととか1ヶ月ずっととか場合によっては何年間も続けて作業できるかな」とか、そういった観点で考えてみるといいと思います。あるいは他の人と話しやすい環境、例えばアルバイトしているときに先輩に聞けそうかとか、ボランティアしているときに管理者の人に話を聞けそうかとか、そういう状況であればご自身が作業をスムーズにできていたかどうかとか何か工夫したことがいいかみたいなことを第三者に聞いてみるというのもいいと思います。
こういったことを通じて、実体験を通じた自己理解を深めていくことにより、ご自身のどういう環境であれば、働きやすいかというイメージが少しずつできていくと思います。

ということで、今回のセミナーの内容自体はここで終わりとなりますこの後はご質問にお答えをいたします。これ実は2回目のセミナーでして、1回目のセミナーでも質問をいろいろいただいていましたけれども、答えきれなかったのでそこでの内容も含めて、ご質問にお受けしていきます。
まず、Kaienのような就労移行支援のサービスは半年しか利用できないと聞いたことがあるとおっしゃっていて、利用するタイミングどういうタイミングがいいですかというご質問いただいております。
まず当社、就労移行支援という障害福祉サービスやっています。ここで訓練をして就労に向けた支援をしています。半年というご質問ですけれども、制度的には2年使えます。
2年使わなきゃいけないというわけではなくて、訓練の状況とか就職活動の状況によって、早い人であれば数ヶ月とかで就職していく人もいますし、1年で就職する人もいたりとか、あるいは場合によっては就労移行支援で訓練している間に就職よりも別なやり方の方がいいかなということで、就職とは別の道を選ぶ方もいらっしゃいます。ただいずれにせよ、利用は最長で2年間使えます。あとは例えば利用し始めて1年で就職した場合は、例えばあまり好ましくはないですけれども就職後に離職してしまったというときに1年間残っているので、その後また最長1年就労移行を使えたりとかします。
利用のタイミングは2年間という期間で限度があるので、取っておいた方がいいんじゃないかというふうにおっしゃる方ってたまにいらっしゃるんですけれども、我々としては早めに使った方がいいと思っています。
なぜかというと、訓練することによって、先ほどの実体験を通じた自己理解というのをすすめることができます。むしろこれをしっかりやっていくことこそが安定就労に繋がっていく、皆さんの人生を安定させていくことに繋がっていくという風に我々は感じていますし、そういった実例も今まで見てきていますので、早めにお使いになる方がいいんじゃないかなという風に思っています。
次に、障害者でない枠、一般枠で応募する場合に障害特性について履歴書やエントリーシートに書いた方がいいのかという風にいただいています。
これは企業の状況によるとしか言いようがないですけれども、苦手なことについて書くこと自体はいいのではないかなという風に思います。
これとこれが苦手です、そういうことに対してこういう工夫をしていますとか、あるいはこういうような対策をとって乗り越えましたということを伝えること自体は、決して悪い印象を与えないと思います。
ただ障害枠は何が違うかと言ったら、障害特性を伝えて配慮してほしいということを伝えられるというのが障害枠の一番の特徴でありメリットなんですけれども、一般枠のときに障害特性について伝えて、それについて、もし配慮してほしいという話になったときには、それは企業として見たら、それは一般枠では配慮ができないんですよという話になる可能性が高いので、ちょっと選考面ではマイナスになる可能性が高いですね。
あとは企業によっては、その障害がある事実について、一般枠で応募を受けつつそれで選考する、いわゆるオープン就労というものを受け付けている企業もあります。
ただ、それも数としては少ないので、企業がそういったような一般枠で障害をオープンにした選考を受けているかどうかというのを確かめられたのであれば、それをお伝えするのはいいんじゃないかなという風には思います。
あとは友人に障害枠で就活をすることを言いづらい、どうしたらいいのかということで、本当に私も学生の方とお話する中で、おっしゃる方結構いらっしゃいますし気持ちもわかります。
他の学生、友人たちが一般枠で就活している中で、例えばタイミングがずれるとか就活している企業が聞いたことがない、障害枠で受ける企業ってちょっと企業名が独特な「なんとかハーモニー」とか「なんとかサポート」みたいなちょっと独特な社名になっていることもあるはあるので、それでちょっと言いづらいとかってなるかもしれません。
そうですね、ここちょっと悩ましいとこではあって、ただ友人関係も大事なのはもちろんそうなんですけれども、一方でご自身が理解を受けて、得意なこと苦手なことに対する理解を受けて働けるというそういう環境で就労していくということもすごく大事なので、まずはその就労してご自身の人生をしっかり安定して働いていく安定していく、そのために障害枠で働いていくというところで、まずは就職活動の方向性を決めていき、友人についてはしっかり事情を伝えていく、理解をしてもらうように努めていくってことかなという風に思います。
ただその友人が理解を仮にしない方だったとしても、それはその方の自由ではあるので、友人として受け入れなきゃいけないってことではないので、だから結果として距離が開いちゃうってこともありえなくはないですけれども、ただそのときにやっぱり安定就労して人生は安定して過ごしていくということを優先順位として高く置いといた方がいいんじゃないかなというふうには思います。
そして、例えば10人友人がいて、10人みんなが理解をしないということはおそらくありません。10人いたら、数名は理解をしない、でも数名は理解してくれるというふうになると思います。なので、その中で理解をする友人と関係を続けていくということでいいんじゃないかなというふうに思います。
聴覚障害の人の伝え方で気をつけておいた方がいいことがありますかということで、私は聴覚障害の方の支援をしているものではないのでわからない部分もありますけれども、聞こえませんで終わってしまうのではなくって、どのようなコミュニケーション手法であればやりとりをしやすいということを伝えておくことが重要だと思います。
企業の人にしてみても、どのような伝え方、どのようなコミュニケーション方法であればやりとりができるのかというのがわかるのかどうかによって、選考の際に雇用の可能性を考えられるかどうかというのが大きく変わってきますので、どのようなやり方ができますよというのをきちんと伝えるということが大事だと思います。
次にコロナの影響でアルバイトやボランティアなどできなかった期間があって、実体験があまり豊富でないということですね。どうしたらいいのかってことなんですけれども、まず一つはこれからやる。これからできること、正直小さなことでもいいんです。例えばですけれども、近所の町内会みたいなところにちょっと参加をしてみて、年代の違う人と話してみるでも全然いいですし、親戚と会って親戚と昔話をして、そのときに自分は昔とは変わったなみたいな話でも全然いいです。
それはその経験を通じて今の自分を理解していく。過去の自分と今の自分を比べて変わってるところはどこか、あるいは変わってないところはどこかというのを理解していくためにその過去の振り返りもしますし、今の経験もしていくので、それもどんなことでも構いません。それをどんなことでも構わないんですけれども経験して終わりにしないで、それがご自身にとって、自分を理解していくためにどのようなヒントになってるのかという経験をしていき、もし何かしら「こういうことか」って気づくことがあったら、メモをちゃんと取っておくということがいいんじゃないでしょうか。
次に親が障害者採用をあまり理解してくれませんということで悩ましいところですね。
一つは親御さんはおそらく20年前30年前に就職活動されてたんじゃないかなというふうに思いますけれども、その頃と今とでは障害者雇用あるいはそもそも障害というものに対する意識、社会での意識というのは大きく変わっています。
さらに言うと、今現在この今の2022年の現在においても、東京・神奈川・大阪とかでの企業におけるあるいは社会における障害に対する意識と、ちょっと離れた地域とでもまただいぶ違いはあると思います。それによって世代間とか地域間の情報とか認識の違いによって、障害枠で働くということに対して、否定的になる方がいらっしゃるということも実際私も見聞きしています。ここはしっかりと話し合っていくしかないのかなというふうに思います。まず一つは障害枠という働き方の中にも様々な働き方があります。
決して無味乾燥な仕事だけではなく、専門スキルを生かして働いていくような仕事もできるし、安定就労することの価値というものをきちんと伝えていく、それによって親御さんに理解してもらうということがすごく大事になってくるんじゃないかなと思いますし、むしろその話し合いをする中で親子間での理解が深まっていくんじゃないかなというふうに思っています。
これで最後の質問とさせていただきますが、障害者向けのインターンシップイベントの探し方はありますかということで、あとは一般のインターンシップに参加する前に発達障害を知らせた方がいいでしょうかというご質問いただいています。
まず障害者向けのインターンシップ、これは皆さんもネットとかで調べれば一定程度は出てくると思います。
後は大学によっては企業の方から案内が比較的多めに来るような大学もあると思います。
ただ全体を見てみると障害者向けのインターンシップは身体障害の方を対象にしたケースが多くて、発達障害の方への配慮をしっかりしているインターンシップというのは現状は残念ながら少ない状況です。
実はKaienは今、マイナビパートナーズさんと協力してこの発達障害の方に配慮をしっかりしたインターンシップを作っていこうということで企業さんと話をしておこうとしているので、またそういったインターンシップがでてきたらご案内をしていきたいと思っています。
あとは一般のインターンシップに参加する前に障害を伝えた方がいいかってことに関しては、障害という言葉で伝えるかどうかは別ですけれども、こういう苦手さがありますとかというのをご自身で伝える、あるいは大学の支援者を通じて、例えば就職課とかから通じて言ってもらうとかというのはありだと思います。
そのときにただ困っていますということじゃなく、こういう苦手さがあるけれどもこのような配慮をしてもらえば問題なくできますという伝え方ができるといいと思います。
はいということで、ちょっと時間をオーバーしてしまいましたがこれで以上となります。
皆さんの就活準備が順調に進むことをお祈りしております。いろんな人に相談しながら、頼りながら進めていってください。
では本日はありがとうございました。

