縮小が続く繊維産業。海外市場開拓が課題
総務省・経済産業省の2020年経済構造実態調査によると、繊維工業の売上金額は前年比2.7%減の6兆8,299億円、企業数は約1万3,000社だ。海外生産シフト、輸入品の普及などにより、企業数は05年に比べ半分近くに減少した。こうした状況を受け、経産省は22年5月「2030年に向けた繊維産業の展望」をまとめた。それによると、日本の繊維製造技術は世界をリードするポテンシャルがあると指摘。高付加価値の生地は海外の高級ブランドからも評価を受けているとし、海外市場の開拓を促す。技術的には、生体信号を検出できるスマートテキスタイル、リサイクルしやすい繊維の開発などが必要とされている。