医療福祉系総合職は、医療施設や福祉施設の運営や管理を担う事務系のジェネラリスト。業務内容は、外来担当(受付、会計、保険手続など)、人間ドックや検診の受付・管理、入院患者の受け入れ、総務(採用、送迎手配、施設・資材管理、訴訟対応、イベント管理など)、財務処理、秘書業務(各長のサポート)、広報(ウェブサイトの作成、広報誌製作、取材対応など)、地域連携など多岐にわたる。総合職の果たすべき役割は幅広く、自身の努力や才覚次第でできることが増えていき、裁量権も大きくなる。医療福祉系総合職に就くにあたって特別な資格が必須というわけではないが、広い意味で医療・福祉従事者の一員であるという自覚と、高度なマネジメント能力が求められる。
- 医療施設
- (病院/クリニック/歯科医院など)
- 福祉施設
- (老人ホームやデイケアセンターなどの老人福祉施設/障がい者福祉施設/児童福祉施設など)
- その他
- (訪問看護ステーション/健康増進センターなど)
- 施設によって業務内容が大きく異なることを理解する
- たとえば、大規模な大学病院と小規模なクリニックでは、総合職の業務の内容や範囲は大きく異なります。大規模な施設では総合職の人数も多いため、1人ひとりが担当する業務は細分化され、専門性が高くなる傾向です。小規模な施設では総合職の人数が少ないため、数人、時には1人で多くを担うことになるでしょう。志望先の状況を見極めて、自身の希望や適性に合った職場選択をすることが大切です。
- 業務内容の全体像を把握する
- 総合職の業務は多岐にわたるだけに、全体像がつかみにくいといえるでしょう。それだけに、総合職が何をどこまで担当するものなのか、担当業務はどのようにして決められるのか、経験やスキルを伸ばしていくとどんなことができるようになるのか、評価基準は何かといったことをリサーチしておくことが大切です。
- 将来的に目指したいキャリア像を考える
- 「経験と実績を積んで管理職を目指したい」「広報の勉強をして地域医療を盛り上げたい」「質の高い福祉サービスを支える縁の下の力持ちになりたい」など、自身のキャリアプランによって職場選びの視点は変わってきます。特に総合職は守備範囲の広い職種なので、目先のことだけを考えるのではなく、中長期的な視点でどのようなキャリアを積んでいきたいのか、じっくりと検討することも大切です。
- 職場の雰囲気(同僚・上司・部下、他職種への接し方)をCHECK!!
- 人間関係を中心とした職場の雰囲気は、職場見学で最も重点的にチェックすべきポイントです。スタッフ同士の関係は良好か、上司の部下に対する接し方は適切か、他職種との連携はスムーズかなど、自分が職場の一員となった様子をイメージしながら、違和感なく働けるかどうか確認してみましょう。
- 事務系職員の位置付け・士気をCHECK!!
- 医療・福祉施設における総合職は、ともすると地味な存在だと考えられてしまい、施設によっては軽く扱われがちな傾向があるようです。また、そうした扱いが影響してか、事務・管理系職員の士気が低くなってしまう職場も中にはあるようです。志望先では事務系職員も他の職種と同等な立場として扱われているか、職員の士気(仕事に対する意欲)は旺盛かを確認することで、働きやすい職場かどうか推し量ることができるでしょう。
- 設備・環境の充実度をCHECK!!
- 通勤に影響する職場の立地や周辺環境、ロッカーや休憩室の様子、年間行事などの状況は、働くうえでの満足度を左右する要素となります。また、業務に関わるPCやシステムの充実度、カルテ等の情報は紙とデータどちらで管理されているかなどは、業務に直結する大切な要素です。自分が特に大切だと思うポイントは事前にリストアップして、見学中に確かめるようにしましょう。