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障がいのある学生のための就活準備講座!~エントリーシートの書き方徹底解説~
障がいのある学生のための就活準備講座!~エントリーシートの書き方徹底解説~
9/28配信

北濱:
学生の皆さん、こんにちは。

守屋:
こんにちは。

北濱:
こんにちは。本日のマイナビTVは障がいのある学生のための就活準備講座、エントリーシートの書き方徹底対策というテーマでお届けしていきます。よろしくお願いします。

本日講師、司会進行を務めますマイナビキャリアサポーターの北濱と申します。
普段はこういったマイナビTVでの講師を担当したり、あとは就活生向けの学習教材の企画・開発などのお仕事をしています。きょうはどうぞよろしくお願いします。

そして本日の講座はもう1名ゲストに来ていただいています。守屋さん、よろしくお願いします。

守屋:
よろしくお願いいたします。自己紹介させていただきます。
改めましてマイナビパートナーズの守屋と申します。本日はよろしくお願いします。

私は2009年に新卒でマイナビに入社し、そこから13年間ずっと新卒の採用で困っている企業さん向けのコンサルティング営業をしてまいりました。
今は障がい者向けの人材紹介のビジネスの責任者をやっています。ですので、本日は皆さんに企業目線でエントリーシートの書き方や自己分析など、その辺りのポイントをつまびらかに解説していければと思っていますのでよろしくお願いします。

北濱:
よろしくお願いします。なので、本日の講座の60分の中で私からは就職活動の準備の基本的な内容をお伝えして、守屋さんからは企業側の視点に立った細かいお話をしていただこうと思います。

もうすでにたくさんのチャットをありがとうございます。きょうの皆さんと私たちのコミュニケーションの場は、チャットがメインとなりますので、気になることや今のどういうことだろうなど分からないことがあれば、随時チャットに書き込んで教えてください。
皆さんの疑問なども拾いながらできれば進めていきたいなと思っています。

皆さん、マイナビTVは普段参加したことはありますか。もしかすると初めて参加した方もいると思うので、マイナビTVの機能紹介からしたいと思います。
まずは今恐らく左下に、「出席票提出はこちら」というオレンジ色のバナーが出ていると思います。出席票を提出するとこの後紹介する特典キャンペーンなどにも応募ができますので、ぜひ出席票の提出をお願いします。

それから今少しお伝えしたように、せっかくのライブ配信なのでチャットで私たち出演者と皆さんとでコミュニケーションを取ることができます。
参加したことありますという人がいますね。ありがとうございます。
チャットのほうは参加している学生同士、みんな見ることができるんですけれども、チャットの横に質問箱というものもあると思います。質問箱に寄せられた質問は、質問をお寄せいただいた本人と私たち講師だけが見ることができるようになっているので、きょうはチャットや質問箱をうまく活用しながら気になる点を解決できる60分にしていけたらなと思っていますので、よろしくお願いします。

では、皆さん、チャットもたくさんありがとうございます。
もう少し場を温めたいなと思うので、今から私と守屋さんで皆さんの様子を知りたいなと思います。チャットタイムということで、今皆さんが就職活動に関して不安なことや気になることをチャットで書いて教えてください。

皆さんいかがでしょうか。きょうは障がいのある学生のための就職活動の準備講座ということで、皆さんご自身の障がいに関連した不安なことや疑問もあるんじゃないかなと思います。そういったこともチャットで教えてください。

守屋:
一般枠と障がい者枠などいろいろとまだ不透明なものも多いと思いますので、もしかしたら疑問に思われていることも多いかもしれないですね。

北濱:
そうですね。皆さんが入力して私たちのほうに届くまで少しだけ時間がかかるので、少しタイムラグがあるかなと思います。

守屋:
続々と。

北濱:
まさに来ましたね。ありがとうございます。

守屋:
障がい者コースと一般コースと、あとSPI、そうですよね。

北濱:
そうですね。時間をあてられず…そうですよね。就活の準備は結構時間管理が大変なところはあるなと思いますね。

守屋:
そうですよね。就職活動自体が使おうと思えばいくらでも時間を使えてしまうので。

北濱:
そうなんですよ。終わりがないのでここまでやったぞ、できたぞという達成感がなかなか得られにくいのも少し不安の要因だと思います。面接でうまく応答できるか不安です。
ガクチカ、適性検査、合理的配慮、そうですね。

