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ミスマッチを減らす!薬学生の研究室選び
Introduction

薬学部の3~4年次(私立は5年次の場合あり)になると、研究室選びという大きな決断に直面します。選んだ研究室が将来のキャリアに直結することもあれば、想定とはかけ離れた研究生活となって将来につながらないこともあります。いったん選んだ所属先の変更は難しいこともあり、慎重に検討する必要があるでしょう。ここでは、ミスマッチを防ぐための研究室選びのポイントを解説します。

Index

研究室の系統は大きく分けて4種類

研究室選びと卒業後のキャリアの関係は?

研究室を選ぶ際の比較・検討ポイント

研究室の系統は大きく分けて4種類

薬学部の研究領域は非常に幅広いですが、大きく分けると次の4種類になります。希望が偏った場合の振り分けは基本的には成績順で決まるので、日ごろの学習をおろそかにしないようにしてください。

Type01

生物系

マウスや細胞を用いて生体内で薬物がどのように変化するかを調べ、細胞が薬物に示す反応、薬物が酵素に示す変化などを研究します。新薬を開発する基礎となる重要分野として、細胞やDNA、薬理学に興味がある人に適しているでしょう。

Type02

化学系

薬物の根幹となる有機化合物について研究します。新しい構造や反応を開発したり、新薬の可能性がある有機化合物を合成したりするもので、ゼロから創薬する上で最も必要となる分野だといえます。有機化学や創薬化学に興味がある人に適しているでしょう。

Type03

物理化学・分析系

主に薬物に関する測定や分析を行います。例えば、どれくらいの割合で薬物が分解・吸収されるのか、生体内ではどのような形態を取るのかといった体内での動態を調べます。疾患の発生機序や予防方法の解明なども守備範囲で、臨床医学の発展に貢献したい人に適しているでしょう。

Type04

臨床系

臨床で働くためのトレーニングを行います。在学中に実習する病院や薬局以外に、ドラッグストアや企業などの現場を経験できることもあるので、卒業後、いち早く臨床系の薬剤師として活躍したい人に適しています。

研究室選びと卒業後のキャリアの関係は?

研究室の特性により、研究内容や経験できること、伸ばしやすいスキル(分析、統計、コミュニケーション、英語力など)は大きく異なります。それを踏まえて自身にマッチする研究室に入ることは、就職の可能性や就職後の業務パフォーマンスを高めることにもつながるはずです。薬学部を卒業して就く職種は多岐にわたるので、将来のビジョンに直結する研究室かどうかを吟味してください。

Career01

病院・薬局薬剤師

病院・薬局勤務の薬剤師は、患者さんやそのご家族と話す機会が多いので、特にコミュニケーションスキルが求められます。臨床系に強い研究室を選ぶと、薬局や病院以外での実習を積極的にサポートしてくれるでしょう。学生のうちから現場を踏んだ経験は、就職面接の際に強力なアピールポイントになり、その後の仕事にも直結するはずです。

Career02

製薬企業(研究職・開発職)

製薬企業の研究職・開発職は、人気がある上に求められるレベルも高いので、かなり募集枠が少ないのが特徴です。狭き門をくぐり抜けるためには、就職活動で研究内容や活動実績を積極的にアピールする必要があります。積極的に研究しているかどうかは、論文の投稿数が一つの目安になります。ドクター(博士課程修了者)を採用している企業は研究・開発に注力しており、教授の斡旋で入社できるルートもありそうです。

なお、開発職と類似した仕事をするCROは、海外企業と連携することが多いので、特に英語のスキルが重視されます。さらに統計を読み取る能力、プレゼンテーション能力、データ探索力を磨いておくと強みになるでしょう。

Career03

製薬企業(MR)

MRの主な役割は、製薬企業の営業担当者として自社の製品を病院や薬局の担当者にアピールし、採用につなげることです。研究活動そのものというよりは、研究室で学んだコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力をいかんなく発揮することが求められるでしょう。

Career04

公務員(保健所、薬事監視など)

卒業後、公務員になった先輩が多い研究室は、公務員試験の勉強がしやすい環境であると推測できます。また、公務員試験に関する情報が集まりやすいこともあり、合格に向かって一歩リードできそうです。

Career05

化粧品、化学メーカー

化粧品メーカーや化学メーカーは、研究部門と開発部門を分けず一括で募集することが多い傾向です。研究に打ち込める環境を選び、取り組んだ研究の内容や成果に加えて、工夫した点や壁にぶつかったときの対処方法なども説明できると、狭き門である内定に近付けるでしょう。

研究室を選ぶ際の比較・検討ポイント

研究室選びに悩んでいる場合は、各分野の実習をした際に一番ワクワクした経験を考えてみてください。「ここなら頑張れる!」と感じられる分野に近付ける研究室を選び、研究に邁進していきましょう。併せて、次の3つのポイントも参考になると思います。

Point01

教授をはじめとする先生方との相性

相談しやすい、信頼できる先生との出会いは、人生の大きなターニングポイントにもなり得るものです。研究は、自分一人でできるほど単純なものではありません。予想通りの検証結果が出ずに仮説を見直したり、研究内容をうまくまとめられず苦戦したり……。うまくいかないことの連続だったとしても、先生と相談しながら二人三脚でゴールに向かいます。先生との相性は、研究に対するモチベーションを大きく左右するはずです。評判を聞くだけではなく、実際に先生と話して雰囲気を確かめましょう。

細かい指摘や干渉をしないタイプの教授がいいかというと、もちろんそうとは限りません。先生の適切な指導があってこそ、学生の成長が最大化されるからです。また、研究のしやすさについては、先生の知識や研究成果、研究費を集める力、政治力(学内/学外での発言力)、人脈なども関わってくると考えられます。先生の指導力や政治力を判断するには、学生の学会受賞歴や、博士課程の学生に日本学術振興会特別研究員がいるかどうかが一つの目安になるといわれています。

Point02

研究室の雰囲気

研究室は、教授を筆頭とする先生方(准教授、講師など)と学生が数人~30人ほどで構成されます。主な活動である研究や勉強会を通して切磋琢磨できる雰囲気があることはもちろん大切ですが、それ以外に食事会などのイベントがあったり、国家試験や就職活動を励まし合って乗り越えたりして絆を深めることもあるでしょう。先輩や周りの友達から情報を集め、研究室を見学して実際の雰囲気を確かめてみましょう。

実際に研究室をのぞくと、そこで過ごす上での快適さを知ることもできます。例えば、資金に余裕があって冷暖房が自由に使える研究室もあれば、逆に教授の方針で節約している研究室も……。有機系の研究室だと、実験で使う有機溶媒の独特な臭いがするという特徴もあります。研究室は所属中のホームグラウンドとして過ごす場所なので、「生活の場」としてどうかという視点からも検討してみてはいかがでしょうか。

Point03

研究活動や生活の自由度

研究室の所属員に対しては、在室を必須とする時間帯(コアタイム)が設けられることもあります。また、アルバイトやサークル活動が制限されることもあります。制限の仕方は、「全面的に禁止」「学習に関係するアルバイトであれば可」「完全自由」などさまざまです。生物系の研究室では、細胞の「世話」をするために土日祝日も研究室に行くことがあります。他の研究室でも、研究内容によっては長期休暇が短かったり、お盆休みしかなかったりするところもあります。

以上、ミスマッチを極力回避するための研究室選びのポイントをお伝えしました。他の人より一歩早く動き出して情報を集め、後悔のない選択ができるように願っています。