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内定を獲得した先輩のリアル・ボイス
私たちの決意

Vol.01

「私らしく働ける場所」で
子どもたちを笑顔にしたい

PROFILE

吉岡 祐海 さん

1年半ほど続けている放課後等デイサービスのアルバイトでは、障がいのある子どもたちとふれあってきた。一人ひとりの特性を踏まえて行う活動はとても大変ながら、試行錯誤する中で深い学びを得ており、保育士として働く上でも糧になりそうだと感じている。

Q. 保育士をめざしたきっかけは?

中学2年生のとき、友人に誘われて保育園の職場体験に行ったことがきっかけです。それまでは子どもと関わった経験が少なく、あまり関心もありませんでしたが、すっかり保育士の仕事に魅了されてしまいました。当日はペットボトルでイカダを制作したのですが、子どもたちがそれで楽しそうに遊ぶ様子を見るうちに大きな喜びを感じて……。イカダが壊れてしまっても夢中で遊び続ける姿を目の当たりにして、「子どもってすごいなあ」と、パワーに圧倒されました。それ以来ずっと、保育士になることを目標にしてきました。

Q. 実習の思い出を教えて!

2歳児クラスで、花紙やシールを使って魚を制作する部分実習を行ったとき、子どもたちが真剣に説明を聞いて取り組んでくれたことが印象的でした。後日、保護者の方が連絡帳に「保育園で作ったお魚をおうちで泳がせて楽しそうに遊んでいました」と書いてくださっていたと聞き、とてもうれしかったです。ただ、シール貼り一つにしても、少しだけ貼りたい子もいればたくさん貼りたい子もいて、それぞれのペースを尊重した対応が難しくて……。想定時間を10分ほどオーバーしてしまい、その間に暇を持て余した子もいたことは反省点です。

Q. 内定先を選んだ決め手は?

初めて園見学で訪れたときから、先生方が子どもたちとの関わりを心底楽しんでいることが感じられ、魅力的だと思っていました。先生方の笑顔あふれる温かな雰囲気の中、子どもたちが元気に過ごしていて、掲げられている理念にも心から共感。「多くの子どもを笑顔にできる保育士」「子どもと保護者に寄り添える保育士」という私の理想像に近づける場所であることを実感し、それが決め手になりました。当初は募集があるかどうかも分からない状態だったので、電話で問い合わせをした上で試験と面接をしていただき、内定に至りました。

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Q. 志望先の面接は
どんな感じだった?

園長先生と一対一でお話ししました。面接に先立ち、半日にわたって保育現場に入り、適性をチェックする試験があり、その際の感想を中心に質問されたことを覚えています。当日は園内で運動会の練習が行われており、先生方が細やかな配慮をされていたことが印象的だったため、面接ではその気付きなどをお話ししました。例えば、私は3歳児クラスの誘導などを担当したのですが、子どもたちが移動するときに迷わないよう立ち位置に印を付けるなど、さりげない工夫が散りばめられていて、それが心に残ったと伝えました。

Q. 就活成功の秘訣を教えて!

さまざまなタイプの園を見学し、よく比較検討することです。たくさんの園児と過ごす大規模園、一人ひとりと密接に関わる小規模園、どちらが自分に合うかといったことも、頭で考えるより現場を訪れることで明確になります。また、先生方の雰囲気や子どもたちの様子などは、どれだけ調べてもイメージしにくいもの。「百聞は一見に如かず」の言葉通り、実際に園を訪れて判断するのが一番です。私の場合は、規模などが異なる5つの園を見学するうちに理想がはっきりとしてきて、満足のいく選択をすることができました。

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Q. 就活を振り返って、
最も大変だったことは?

「就職する上で自分が何を重視するのか」を探ることに苦労しました。そもそも私には、通勤距離、園の規模、園が掲げている保育理念など、大切にしたいポイントがいくつかありました。しかし、それらの優先順位を決めきれず、志望する園を絞り込めずにいたのです。そこで、大学の先生に相談しながら「自分が求めるもの」をとことん整理。結果的に「多くの子どもを笑顔にできる保育士」「子どもと保護者に寄り添える保育士」という、私が理想とする保育士像を実現できる環境であることが最優先だと考えるようになりました。

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Q. 就活を支えてくれた
モノやコトを教えて!

保育士を志す友人たちや、相談に乗ってくださった先生の存在が、大きな支えになりました。同時期に試験や面接を受ける保育士志望の友人が多かったので、有益な情報や意見を交換したり応援し合ったりできたのは心強かったです。また、大学の先生がいつも親身に相談に乗ってくださったのもありがたく、就活を始めたばかりで「どんな園で働きたいのか」などの意思が定まらない時期から、たくさんの助言を受けていました。私の性格や特性も踏まえて的確な意見をくださった先生には、とても感謝しています。

Q. 後輩に伝えたいことは?

「自分らしさ」を生かせる職場を見つけてほしいです。私の場合は、ゆったりとした落ち着いた雰囲気の園のほうが、自分らしく働けるだろうと感じていました。また、周囲の人たちから「いつも笑顔だね」と言われることが多かったので、笑顔で働ける環境に身を置きたいとも考えていました。「多くの子どもを笑顔にできる保育士」という理想に近づくためにも、まずは私自身が笑顔でいる必要がありますからね。皆さんも、伸び伸びと力を発揮して働けるように、自らの個性を大切にしてください。

Q. 将来の目標は?

保育実習のときにお会いした先生の一人が、今の私の目標になっています。子どもたち一人ひとりに視線を向けて長所を伸ばす。うまくいかないことがあって泣いている子がいれば、その思いをすくい上げるよう丁寧にサポートする。保護者の不調や都合にも気を配り、支えになるような言葉がけをする……。このように、子どもたちはもちろん保護者の方々にも優しく寄り添う姿を見て、私もそうありたいと願うようになりました。大学で学んだ心理学の知識も生かしつつ、現場経験を積みながら目標に近づいていきたいです。

『パンダ なりきりたいそう』

作:いりやまさとし
発行:講談社

「なりきりたいそう はじめるよ」と声をかけてくれるのは、ふんわりボディーとにこにこ笑顔がかわいいパンダさん。チューリップ、バナナ、おにぎり、ひこうきなど身近なものになりきって、伸びたり回ったり転がったり……。読めば思わず、パンダさんと一緒に思いっきり体を動かしたくなる楽しい作品です。