守屋:
長所もそうですね。

北濱:
ありがとうございます。きょうのテーマは、メインテーマはエントリーシートになるので、面接の細かい話などはきょうの時間内でどこまでお伝えできるかは分からないのですが、エントリーシートも面接もですが、自己PRや志望動機など共通のポイントはありますし、きょうはそういったポイントもしっかりお伝えしていくので安心してください。
就職活動のスケジュールとかも少し触れたいと思います。

皆さん、ありがとうございます。こんな感じで私たちの話を聞いてみて分からないことや疑問などがあれば随時チャットに書いて教えてください。質問箱でも構いません。

では、きょうの60分の流れを最初に確認していきたいと思います。
エントリーシートの書き方徹底解説ということで、最初に就職活動のスケジュールの基本を押さえておきましょう。いつ頃にエントリーシートの提出が求められて、では今から準備までにどれぐらいの時間があるのか最初に確認しておきましょう。
チャットに書いてくれている人もいましたが、一般枠と障がい枠とどうしようかなという辺りも少し触れたいかなと思っています。

そして2番3番でエントリーシートの準備のポイントと、あとは実践、いざ書いてみるとか提出するという段階のポイントを分けて解説していきます。

そしてきょうは詳しい守屋さんも来ていただいているので、最後に時間が許す限り質問コーナーということで、チャットを通じての質問タイムとしたいと思います。

では、まず早速ですが就活スケジュールの基本に移っていきたいと思います。
この辺りはもう自分はバッチリ把握できているよという人は、ここは休憩してもらっていても大丈夫です。ただ、特に今何をしたらいいか分からないとか、何から取り組んだらいいか分からないという方は最低限スケジュールは押さえておいてほしいです。

きょうのテーマであるエントリーシートはやや小さいのですが、どこにあるかというと、3月以降のところのこのESと書いてあるのがエントリーシートです。
エントリーシートはESと略されたりするので、これは覚えておいていいかなと思います。3月以降になると、もちろんエントリーシートだけではなくていろいろな選考がもう本当に一気に始まっていく、進んでいくというようなスケジュールと今はなっています。

今はもう9月の末、ほぼ10月なので、あと半年弱ぐらい時間をかけて本番の選考に向けて準備を進めていきます。今そんな時期に来ているよというのは知っておいてください。

きょうは詳しく触れませんが、今の時期でトピックスが1個あるとすればやはり秋冬のインターンシップなどもエントリーが始まったりとか、実際に応募の段階にも入ってきているので、夏インターンシップに参加したよという方も、まだ参加できていないよという方も秋冬インターンシップを今から探して参加に向けての準備も並行して行っていってほしいと思います。なので、インターンシップに参加しながら本番の選考に向けても準備を進めていく段階に今来ていると押さえておいてください。

きょうのテーマのエントリーシートがどういうフェーズで実施されるのか、少し細かいですが見ていきましょう。企業によって選考のステップは違うんですけれども、一般的にはこんな感じで進んでいきますというのが今画像に出ています。

インターンシップのエントリーとは別です。
まずは企業にエントリーをして、本番の本エントリーをして、それから割と初期の段階でエントリーシートは課されることが多いです。
エントリーシートを通過して筆記試験や面接があり、エントリーシートの結果を基に実際に面接に呼ぶ人数を調整したり、あとは面接の時にエントリーシートの内容を基に皆さんに質問をしたりします。
あとは意外と知られていないんですけれども、内定を得た後にそのエントリーシートが配属先の検討材料になったりなど、そんなこともあります。割と初期の段階で実施されることが多い選考なんですけれども、その後の選考でも活用されるようなものがエントリーシートだと思っておいてください。

先ほどチャットでも分からないと言ってくれている人も多かったので、少し触れておきたいと思います。一般枠と障がい枠の違いや、そもそもそれは何というところから少し確認です。

障がい者枠といわれているのが、就職活動を進める中でその時点で自分の障がいのことを企業の方に伝えておいて、特性だったり症状だったり、配慮という言葉を書いてくれている人もいましたが、配慮を受けながら働くことができるコースになります。手帳の提出が必須となりますので、ここは覚えておいてください。一般枠はそうではなく、障がい者枠ではない求人コースです。病気や障がいのない学生の方と同じ条件で採用試験を受けるコースが一般枠と呼ばれています。

ただ、一般枠のみの企業も多いんですけれども合理的な配慮ができる企業もたくさんありますので、その辺りは企業担当者に相談をしてみてほしいなと思っています。

ということで、障がい者枠や一般者枠という言葉が出てきたんですけれども、ここで守屋さんに聞いてみたいと思います。
皆さんも少し気になっている人もいるのではないかと思いますが、障がい者枠と一般枠で選考のフローやその内容に違いはありますか。

守屋:
ありがとうございます。べたな回答にはなってしまいますが、企業によってまちまちです。企業によっては障がい者枠の選考フローと一般枠が全く分かれているケースがあります。具体的になんですけれども、障がい者枠の選考の場合だと例えばですがカジュアル面談であるとか相互理解面談と呼ばれているものがあったりします。
これは何かといいますと、障がいによって苦手なことやお困り事があるかと思うのですが、それを確認するのと、併せてどのような配慮があれば皆さんが活躍できるか企業が確かめたいのです。それを確認するような場があります。

あるいは別の企業の例ですけれども、障がい者枠の場合に配属される部署や職種が決まっているケースがあります。その場合だと配属される受け入れ部署の、実際にゆくゆく上司や先輩になるような人たちとお話をしたり面談をするような機会なども長く時間を取ってもらったりもできます。

また、全然違う会社の例ですけれども、この会社の場合ですと2次面接、3次面接などの間に実習やインターンシップが組み込まれたりして、実際に会社に来てもらってこんな感じの雰囲気だと知ってもらう機会などもあります。

一方で一般枠の場合です。少し一般枠の実情みたいなところもお話しできればいいなと思います。
まだまだ総合職という名前で採用されるケースは多いです。総合職とは何かと申しますと、この部署で配属になります、この職種に絶対なりますという確約がない状態です。内定になってから決まるというものが、やはり今のところ一般枠では非常に多いというところが今の実情であります。こんなところですかね。

北濱:
ありがとうございます。そうですね少しチャットを見ていると、これはたぶん一般枠のことだと思うのですが、障がいを伝えた上でも一般で働けるのか不安ですと書いてくれていますが、その辺りはしっかり伝えれば一般枠の選考で進めることや働くことも全然できますよね。

