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就活準備講座

障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~
障がいのある学生のための就活準備講座!~面接対策編~
2/14配信

村山:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただき、ありがとうございます。司会の村山千代です。障がいのある学生のための就活準備講座、今日は面接対策編です。皆さん、ぜひ面接で感じている不安や疑問をチャットや質問スペースにお寄せください。

使い方のご紹介です。オレンジ色のバナーが出ていますでしょうか。バナーから出席票の提出をお願いいたします。そして、チャットへの書き込み、ありがとうございます。この後も気になることがあれば、ぜひチャットへの書き込みをお願いします。そして、質問は質問スペースにお願いします。

 さらに、マイナビTVではプレゼントキャンペーンを実施していまして、就活準備に役立つ特典をプレゼントしています。過去のプレゼント例としては、選べるeギフトやマイナビオフィシャル就活ブックなどがありました。現在なのですけれども、こちらです。選べるeギフト500円分を差し上げています。マイナビTVの企業セミナーに3件予約していただきまして、さらにアンケートを回答してもらうと、プレゼントしています。キャンペーンへのエントリーが必要ですので、こちらも忘れずにお願いします。

 さあ、今日の講座ですけれども、お話しいただくのは寺塚さんと守屋さんです。よろしくお願いします。

寺塚:
よろしくお願いします。

守屋:
よろしくお願いします。

村山:
では、まず自己紹介を寺塚さんからお願いします。

寺塚:
ただ今ご紹介にあずかりましたマイナビのキャリアサポーター、寺塚と申します。本日は、私は一般的な面接のお話ということで、ここを気を付けておこうねというところをお話ししていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

村山:
お願いします。そして、守屋さん、お願いします。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズからまいりました守屋と申します。私は、こちらの自己紹介にも書いてあるように、15年前にマイナビに入社をして、ずっと営業してまいりました。ですから、今日は企業の目線から面接対策について皆さんにアドバイスやコメントができればいいなと思ってまいりましたので、よろしくお願いします。
村山:よろしくお願いします。本日の流れですけれども、ご覧のとおりとなります。就活スケジュールと面接選考の基礎知識、障がいのある学生の面接対策、お知らせ、さらに質問コーナーと続きます。

 では、最初のパートです。寺塚さんから面接選考の基礎知識を教えていただきます。お願いします。

寺塚:
よろしくお願いします。というわけで、ここからは基礎的なことということで、もしかしたら皆さんの中には、どのような枠で、障がい者枠か一般枠かどちらかで受けようかなと迷っていらっしゃる方もいたり、どちらとも受けようと思っている方もいらっしゃるかなと思いますが、こちらは、どちらの枠でも気を付けるべき基礎的なことについてお話をさせていただきます。質問は最後にもお答えするので、ぜひチャットなどに気になったことなどを書いていってください。

 というわけで、早速お話しさせていただきます。まず、面接というより3月1日、就職活動の解禁といわれる時期まで、あと本当に2週間ほどになってきました。もしかしたら、もう面接を受けていたり、いろいろとお話を聞いてもらっていたり、エントリーシートを書き始めていたりしているという方も多いのかなと思います。改めて皆さんが今までやってきたことの振り返りと、これからどのように就職活動が進んでいくかということの振り返りをしていきましょう。

 先ほどお伝えしたとおり、3月1日から企業の採用情報であったり、エントリー、企業説明会というのが一斉に開始になってきます。それと同時に、エントリーシートを提出したり、筆記試験を受けたり、その後、続くように面接を受けるという流れになるのが一般的かなと思います。多くの企業では、エントリーして、エントリーシート提出、もしかしたら、筆記試験を同時にやるという企業などもあります。そこから面接です。こちらも回数は企業によって結構まちまちで、もしかしたら1回のところもあれば、3回、4回と行うところもあります。

 でも、その中でもぜひエントリーシートにまず力を入れていただければと思います。基本的に、今日お話しする面接、これはエントリーシートを基にお話しすることも多いです。ここからまた後ほど言いますが、深掘りしていくのも、まずエントリーシートを見て、ここが気になるなというところから会話をしていく、糸口をつかんでいくということが企業さん側にも多いです。ですから、まずは何からやろうとなったら、エントリーシートを書くということをぜひ始めていただければと思います。

 そして、先ほどもお伝えしましたが、障がい者枠、一般枠という形で応募の窓口が違うことなどもありますので、ぜひエントリーする際は、どちらにしようかな、であったりとか、その企業さんがどちらの枠、どの枠があるのかなということはぜひチェックをしておきましょう。もしかしたらそれによって設問や面接の形というところも違う場合もありますので、ぜひ自分はどのような就職をしたいのかというところ、こちらもうまく使い分けていただければと思います。障がい者枠のほうで面接について気を付けることは、後ほど守屋さんのほうからお伝えさせていただきます。

 というわけで、本題の面接です。ここを最初に理解しておきましょうというところなのですが、面接はスピーチの場ではありません。結構、何か話さなくては、とにかく自分について伝えなければといって、わっと一気にお話ししてしまうこともありますが、基本的には、対話、会話になります。先ほども言ったように、企業さん側も皆さんのことを知りたいという意志の下、エントリーシートを見たり、皆さんのお話を聞いたりして、では、このような考えを持っている学生さんなのかな。では、このような質問をしてみようという形で対話をするようにしています。だからこそ、皆さんも、今、このような質問をされたけれども、企業さんはどのような意図があって、その質問をしているのかなというのをぜひ少し頭の隅に置いて返答するというのが、結構大事になってきます。

 意外と、あれを話さなければ、これを話さなければという意識に引っ張られてしまうと、そこから違う、想定外の質問が来た時に頭が真っ白になってしまったり、何としてでもこれを言わなければといってお話しすると、会話がかみ合わないぞとなったりすることもあります。企業さんは、面接でいろいろな多くの学生さんと会っていますので、少し詰まったり、少し考えたりなど、そのようなことも時間を取って大丈夫です。何だったら、「少し緊張しています」と最初に宣言しておいても、「分かっていますよ」となるので、特に緊張しがちな方など、面接はどうしても緊張することも多いですし、少し詰まってしまったり、癖として、うっと一呼吸置かないと、どうしても話すのが難しかったりという方もいらっしゃるかなと思います。そのような時は、最初に「緊張してしまって、うまく言葉が出ないことがあります」と言ったり、「少し考えるお時間を頂いてもいいですか」と言ったりする形で、クッション言葉などをそのように伝えるだけでも大丈夫です。そのように気負わなくても、企業さんは慣れているので、どちらかというと、絶対これを話さなければとガチガチになるよりは、そのように少し失敗しても大丈夫ぐらいの気持ちで企業の方と会話をする、対話をするということをぜひ意識してみてください。

 そうは言っても、その対話となるのは、基本的に個人面接のことが多いです。面接の形態はいろいろありまして、大きく分けて、この3つになります。1つがグループディスカッション、2つ目が集団面接、そして、最後3つ目が個人面接という形です。

 まずグループディスカッションは、企業の方とお話しするというよりは、学生数名で何かテーマに沿ってディスカッションするというものになっています。結構、これも企業によってどのような形でやるかとか、人数というのも異なってきます。中には、1グループ10人でやって、面接官は1人だけのような時もあれば、いくつもテーブルがあって、1つのテーブルあたり3~4人で、そこの中を面接官が複数人、3~4人の方がいくつかテーブルがあるのを回っているという形など、いろいろな形があります。ただ、ここの中で大事なこと、これに関しても基本的にはその対話や、他の学生の方ときちんとコミュニケーションを取るということが重要になってきます。緊張しているのはみんな一緒なので、まずは自己紹介から始めて、少し緊張をほぐしてから始めるということをぜひ意識してみてください。

 そして、次が集団面接ということで、集団面接は、イラストにあるように、多くはこのように横並びで面接官の人の質問に1人ずつ答えていったり、「では、○○さんお願いします」と言われて、話していったりするということが多いです。この面接官に関しては、1人や3人という形で、ここもいろいろ形はあります。集団面接において意識するべきことというのは、持ち時間になります。やはり何人もいるということなので、自分1人だけが目立とうとして一気に話したり、時間をいっぱい使ったりしてしまうとなると、他の人のことをあまり気遣えないのかなと思われてしまったり、他の方がそのようなお話をする時間がなくなってしまいます。ですから、集団面接では、大体1分や2分を1つの質問に対して答える時間、1つの目安にしましょうといわれたりします。

 だからこそ、きちんと周りも見ているかであったりとか、他の方が話している時に気が抜けていないかのような、何だったら、そこのほうを向くまでいかなくても、その面接官の方を見るでもいいですけれども、少し聞いていますと。もしかしたら、そこから、「では、その方の言葉に対して○○さんはどのように思いますか」と聞かれることもないわけではないので、なるほどな、であったりとか、ここは気になるなという部分をポイントだけでも押さえたりしておくと、次にスムーズにつながります。ですから、集団面接は、まずそのような自分の持ち時間というところの意識ということと、他の人の話も聞いて少し気になったことを覚えておく、ということをぜひ意識してみてください。

 あと一つは、周りにいる人と比べないことが大事です。結構聞いていると、留学しました、このようなこともやりました、あのようなこともやりました、のような感じで、すごい人が隣にいることもあります。けれども、基本的に面接官に関しては、やってきたことというより、どのような考えを持ってそれに取り組んだのかだったりとか、その人がどのような人なのかということを深掘りしているので、これをやったからすごいというのはないです。ですから、「すごい」といって委縮をしないように、ぜひ自分は自分だと思って臨むというのも1つ、集団面接のコツかなと思います。

