学ぶ
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内定を獲得した先輩のリアル・ボイス
私たちの決意


誇りと信念を持って
保育の道を突き進んでいく

岡田 麻愛 さん
コロナ禍で増えたおうち時間を有効活用し、料理やお菓子づくりに励んできた。イベント(HOSENこどもフェスティバル)でも腕を振るい、子どもたちと一緒におやつ作りをするクッキング講座に参加。大学が認定する食育おやつマイスターの取得もめざしている。
Q. 保育士をめざしたきっかけは?
12歳下の妹の存在が大きかったと思います。あやしたりミルクをあげたりと両親の育児を手伝ううちに、自然と子どもと関わる仕事に興味を持つようになりました。妹が初めて寝返りをしたり、歩いたりする瞬間にも立ち会うことができて、そのとき受けた感動は今でも薄れていません。また、近所に里親制度で子育てするご家庭があったため、育児や福祉といったテーマを身近に感じていたことも影響しました。その後、大学での学びや実習を通して、より家庭的に子どもと関われる保育園勤務を希望するようになりました。
Q. 実習の思い出を教えて!
学びを実践できる実習は本当に楽しいものでした。園児たちとのふれあいから得られるものは多く、充実した期間だったと思います。ただ、慣れないうちは記録の作成に時間がかかり、大変だと思う瞬間もありました。そうしたとき励みになったのは、実習先の園児から受け取った手紙でした。私の似顔絵を一生懸命に描いてくれたり、まだ文字にならない図形のような字で「ありがとう」「大好き」の気持ちを伝えてくれたり……。読むたびに胸がいっぱいになり、どんなに落ち込んでいても頑張ろうという気持ちがわいてくる、私の宝物です。
Q. 内定先を選んだ決め手は?
志望先を探しつつ悩んでいた4年生の夏ごろ、大学の先生に「働く人の雰囲気があなたにぴったりだと思う」と勧めていただいた園を見学したとき、私の理想に近い保育が実践されていると確信しました。特に、子どもの自主性を重んじた関わりをしていること、保育者同士の話し合いを大切にしていることに魅かれ、「ここで働きたい!」という気持ちが強くなりました。念のため、他の園の情報収集もしようと園見学ツアーなどに参加しましたが、比較検討することで、最初に見た園がより自分にマッチすると感じました。
Q. 志望先の面接は
どんな感じだった?
まずは作文と描画の課題に取り組み、その後に面接が行われました。和室で座布団に座りながら園長先生や副園長先生と話す形式で、とても和やかな雰囲気でした。履歴書に書いたことを深掘りされたほか、ストレス発散法など意外な質問も。ありのままの自分を見てもらうような感覚でしたが、園にマッチすると判断してもらえてうれしく感じました。なお、描画のテーマは「幸せを感じる瞬間を絵にしてください」というユニークなもの。美術部に6年間所属してきた私にとってはやりがいある課題で、ワクワクしながら抽象画を仕上げました。
Q. 就活成功の秘訣を教えて!
自分を偽らず、誠実に挑むことだと思います。履歴書や面接などでアピールしようとすると、つい話を盛りたくなってしまうもの。しかし、それで選考に臨むことは志望先に対して失礼なだけでなく、後になって自分が苦しむ要因にもなりかねません。今の自分を信じて、真摯に向き合うことが一番です。また、面接当日だけでなく、実習中や園見学、その道中などでも言動や服装に注意してください。想像以上に周囲から見られていることもあるので、いつでもどこでも、恥ずかしくない振る舞いを心がけましょう。

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Q. 就活を振り返って、
最も大変だったことは?
自己PRを考えることです。いわゆるリーダー体験をしてこなかったこともあり、何をアピールすれば自分の良さが伝わるか分からず、困ってしまいました。一人で考えるとネガティブ思考になりやすいので、先生や友人に自分の強みを聞くことに。すると、「絶対に約束を守るまじめなところが長所」という、思いがけない答えが返ってきたのです。自分ではアピールポイントにならないと思っていたことが、長所ととらえられることに驚きました。友人と互いの良い部分を伝え合うことで、自己肯定感も高まっていった気がします。
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Q. 就活を支えてくれた
モノやコトを教えて!
一番の支えになったのは友人の存在です。常に励まし合い、将来を語り合ったことが、就活を乗り切る原動力になりました。また、志望先は違っても、面接などの基本は変わりません。どう対策しているか、どんな質問をされたかなど、情報共有することが役立ちました。加えて、マンガやアニメにも大いに助けられました。好きな作品を鑑賞することでリラックスできましたし、作中の言葉に勇気をもらうことも多かったです。緊張する場面が多い就活中だからこそ、趣味の時間をしっかりと確保することも大切かもしれません。
Q. 後輩に伝えたいことは?
保育士は子どもの命を預かり、のびのびと生活できるよう試行錯誤を続けていく、大きなやりがいのある職業です。人間が成長するうえで最も大切な期間を一緒に過ごし、人生の基盤づくりに携わる極めて重要な仕事であり、まさに社会から必要とされる存在だといえるでしょう。就活中はナーバスになりやすいものですが、ネガティブな情報に惑わされることなく、自信と誇りを持って保育の仕事を選んでほしいと思います。不安になったときは、親しい人に相談したりストレス発散したりして、自分を労わってあげてくださいね。
Q. 将来の目標は?
考えることをあきらめない保育者をめざします。保育は常に進化し続けるものですから、子どもにとってどんなあり方が望ましいかを常に考え、新しいことも受け入れられる柔軟性を持ちたいです。また、私自身、実習先で出会った頼りがいのある保育者を見て、この道へ進もうと決断できました。いつか私も、周囲に前向きな影響を与えられる人間になりたいです。後輩や子どもたちから「こんな先生になりたい!」と思ってもらえれば本望で、そうなれるよう日々精進を重ねていきます。


『どうぞのいす』
作:香山美子
絵:柿本幸造
発行:ひさかたチャイルド
「どうぞのいす」と書かれた立て札と一緒に置かれた、小さないす。うさぎさんが作ったこのいすをめぐって、動物たちがさまざまな食べ物をとりかえっこしていきます。自分の都合だけを考えるのではなく、相手を思いやって行動する動物たちの姿に、大人も子どもも癒されること間違いなし!
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