守屋:
はい、大丈夫です。

北濱:
ありがとうございます。

守屋:どちらかというとたぶんこのダイダイさんがおっしゃっているように、
障がいを伝えても一般雇用で働けるかということですと、まず働けますが回答なんですけれども、その時にやはりこの後も実はお話に出てきますが、どのようなお困りごとがあってそれに対してどのようなところを配慮してもらえばしっかりとパフォーマンスを発揮できるかというところを伝えられるかどうかが非常にポイントかなと思いました。

北濱:
ありがとうございます。この辺りの話はこの次のセクションでもしっかり話をしていくので安心してください。守屋さん、ありがとうございます。

実際に先輩たちが一般枠と障がい者枠、どちらで就職活動を行っていたかというのもマイナビのほうでアンケートを取っています。
これをまとめたところでいくと、大体半分半分でした。半分の先輩が一般枠と障がい者枠を併用しているような形でした。ただ、その中で一般枠のほうが多いよとか、障がい者枠のほうが多いよというその比率は少しありますが、大体半分の先輩たちが併用もしていたんだよというのを、この辺りは先輩の情報として知っておいてもらえたらなと思います。

ということで、就職活動のスケジュール、あとは基本的な内容というのを押さえた上で、続いてようやく今回のテーマであるエントリーシートのポイントに移っていきたいと思います。

まずは準備のポイントということで、エントリーシートだけではありませんが、エントリーシートは全て、選考はやはり準備が大切なんですよね。
いきなり選考に臨もうと思うとやはりなかなかうまくいかないことが多くて、準備をしっかりと、念入りに行ってほしいというところで、2番は結構ボリュームを持って説明をしていきたいと思います。

まず、エントリーシートで聞かれることは何なのかというと、本当にいろいろな設問がありますが大きく分けてこの3つの場合が多いです。
自己PRとガクチカと志望動機です。
自己PRとガクチカはすごく近しいものではあるので同じ色でまとめています。ただ、だいたい自己PR、ガクチカ、ガクチカは学生時代に力を入れたことの略なんですけれどもいわゆるガクチカと呼ばれますね。自己PR、ガクチカ、志望動機、この3つをエントリーシートで聞かれることが多いです。

ただ、エントリーシートも本当にいろいろな設問の書き方があって、自己PRをしてくださいというとてもシンプルなものもあれば、あなたの強みを教えてくださいとか、これまでに大変だった経験をどのように乗り越えてきましたかなど、質問の内容は少しずつ違うんですけれども、ざっくり分けると自己PR、皆さん自身のPRとガクチカ、学生時代に力を入れてきたこと、そしてどうしてその会社に入りたいのかという志望動機、この3つに分類できることが多いです。

今回このセクションは準備のポイントなので、とにかく皆さんにきょう覚えて帰ってほしいのが、いきなり文章にしないというのは押さえて帰ってほしいです。
どうしても自己PRを書かなければ、志望動機を用意しなければ、考えなければとなっていきなり文章を書こうとする、考えるという人がすごく多いですが、そうではなくて準備をしっかりと行なっていってほしいのです。

その準備とは何かというと、ざっくりいうとまずは皆さん自身のこと、自分自身のこと、それから就職する相手先、仕事のことをしっかりと研究をしていってほしいのです。
このあと、では障がいのある学生ならではの対策のポイントはありますかという辺りは守屋さんに聞いてみたいと思うんですが、基本的なポイントとしては自己分析と仕事研究をしっかりとやっていく。

自己分析に関しては自分がどのような考え方を持っているのか、どのような性格なのか、どのような強みを持っているのか、それをしっかりと深めていった先のアウトプットとして自己PRやガクチカが出てきます。
仕事研究も同じで、どのような仕事内容なのかなどその辺りをしっかり確認していくと、そのアウトプットとして志望動機があると覚えといてほしいなと思います。

いきなり文章にするのではなくて、まずは皆さん自身で、何でもいいのです。
私がお勧めしているのは白紙や真っさらな紙を用意してでもいいですし、何でももう自分がとにかく吐き出せる場所、考えがどんどん広げられるものというのを一つ皆さんなりのものを用意してもらって。
私が学生の時は白紙に書いていたんですが。自己分析する時に自分がまず何に興味があるのか。まずはこれです。興味というところ。何に興味があるのか。
何という書き方をしているんですけれども、ものだけではなくて例えば旅行に興味があるとか、車などそういう作るものに興味があるだけではなくて人と関わることをしてみたいとか、あるいはチームワークというよりは1人で黙々と取り組む仕事のほうが興味があるなど、そういう何かものに対してではなくて自分の行動に対する興味をしっかり明らかにしていってほしいです。それが興味ですね。

で、続いて能力、特徴。これはもう皆さん自身が何が得意で何ができるのというところは、しっかりと皆さんなりに明らかにしておいてほしいです。これもまずは箇条書きでもいいです。まずは箇条書きでもいいので自分の能力や特徴というのをとにかく書き出して洗い出してみてほしいです。

それから最後に価値観。価値観と言葉でいうと難しいですが、自分が一番何を大事にしたいのかですね。
もちろんもう何でも構わなくてこのエリアで働きたいとか、何歳までここでこういうふうに働いていきたいなど、そういうものも全部価値観です。自分が何を大事に仕事を選んでいきたいのかというところもしっかりと整理をしてほしいです。

この興味・能力・価値観、この3つを明らかにするために、その方法として下に3つの方法というところで書いています。
皆さん自身が学生時代の経験を振り返ってみて、あの時自分はしっかり周りの人と協力しながら取り組めたなということがあればそれは強みでしょうし、逆もそうです。あれは苦手だったなとかできなかったなというのも、一つ自分の能力を明らかにする方法だと思います。

あと2つ目は他の人からの評価ですね。自分が、何が得意なのか、不得意なのか、案外自分が何を大事に行動しているのか、価値観の部分は自分だけだと気付けなかったりするので、自分で自分の経験を振り返るだけではなくて、例えばご家族の方や友達の方に聞いてみて、あなたはこういうことを大事にしているよねとか、こういうことが得意だよね、苦手だよねというのを他の人に教えてもらうというのも自己分析の基本的な方法です。

そして3つ目、適性検査というのもこれはうまく活用してください。マイナビの中にも適性検査を使って自分の強みや特徴を見ることができるコンテンツも入っているので、ぜひ見てみてください。

というところで、まずは基本を押さえましたが、ではここで守屋さんに質問です。
障がいのある学生ならではの自己分析のポイントはありますか。あるならどのようなポイントですかという辺りを教えてください。

守屋:
ありがとうございます。基本的には今、北濱さんが言ってくれたことが本当に基本になっていると思います。その上で大きく2点とプラス1点、全部で3点あります。

1つ目が自身の障がい理解の分析です。2つ目が企業に求める配慮の分析です。
こちらは先ほどのパートでもお伝えしたこととかぶっているんですけれども、非常に大事な2つになります。
最後に自身の強みの分析になります。ここは先ほど北濱さんがおっしゃっていた能力のところとかぶるんですけれども、非常に障がい者枠ならではのところではあるかなと思います。