 そして、先ほど言った対話という面が一番強い個人面接というところです。ここは、やはりその相対する学生さん、皆さんに対してかなり深掘りをしていくというものになってきます。これが学生1、面接官1という時もあれば、もう自分に対して、面接官が3人のような。私はなかったのですけれども、すごい人だと、前に8人ぐらいいた例などもあって、これも企業によって違いますが、共通していることは本当に深掘りをされます。「君はなぜそのように考えたのですか」であったり、「エントリーシートにこのように書いてあるけれども、もう少し詳しく話してみて」であったり、そのようにしてよりエントリーシートの回答以上に考えることが増えたり、深く掘り下げたりするということが質問としてされます。だからこそ予想外の質問をされることも多いです。ですから、少しうっとなった質問に関しては、「すみません。予想外の質問だったので」や「少しお時間を頂いて考えてもいいですか」など、そのようにクッション言葉を置いて、一呼吸を置いて答える、であったりなど、ぜひ落ち着いて回答をするようにしてみてください。気になることがあれば、チャットなどに書いていただければ、拾います。

 このような感じで、多分個人面接が、慣れれば、結構一番落ち着くではないですけれども、会話なのだと気付くと、楽です。しかし、多分1つの部屋で密室ではないですけれども、そこで1対1や、複数人対1というのは、最初はとても緊張するかなと思います。なので例えば、その面接官のほうを向くけれども、目のピントを合わせなかったり、そのように一呼吸を置いたり、そのようなことを意識して、自分なりの緊張感を和らげる方法などを今のうちにマスターしておくといいかなと思います。

 学校など、多分キャリアセンターや就職課など、皆さんの就職を支援してくださる部署というところがあると思います。そこで緊張するな、練習したいなという場合は、ぜひお願いしますというと、結構そのような枠や面接練習してもらえたりすることは多いので、ぜひそのようなものも利用しておくのがいいかなと思います。グループディスカッションは、マイナビでも実はそのような枠として設けていることなどもあるので、ぜひそれもチェックしていただけると、うれしいです。

 そのような面接なのですが、いろいろな質問がされます。今、ここに一般的なものという形でいろいろと挙げていますが、本当に一番ありがちなのは、「学生の時に打ち込んだことは何ですか」「頑張ってきたことは何ですか」「一番つらかった経験は何ですか」など、あまりないですけれども、トリッキーなものだと「動物に例えると」など、そのようなものがあります。そして「仕事のこと」と下にありますけれども、「志望理由は?」や「実際に入社したらどのようなことをしてみたいですか」など、そのような質問が主に多いです。

 質問というのは、大きく分けて、自分のことを聞かれているのか、仕事のことを聞かれているかの、この2つです。ですので、わっとなる前に、まずこの質問はどちらのことを聞いているのかな、ということをぜひ考えてみてください。「学生時代に打ち込んだことは?」と聞かれたら、自分のことだなとなりますし、結構仕事のことや「当社の課題は何ですか」など、「10年後、どのような社会人になっていたいですか」ということは、その企業のことや自分の将来の仕事のことということになってくるので、いろいろな質問をされますが、基本的には、この2つに集約されるというのもぜひ覚えておいてください。

 だからこそ、多分やっていると思いますが、ぜひ今のうちに自己分析、仕事研究というものをできるだけしっかりやるようにしてください。自分はどのような人間なのかな、特に個人面接などで深掘りされていくので、どのような考え方をしているのかな、つらかった時に自分はどのようにそれを乗り越えたのかな、その失敗に対して何を学んだのかな、では、なぜ頑張れたのだろうなど、そのようなことを考えてみてください。また仕事研究に関しては、どのような仕事内容なのだろうというところを改めて考えると同時に、できればそこから自己分析も組み合わせて、ではなぜその仕事をしたいのだろう、なぜその仕事に惹かれたのだろう。

 もし機会があれば、その企業の方とお話ししてみて、このようなところは自分と共通点だなという部分を見つけるなど、ただマイナビなどのナビ情報だけを見て判断するのではなくて、できるだけなぜ自分はその仕事に惹かれたのだろう、その企業に惹かれたのだろうということを具体化する、言語化するということをやってみてください。意外と難しくて、企業ごとに考えなければならないので、まずそれを考えるのは難しいなという方は、考え方や性格という自己分析のところから始めてみてください。

 ただ、本当に面接が進むごとに多くの企業さんは、やはりどれだけ仕事のことやうちの企業のことを分かっているかなということを深掘りしてくることも結構多いです。ですから、ぜひ最初の1次は、そのような自分のことがどれだけ分かっているかなどで判断することも多いのですけれども、そこに進むにつれて、「なぜ当社に入りたいのですか」「では、どのような仕事をしたいですか」と深掘りされることがあるので、やはり特に志望度が高い企業ほど、その仕事はどのような仕事なのだろう、どこに自分は惹かれたのだろう、では入社したらどのようになりたいという、仕事理解と同時に自己分析、どちらも一緒に掘り下げていって、ぜひそれを言語化するようにしていってください。

 できるだけ人に話すということもおすすめです。もし機会があれば、特に説明会の時などに実際に直接企業の方とお話しできる機会などがあったら、聞いてみるといいと思います。「このような理由で御社が気になっているのですが、これはありですか」など、意外と、結構答えてくれると思います。「このような理由で入社した人がいました」や、「自分はこのような理由でこの会社を目指しました」という形で結構話してくれるので、ぜひその企業の方や他の学校の人など、親御さんでもいいと思います。なぜ自分がその仕事をしたいのかということを理由付きでお話ししてみて、いろいろな人の意見や「それは、このようなことですか」という、自分が得られなかった言語化というところをぜひ話してみてください。特に仲のいい人などにお話しして上手く通じなかったら、それは初対面でお話しする面接官には基本的に通じないお話になってきます。ですから、まずは仲が良くて、自分が話しやすいなと思う方に話して、きちんとこれは伝わっているかなということを確認して、どんどん知らない人と話す練習をしていくのもおすすめです。

 そのように仕事でいろいろとありますので、これはマイナビの宣伝になってしまうのですが、今のうちにぜひ使ってくださいという予約リストという機能です。マイナビでは3月以降からエントリーできるのですが、それを事前にエントリー予約という形でできるようになっています。気になる企業、3月以降、絶対エントリーするな、絶対受けたいな、応募したいなという企業さんは、ぜひ今のうちにこの予約リストというのに入れておいてください。あと2週間でここに入れておいて、マイナビだと、自分がエントリーするリストが、最終的に、いわゆる平均20社ぐらいといわれます。それぐらいリスト化できていると、そこから3月1日、少なくとも企業を選ぶという時間は、面接の対策であったり、エントリーシートを書いたりする時間に使えますので、ぜひこれも今のうちから活用していってください。なおかつ、今3月以降の説明会も実は予約受付を開始していますので、そちらも使っていただいて、効率よく進めていただけるとうれしいです。

 「入社したらどのようになりたいか分からなくて、悩んでいます」。それは、なかなか難しいですけれども、いろいろな話を聞いて、自分がこのような人になりたいなと見つけるのが、多分一番早いと思います。この人だという人はなくても、この人のこのような部分はいいなと、いいなと思う部分を挙げていきます。何だかキラキラしているなというのでもいいです。それが言語化できれば、それが、このような人になりたいという理想像だと思うので、まずいろいろな人のお話を聞いてみたり、説明会を聞いたりして、このようになりたいなという人を見つけるというのがいいと思います。

 という感じで、ここまでわーっと一気にお話ししましたが、あと皆さん、これもぜひ今のうちから準備しておいてくださいということで、本当にコロナ禍から一般的になった面接方法ですね。ウェブ面接です。本当に私はこの前に就職したので、ウェブ面接は全然やっていなかったのですが、本当にコロナが流行ってから、もう一般化して、結構企業さんによっても、基本は対面だけれどもウェブも対応したり、もう1次面接は全部ウェブだったり、かなり柔軟になってきているなと思います。

 その分、皆さん少し準備することが多くはなってしまうので、ぜひ今のうちに通信環境や、自分の部屋の中や家の中でウェブ面接ができる場所はあるかな、というところを確かめておいてください。後ろの背景がガチャガチャしてないか、また静かであるか、などですね。もしご実家に住まわれているのであれば、例えば、ご家族の方に「その時間に掃除機をかけないで」であったり、この時間だけ静かにしてくださいとお願いするであったり、そのようにしてご家族の協力というのも必要になってくることがありますので、こちらも今のうちから準備を始めておきましょう。

 それから、やはり光の加減で少し表情が暗く見えてしまったり、前髪が少し目にかかっていて、それが影になって、あまり表情がきちんと見えなかったりということなどもあります。ですから、ぜひ今のうちに自分がカメラにどのように映るのか、どのポジションだったら自分が一番よく見えるのかというところも、ここはチェックをしておいてください。

 これもマイナビのこのような機能があるよ、というものなのですが、ぜひこのウェブ選考で失敗しないための対策術ということで、少しお話ししきれなかった部分や、どれぐらいの通信量が必要なのか、回線はどれぐらいあったほうがいいのかというところをページとしてまとめています。ぜひウェブ面接がある方は、今、チャットにも挙がりましたが、こちらも活用していただけるとうれしいです。他にも面接対応しているコンテンツが様々ありますので、ぜひうまく活用してください。というわけで、一気にお話をさせていただきましたが、ここまでが基礎知識となります。
村山:ありがとうございます。就活のスケジュール、そして、面接の基礎的なところを教えていただきました。結構質問スペースには、障がいの特性で、このようなものを抱えているのですけれどもというご相談や、このような時、どのようにすればいいですかという具体的な質問も頂いていますので、このあたりも含めまして、守屋さんにこの後お話しいただこうかなと思います。よろしくお願いします。

