社会福祉士
- 石元 梨奈さん
- 職歴:21年
急性期病院と老健のどちらも経験
子育てや転勤と両立しつつ働いています。
現在の仕事内容
介護老人保健施設は、病院からそのまま自宅に帰れない患者さんが自立した生活に戻れるよう、必要なリハビリや介護サービスの調整を支援する場所です。病院と自宅の間に位置する施設ですね。私はそこで支援相談員をしています。病院のソーシャルワーカーやケアマネージャー、ご家族などから寄せられる入所に関する相談の窓口になり、入所面談ではご本人とご家族のニーズを聞き取ります。
入所中の相談事に耳を傾け、退所に向けた支援を行い、退所後も通所リハビリテーションを通じて利用者と関わるなど、一人の患者さんと長くお付き合いできる仕事です。自宅へ戻る利用者さんの嬉しそうな顔を見るたび、この仕事をしていてよかったと感じます。
その道に進もうと思った理由
高校生のとき知的障害者の施設にボランティアに行き、気さくに声をかけてくれた入所者さんと楽しいひとときを過ごしました。その思い出があり、将来は弱い立場にある人のために働く仕事に就きたいと、社会福祉学科のある大学に進学しました。
就活中に祖父ががんに罹り、家族が治療に関して悩む姿を見て、気軽に相談できる存在がいたら心強いだろうなと感じたことからMSW(医療ソーシャルワーカー)という仕事に興味を持ちました。
キャリアパスのポイント
- 急性期病院
- 実習先は障害者施設だったのでMSWの仕事はほぼ知らない状態だったが、自宅から通えること、IMSグループという母体の確かさに魅力を感じ、入職。急性期病院では突然運び込まれるさまざまな患者さんと関わり、経験を積んだ。回転が早いので、いつも患者さんの退院先を探すことに追われていた。
- 老健への異動
- 介護老人保健施設(老健)へ支援相談員として異動。利用者一人ひとりとゆっくり話し、想いや希望を聞き、支援していくことの大切さを再認識する。介護支援専門員の資格を取得し、兼務。
- 仙台へ転勤
- 夫の仙台転勤に合わせ、仙台にあるIMSグループの病院へ異動。大きなグループの強みを活かし、転職せずに済んだ。第一子の育児中でもあり、残業があまりない回復期の入院相談や他病院からの転院相談などを中心に担当する。
- 再び老健へ
- 再び夫とともに関東へ戻る。以前の職場である我孫子ロイヤルケアセンターに復職。第2子、第3子を出産。責任者を補助しながら後輩指導にも携わる。ベッドコントロール(満床の調整)など経営的な視点も求められるようになっていく。
- 現在
- 2020年、相談室の責任者になる。
翌年、係長に昇格。入所相談員4名と通所相談員2名の育成指導に努める。当施設を地域の利用者に最大限に使ってもらえるよう、入退所調整を行う。
これからのキャリアプラン
3人の子を育てながら一度も仕事を辞めずに今日まで来られたのは、一緒に働いてきた上司や同僚、後輩の理解あってのことでした。とくに急性期病院の医療ソーシャルワーカーは育児との両立が難しいと思われがちですが、ライフステージに合わせて急性期病院、回復期病院、老健など職場を変えて柔軟な働き方を選択することは可能です。
それぞれの施設で機能が違うので、ソーシャルワーカーとしてのスキルアップにもつながります。IMSグループのようにさまざまな施設があると、いちいち転職せず異動で済むのは大きな魅力ですね。
産休、育休、時短勤務を最大限に活用してきたので、今後は私が、女性が働きやすい相談室を築き、「医療ソーシャルワーカーは育児と仕事を両立できる」ことを証明したいです。
プロフィール
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社会福祉士職歴:21年
石元 梨奈さん
イムスグループ 我孫子ロイヤルケアセンター
相談室 係長