まず皆さんは働いてみたことがないと思いますので、実際に職場でどのようなお困り事が出るかはまだ分からないと思います。
とはいえできないこと、苦手なこと、状況によっては困ることはあります。そちらを言語化してみるのが非常に大事です。その上で企業に求める配慮も言語化してみることが非常に大事です。

ここで大きなポイントになってくるのが、ただ配慮を求めることにならないということです。企業が一番嫌うのが、やはり義務を果たさないのに権利を主張するという従業員を一番嫌う傾向がありますので、この配慮をしてくれたあかつきにはこういった貢献ができるよ、こういった能力発揮ができるよというところで強みを伝えてもらいたいです。

なので、先ほど実は1点、2点、3点でお伝えしたご自身の障がい理解、求める配慮、自身の強みの3つを分析するのは、実は1つのストーリーになっています。
この3つはセットで分析をしていただくといいのかなと思います。

北濱:
ありがとうございます。割と皆さん、できないことばかりに目を向ける方も結構いるのかなと今までの話を聞いてると思うんですけれども、そうではなくて自分が何ができるかとか得意かというところにもしっかり目を向けてもらいたいなと思います。
ありがとうございます。なので、もう障がいの有無にかかわらず、基本は先ほどお伝えしたここからまずは取り組んでいってほしいです。
そこからさらに自分の障がいと向き合って自分のできること、苦手なことを明らかにしていくところをプラスでやっていってもらいたいなと思います。

続いて、エントリーシートの準備として自己分析の話を今してきたんですけれども、自分のことばかりでもやはり駄目で、準備としては足りていなくて、もう一つ注目してほしいのが仕事研究で明らかにしてほしいことです。
何となくあの会社がいいなとか、社名を聞いて聞いたことがあるからこの会社に行きたいなだけで終わらせるとすごくもったいなくて、入社してからのギャップもそうですし、やはり自分に合う会社というのがどうしても視野が狭くなってしまうので、まずは好き嫌いせずに先入観を捨てていろいろな企業、いろいろな仕事のことを調べてみてほしいなと思います。これはもちろん障がいの有無にかかわらず、皆さんに共通して押さえてほしいポイントです。

仕事研究で注目したいことです。してほしい、したいこととして事業内容、これは必ず確認をしてください。
会社名だけを見て、例えばCMで見たことがある会社とかは、CMのあの15秒で知れる仕事内容は本当に限られていますし、消費者向けの情報になっているので、中に入社して働くとなると具体的にどのような事業を展開しているのか、どのようなお客さんに対してどのようなサービスを展開してるのだろうという辺りは、しっかりと働く視点で情報は集めてほしいです。

そして、関わる人や団体。いざ働いてみてどのような取り引き先とやり取りをするのだろうとか、実際に入社をしてみて誰とやり取りをするの、他の部署とのやり取りはどれぐらい発生するの、その辺りはしっかりと確認をしてほしいです。

事業内容や関わる人や団体などというのを考えていくと、必要な力は何だろうかというのも見えてくるかなと思います。
どうしてもこの必要な力というのが、企業のホームページや採用ホームページに全部が書いてあるわけではありません。
どうしてもこのような力のある学生を求めていますというのが書いてあっても、では実際その力を持った学生ばかり集まってきても、それは企業としては成り立たないので、やはりいろいろな人を求めている。
それは皆さんなりにやはり想像をしていかないといけなくて、企業情報、事業内容、関わる人や団体というものをしっかり調べていくと、例えば出先、外出してお客さんに提案するような仕事であればそれに対して必要な力は想像して見えてくるよねとか、そんな感じで仕事内容をしっかり理解した上でその仕事に求められる力というのは、自分でも想像しながら情報収集をしてほしいと思います。

それから右の2つです。企業文化や働き方、この辺りもやはり皆さんが気になるところかなと思います。
基本的にはやはり事業内容とか関わる人や団体というのを重点的に調べてほしいのですが、同じような事業を展開している会社同士でもやはりA社とB社では全然企業文化が違ったりします。
入社した新入社員をすごく手を掛けてものすごく丁寧に育てていく方針ですという会社もあれば、入社したらすぐもう即戦力としてどんどん仕事が任せてもらえて外に出していけるみたいな会社もあったりするので、それはもう全然企業によって違います。
それはどっちが良い悪いではなくて自分がどっちの会社が合っているかなというのを判断するために、こういった企業文化なども調べておくのがいいかなと思います。この辺も全部ホームページに載っているわけではないので、このあといろいろ調べてみないといけないということです。あとは働き方もそうです。

では調べてみてくださいというのでどうしたらいいのというのがスライドの下のほうに書いています。
企業研究の方法として、本当に企業研究の方法はいろいろありますが、冒頭で少し触れましたが、やはりインターンシップやワンデー仕事体験というのが今から、夏はちょっと落ち着いて秋冬のインターンシップとワンデー仕事体験がどんどん始まりますので、そういったところに参加をしてみてほしいなと思います。

先ほど守屋さんもおっしゃっていましたし、どなたかチャットでも書かれていたと思うんですけれども、実際働いたことがないから配慮してほしい内容が分かりませんというのを書いてくれている人もいましたが、それはみんなやはりそうなんです。
障がいの有無にかかわらず、誰でもやはり働いたことはなくて仕事のことが全然イメージが湧かないというのは最初はみんなそうなのです。
それを少しでも理解をして、少しでもイメージを膨らませた状態でやはり就職活動は進めていってほしいので、そのためにインターンシップに行って実際に働いてみるとか、企業の社員の方との交流の場を活用してみるとか、それで少しずつイメージを膨らませていくしか、地道な道しかやはりないのかなと思っています。

それからマイナビなどの就職情報サイトも、きょうこれはマイナビのTVなので、普段マイナビを使っている人が多いかなと思うんですけれども、引き続きマイナビの企業情報なども見てみてください。企業によっては先輩たちの声などそういったところも記事として載っています。
私個人的には企業の事業内容の文章をつらつらと書いてあるのは結構読むのがしんどいと思うんですけれども、先輩たちの声や実際に先輩が働いているインタビュー記事などを見てみると、やはりその場で働いている先輩たちの具体的な業務内容とかも見えてきて結構イメージしやすいです。
この会社に入ったらこんな仕事ができるんだなというイメージを膨らませるのに、マイナビもぜひ活用してください。

それからあと幾つか紹介しようと思いますが、合同説明会もすごくお勧めです。
一つの場にいろいろな企業が出展して集まっていて、複数の企業の仕事のこと、あるいはインターンシップのことなどを満遍なく聞くことができる、そんな機会もありますので活用してみてください。

それから順に、最後です。企業のホームページというので、これは私が学生の方と話をしていると、意外と企業のホームページまでしっかり隅々まで見てますという学生はあまりいないなと感じます。
企業のホームページはぜひ見てほしいです。なぜかというと、もう企業ホームページのデザインから、レイアウトから、その企業らしさというのがすごくあふれている企業がとても多いのです。