守屋:
よろしくお願いします。では、今までが寺塚さんのほうから基礎的な土台となる面接の対策の話があったと思いますけれども、ここからは障がい者手帳をお持ちの方に特化した面接の対策、コツを少しご案内できればいいかなと思います。チャットのほうにも、「入社したらどのようになりたいかが分からなくて、悩んでいます」。先ほど寺塚さんも拾っていただいていますけれども、皆さん、働いたことがないと思いますので、当然不安が多分たくさんあるのではないかなと思います。ぜひ多くの企業の説明を聞いたり、先輩社員に会わせてくださいとお願いをしたり、いろいろな人の話を聞くことで、少しでもイメージが湧けばいいなと思いますので、そのような機会をたくさん得ていただければいいなとまずは思っています。今日、この後の話もそのような観点で聞いてもらえたら、うれしいなと思っています。

 私からは、この4点お話をさせていただきます。企業が確認したいことです。これは、結構本音ベースで今日はお話しします。2つ目が、企業が確認したいことを皆さんが説明する上で絶対に大切にしてほしいことです。これをご案内します。その後に、企業が避けたいと思っていることの本音です。最後に、面接で注意をしたいこと、この4点を私のほうから説明させていただきます。

 最初に企業が確認したいことです。こちらは、もうずばりなのですけれども、企業が一番皆さんを面接する上で知りたいのが、その人と働くと何が起こるのかというところです。もし入社した場合、その方が働く上でどのような困り事が起こりそうかということを教えてほしいと企業は思っていると思います。具体的には、この3点を求められると思います。1つ目が、働く上で起きそうな困り事は何か、2つ目に、それに対してご自身で対応できること、対処できることは何か、3点目に、職場で配慮してほしいことは何か、この3点を企業としてはぜひ教えてほしいと思っていると思います。困り事が皆さんに発生した時に、ご自身でどのような対応をすることができるのだろうか、また、逆に対応しきれずに職場に配慮を求めたいことは何なのか。このあたりを企業は確認したいと思っていると思います。

 では、それを皆さんが説明するにあたって、きっと必要になることを少しお話しさせていただければと思います。企業が確認したいことを説明する上で必要なことは、ずばりどれだけご自身がご自身の障がいを正しく理解しているかということに尽きます。当然ながら、自身の障がいを受け入れて、正しく理解していればいるほど、先ほどの働く上で起こりそうな困り事は何か、それに対して自分で対応できることは何か、職場で配慮してほしいことは何かのような質問に対して上手に説明ができるのではないかなと思います。このような障がい理解を前提として社会で活躍する力のことを総称して、こちらにも書いてありますセルフケア力といいます。この後のスライドで細かく説明するのですけれども、このセルフケア力というのが、この障がい者採用における面接では欠かせないかなと思っています。

 また、このような話をする時に相談相手がいるかいないかというのも、非常に大きなテーマになりますので、ぜひ相談相手、学校のキャリアセンター、親御さん、ご友人、先輩、探せば、いろいろな方が周りで支えてくれると思いますので、ぜひそのような相談相手を見つけながら考えていってほしいなと思っています。

 先ほどお伝えしたセルフケア力を具体的にご説明させていただくのですけれども、この4つの構成になっているとよくいわれています。1つ目が、状態把握です。良い時も悪い時も自分に出ているサインや癖に客観的に気付くことができる、少し体調悪くなりそうだなという予兆など、そのようなものを自分なりに気付くことができる力のことです。

 2つ目が、特徴理解です。それぞれの状態における自分の特徴を客観的に認識できるということです。いろいろな特徴があると思います。それはポジティブに働く時ももちろんあると思いますが、逆にもしかしたら周りに少し負荷や迷惑になってしまうこと、そのようなこともあるのかもしれません。いずれにしても、どんな特徴なのか、誰が見たらどのような特徴なのか、そのようなところまで自己分析いただくとよいかなと思います。

 3つ目は、回復対処です。これは、良好な時、体調がいい時も悪い時も、これは手帳がある方ない方関係なく、みんな調子のいい時、悪い時はありますよね。その時に、良好な時はそれをいかに維持するために、どのような行動をすればその良好な状態が継続されるのか、逆に少し体調が悪い時にどのようにそれを回復させるのか、良好な状態に戻すのかという方法、これを短期的な対処方法・回復方法と、長期的な方法と2つ持っているといいと思います。例えば、体調が悪くなった時に、少し休憩するのがいいという方もいれば、少し1人になる、あるいは音楽を聴く方もいます。いろいろな対処の方法は、お一人一人違うと思うのですけれども、それを自分で持っておくというのが非常に大事です。あるいは休日にまとめてダッと休みを取る中でも、どのような活動をすると、ご自身が回復して体調がよくなるのかのようなところなども、いろいろと自己分析を進めていただくとよいかなと思います。

 最後が配慮相談です。これは、誰かから状態などが大丈夫かどうかと問われる前に、自分から情報を上司や同僚に共有して、必要であれば、配慮の相談をすることができる力です。なかなか配慮相談といっても、簡単にはいかなかったり、自分から言うのに少し勇気が要ったりすることもあると思うのですけれども、これも非常に重要な力なので、主体的に自ら相談できる力も、このセルフケア力の上では非常に重要だと思っています。長くなりましたけれども、非常に大事なお話でしたので、お話をさせていただきました。このセルフケア力を高めていくことが面接で企業にご自身のことを理解してもらう上で非常に大事な要素になるかなと思っています。

 では、続いて、ここもかなり本音ベースの話が続くのですけれども、企業が避けたいことです。こちらを2つご紹介したいと思っています。1つ目が、勤怠が不安定になってしまうということです。体調不良による突発的なお休み、早退、遅刻が頻発することを企業は避けたいと思っています。これを避けるために面接で何を確認してくるかというと、例えば、マイナビパートナーズであれば、まず確認したいのは、その方の生活習慣になります。生活習慣を確認すると、その方が健康維持にどの程度の意識を持っているかが分かります。

 われわれが面接でよくお尋ねするのは、生活リズムです。これは「休日も含めた起床時間と就寝時間をおおむね一定に保っていますか」や、できれば十分な睡眠時間、運動する習慣があって、食事を3回、きちんと取っているか、このようなところも非常に大事なポイントとして見ています。一定の生活リズムを保った上で、適切な睡眠、運動、食事の習慣は、面接で聞かれるから、そのようにしなければならないというわけではなくて、これから皆さんが社会に出て安定的に働く上で非常に意識してほしいなと思うポイントになります。これは障がいをより悪化させない、そして、予防です。そのようなものにもつながっていきますので、ぜひ意識されるとよいかなと思っています。

 勤怠の不安定の話が続くのですけれども、関連して、この健康状態の確認というのも非常に多くされまして、事実ベースで、現在の体調や通院の頻度、あとは服薬の状況です。これも確認されることがあります。具体的には、「最近の体調はいいですか」や「障がいを理由とした大きな体調不良がこの数カ月の間にありましたか」「どれぐらい通院されていますか」「どれぐらいの服薬をされていますか」と、結構細かく体調について聞いてくる企業がありますが、これはより皆さんのことを理解して、一緒に働く上で何ができるかなということを企業が真剣に考えているから聞く質問なので、ぜひ特に怖がらなくて、嘘などをつかなくていいです。事実ベースでご回答いただければいい質問になりますので、ご認識いただけるといいかなと思いました。また、もし主治医が付いている方がいらっしゃれば、主治医からこのように言われていますということも事実ベースとしてお伝えするのが、非常に説得力があっていいかなと思います。

 企業が避けたいことの2つ目です。これも非常にこの領域に限らずで、よくある話なのですけれども、働く意識の話になります。「障がいがあるから、これができなくてもいいでしょう」や「配慮していただけますよね」のような、そのような低いマインドで就職活動に臨む方も、中にはいらっしゃいます。多くの企業では、自分の強みが言えるかどうかや、将来の理想やなりたい自分像がよく聞かれるのですけれども、これは面接対策として表面的に言えるようになることが大事なのではなくて、自分の強みを生かして社会の中でどのように活躍していきたいか、どのように成果を出したいかのようなことを聞かれている質問になります。このあたりのところが、障がい者領域であれば、どうしても配慮の話がメインになりがちです。

 どちらかというと、順番が逆でして、社会で活躍して、このような成果を出したい、このようなことがやってみたい。だけど、このような障がいにおける特性で、このようなものは、自分は苦手です、あるいは難しいです。だから、このような配慮をしてください。この順番でお話しいただくのが非常に大事なポイントになります。こちらのスライドの下にも書いてあるのですけれども、社会人になるということは、利益貢献をすることで会社をより黒字にしていくという営みになりますので、その代わりにお給料をもらうという仕組みにどうしてもなっています。ですから、何か配慮をしてもらうことが前提というよりは、自分が活躍をする、成果を出すというところが先になります。その点だけ話す順番の注意が必要です。

 少し駆け足で企業が避けたいことのお話を申し上げたのですけれども、面接で注意したいことを最後にまとめさせていただきます。1つ目です。面接で注意したいこと、「配慮は要りません」はNGと書かれているのですけれども、これは本当にそう思っています。配慮事項を共有して、その企業に対して、このようなことを配慮してもらえれば、このように活躍できるという話をすることは決して遠慮すべきことではありません。けれども、よく私も学生と話していると、配慮事項を言うことによって、自分が採用されないのではないか。あまり配慮、配慮と言ったことによってマイナスになるのではないかという学生さんがいるのですけれども、実はそのようなことはないです。先ほども少しお話ししましたよね。配慮事項を言うことによって、本気の企業であれば、どのようなことを配慮してほしいか真剣に聞いてきてくれるはずなので、むしろ、しっかり自己分析をして整理をして、お話しいただくことのほうが大事かなと思います。「配慮が要らない」は、その言葉で配慮する気のない企業を呼び寄せてしまって、真剣な企業を遠ざけてしまう可能性がありますので、その点は注意が必要かなと思います。

