2021年計測機器生産は約16%増。ウオッチは高額品を強化
精密機械とは、高い精度を必要とする測定・計測・分析機器や時計などを指す。経済産業省の生産動態統計によると、2021年の計測機器の生産額は前年比16.3%増の4,683億円と伸びた。このうち、電気計測機器は同34.6%増の2,640億円、半導体・IC測定器は同50%増の1,685億円と伸びが目立った。
日本時計協会によると、21年の総出荷額はウオッチが同13%増の2,274億円、クロックが同3%増の177億円。特にウオッチの国際競争力は高いが、スマートウオッチの台頭により、高額品を強化する動きが活発化している。
医療機器生産額約2.6兆円。官民で治療機器の技術開発を進める
厚生労働省の薬事工業生産動態統計によると、21年の医療機器国内生産額は、前年比8.4%増の2兆6,019億円と、2年ぶりに増加した。輸出は同3%増の1兆29億円だが、輸入額は同8.4%増の2兆8,151億円と、国内生産額を上回った。日本企業は内視鏡やCTなどの診断機器に強いが、成長率が高い放射線治療装置などの治療機器は輸入比率が高い。経済産業省は中小企業との技術協力やベンチャー育成などの医療機器強化策を進めている。