「現在」が分かる!「未来」が見える! 業界地図

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リユース・リサイクルの業界地図

中古品売買のリユース市場が拡大している。環境保護意識の高まりや、比較的安価で購入できること、ネット取引の拡大が追い風だ。

※掲載企業は売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。また掲載内容に関する基準はこちらよりご確認ください。

リユース・リサイクル

ゲオホールディングス

ゲームソフト、スマホ、衣料品などをリユース

メルカリ

フリマアプリ事業が主力。スマホ決済を強化

ブックオフグループホールディングス

中古本の売買が主力。エンタメ分野を強化

コメ兵ホールディングス

中古ブランド品の売買が主力。法人向けを強化

バリュエンスホールディングス

中古ブランド品の売買、オークションも展開

甲南チケット

株主優待券、金券、商品券などを売買

シュッピン

カメラ中心に、時計などの中古品を売買

エーツー

中古ホビー品、古本などのリユースショップを展開

テイツー

古本市場で路面店舗展開。小型店を強化

グローバルトレード

ブランド品、貴金属の売買のほか、時計修理も展開

GTホールディングス

ブランド品の買い取りとオークションを運営

BuySell Technologies

着物などの高額品出張買い取り事業が主力

STAYGOLD

アパレル、アクセサリー、スニーカーなどを買い取り

ネクストトゥエンティワン

男性用腕時計を買い取り、通販サイトで販売

大黒屋ホールディングス

中古ブランド品売買が主力。特殊照明器も販売

アールケイエンタープライズ

腕時計、貴金属、衣料品、バッグなどを買い取り

HAPPY PRICE

WEB上で腕時計、貴金属、宝石などを買い取り

羅針

ブランド腕時計を買い取り。ネット通販も展開

ZOZO

ブランド古着の買い取りサービスも展開

Rs-JAPAN

ブランド品買取店をフランチャイズ展開

まんだらけ

漫画専門の古書店を運営。原画、玩具も販売

ありがとうサービス

ブックオフ、ハードオフのFC店を展開

リネットジャパングループ

ネット利用のリユースのほか、PC回収も展開

ゴルフ・ドゥ

中古ゴルフ店を運営。フランチャイズでも展開

ワットマン

郊外でリユース店を展開。神奈川県が地盤

買取王国

衣料品、ホビー用品などの買い取り、販売

FTC

古物売買、リサイクルマートを展開。岐阜県が地盤

ベクトル

アパレルのリサイクル店を94店舗展開

プリマベーラ

古着、古本、DVDなどのリサイクルショップを運営

エコノス

北海道でブックオフ、ハードオフのFC店を展開

トレーダー

ゲーム、古本などのリサイクルショップを運営

ウォッチニアングループ

腕時計、宝飾品、バッグなどを買い取り

エコリング

ブランド品の買い取り事業。ネット販売も手掛ける

CLOSER

男性用ブランド品を買い取り。名古屋市が地盤

中古車販売

IDOM

買取販売の「Gulliver」全国445店を運営

ネクステージ

中古車・新車販売のほかカーコーティング事業も展開

ケーユーホールディングス

首都圏を中心に、輸入車ディーラーも展開

ユー・エス・エス

日本最大規模の中古車オークションを運営

レッドバロン

二輪車の新車・中古車販売、買取下取を直営店で展開

プロトコーポレーション

中古車売買サイトを運営。タイヤなども販売

グッドスピード

東海地区を中心にSUVの新車・中古車の専門店を展開

オプティマスグループ

中古車輸出のほか、自動車ローンも扱う

トヨタユーゼック

全国14カ所で中古車オークションを運営

バイク王&カンパニー

中古二輪車の買い取り大手。小売店も全国展開

リユース・リサイクル業界の「現在」と「未来」

リユース市場は約1.2兆円。店舗数は全国に約3,900店

2018年に第4次循環型社会形成推進基本計画が策定され、リユース市場の調査が基本指標となった。これに伴い、環境省は毎年、市場規模調査を実施。それによると、2021年度のリユース市場は3兆4,048億円。内訳は、リユースショップ・中古品販売店での購入が2兆715億円、ネットオークションが4,034億円、ショッピングサイトが3,832億円、フリマアプリが1,895億円、フリーマーケット・バザーが454億円となっている。ただ、自動車や二輪車はリユース品の適用外とされ、それを除く市場規模は1兆2,328億円だ。