 最後です。面接で注意したいこと、できないこと、苦手なことだけを伝えるのはNGです。配慮相談は、できないことを言うのではなくて、できるための環境を整備することです。先ほどもお伝えしたことと重複するのですけれども、ここについては、とても大事なことなので、改めてお伝えさせていただきます。ポイントとしてなのですけれども、できないことはできなくてよいです。皆さんは働いたことが今までないというのが、逆に強さです。ですから、挑戦してみたいこと、やってみたいこともきっとあるはずだし、やってみなければ分からないことも多いですよね。ただ、その上でここだけは留意してほしいというのが、障がい配慮になりますので、そのようなところをセットでお話しいただくというのは、改めて意識いただくのが大事かなと思います。

 少し駆け足気味でしたけれども、私のパートは以上になります。今もたくさんの質問を質問箱に頂いていますし、チャットでもコメントがあるので、後ほど質問コーナーで拾わせていただければと思いました。以上になります。

村山:
守屋さん、ありがとうございます。企業さんは落とすためにいろいろ聞くのではなくて、一緒に働きたくて、活躍してもらえるのかなということを確かめたいだけなのですね。

守屋:
おっしゃるとおりです。何が自分たちにできる配慮なのかというのも、同じ障がい名でも、人によっては全然違いますよね。ですから、あなたのケースの場合は、何を私たち会社は配慮したり検討したりしたらいいのですか、という姿勢で聞いてきていると思いますので、それができないのだったら駄目だ、のような姿勢で面接に臨んではいないと思います。

村山:
ありがとうございます。いろいろと質問を頂いていて、これはどうでしょう。自分から配慮してもらいたいことを言うのでしょうか。言われたら答えればいいのでしょうか。やはりご自身から言ったほうが誠実なのでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。基本的には、ご自身で自ら進んで配慮について「ご相談したい配慮があります」と切り出していただいたり、面接であれば、聞かれなかったら一番最後に、自ら「このようなご相談がしたいです」と申し出たりしていただければと思います。
村山:これも本当に面接というのは、働けるのか、活躍できるのかという確認作業ということなのでしょうね。

守屋:
そうですね。

村山:
ありがとうございます。皆さんの質問をまた後ほどピックアップさせていただきます。では、ここから少し寺塚さんにお話しいただきたいのですけれども、今後、いろいろなイベントがあるのですよね。

寺塚:
はい、そうです。少しCMのようなところにもなってしまうので、少し気楽に聞いていただければと思います。まずは、皆さん、おそらくここに来られている、この講座を聞かれているということは、もう使っているかもしれませんが、ぜひこのチャレンジドというサイトを使っていただければと思います。ここに先輩たちの就活体験談や、障がいへの配慮検索という形で本当にかなり細かく配慮事項というところを絞り込んで検索できたり、実際の雇用実績というものも調べられたりします。今ちょうどチャットのほうに流れていますが、ぜひこちらのチャレンジドを活用していただけるとうれしいです。

 ここ、実際に3月以降も掲載予定企業さんは、かなりあります。今のところ、このような感じで、いわゆる有名な企業さんが結構出てきています。まだ出ていない企業さんもあるのですが、3月以降必ず出ますので、興味ある方は、ぜひこちらもチェックしていただけるとうれしいです。結構そのような就職活動のコツのようなところ、コンテンツはかなり充実していますので、企業の情報だけではないということで、今のうちからチェックしていただけるとうれしいです。

 そして、3月以降なのですが、障がい者のためのチャレンジドセッションウェブということで、ウェブで行う障がい者採用をやっている企業さんだけが集まったウェブの合同企業説明会になっています。これも出展予定企業という形で、実際3月からこのマイナビチャレンジドへ載る企業さん以外にも、別の企業さんのお名前も出ていますが、いろいろな企業さんが出てきます。まずどのような企業のお話を聞けばいいか、障がい者枠で就職したいな、悩んでいるなという方は、ぜひこちらに予約の上、ご参加いただけるとうれしいです。

 少し守屋さんに伺いたいのですが、ここに出てくる企業さんは、障がい者枠を分けて採用している企業さんなのですか。それとも、枠としてあるというところで、面接などそのような選考に関しては一緒という企業さんも多いのですか。

守屋:
ありがとうございます。障がい者枠、障がい者コースのような形で選考している企業さんもありますが、逆に、もうそのようなものはなくて、一本でやっている企業さんもあって、この大きく2方向に分かれるかなと思っています。

寺塚:
選考についても、それのご説明もこの中であるという感じですか。

守屋:
そうですね。選考フローの話もあると思いますので、その点についてどのような流れで選考が進んでいくのかなというところをぜひ聞いてもらえたらと思います。

寺塚:
では、ぜひもうこの段階で興味ある企業さんが出るなという場合は、今のうちから企業のどのような情報があるのかというところを、このチャレンジドや、チャレンジドで載っていない場合には、マイナビやネットでぜひ調べてみて、それで臨んでいただけると、より分かりやすく聞けるかなと思います。もう予約したという方も結構いて、本当にありがとうございます。ぜひ予約まだの方も予約していただけると、うれしいです。そして、そこの中でも就活対策講座ということで、本日は1時間で面接についてぎゅっとお話ししましたが、今回のような面接、グループディスカッション対策講座やエントリーシートの講座も行っています。

 そして、プレゼントということで、ここでもギフトカード2,000円分お渡ししています。こちらも予約特典もありますので、予約した方も、ぜひこちらの予約特典を受け取っておくのを忘れないようにしていただければと思います。そして、その時にぜひ出席票というものが下のバナーに出てきますので、こちらも忘れず出すようにしておいてください。これは、やった後に応募や実際に選考に進むというフェーズになってきます。また、企業さんからご案内も来たりするので、ぜひギフトカードゲットのためにも、この出席票は提出していただけるとうれしいです。

 そして、このように生放送で聞くのは苦手だな、その日に予定があるなという方は、3月2日、3日という形で行いますが、3日のほう、2日目のほうは、これは録画になっています。ですので、1日目、1社聞いて、2日目以降に2社聞いてみる、というように、時間によって参加できたり、できなかったりあると思いますので、ぜひ自分の都合とご相談しながら参加していただけるとうれしいです。気になる企業さんは、ぜひ生放送のところに参加して、実際に質問してみて、生放送だからできることが結構あるので、ぜひ聞いていただけるとうれしいです。ただ、そのように一時停止などをしたいな、巻き戻ししたいなという場合は、2日目も参加していただけるとうれしいです。

 ただ、ぜひコツとしては、いろいろな企業さんのお話を聞いていただけると、うれしいです。1社だけ聞いた方の「御社が第一志望です」という言葉や、その志望理由よりも、やはりいろいろな企業のお話を聞いている方の「御社が第一志望なのです」という言葉と、あと、何より理由は説得力があります。だからこそ自分にとって一番いい企業を見つけるためにも、そして企業さんとしても、やはりいろいろな企業の中から選ばれたいという気持ちでPR、アピールをしていますので、ぜひいろいろな企業を聞いて、ここだという、この企業に行きたい、という第一志望や本命企業を見つけていただけるとうれしいです。

 このイベントだけではなくても、かなりいろいろな企業さんが皆さんに来てほしいなということで情報をいっぱい出していますので、いろいろな情報を集めるようにしてみてください。意外と興味ない企業というところが、話を聞いたら面白かったということもあります。ですから、分からないな、どうなりたいのかな、仕事って?とか、やりたくない、働きたくないなという方も、それでも楽しそうに働いている方がイベントにはたくさん出ていますので、このような人になりたいなというのも見つけていただけると、うれしいです。

 そして、これはまた別の講座のご案内になりますが、3月4日、このチャレンジドウェブセッションの次の日の月曜日の10時、11時などで出られない方もいらっしゃるかもしれませんが、ここではJTB、皆さん、知っていますね。旅行の有名な企業の実際に働いている障がいのある先輩社員の働き方ということで、実際に働いている方のお話を聞ける講座が予定されています。ぜひ興味がある方、JTBに興味ある方、実際に障がいがある方はどのように働いていらっしゃるのかなということに興味がある方は、ぜひこちらも参加していただけるとうれしいです。今、予約を受け付けていますので、こちらもぜひ予約の上、ご参加ください。ということでお話ししていきましたが、いろいろなイベントがありますので、ぜひ皆さん、参加してみてください。

村山:
ありがとうございます。ぜひ活用していってください。では、ここからは質問コーナーとさせていただきます。たくさんチャットにも来ているのですけれども、守屋さんからは質問スペースのものをピックアップしていただきたいなと思いまして、チャットを少し触れさせてもらっていいですか。精神疾患や発達障がいを抱えていらっしゃって、面接がとにかく不安ですという方がいらっしゃるのですけれども、守屋さん、こちらも先ほどお話があったように、精神疾患、発達障がいと一言に言っても、人それぞれ違うので、やはり具体的にお伝えするということがポイントになってきますか。

守屋:
そうですね。なかなか事実としてなのですけれども、どうしても精神障がい、ならびに発達障がいについて100%知識があって理解していますという人事の人は、それほどたくさんいるというわけではありません。やはり非常に難しい知識にもなってきますので、みんながみんな、知見があるわけではありません。ですから、皆さんのほうから、このような障がいです、このような配慮が必要です、このような特徴がありますということをぜひ企業の皆さんに、むしろお伝えしていただくような姿勢がとても大事かなと思います。チャットにも、内部障がいに比べて精神疾患のほうが不安定な感じがして、採用されにくいのではないかというコメントを頂いています。もしかしたら、恐らく昔はそうだったかもしれませんけれども、それはどんどん変わってきていると思っています。それほどネガティブに考えずに、どちらかというと、そのようなことに不安を感じているぐらいであれば、ご自身のセルフケア、先ほどお伝えしたようなところを自己分析する時間をしっかり持っていただくほうに使っていただきたいなと思います。

