2021年の出荷額は約8%減。ネット通販は増加
経済産業省の生産動態統計によると、2021年の化粧品の国内出荷額は前年比8.5%減の1兆3,529億円。対面販売の減少に加え、マスク常用によって口紅などが不振だが、20年の約16%減よりも回復傾向にある。
一方、経産省の電子商取引(EC)調査によると、21年の医薬品を含む化粧品のネット販売額は、同9.8%増の8,552億円と伸びた。各社がWEBサイト上でメークアップシミュレーションやオンライン接客などを取り入れ、販売体制を強化した結果とみられる。
男性用市場は約1,500億円。海外市場開拓が必要
国内市場で伸びているのが、男性用と薬用化粧品だ。洗顔料、整髪料などの男性用は、民間調査機関によると約1,500億円市場に達したとの試算もある。一方、厚生労働省の薬事工業生産動態統計調査によると、薬用化粧品の20年の生産額は約4,970億円にのぼる。
経産省は21年4月、「化粧品産業ビジョン」をまとめ、その中で20年の化粧品輸出額が過去最高となるなど、海外でも日本製品が高く評価されていると指摘。今後の課題としてアジアを中心とした海外需要の取り込みを促した。