特にその企業のホームページの中でも採用のホームページを見てみると、それこそどのような仕事をしているのかとか、どのような力が発揮できるのかとか、どのような職種の募集コースがあるのかなど、そういったところが細かく書かれていたりもするので活用してみてください。
マイナビを使って満遍なく情報を集めて、特に興味を持った企業は少なくとも企業ホームページは一度は見て企業研究しておくのがいいかなと思っています。

少し私が結構基本的な話をまたしていたので、続いてまたこれも自己分析と同じように守屋さんに聞いてみたいと思います。
障がいのある学生ならではの企業研究のポイントはありますか。あるとすればどのようなポイントですかというのを教えてください。

守屋:
ありがとうございます。本題に入る前に今いろいろな手法が出ましたけれども、個人的にはやはり先輩社員に聞いてもらったりなど、先ほどカジュアル面談という言葉もありましたけれども、そういった形で実際に企業さんと話をしてもらってすり合わせていくのが一番皆さんにとっていいのかなと思います。
合理的配慮も、先ほどチャットでもありましたよね。どのように受ければいいか、どのように配慮事項を考えればいいか分からないというケースはあると思うので、ぜひ企業研究する上で一番いい手法は実際に会ってみることだと思います。
それを前提に今からのポイントを聞いてもらいたいと思います。

では、例えば実際に会うことができたら聞いてほしいのがこの2つです。
先ほど北濱さんが言ってくれたことに加えてこの2つだと思ってください。
1つがその企業の強みです。2つ目がその企業にまつわる数字です。先ほどホームページの話がありましたけれども、ホームページではこの2つ目の数字を確認してください。

1つ目の強みなんですけれども、当たり前のことを言うんですが、どの企業さんも競争しています。ライバルが必ずいます。その中で優位性があると思います。
でも、何でその優位性やこだわりや大切にしていることがあるのかなというところは、必ず理由やその企業のこだわりや深い思いがあります。
そこを知ることで皆さんももしかしたらその思いに共感できるかもしれません。あ、その考えはいいな、それは私も参加したいなと思ったら、実はそれがそのまま志望動機になり得るのです。ですので、その企業さんが何を大切にしているかというところの強みをぜひ確認してほしいです。

例えばマイナビも新卒の皆さんと企業をマッチングするというところに非常に強みを持った会社です。
私たちも理由があったり、こだわりがあったり、そこに対して非常に強い思いがあってここに強みを立てています。そのようにいろいろな企業さんも強みがありますのでぜひそこを確認してみてほしいです。

2つ目に言った数字です。数字がなぜ大事かというと一番の事実だからです。
働きやすさ、やりがい、こういったこともすごく大事ですが、これはなかなか数字で測りにくいのですが、うちはやりがいがあるよ、働きがいがあるよと言われて志望動機に書くのです。御社は働きやすいから入りたいですなど。でも、働きやすさは言葉だけでは測れないんですよね。なので、必ずその数字でどれぐらい働きやすいのかとか、どれぐらいやりがいがあるのかは必ず数字で比較ができますので、数字を確認するためにホームページの活用などをしていただくのがよろしいかと思います。

こういった企業分析やビジネス理解を怠ったことで、この目の前の学生さんはあまりうちのことを分かっていないなと思われてしまうと非常にもったいないです。
そういった意味でもぜひしっかりと企業研究してほしいなと思います。

北濱:
ありがとうございます。自己分析の時とは違って、やはり仕事研究に関してはもう障がいがあるからこれに特に気を付けてほしいというものが特段あるわけではなくて、とにかく企業のことを徹底的に調べる。守屋さんのお話ですと強みと数字という話もありましたけれども、しっかりその企業の良さだったり実際にどういう数字を残して、どういう実績がある会社なのかしっかり見てほしいというところで、この辺りは本当に障がいの有無にかかわらずもうとにかく確認してほしいポイントかなと思っています。

やはりどうしても障がいがあるから働きやすい会社、働きがい、働きやすさみたいなところに寄ってしまいがちなところもあるとは思いますが、それももちろん大事だと思います。
それなしにはやはり働けないよと思う方ももちろんいると思うので。ただそこだけではなくて実はやはりその企業のことを徹底的に調べて、その上でエントリーシートに落とし込んでいくというその準備は絶対に欠かさないでほしいなと思っています。

では、実際にその企業の探し方や企業研究の方法の中でお伝えした合同説明会というところで、1つ皆さんに紹介したいものがあります。
皆さんにお勧めだなと思ってきょう幾つかある合同説明会の中から1つ、2つピックアップをしてきました。

一つは10月29日と30日にある、これは画面を見てほしいのですが、障がいのある学生のための合同説明会ということで、そういったイベントをマイナビのウェブで開催予定です。
2日間あるのですが、皆さん、これを予約されている方はどれぐらいいらっしゃいますか。
予約は結構入っていると聞いているので、きょう参加してくれている学生の中にも予約しましたという人がいたらチャットで教えてほしいのですが、どうでしょうか。
もしまだ予約していませんという方がいれば、今左下のバナーを切り替えました。
マイナビチャレンジドWEBセッションと、障がいのある学生のための合同説明会のページに直接飛ぶことができるバナーに切り替えたので、こちらをクリックしてまだ予約していないよという方は予約をしておいてください。ありがとうございます。うれしい。皆さんの様子が見えないのでこうやってチャットを寄せてもらえるととてもうれしいです。
ありがとうございます。まだ予約できていないよという方は左下のバナー、もしくはこのスライドのQRコードを読み取ってマイナビにログインして予約することができます。

先ほど守屋さんからも企業の話をしっかり直接聞いてください、数字を見てくださいという話がありましたが、そういったところが実現できるのがやはり合同説明会のいいところかなと思います。
しかも1社だけではなく何社か聞くことができるので、こういった機会を活用してください。

予約した方に予約の特典があって、その辺りも真ん中辺りにオレンジの文字で書いてあるところを確認してみてください。
予約と当日の出席票の提出でまたここでも選べるeギフトをプレゼントしていたり、あとはイベント当日に先着順で1対1の皆さんとオンラインの個別の相談会ができるチャンスなどもこの時間に設けているので、企業の話を聞くだけではなく、そういったところもうまく活用してください。

1日目と2日目の違いなのですが、1日目がライブ配信で2日目は1日目の見逃し配信になっています。
だから1日目で全部の話を聞けないよという人も、2日目に見逃した企業の配信は聞くことができるので安心してください。
なので、両方を予約しておくのがお勧めかなと思っています。あとは11時から18時となっていますけれども、この時間ずっと張り付いておく必要もないので安心してください。見たい時間だけ見るので大丈夫です。