村山:
ご本人ができないということを意識し過ぎてしまうのかもしれないのですけれども、できるということ、このような配慮があれば、このような活躍ができますよというのをうまく伝えたほうがいいですよね。

守屋:
そうですね。

村山:
それを言語化するという作業は時間がかかると思いますので、ぜひ面接前にまとめていただければなと思います。精神疾患は、10人いれば10の症状があるから説明しなければと書き込みをいただきました。守屋さん、質問スペースにたくさん頂いています。

守屋:
そうですね。

寺塚:
すごいですね。

守屋:
いただいている質問を下から順番に読み上げていきたいと思います。1つ目が、障がいの特性で目線を合わせられない時はどうすればいいでしょうか、という質問です。そうですよね。緊張して、なかなか目を合わせるのも大変だと思います。先ほど寺塚さんもおっしゃっていましたけれども、目線が別にぴったり合っている必要はないです。

寺塚:
ないです。

守屋:
もし少し不安だったら、少しずれた目線、ピントを合わせるようなことでも別に問題ないと思っています。障がいの特性で目線が合わないということであれば、少し面接の練習などをしてもらって、ここを見ると決めてもらって、ネクタイを見るなど、そのようなことを言っている学生も前いました。そのようにしてもらってもいいと思います。

村山:
それはこのような特性がありますというのを伝えたほうがいいのですか。

守屋:
これが人によって程度が違うと思うのですけれども、とても人と目線を合わせるのが、もうとにかく苦手だというか、結構強くその特性が出ている場合は、絶対に言ったほうがいいと思います。「苦手なので、少し目線をずらさせていただきます」と最初に言えば、「そのような特性があるのですね」で終わりなのですけれども、ただそこまででなければ、頑張れそうであれば、なるべく目線を合わせるよりは、少し近くを見るようなことにしてもらえたらいいのかなと思いました。

村山:
ありがとうございます。

寺塚:
確かにウェブ面接だと、むしろ、顔を上げて、カメラに合わせたほうがいいというのもありますし、むしろ、ウェブ面接だと、目線を合わせる必要がない分、少し楽かもしれないですね。

村山:
確かにそうですね。自分が目を合わせられないかどうなのかと気になるぐらいだったら、伝えてしまったほうがいいかもしれないですね。

守屋:
そうですね。

村山:
では、どんどんいきましょう。

守屋:
僕のほうでピックアップしてしまっていいですか。

村山:
お願いします。

守屋:
2つ目に来ているのが、自分の障がいをまとめたプロフィールシートを作ったという先輩を知っているのですが、そのようにしたほうがよいでしょうかという質問です。恐らく私の取説のようなことで、ご自身の障がいのことをまとめている先輩がいらっしゃったのかなと思うのですけれども、もちろん絶対にしたほうがいいというわけではないです。大切なのが、ご自身の障がいのことを正しく理解して、相手に伝わるかどうかが全てなので、ご自身で口頭で全部説明するのが本当に大変、なかなか苦手だということであれば、このようなシートを使うのがいいと思います。でも、基本的には口頭で説明できるようにしておくのがコツというか、大事なポイントかなと思いました。

村山:
ありがとうございます。

守屋:
またたくさん質問が今、追加で、ありがとうございます。

村山:
これはどうでしょうか。いいですか。

守屋:
はい。

村山:
私は病気があり、体力がなかったり、疲れやすかったりします。しかし、症状が軽く、障がい者手帳は取れないため、障がい者雇用は利用できません。就職することに対して不安しかありません。企業の見つけ方などアドバイスいただきたいです。

守屋:
ありがとうございます。何も障がい者手帳がないと、配慮事項を言ってはならないかというと、そのようなことはないです。障がい者手帳を取得するまでではないのですけれども、それこそ先ほどの主治医の話です。お医者さんから、プロからこのように言われていますので、このようなところは私は苦手です、なかなか難しいですということは、何も障がい者雇用、手帳があることを前提としたものではなくて、一人一人の個性を尊重するのが、基本的な今の企業の考え方です。また、合理的配慮という言葉が企業には義務付けられています。一人一人の求職者、従業員に配慮しましょうというのが義務付けられていますので、もし手帳がないのであれば、そのない旨、軽いというところも含めて、このとおり伝えていただければよろしいと思います。

村山:
ありがとうございます。同じく配慮事項に関しての質問なのですけれども、配慮事項は何分程度で話すべきですか。どうしても伝えたいものが4点あり、結構長いです。でも、これ以上削れないですと頂きました。

守屋:
ありがとうございます。多分相当練習されたのでしょうね。その中でも、これは逆にご質問になってしまうのですけれども、優先順位や濃淡、優先度が高いものや、このようなケースの場合は、これの緊急度が高いなど、そのようなものがあれば、全部伝えてもらうなら、伝えたほうがいいのですけれども、そのようなところを伝えて、印象を残したほうがいいかなと思っています。4つ全て口頭で言って、記憶できない人もいると思いますので、その中でも特にこれがというのがあれば、そのような表現を使っていただくことで記憶してもらうこともできると思いますし、伝わると思いますので、少しそのような工夫をしてもらうと、よりいいのかなと思いました。

村山:
ありがとうございます。それから、先ほどの回答への返信を頂きまして、先ほどの精神疾患は不安定だからと質問したものです。お世話になっている心理士の方に、実はそのように言われ、精神疾患の人には信用がないとまで言われました。あまりそのような言葉は気にしないようにします。

守屋:
よかったです。

村山:
ありがとうございます。そのようないろいろな噂は、就職活動をしていく中で入ってきますよね。気になってしまいますよね。

守屋:
そうですね。どちらかというと、どうしても主治医の方々に関しては、就職や採用や雇用というよりは、体調やそちらのプロフェッショナルになりますので、もちろんそこでいろいろな主観や個人的な意見としてアドバイスがあったことを全て鵜呑みにしてしまわなくてもいいと思います。今日は、たまたまこのようなマイナビの講座ですけれども、これ以外の講座なども見てもらって、情報収集は常にしてもらって、全て一つのことにとらわれないようにしていただくのがいいのかなと思います。

村山:
ありがとうございます。こちらは、本日、面接についてお話しいただいたので、寺塚さんに質問していいですか。障がいの特性上、緊張しやすく、整理しても、頭の中が真っ白になってしまうのですが、どうすればよろしいでしょうか。

寺塚:
まずは私の場合なのですけれども、私の場合は、まず「緊張しやすいです」など、そのようなことは最初に言います。途中でも言いましたけれども、「私はこのように緊張してしまうタイプです」というところは言った上で「途中で言葉に詰まってしまうことがあるかもしれません」というところを最初に言っておくというのがいいかなと思います。やはり緊張しないようにしなければとなると、余計に緊張してしまうということがとてもあるので、自分が苦手なこと、特にそのように絶対緊張する場には、なってしまうと思うので、そのような場で、「少し自分は緊張しています」ということをまず宣言するというのは、緊張をほぐす1つの方法かなとは思います。

 ただ、それでもやはり不安なことというのはあると思いますし、どうしても頭が真っ白になることはあるかなと思います。そうなった時は、例えばウェブ面接の時だったら、もう全部、一言一句読むのは駄目ですけれども、目線の先、カメラのところに、メモでこれだけは話しておこう、緊張した時はこうしよう、のような、大きい文字で本当にここを気を付けようのようなことでもいいですし、深呼吸と書いておくなど、そのようにして自分が落ち着ける言葉であったり、ここだけは押さえておこうというところを少し書いておくとかはどうでしょう。対面の面接で、やはり緊張される学生さんにお会いしたり、頭が真っ白になった学生さんにお会いしたりしたことがあると思うのですけれども、そのような時は「どうしても緊張して、このメモを少し見ていいですか」などは大丈夫ですか。

守屋:
例えば、何かそこで止まってしまって、面接が成り立たないよりは、もちろん何かツールやメモなどを使って、結果的にご自身のことが伝わったというほうが大事だと思うので、そのようなものを持っていると安心しますよね。最悪は、このメモを見ようのような、精神的に安心できる材料になると思うので、そのような意味では非常に有効かなと思います。

村山:
あとは、やはり人と話すことに慣れていないと、緊張してしまうと思うので、大人と話すというのは、やってみたほうがいいかもしれないですね。

寺塚:
やはり慣れですね。

村山:
学校のキャリアセンターなどに行けば、きっとそのような面接の対策などをしてくださる場面もありますものね。

寺塚:
そうですね。今だと、そのような機会という形で、個人面談のようなことで対応してくださったり、集団面接を練習しましょうという会があったりなどもするので、そのような場所で結構慣れておくというのは大事かなと思います。もし聞いている中で、話すのは得意ですという方もいらっしゃると思うのですけれども、そのような方でも意外と話せなかったり、「あれ、どうすれば」のようなことは結構あったりします。それは、やはり場数を踏んだり、私は、学校でそのような練習をした時に、どうしても志望理由であったり、自分の根底にあることがトラウマのことがあったり、悲しいことがその行動の理由にあったりするというので、泣いてしまった子がいました。

