「現在」が分かる!「未来」が見える! 業界地図

メーカー業界

機械(機械)の業界地図

機械工業は種類が多様で、国際競争力が高い業種が多い。モノづくりを支えているといえ、コロナ禍の需要減から回復傾向にある。

※掲載企業は売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。また掲載内容に関する基準はこちらよりご確認ください。

総合重機

三菱重工業

発電機器、航空、防衛、造船など総合重機の最大手

川崎重工業

航空機用部品、鉄道車両、二輪車、ロボットなどが主力

IHI

航空エンジン、大型ボイラー、過給機などに強い

三井E&Sホールディングス

海洋開発に強い。2023年4月に三井E&Sに社名変更

工作機械

マキタ

電動工具が主力。海外売上高比率は8割超

DMG森精機

マシニングセンター、NC旋盤などに強い

THK

工作機械向けなどの直動案内装置で高いシェアを持つ

アマダ

金属加工機械に強い。金属工作機械も手掛ける

ディスコ

半導体、電子部品用切断・切削・研磨装置に強い

産業用空調機械

高砂熱学工業

空調工事に強い。アジア事業展開に積極的

朝日工業社

空調・衛生工事が主力。環境技術開発に注力

テクノ菱和

空調工事が主力。東南アジアへの展開に積極的

日本空調サービス

空調設備などのメンテナンスが主力。海外展開に注力

業務用冷凍冷蔵庫・ショーケース

ホシザキ

冷凍冷蔵庫、食洗器など業務用厨房機器の大手

大和冷機工業

冷凍冷蔵庫、ショーケースなどを展開。医療分野を開拓

中野冷機

冷凍ショーケース製造、据付工事などを展開

アメフレックグループ

冷凍冷蔵空調機器、同関連部材などを販売

グループ会社

グループ会社

産業用ロボット

ファナック

工作機械用NC(数値制御)装置、ロボットに強い

川崎重工業

産業用に加え、医療用ロボットに注力

安川電機

産業用ロボット、サーボモーターなどを展開

ABBジャパングループ

産業用ロボットなどを販売するスイス企業の日本法人

KUKAグループ

ドイツ本社のロボット大手。中国の美的集団の傘下

建設機械

小松製作所

略称「コマツ」。建機国内トップ。産業機械なども展開

日立建機

油圧ショベル、鉱山機械などを展開。建機の電動化を推進

クボタ

ホイールローダー、ミニバックホーなどの建機を製造

神戸製鋼所

油圧ショベル、ホイールローダーなどを製造

住友重機械工業

油圧ショベル、道路機械、クレーンなどを製造

農業機械

クボタ

トラクター、コンバイン、耕運機など農機で多彩な展開

井関農機

コンバイン、田植え機に強い。農業用施設に注力

三菱マヒンドラ農機

農機、農業施設などを製造。三菱重工業の子会社

松山

「NIPLO」ブランドで農機、食品包装機械などを製造

エレベーター・エスカレーター

三菱電機

エレベーター国内シェア1位。ビル管理システムも展開

日立ビルシステム

エレベーター、エスカレーター、ビル設備などを展開

フジテック

エレベーター、エスカレーターなど昇降機の専業

東芝エレベータ

エレベーターの製造から保守まで。高速機の開発に注力

日本オーチス・エレベータ

オーチス・エレベータ(アメリカ)の日本法人

繊維・縫製機械

豊田自動織機

繊維機械の大手。トヨタグループの発祥企業

JUKI

工業用ミシンで世界トップ。表面実装機も展開

ジャノメ

家庭用ミシンに強い。産業機器も展開

ブラザー工業

家庭用・工業用ミシンのほか、プリンターなども展開

島精機製作所

電子制御の横編機に強い。和歌山県が地盤

機械(機械)業界に関係する企業情報

機械(機械)業界の「現在」と「未来」

代表的な存在の総合重機。2021年の工作機械受注約70%増

造船を祖業とする総合重機各社は、発電機器、プラント、航空宇宙などに多角化してグローバルに事業展開し、一般機械業界の代表的存在といえる。このほかにも、建設機械、工作機械、産業用ロボット、繊維機械などは国際競争力が高く、輸出比率も高いのが特徴だ。

日本工作機械工業会によると、2021年の受注額は前年比70.9%増の1兆5,414億円に増えた。主力の外需が同78.6%増の1兆310億円と大きく伸びたのが主因。コロナ禍による需要減の反動に加え、半導体不足による国内外の設備投資増、電気自動車(EV)関連投資の増加などが寄与した。

工作機械は機械を作る機械のため「マザーマシン」と呼ばれる。旋盤、フライス盤、研削盤、放電加工機、複数の機能を併せ持ったマシニングセンターなどの機種があり、いずれも日本企業の世界シェアは高い。

2021年度の建機出荷額は3割増。自動運転のルール化進む

日本建設機械工業会によると、2021年度の建機出荷額は、前年度比31.5%増の2兆9,110億円と大きく伸びた。主力の外需が同55.7%増の1兆9,132億円と増加したことが寄与した。内需は同1.2%増の9,978億円。建機は油圧ショベルをはじめ、建設用クレーン、道路機械、コンクリート機械などと幅広く、各社とも得意分野を持つ。

建機業界の大きなテーマは自動化と環境対応だ。エンジンに代わり電池駆動車が登場。建設業界の人手不足にも対応し、ICTを使った自動運転や遠隔監視・制御、施工現場の無人化などの技術開発が進められている。国土交通省は22年4月、建設機械施工の自動化・自律化協議会を発足させ、自動施工の壁となっていた安全基準や施工管理基準などを整備。自動運転の共通ルールとし、25年度までに建機の自動制御・走行技術を確立するとしている。

ロボットは国内減、輸出増。IoT対応が進み、需要を掘り起こす

同様に世界で高いシェアを持つのがロボットだ。日本ロボット工業会によると、21年の出荷額は前年比23.2%増の9,623億円と、2年ぶりに増加した。国内が同7%増の2,230億円に対し、輸出は同29.1%増の7,392億円と増えた。ただ、中国や欧州勢の追い上げもあり、国内メーカーはAIやIoT技術の応用を進める。経済産業省は人手不足を補うサービスロボットの開発を支援しており、施設管理や自動配送、飲食業などでの普及を目指している。

1800年代から続く繊維機械。工業用ミシンなどで存在感

一方、国内で1800年代からという歴史を持つ繊維機械は、これを祖業とする機械、自動車メーカーもある。日本繊維機械協会によると、21年の生産額は前年比45.6%増の2,048億円で、大半が輸出だ。

※掲載内容の基準について

  • 掲載企業は売上高や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。業界の分類は、マイナビ2025の業種分類に沿っています。各社の直近の決算に基づき、該当する分野の主に売上高の大きい順に企業を掲載しています(矢印などで示す関係企業や売上非公開の企業については順不同)。

    売上高については、2022年10月期までの連結決算を原則とした、直近の決算期の数字を使用しています。また、非上場企業の場合は、決算公告や自社のホームページなどで公表している直近の売上高を採用。売上高を公表していない企業については「非公開」としています。

    出資関係は、上場会社については提出が義務付けられている直近の「有価証券報告書」に沿っています。非上場企業はこれまでに業界団体や企業から公表されている文書などの数字を基にしています。「有価証券報告書」とは、企業の事業内容や、従業員、設備、財務諸表、子会社や関連会社、株主など多くの情報が掲載されており、金融庁のサイト「EDINET」で企業ごとに検索できます。

    原稿作成期間は2022年7月1日から10月31日です。

業界地図

ページTOPへ