シラタマさんは先ほどきょう予約しますと言ってくれた方かな。今予約します。連続して2日間予約しようとするとエラーが出てしまうこともあるみたいで、ちょっと時間をおいて2日分予約してみると恐らくエラーなく進むことができるかなと思っています。
そうなんですよ。一気に2日予約しようとするとエラーが出てしまうことがあります。
どうでしょう。皆さん予約に関して、予約しながら疑問点があれば今解消していきたいと思いますが、大丈夫そうですか。あとは大丈夫かな。

どうしてもやはり1日目だけでは聞き切れない話もあると思うので。それで、一回聞いた話ももう一回聞くと理解も深まったりするので、そういう意味で2日間参加をお勧めしています。ありがとうございます。

タイムテーブルがComing Soonなのでもう少ししたら決まりますが、1日目の予約は今のうちにしておいてもらって全然問題ないです。
それで好きな時間、タイムテーブルが判明してから興味ある企業のところを実践的に参加するぞという感じで使ってもらって構いません。
大丈夫そうですかね。障がいのある学生の皆さんに話を聞いてほしいと思っている企業の方が出演されますので、この辺りの機会はぜひ漏らさず活用してほしいなと思っています。これが合同説明会です。

あとはより近い日程なのですが、もちろん障がいのある学生向けだけではなくて全国の学生向けのもっと規模の大きい合同説明会もウェブでどんどん開催をしているので、この辺りはマイナビのWEBセミナーのページを見てもらうと、いつどのようなイベントをやっているのか細かく記載がありますので、こういったところを活用してください。

私はこれがすごくお勧めなのですが、やはりイベントごとにプレゼントや特典が違います。ですので、予約して参加をしてプレゼントなどをゲットして漏れなく隅々まで活用してほしいなと思います。
たとえば、この10月8日のものだと、予約するだけで企業研究のポイントがまとまったPDFがもらえたりなど、そのようなこともあるので、当日少ししか顔を出せない、あるいは当日聞けないかもしれないという人もまず予約してPDFだけでもゲットするなど、そのような感じで活用してもらうのがいいかなと思います。こういった情報はマイナビのWEBセミナーを見てください。

そしてもう一つ、今合同説明会の話をしたのですが、続いてはサイトです。
この辺りを使っている、普段から見ているよという方ももしかするときょう参加してくれている人の中にはいるかなと思うのですが、障がいのある学生のためのサイト、ページというのがマイナビの中には実は用意がされています。
マイナビチャレンジドというサイトがあるのですが、マイナビの2024のページからリンクがありますのでそこから見てみてください。マイナビ2024のサイトの中の特集というところからマイナビチャレンジドというページに飛ぶことができます。

きょうこのタイミングで皆さんにお知らせしたいのが、黄色のぎざぎざのバッジが今画像として出ていると思いますが、これは10月4日から障がいへの配慮というその検索軸で企業を探すことができるようになります。
ですので、自分が持っている障がいの配慮がある企業をそのまま絞り込んで検索ができるので、そういう意味ではすごく皆さんも使いやすいサイトになっているかなと思います。
今はまだありませんが、10月4日、もう来週からはそういった検索もできるようになっているので、今まで使ったことがなかったよという方も活用をしてみてください。
企業研究や企業のことを知るのに役立つかなと思います。

あとは、企業探しだけではなく下のほうにコンテンツが充実などいろいろ書いているのですが、先輩たちの就活体験談や、障がいのある先輩たちがどのように就職活動を進めてきたのかみたいな体験談がまとまっていたり、障がいマニュアルを作ってみようとか、Q&Aなどいろいろなコンテンツも入っていますので、こういったところも参考にしてみてください。

あとはいろいろ、来年の3月以降になってくると、もう障がいの内容別の雇用実績などをチェックできるので、このマイナビチャレンジドというのは障がいのある学生であれば一度は見てみてほしいですし使ってみてほしいなと思っています。

ただ、企業研究の本当に基礎の基礎はまずは事業内容確認と、関わる人や団体をしっかりと見ること、あとは守屋さんのお言葉を借りるなら数字もしっかり見てほしいです。
それを見た上で必要な力を把握して、どんどん志望動機にも落とし込んでいってほしいなと思っています。

以上が準備です。すごく大変だと思うのですが、自己分析と仕事研究がいかに深められているかどうかで、このあといざエントリーシートを書くときに非常に楽になります。
先ほどお伝えした準備ができていないままいきなり書こうとすると絶対に、もう本当に大変だと思うので、先ほどの準備をまずは押さえた上で次は実践に移っていきたいと思います。
きょう1日で全部理解するのはなかなか難しいと思いますが、自己分析と仕事研究はしっかりと深める、準備はここをとにかく覚えて帰ってもらいたいと思います。

続いて実践です。自己分析と仕事研究をした上で、一番上の四角は先ほどの準備でしっかり整えた上で、あとは文章に起こして、あるいは他の人の視点を取り入れて、まずは文章を書いたら一回他の人に見てもらって、もう一回練り直してブラッシュアップしてもう一回文章にしてという下3つの工程を、とにかくずっと繰り返し行なってほしいと思っています。
とにかく自己分析、仕事研究を深めたらあとは文章にする、他の人に見てもらう、練り直す、これをとにかく繰り返してください。

実際に冒頭でお伝えした三大質問、この3つの質問が聞かれることが多いですよと言った自己PR、ガクチカ、志望動機ですね。
自己分析や仕事研究をしっかり深められた上で、ではどのように文章にしたらいいのというポイントはこちらの画像をご覧ください。
3つに共通しているのがきちんと結論から書きましょうねというのは、これは本当に3つ共通のポイントです。何も構成を考えずにいきなり文章を書き始めてしまうと、結局何が言いたいか分からない文章になってしまうので、人に何か伝える時も同じですが、言いたいこと、結論を最初に持ってくる。
自己PRであればアピールポイントや長所や強み。なので、私の強みはこういうところです、私はこういうところが得意ですという、そこから文章をまずは書き始めてほしいのです。
ガクチカも志望動機も同じです。聞かれていることに対して結論からまずは書くというのを意識してみてください。

文章を書くのが苦手ですという人ほど、この結論から書くということをまずは実践すれば、そのあとに書いてある文章は結局その結論に行き着く内容なのだという目で人事の方も読むことができるので、文章を書くのが苦手だなという人こそしっかり結論から書くというのは徹底してやってみてほしいと思います。

自己PRであればその結論を裏付ける行動や経験やエピソード、これが学生時代に取り組んできたことや、今まで自分の行動や生活を振り返ってみてそれが結局根拠になるんですよね。
私はこういうことができます、得意ですと言うだけではやはり足りなくて、実際に大学生活でその強みを生かしてこんなことをやってきましたというのが付くことでやはり結論の根拠になるので、そこはしっかりと伝えていってください。
それで、強みを仕事とか将来にどう生かしたいかという感じで締めると、自己PRはすごく伝わりやすいものになると思います。