 やはりどうしても自分にとってつらかったことというのは、うまく言葉にできないけれども、もやもやしているということを言葉にしたことで泣いたり、感情があふれてきたりというのがあります。そのようなことも何回か話すことで、多分つらい作業ではあるのですけれども、話すと、このようなことが自分はつらかったのだ、ここで自分は感情があふれてきてしまうな、ということに気付きます。それに対してどのようにうまく説明できるかなということを、結構苦しい作業ではあったり、本当につらかったりしたら、やらなくていいです。けれども、もし少しでも話せそうだな、話したいなと思うのであれば、何回かそのような信頼できる人など、誰かにそれを伝えてみるという練習をすることでも、慣れであったり、緊張であったり、そのように感情が高ぶったりということが回数としては少なくなったり、自分としてもとても落とし込みができて、言語化できるということが実際にあったな、ということがあります。もしどうしてもつらいけれども、感情があふれるけれども、話したいなと思うことがある方は、何回でもいいので練習して、きちんと自分が落ち着いて、緊張せずに、あふれずに話せるという時間を取って練習したほうがいいかなと思います。

村山:
ありがとうございます。あと、先ほどウェブ面接のお話もありましたので、こちらの質問もピックアップしておきます。ウェブ面接日にたまたま家のWi-Fiの接続状況が悪い場合、会社に断りを入れた上でスマホで面接を受けたとしたら、印象は悪いですか。

寺塚:
別に印象が悪いということはないのですけれども、そうならないためにも事前に確実に繋がるようには準備しておきましょうというのが、まず一番の答えかなとは思います。ただ、その上でどうしても難しいという場合、できれば始まる15分前には準備して、難しいとなった瞬間に連絡を入れてほしいのですが、スマホでも大丈夫ではあります。ただ、どうしても少し画面が小さかったりしてしまうので、そこの映りというところがパソコンよりは、もしかしたら暗く映ってしまったりという面が出てきてしまうかもしれません。ですので、事前にできるだけ使うツールで試してみて、Wi-Fiにもし波があるのであれば、この時間が自分は駄目だというのであれば、その時間に予約しないなど、そのように事前にできる準備はきちんと全部やった上で、駄目だった時はスマホを使ってください。

村山:
ありがとうございます。あとは、これはどうでしょうか。心臓障がい持ちで、西日本在住ですが、東京での就職も考えています。主治医は問題ないと言われましたが、親からは、自分が自立できていない点、何かあった時にすぐ駆け付けられない点から反対されています。どうすればいいですかと。守屋さん、どうでしょう。

守屋:
ありがとうございます。この障がい者領域は、やはり転居のようなところは、どこまでいっても相談事が非常に尽きないテーマかなと思っています。ですから、このご質問いただいた方も、非常にご心配されているのかなと思うのですけれども、主治医が問題ないと言っている点に関して、多分主治医が言っていること以外の点で、もしご両親がご心配なのであれば、よくよくお話をしていただいたほうがいいと思います。

 よく私がアドバイスさせていただくのは、このような場合はどうするというのを、具体的に一個一個シミュレーションを、なかなか親御さんとそのようなことを話すのは苦手な人が多いと思います。しかし、そこはぜひこれからキャリアを作っていく上で、ご両親としっかりと、こういう場合はこうするよ、こういう場合はこうしようよということで、一個一個くみ上げて、できない、やらないではなくて、やるとしたら、このような方法がいいよね、というところで建設的な話をする場を設けていただく努力をしていただくのが大事かなと思います。

 主治医がOKなのであれば、西日本から東日本に広げることによって、おそらく大変受けられる企業さんや未来の数は増えますよね。ですから、個人的には挑戦してみたい気持ちがあるから、このような質問をしてくれたと思うので、ぜひその気持ちをくんで挑戦してもらいたいなと思っています。

村山:
ありがとうございます。また、できないこと、苦手なことを伝えることに関する質問です。何々の配慮があると、できます。何々だけは少なくともご配慮いただきたいです。あとはできそうですなどの回答であれば、企業側の印象がよくなりますか。

守屋:
ありがとうございます。この質問に答えようと思っていました。おっしゃるとおりです。何々の配慮があると、できます。何々だけは少なくとも配慮いただきたいのですけれども、他のことであればできそうです。このような言い方をしていただく分には、企業さんの印象が下がることはなくて、きちんと事実を伝えられて自分のことを分かっている方なのだな、と企業は受け止めてくれると思いますので、よろしいのではないかなと思います。自己分析を頑張ってください。

村山:
ありがとうございます。チャットに「面接では、なぜ口頭でなければ駄目なのですか。メモの利用を避けなければならないのですか。箇条書きのメモぐらい相手方に見せながら話してもよくない?と前から思っているのですが、なぜ駄目なのですか」。メモを常に持ってお仕事できる状況とは限らないというのもあるのかもしれないですね。

寺塚:
そうですね。あと、何より相手にとってのメモは、それはエントリーシートなのですよね。わざわざ相手にそのメモを渡さなくても、相手はそのメモを持っているというのがあって、何よりそれを書いているということは、それを理解しているよね、という前提というか、書いているということは、自分でそう思って書いています。だからこそ話せるよね、という1つの確認作業ですし、そのメモに書いてあること以上のことを企業さんは聞きたいので、わざわざメモがなくてもよいでしょうというのは一つあるのかなとは思います。

村山:
面接前にしっかりエントリーシートは見返す必要がありそうですね、守屋さん。

守屋:
そうですね。多分、実際お仕事をすることになった時に、メモを渡し合ってコミュニケーションを取る職場がそこまで多くなかったりするからだと思います。しかし配慮事項として、そのほうがよいということであれば、面接が始まる前にメールでお伝えするか、始まった瞬間に「このようなコミュニケーションの方法を希望します」と真摯(しんし)に言っていただければ伝わると思います。

村山:
ありがとうございます。とにかくしっかり準備をして臨んでいただければなと思います。

 では、もうあっという間にお時間が来てしまいましたので、最後にメッセージを頂いてもいいですか。では、寺塚さんからお願いします。

寺塚:
あと2週間で3月になるということで、もしかしたら焦っていたり、どうしようとなっていたりするかもしれませんが、まずは自分のことという、いろいろな、なぜその仕事をしたいのだろう、どのような仕事をしたいのだろうということを改めて迷った時は、ぜひ原点に返っていただいて、その上で、その仕事をするにはどうしたらいいのだろう、自分はどのようにそこで活躍できるかなということを言葉にして、いろいろな人に話してみてください。意外なアドバイスを聞けることなどもあるので、周りの方にできるだけ頼って、1人で抱え込み過ぎず、ぜひ頑張っていただければと思います。

村山:
ありがとうございます。守屋さんからもお願いします。

守屋:
本日はありがとうございました。最後、メッセージを求められると、毎回この話をしているのですけれども、よく就職活動をしている学生さんは、みんな少し不安そうな顔をされて、社会に出るのが怖いような、学生のままがいいのようなことをおっしゃる方も多いのですけれども、本当にご安心していただきたいのが、社会人もとても楽しいです。社会人もとても幸せです。私は少なくとも学生時代も楽しかったけれども、今もとても楽しいですし、マイナビパートナーズで働いている、障がい者手帳をお持ちの方々も一緒にいますけれども、とても楽しそうに仕事をしている人たちもたくさんいます。ですから、とても不安な世界に飛び込むための修行なのだということを言う方も多いのですけれども、違います。これから皆さんが幸せになっていくための、今、楽しい時間のはずです。ですから、少しでも笑顔で前向きにいろいろな情報を収集して、自分の知らなかった世界を知って、知らなかった、知れて面白い、みたいなことを感じていただける貴重な時間に就職活動を使っていただければと思いますので、頑張るというよりは、楽しんでやってください。以上です。

村山:
ありがとうございます。できることが増えると、わくわくしますものね。

守屋:
そうですね。

村山:
ありがとうございます。それでは、本日のマイナビTV編集部チャンネルは、以上となります。最後、手を振ってお別れです。さようなら。頑張ってください。

寺塚:
さようなら。

守屋:
さようなら。

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発達障がいかも!?と思ったあなたへ 学生生活につまづきを感じている人のための講座
発達障がいかも!?と思ったあなたへ 学生生活につまづきを感じている人のための講座
11/8配信

村山:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただきありがとうございます。司会の村山です。今回のテーマは「発達障がいかもと思ったあなたへ、学生生活につまずきを感じている人のための講座」となっております。そして、お話しいただくのは3人の皆さんです。皆さん、こんにちは。

藤本:
こんにちは。

M:
こんにちは。

I:
こんにちは。

村山:
よろしくお願いいたします。

藤本:
お願いします。

M:
お願いします。

I:
お願いします。

村山:
今日は障がいの種類について藤本さんにお話いただくのですけれども、藤本さんは採用の現場にもいらした方ですので、就職活動に関しての皆さんのお悩みにも回答いただけるのではないかと思います。よろしくお願いします。

藤本:
お願いします。

村山:
そしてMさん、Iさんは、悩みを抱えて、就活を終えて、今、ばりばり活躍中のお2人ですので、体験談を語っていただきます。どうぞ皆さん、よろしくお願いします。

藤本:
お願いします。

M:
お願いします。

I:
お願いします。

村山:
皆さんにチャットもたくさんいただいていますけれども、この後もぜひコメントをお寄せください。使い方をご紹介します。まずオレンジのバナーから出席表の提出をお願いします。そして、ぜひこの後もチャットには感想などをお寄せください。質問は質問欄にお願いします。そして、マイナビTVではプレゼントキャンペーンを開催していまして、過去には選べるe-GIFTやマイナビオフィシャル就活ブックなど、ご覧のプレゼントを差し上げていましたけれども、現在はこちらです。選べるe-GIFT、500円分を差し上げています。マイナビTV企業セミナーに2件予約をしていただきまして、アンケートに回答してもらう必要がありますので、こちらもぜひご確認ください。

 そして、本日の流れです。メニューをご紹介します。まずは障がいの種類について、こちらは藤本さんにお話しいただきます。そして「マイナビパートナーズで働く方に聞く」ということで、MさんとIさんにはたっぷりと体験談を語っていただきます。そして、まとめのお話がありまして、お知らせ、皆さんに活用いただけるような情報をご紹介します。そして、最後に質問コーナーと続きますので、ぜひ皆さん、最後までご視聴ください。それでは最初のメニューになりますが、障がいの種類について、こちらは藤本さんにお話しいただきます。お願いします。