同省が行ったアンケート調査では、過去1年で中古品を購入した人は約3割に伸びており、特にフリマアプリの急増が寄与しているという。中古品の購入意向では、書籍64%、ソフト・メディア類55%、ゲーム機器40%が高い比率を示している。

こうしたリユース市場の拡大に伴い、衣類・服飾系、ブランド品、家具、家電などの中古品を買い取り、販売する企業が増加。日本リユース業協会加盟各社の店舗数は約3,900店(フランチャイズ店を除く)に達している。

環境保護意識とSDGsが追い風。ネット取引も拡大

リユース市場の拡大の一つの要因は、環境意識の高まりだ。00年に循環型社会形成推進基本法が施行され、環境への配慮として、リデュース(廃棄物の発生抑制)、リユース(再利用)、リサイクル(再生利用)という3Rの実行が推奨された。以前から古着店、古書店、質店、リサイクルショップなどの店舗形態があったが、いずれも個人経営がほとんどだった。だが、長引く経済の停滞や、15年には国連がSDGs(持続可能な開発目標)を発表したことで、新品に比べ安価に商品を購入できるリユース市場が拡大していき、参入障壁も低いことなどから各地に店舗展開を図る企業が増加した。

リユース市場の大きな変化は、フリマアプリやネットオークションに代表されるネット取引の拡大だ。これに伴い、大手各社は店舗買い取り・販売だけでなく、個人宅に出張して買い取ったり、ネットで買い取ったりなど商品仕入れ拡大している。ネットでは海外向け販売も可能となり、「ユーズド・イン・ジャパン」として拡販を図るところも出てきた。

さらに追い風となったのが、フリマアプリの急増だ。経済産業省の電子商取引の市場調査によると、21年のフリマアプリをはじめとする個人間取引は、前年比12.9%増の2兆2,121億円となった。フリマアプリは主に中古品を取引する例が多く、同省は中古品に対する抵抗感が薄れてきていると分析。リユース市場の拡大を予測している。

リサイクル産業は定着。9割を超える品目も多い

一方、日本のリサイクル産業は定着している。01年の資源有効利用促進法の施行をはじめ、品目ごとのリサイクル法の整備、分別回収の普及により、産業廃棄物と一般廃棄物(都市ごみ)を合わせたリサイクル率は約49%だ。産業環境管理協会のリサイクルデータブックによると、この比率は環境先進地域とされるEU(欧州連合)の約40%を上回る。

品目別のリサイクル率では、鉄鋼99%、自動車99 %( 重量ベース)、建設廃棄物97.2%、ペットボトル96.7%、アルミ缶94%、スチール缶94%、エアコン92%などが9割を超える高い比率。産業廃棄物、一般廃棄物とも処理や運搬には地方自治体から許可を得る必要があるが、いずれも品目ごとの処理・リサイクル業者が存在し、産業としての地位を確立しているといえる。

※掲載内容の基準について

  • 掲載企業は売上高や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定した一部の企業となります。業界の分類は、マイナビ2025の業種分類に沿っています。各社の直近の決算に基づき、該当する分野の主に売上高の大きい順に企業を掲載しています(矢印などで示す関係企業や売上非公開の企業については順不同)。

    売上高については、2022年10月期までの連結決算を原則とした、直近の決算期の数字を使用しています。また、非上場企業の場合は、決算公告や自社のホームページなどで公表している直近の売上高を採用。売上高を公表していない企業については「非公開」としています。

    出資関係は、上場会社については提出が義務付けられている直近の「有価証券報告書」に沿っています。非上場企業はこれまでに業界団体や企業から公表されている文書などの数字を基にしています。「有価証券報告書」とは、企業の事業内容や、従業員、設備、財務諸表、子会社や関連会社、株主など多くの情報が掲載されており、金融庁のサイト「EDINET」で企業ごとに検索できます。

    原稿作成期間は2022年7月1日から10月31日です。

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