ガクチカも同じような感じです。まず結論を書いた上で、ではそれは具体的にどのようなことをやってきたのという詳細や根拠というところを書いたりします。
その経験から得られたことや成長したことというのをまとめとして持ってくると、ガクチカとしてはすごくきれいなまとまりになるかなと思います。

よく自己PRとガクチカは何が違うんですかという聞かれ方をしますが、自己PRはやはり自分ができることや得意なことというのが軸となるのに対して、ガクチカですとやはり皆さんがその経験を通して成長したことや学んだことやそういったところに焦点を当てることが多いかなと思っています。

志望動機はいろいろ企業のことを調べた結果、どうしてその企業に応募したのか、入社したいと思ったのか、その理由がやはり結論に来ますね。
そう思った理由や自分の強みをどう生かせそうか、どのように活躍したいかという内容をしっかりとエントリーシートには盛り込んでいってほしいと思います。

エントリーシートは面接と違って面接官からの突っ込みが良くも悪くもないのです。
面接官からの確認というのがなくて、皆さんが文章で表現をしないといけないので、そういう意味ではできるだけ具体的にしっかりと文章は書いてほしいと思います。
人事の方がエントリーシートを読んだ時に何が言いたいんだろう、よく分からないな、抽象的過ぎるなとなってしまうと皆さんらしさが伝わらないので、エントリーシートはそこを注意してほしいと思います。

冒頭のチャットでもどなたかが書いてくれていたかと思いますが、エピソードに書ける経験がないとか、ガクチカはどうしようみたいなチャットも幾つかあったかなと思っています。
やはりコロナ禍だったので、どうしてもアピールできる経験も学生時代に力を入れたことも特にないですという学生の意見は割とよく聞きます。
ここ数年はやはりよく聞くのですが、1つ上の先輩たち、同じようにコロナ禍の学生時代を過ごしてきた先輩たちも、ではどういう題材をエントリーシートに書きましたかというアンケートを取ってみると、何もすごく変わったことをしていたわけではなくアルバイトや、あるいは学業のこと。学生であれば授業や研究などをやっていると思うのでその辺りを書いていたり、あとは趣味や特技のことをしっかりとエントリーシートの題材にしましたという先輩たちのこのランキングも参考にしながら、題材は何でもいいのでまずは文章で書いてみてほしいなと思います。

だから、どのような経験をしてきたかというその経験のタイトルの華やかさはあまり関係なくて、アルバイトでリーダーをしていましたとかリーダーではありませんでしたなどその辺は全然関係なくて、どのようなことをやってきたかのタイトルよりもその中身ですね。
リーダーではなかったけれどもこういうことに力を入れてきましたとか、授業で課題がたくさんあって大変だったけれども間に合わせるためにこういうことを工夫しましたなど、本当にありきたりな日常でもいいのでその中で自分がやってきたことというものをしっかりエントリーシートには具体的に書いてほしいなと思います。

それから志望動機のポイントも少し触れておきたいです。
志望動機に起こりがちなNGということで幾つかで並べているのですが、本当にこういう志望動機は多いです。単なるファン。もうこの会社が昔から好きでとか、この商品を小さい時から愛用していてその会社で働きたいと思いましたなど。
あるいは企業のホームページや入社案内に書いてあることを引用してそのまま載せている場合など。
その辺は企業の方は知っているので、知りたいのはやはり皆さんがどのような力を発揮してこの仕事に貢献できるのかとか、どうしてその企業で働きたいと思ったのかなどその辺りが知りたいので、どうしてもこの起こりがちなNGにはまってしまうと志望動機としては少しもったいないかなというところになります。

やはりこの辺のNGがどうして起こるかというと、本当に準備のところが足りていないという原因がほとんどです。
仕事研究やその企業の研究が徹底的にできていれば単なるファンの視点になったりとか、ただ引用しただけとか、あるいはどのような会社にも当てはまるような志望動機を書いてしまうなどそういったNGは避けられるかなと思うので、そういう意味ではやはり準備はすごく大事です。

あとは下2つのところを少し注意しておいてほしいです。
どうしても福利厚生とか、将来性とか、研修が整っているなど、とにかく自分がしてもらえることに共感しているだけとか、あとはあっては駄目というわけではないのですが、配属先とか勤務地へのこだわり強すぎる、それしかない志望動機とかだと、やはり企業の人は一緒に働く人を求めているので、そこばかりの志望動機ですとやや弱いかなというので起こりがちなNGとして挙げています。

皆さんが会社を選ぶ基準としてファンなんですとか、福利厚生を見ていますとか、配属先や勤務地が気になっていますなど、それを一部皆さんが基準として選ぶ分には全然いいのですが、志望動機のメインの部分として書いてしまうとそれは志望動機としては惜しいかなということになってきます。
この辺りははまらないように気を付けてください。

ブラッシュアップとか誰かに見てもらいましょうという話は先ほどもしましたが、改めて触れておきます。
自己PRも志望動機も作成した文章は必ず誰かに一度は見てもらってください。私も学生のエントリーシートを何回か見たことがありますが、結構自信がありますとか、何回も書き直してこれはもうばっちりだと思いますといって持ってきてくれた文章も、やはり第三者の目で見るとまだまだ抜け漏れというのはあります。
やはり本人ができたと思っても何も知らない第三者が見ると伝わりにくかったりするところは多々あるので、一回書いたら誰かに見てもらう。その誰かというのは誰かというと、皆さん学生であれば恐らく学校に行っていてキャリアセンターがあると思うので、そのキャリアセンターの職員の方に一度見てもらうとか、そういったところで他者評価をもらってそれを改善してもう一回書いて見てもらってというのを繰り返しやってほしいなと思います。

ここまでがエントリーシートの基本的な、基本的なといっても少しレベルは高かったと思いますが、準備を経た上でのエントリーシートの実践ポイントでした。

ここで守屋さんに質問なのですが、障がいのある学生ならではのエントリーシートの書き方のポイントはありますか。

守屋:
ありがとうございます。基本的には今、北濱さんがお話しいただいたことがとても大事だと思っているという前提です。
その上で障がいのある学生ならではのエントリーシートの書き方のポイントとして、企業に求める配慮は最後に書くということを知っておいてもらえるとうれしいと思います。
配慮は最後に書くということですね。自己分析で一生懸命言語化した障がい特性や、こういうふうに配慮してもらえたらいけますということをどうしても中心に書きたくなりがちですが、それは最後に伝えられるといいと思います。

例えば志望動機の場合ですが、この順番がいいと思います。
1・2・3のステップでお話しするのですが、ステップ1としてまず自分から見た企業の強みや仕事の魅力、これは1つ目に伝えてほしいです。
2つ目に、ではその企業の強みや魅力に対して自分の強みは何か、自分が貢献できることは何かというのを2つ目に伝えてほしいです。
最後に3つ目、その上で必要な配慮と自分の障がい特性。たぶんこのスリーステップでお伝えいただくと志望動機などはきれいだと思います。

当たり前の前提ですけれども、企業は利益を上げることで社会に貢献す