藤本:
皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズの藤本と申します。まず最初に私の自己紹介をさせてください。私は、今、皆さんがご利用されているマイナビ2025、就職情報サイトのマイナビを運営している株式会社マイナビで、人事採用の責任者をしていた時期があります。7年間で5,000人を超える社員の方を採用していました。その中に200人を超える障がい者の方が含まれていました。その後、マイナビの特例子会社であるマイナビパートナーズの設立に携わり、現在、代表取締役を務めています。

 特例子会社といいますのは、障がい者の雇用を促進するために、主に大手の企業が設立するグループ子会社のことで、障がい者の方が働きやすくなるための、例えば職場環境、仕事内容、就業規則、人事制度、サポート体制、そういったものが一般企業よりも整っている会社のことをいいます。現在、弊社には222名の社員がいるのですけれども、その中に170人の障がいを持った方々がおられます。さらに、その170人のうち100人を超える方が、発達障がいの当事者でいらっしゃいます。

 われわれはマイナビパートナーズ紹介という人材紹介業も手掛けていまして、こちらのほうで大学生の就職のサポートも行っているんですね。こちらのほうで支援する学生さんの中にも、発達障がいの方がたくさん含まれています。私はこうしたこれまでの経験の中で、就職活動がものすごくうまくいかない、あるいは、学生生活でものすごくつまずきを感じておられるという方にたくさん接してきました。

 実は、その中には、発達障がいが理由であるケースが多く含まれています。皆さん、ご自身に発達障がいがあることに気付かずに苦しんでおられたり、あるいは学生生活でいろいろな困り事がある、ただ、もしかしたら発達障がいかなと思いながらも、どうアクションを起こしていいか分からないみたいなところで、苦しんでおられる方もたくさんおられるのです。

 今回、今日ご視聴されている皆さんの中には、タイトルどおり発達障がいを疑っている方、あるいは、学生生活で大きな困り事を抱えている方がおられると思います。先ほどもお話ししたとおり、マイナビパートナーズにはたくさんの発達障がいの方が働いているんですね。

 その方々は皆さんと同じように、大学時代に発達障がいを疑っていたりとか、あるいは学生生活につまずきを感じたりしながら生活をされていました。ただ、今は発達障がいであることが分かって、自分の特性、得意なこと、苦手なことをしっかりと把握されて、ご自身で障がいに対する対処をきちんとされて、なおかつ自分の特性を周りの方に、上手に分かりやすく説明することができて、適切なサポートを受けながらしっかり頑張っておられます。皆さん、大事な大事な当社の戦力なのです。

 発達障がいを持った弊社の社員は、共通した思いがあります。それは、もっと早く発達障がいだということを知っていれば、しなくていい苦労があったのではないかということです。今日は2人の当社の社員が体験談を語ります。どういう経緯で自分に発達障がいがあるということが分かったのか、その後どう行動したのか、行動した結果、どのようないいことが起きたのかというのを皆さんにお話しします。2人からは就職活動に関するアドバイスもありますので、どうぞ最後までお聞きください。

 2人の体験談の前に、そもそも発達障がいというのはどういうもので、どういう種類があるのかということ、それと、もし皆さんが、障がい者手帳を取って障がい者枠で就職活動した場合には、一般の就職活動とは違う準備が必要になりますので、まず私のほうから発達障がいの種類のこと、それから障がい者枠での就職活動のことについて、簡単に説明をしておきます。

 まず発達障がいの話です。発達障がいとは、こちらにありますとおり、生まれつき脳機能の発達の凸凹が激しいことで、周囲の環境や人間関係とのミスマッチが起きて、社会生活上に支障が生じる障がいのことです。発達障がいは、その特性や表れる困り事によって、以下の大きく3つのタイプに分けられます。

 1つ目が注意欠陥・多動症、注意欠陥・多動性障がい、通称ADHDと呼ばれる障がいです。こちらは年齢に比べて落ち着きがない、多動性・衝動性があって待てない、注意が持続しにくい、作業にミスが多い、不注意が多いといった特性があります。具体的な症状を、少し多いですけれども、羅列してみます。

 まず落ち着きがない、人の会話に割り込む、学校の勉強でミスが多い、課題や遊びなどに集中し続けることができない、気が散りやすい、自分の話ばかりしてしまって止められない、極端に飽きっぽい、思ったことを口に出し過ぎてしまう、忘れ物やなくし物が多い。計画的に物事を進められない、自分勝手、無遠慮と思われて友達ができない、いつも部屋が汚れていて片付けられない、出かけるまでの準備や服選びに時間がかかって遅刻を繰り返す、こういった症状の特徴があります。もしかしたら皆さん、思い当たる節があるかもしれません。

 次に自閉スペクトラム症、自閉症スペクトラム障がい、通称ASDと呼ばれる障がいです。こちらは言葉や視線、表情、身ぶりなどを用いて相互にやりとりをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをくみ取ったりすることが苦手です。また、特定のことに強い関心、あるいはこだわりを持っていたりします。

 症状としては、物の配置、物事の順番、勝敗、自分のやり方に強く固執する、目を合わせない、人に関心を示さない、集団活動が苦手、かんしゃくを起こす、自分の興味のあることばかり話し、相互に言葉をやりとりすることが難しい。興味のあることには毎日何時間でも集中することがある、熱中することがある、初めてのことで、決まっていたことが変更されるのが苦手といったような特徴があります。

 最後に限局性学習症、学習障がい、LDと呼ばれるものです。これは、知的の発達の遅れはないものの、聞く、話す、読む、書く、計算、推論する、これらの能力のうち、どれか一つ以上の習得・活用に極端な困難を示す障がいのことです。例えば「読む」であれば、読む時に行を読み飛ばしてしまう、読み間違いがすごく多い、文末などを適当に自分で変えて読んでしまう、読んでも意味が理解できない。

 あるいは「書く」が苦手な人ですと、文字を思い出せない、思い出すのに時間がかかる、書き取りや文章、作文を書くことが苦手、漢字の部首、偏と旁(つくり)を間違う。「計算する」であれば、暗算ができない、計算の時に指を使わないとできない、算数の繰り上がり、繰り下がりが理解できない、九九を暗記しても計算に使えないなどの特徴があります。今のが、まず発達障がいの3種類、概要的な種類の説明です。

 次に、皆さん方が今後、仮に障がい者枠で就職活動をすることになった場合、障がい者枠と一般枠はどう違うのかというお話をしていきます。まず障がい者枠です。これは就職活動時点で、受験する企業に対して障がいがあることを伝えて、もしそこに合格した場合、特性や症状に配慮を受けながら働くことができるコースです。これは就職活動時に手帳の提出、もしくは手帳申請中であることが条件になります。一般枠、これは障がい者枠ではない、通常の求人コースです。病気や障がいのない方たちと同じ条件で採用試験を受けます。一般枠のみの企業も多いです。これは応募条件を満たしていれば、誰でも応募ができる枠ということになります。

 次に、障がい者枠と一般枠のメリット、デメリットについてお伝えします。まず障がい者枠のメリットです。仮に障がいがあって、障がい者枠で企業に入ったということになりますと、そこには障がい者にとって働きやすい環境や支援体制が整っている場合が多いです。あとは通院など、医療に必要な時間確保への配慮、障がい特性に配慮した作業内容、業務の進め方への配慮、あとは支援スタッフが在籍されていたり、定期的に面談を実施してくださったりといった形のサポートが手厚いということです。あとは、障がい者限定雇用枠であることから、一般的に、一般枠よりは選考倍率が低いので、合格しやすいということになります。

 今のは、障がい者枠の中でも一般企業の障がい者枠の話です。さらに、われわれのような、特に障がい者に配慮された特例子会社の、いわゆる障がい者枠ということになると、上記に加えて、一般企業の障がい者枠の場合、支援体制が整っている場合が多いと書きましたけれども、特例子会社の場合ですと、ほぼ100%体制が整っていると思われます。あとは、一般企業の障がい者枠の場合、健常者の方に混じって働くというケースが多いかと思いますけれども、特例子会社の場合の多くは、同じ境遇、同じように障がいを持った人同士で、同じチームで働くというケースが多いと思われますので、働く上での精神的な安心感があると思います。

 一方で、障がい者枠のデメリットですけれども、障がいに配慮するがあまり、難易度の高い業務をあまり課されない傾向があります。あとは、一般枠よりも求人数が少ないので、就活時に選択できる幅が非常に狭いです。あとは一般枠よりも給与が低かったり、また、伸び率が小さかったりするケースが多いです。

 次に一般枠のメリット、デメリットです。こちらのメリットは、障がい者枠よりも求人数が多いので、就職先の選択肢はものすごく多いです。例えばマイナビなんかにも、ものすごくたくさんの、何十万という求人が載っていると思いますけれども、ものすごく選択肢が広がります。入社した場合、一人の方に任せられる業務範囲が、障がい者枠で入社するよりも広いケースが多くて、さまざまな仕事に取り組むことができます。結果として、障がい者枠よりも給与が高かったり、キャリアアップできる可能性が高かったりします。

 デメリットとしては選考倍率が高い、障がい者枠と比較して採用ハードルが高くなります。あとは合理的配慮を受けづらいです。障がいがあっても、そこは伏せて一般枠で就職するとなると、障がいがあったとしても配慮は受けられません。障がい者が障がい者枠で就職した場合に比べると、やはり離職率が高いです。障がい者の方が障がい者枠として入って、配慮を受けながら働くよりは、障がい者の方がこれを伏せて、一般枠で入ってしまって、配慮を受けずに働くとやはり離職率が高い、とこの辺りがデメリットになってきます。

