- リハビリ
- 言語聴覚士
苦手分野に時間をかけて克服するより、
得意分野で失点しないことを心がけました。
- 岩佐 泉樹さん
- 横浜旭中央総合病院
リハビリテーションセンター
「熊本地震の際、母の勤める病院にボランティアに行き、患者さんや地域の方々と接しながら一生懸命働く母の姿を見て、医療従事者に興味を持ちました」という岩佐さんは、自身がスポーツをしていたことから最初は理学療法士を考えていたそうです。でも先輩の、「言語聴覚士は『脳のリハビリ』をする」という言葉に未知の領域への魅力を感じ、言語聴覚士へ。現在は失語症や脳卒中・脳梗塞後の口のリハビリ、嚥下機能の回復支援のほか、補聴器外来にも携わっています。
私のオススメ参考書はこれ!
『言語聴覚士テキスト』(医歯薬出版)。この1冊に、言語聴覚士になるために必要な知識はほとんど記載されています。複数の参考書を使っていると、試験の見直しや確認の際に探す手間がかかるので、1冊に絞って取り組みました。
記載のないところは自分で付箋を貼り、色分けをし、1年間で自分だけの1冊になりました。
私の勉強方法 成功ポイント!
1冊の参考書に絞ったことが効率アップにつながったと思います。また、試験は120点が合格ラインなので、苦手分野を完全に克服するよりも得意分野で失点しないことに重点を置いて勉強しました。私にはそのやり方が合っていたようです。
配点は分野ごとに違うので、力を入れるべき分野と最低ラインができていればいい分野を見極めます。
苦手分野の乗り越え方
解剖生理や社会福祉制度の分野が苦手でした。ただ、過去問を数年分解いていくと出題傾向や頻出問題がわかってきます。苦手分野は自分ひとりで理解するのが難しいので、先生や友人に質問するのがいちばん近道だと思います。
苦手意識がある分野ほど、出題傾向を把握することは大事。勉強する領域を絞って集中させるのが効率的です。
- 3年生:3月
- 大学は3年生までにすべての実習を終え、4年生は卒業試験と国試に集中できる環境だった。ただこの段階では勉強方法もわからず、なんとなくテキストの中でいくつかの教科や項目を読み、重要な単語をチェックする程度。
- 4年生:4月〜8月
- 学校の模擬試験で200点中80点ほどしか取れず、周囲の友人と比べても点数が低くて焦る。まずは試験のやり直しに多くの時間をかけた。間違えた問題については5択のうちの正解以外についても一つひとつ正しい答えを調べ、違いを理解。一つの模試のやり直しを丁寧に行っていく。
- 8月〜10月
- 夏には卒業試験があり、ここで120点取れないと国試に向けた補習が待っている。幸い、120点取れるようになっていたので、自分で勉強を続ける。秋からようやく過去問に着手。先輩から、「模試には過去問がそのまま出ることがあり、早い段階で過去問をするとなんとなく覚えているから解けたのか、本当に知識があって解けたのかの区別がつかなくなる」と聞いていたので、ある程度の基礎ができるまで待っていた。
- 11月〜1月
- 過去問は2、3年分を試験と同じく時間を計って解くほか、見つけたサイトで解きたい項目や年代に集中。模試と同様に丁寧にやり直しを行った。
- 試験直前
- 勉強すればするほどわからないところが増えて不安になると聞いたので、新しい問題を解くことはせず、これまでやったことやまとめた内容を見返し、知識の定着を心がけた。