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メディカルスタッフ職種徹底解説 介護福祉士 Care Worker

歴史

介護は人類の歴史が始まるころには既に存在していたとされるが、当時は介護と看護の区別はなく、傷ついた者や弱い者を助けることを目的に行われていた。その後、社会福祉に対する意識の高まりや高齢化社会の進行もあり、専門的な知識や技術を持った資格者による介護の重要性が認識されるようになった。1987年の「社会福祉士及び介護福祉士法」の制定により、介護福祉士が国家資格として誕生した。

仕事の内容・特長

介護福祉士はケアワーカー(Care Worker)とも呼ばれ、社会福祉士、精神保健福祉士とともに福祉の代表的国家資格(通称三福祉士)の一つ。専門的な知識及び技術をもって、日常生活が不自由な高齢者や、身体や精神に障がいがある人たちに、食事や入浴、トイレの介助などを行い、できる限り自立した生活を送れるように手助けするのが主な仕事。また、介護を必要とする人たちやその家族に対して、日常生活でどのように介護をすればよいかという相談に応じたり、提案をしたりといった役割も担っている。
介護において専門性の高い介護福祉士の存在は、各施設にとっても利用者にとっても非常に重要な存在となる。ただ介護をするのではなく「利用者さんがどう生きていくのか?」を支援するのが介護福祉士の仕事であり、超高齢社会の日本において、介護福祉士の活躍がますます期待されている。
なお、介護福祉士になるルートはさまざま存在するが、養成施設を卒業するか(2027年3月までに卒業の場合)、養成施設に行かなくとも「実務経験3年以上かつ実務者研修」、または「実務経験3年以上かつ介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修」を修了することで介護福祉士国家試験の受験資格が得られ、合格すると介護福祉士になることができる。

1日の仕事の流れ(老人福祉施設の場合)

8:30~9:00
ミーティングや事務作業
朝のミーティングで連絡事項などの確認、一日の作業チェックを行う
9:00~12:00
介助作業(午前の部)
施設内の清掃や排泄の介助、おむつの交換、体位の変換、入浴介助など。レクリエーション(歌や体操など)や昼食の準備も行う。
12:00~13:00
昼食・休憩時間
13:00~15:00
介助作業(午後の部)
昼食の食事介助や後片付け、排泄介助、入浴介助、レクリエーションなど。
15:00~15:30
おやつ
おやつの準備と後片付け。
15:30~17:30
介助作業(午後の部)
引き続き必要に応じて介助を行う。報告書やレポートの作成なども行う。
17:30
終業
日勤では終業となるが、介護の現場では3交代や4交代で24時間対応する必要があり、早朝や深夜の勤務となる場合もある。

求められる資質

人が好きで世話が好きな人
常に人と接することになるので人が好きであることは大前提。一方でストレスがたまる仕事でもあり、自分の気持ちをコントロールしてストレスをうまく発散できることも大切。
思いやりと忍耐力
福祉に対する情熱を持って、常に相手の立場に立って物事を考え、相手を包み込む包容力が重要。また、介護の現場は生易しいものではなく非常に厳しい。肉体的にも精神的にもタフでなければならず、忍耐力も求められる。

主な勤務先

高齢者の介護サービスを行う特別養護老人ホームや老人保健施設、障がい者の介護サービスを行う身体障がい者施設での勤務が多い。

  • 老人ホームやデイサービスセンターなどの高齢者福祉関連施設
  • 障がい者福祉関連施設
  • 各地域の社会福祉協議会
  • 民間の福祉関連サービス会社

参考データ

平均年齢 43.0歳
勤続年数 7.3年
労働時間 164時間/月
超過労働 3時間/月
月額給与 252,300円
年間賞与 572,800円
平均年収 3,600,400円

※ 厚生労働省【令和2年賃金構造基本統計調査】(データは「介護職員(医療・福祉施設等)」のもの)

将来性

高齢化社会が進む国内では、介護・福祉に関する経験や知識、技術を持つ介護福祉士への期待は大きい。また実務経験を積むことで、ケアマネージャー(介護支援専門員)として活躍したり、ホームヘルパーの会社を立ち上げて独立したりする人も多く、自分自身のがんばり次第で新たな活躍の場を作り上げていける。

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