 今度は、障がい者枠で就職をしようと思うと、一般枠で就職するのとは別の準備が必要になります。これは配慮事項と呼ばれるものなのですけれども、障がい者枠で就職しようとした場合、そして就職した場合、合理的配慮を受けることができるのです。この合理的配慮をというのはどういうものかといいますと、障がいや病気によってできないことに対して、必要かつ可能な範囲で配慮を企業側が提供するということです。

 ですので、入社した場合、どのような配慮を希望されますかというのを、面接で必ず聞かれるのです。これは、きちんとそれを伝えることは、ミスマッチを防ぐ上でとても重要なのですけれども、障がい者枠の面接の場合は、通常の面接とは別にこれをきちんと用意して、正しく伝えることが必要になってきます。この準備が必要になります。

 その配慮事項を適切に伝えるには、ご自身の障がい特性に対する理解が必要です。同じ障がいであっても特性の出方は人それぞれで、同じ発達障がいといっても、人によって全然特性の出方が違いますから、特性が異なれば必要な配慮も変わってきます。ですので、企業はより具体的な必要配慮を確認して、その配慮が対応可能かどうかを判断した上で合否を決めたいと思っていますから、ご自身の障がい特性をしっかり理解した上で具体的な配慮を伝えることが、求めている配慮に対応できる企業に入社して、働きやすい環境を手に入れる近道になるのですけれども、これを、一般枠で就職する時とは別に、障がい者枠で就職活動する場合は、きっちりと準備をする必要が出てくるということです。

 以上、私のほうから発達障がいの種類、それから、障がい者枠で就職活動する場合の注意事項についてお伝えしました。そのことも踏まえた上で、今、当社で働く2人の社員の経験談を聞いていただきたいと思います。
村山:ありがとうございます。今日も藤本さんのお話にあったような、何らかのお悩みを抱えている方がご覧になっているのかなと思います。今日来ていただいたお2人の先輩社員も、就職活動に際して、また、学生時代、不安を感じながら行動していたと聞いていますので、皆さんのアドバイスになるようなお話になるのかなと思います。ここからはお2人の先輩社員に体験談をそれぞれ語っていただきます。では、まずMさんからお話しいただきましょうか。お願いします。

M:
マイナビパートナーズ社員のMと申します。本日は発達障がい体験談をお話しさせていただきます。よろしくお願いします。本日はこのような流れでお話をさせていただきます。私は大学生の時に障がい者手帳を取得したため、その経緯や、新卒としての就職活動についてお話をしたいと思います。

 まずは自己紹介なのですけれども、障がい名はADHD、注意欠陥・多動性障がいの不注意優勢型になります。具体的なものは、課題や作業の段取りを組むのが下手、あとは、忘れ物や紛失が多いというのが具体的なものになります。小さい頃だと、小学生、中学生にある参観授業などのプリントを、親に提出するのを忘れるなどが結構ありました。でも、マイペース、大ざっぱだねと、一つの性格として認識されていたので、障がいの特性というのは、小さい時にあまり感じていませんでした。

 次に学生時代の話をしようと思います。障がい者手帳を取るきっかけになったのは、大学2年生の秋ごろでした。大学生活の中では自分の時間も結構取れたので、いろいろなことを経験しました。1つ目は運転免許の取得に挑戦しました。友達とレンタカーで旅行に行くのがいいなと思ったりとか、将来、身分証の代わりにもなるので、教習所に通い始めました。2つ目は飲食店のアルバイトに挑戦しました。家の最寄りのところに飲食店があったので、そこでバイトを始めました。賄いが出るというので、すごく学生時代にありがたいと思って、節約にもなるので、飲食店で働こうと思いました。ホールやキッチンをやりました。3つ目は大学生の本業になるのですが、講義の課題をやりました。

 いろいろなものに挑戦していく中で、困った点がそれぞれにありました。まずは教習所なのですが、教習所が混んでいたので、スケジュールを自分で取っていくシステムなのですが、それが結構、調整が難しいと自分で思っていて、1つコマを寝坊したら、次の教習が1カ月後とかになってしまうので、そのままずるずると教習が受けられなくなったりしました。

 2つ目のバイトに関しては、マルチタスクというのが自分で苦手だと気付いて、ここに書いているとおりなのですが、お皿洗いなどに集中して、他の料理の配膳が遅れたり、テーブルの片付けを同時進行で行うことができなかったりしました。同年代のバイトの方は、結構それをこなしていたので、自分がうまくできないのが不安で、そこがとてもしんどかったと思います。

 あとは講義の課題についてなのですが、数人で資料を作って発表するものがあった時に、連携が取れない、連絡を返すのが遅いせいで、うまく、発表するのに友達に迷惑をかけてしまったなと思いました。課題については、友達が結構優しかったので、大きなトラブルにはならなかったのですが、迷惑をかけてしまったなという罪悪感がありました。

 他にもサークルに入ったりとか、一人暮らしだったので家事もいろいろやっていて、マルチタスク、いろいろなものをやっていたという部分で、全てにやる気がなくなって、全部やりたくないなとなってしまいました。全てにやる気がなくなってしまうので、そのまま引きこもりで、大学にも行かず、バイトにも行かず、教習所にも行かずという生活を、1カ月ぐらいしました。

 ほとんど外に出ないので、友達とも話すこともないですし、バイトにも行かないですし、一人暮らしなので、親と連絡することもなかったので、親からLINEが来ました。大学2年生の冬から春ぐらいにずっと引きこもっていて、親から連絡が来て相談をしたところ、母が発達障がいに詳しかったということもあって、近くのメンタルクリニックを受診しました。今までの経緯、小学生や中学生から今までどんなことに困っていたか、大学生でマルチタスクが苦手だったなど、そういう部分を話した結果、ADHDと診断を受けました。そして、障がい者手帳を取得することになりました。

 取得してよかったことをこの後説明するのですが、2つあります。1つ目はお薬をもらえるということです。ADHDの診断を受けないともらえない薬があって、その部分では、診断を受けてとてもよかったと思います。服薬することで脳の活性化、集中力が上がるという効果があるそうです。このおかげで大学の講義中、すごく集中できなかったり、眠たくなったりというのがあったのですが、このお薬を飲んだおかげで講義中に眠くなくなり、今も毎日このお薬を飲んで出社して、仕事に集中して取り組むことができています。

 2つ目です。また、大学ではバリアフリー支援室に相談して利用することになりました。身体障がいがメインなのですが、発達障がいの方も相談できるということで利用しました。大学2年生の秋から引きこもりだったので、春休みまで大学に行けなかったのです。ですので、2年生の後期の単位はほとんど取れていない状態で、やばいという感じです。ですので、講義の履修相談や面談を行いました。

 1つ目は履修相談なのですが、あとは大学3年生と4年生なので、何単位取ったらいいか、何が取れて、何が取れていないかも分からない状態だったので、そういう確認の相談や、私の大学では、大学3年生からゼミというのがあって、その希望アンケートを大学2年生の冬に出さないといけなかったのですが、ちょうど引きこもりだったので、それを提出し忘れていて、支援室の人に、代わりにゼミの希望アンケートを出してもらうというのを代行してもらいました。これを出さないとアウトだったので助かりました。

 あとは、講義についてなのですが、授業を聞きながらノートを取れない人、同時に行うことが苦手だという人には、ノートテイクの配慮がありました。あとは、週1でカウンセラーの方、バリアフリー支援室の方と面談を行うことができました。私はマルチタスクが苦手で、スケジュール管理も苦手だったので、そういう部分の確認や、課題をきちんと出せているかを確認して、体調面についての相談も乗ってくれました。

 結果、単位もきちんと取れて、留年せずに大学を卒業することができました。最初のほうは、本当に卒業できるかがすごく心配だったのですが、親の配慮であったり、大学の配慮であったり、薬をもらったおかげで卒業することができました。不安な部分を一緒に考えてもらえることがすごく助かって、就活面についても相談に乗ってもらえたことは、すごくありがたかったなと思います。

 次に就活についてお話しさせていただきます。最初は一般雇用や、一般企業の障がい者雇用で就職しようと考えていました。インターンも行きました。それぞれのメリットについて説明します。一般雇用は、自分の興味がある分野が結構多かったと思います。特に私はライターや編集、制作などのお仕事に興味があって、一般雇用の会社だと、そういう分野がいろいろあると思いました。調べたところ、障がい者枠はあまりなかったかなと思いました。

 一般企業の障がい者雇用については、一般雇用と比べて配慮してもらえる点が多いかなと思いました。あとは、身体障がいの雇用の実績はあるのですが、精神障がいの雇用があまり実績がないなど、企業が詳しく配慮してもらえるというのをよく分かっていなかったので、ちょっとそこは不安な部分でもありました。

 一般雇用や一般企業の障がい者枠の就活を続けているうちに、ちょっと気になった点がありました。1つ目は転勤の可能性があるというところです。転勤があると、新しい土地になじめるかという部分で不安がありました。あとは残業がある、これは夜遅くまで残っていると、次の日の朝に起きられるか、生活リズムがばらばらになるので心配だなと思いました。あとは、制作の分野で探していたのですが、何日までに提出しなければならないという義務があると、休日も仕事のことを考えてしまうという不安がありました。

 この他にもいろいろあったのですが、こういう部分で私には向いていないかもと思いました。転勤があったり、残業があったりというよりかは、自分が長く続けることができる会社がいいと思いました。そういう部分で、長く続けることができる、働きやすさというのを自分は重視して就活をしようかなと思いました。

 そこで、障がい者を雇うために特例で設立された子会社、特例子会社をメインに就活を進めることにしました。特例子会社では、設備や職場環境、規則などで、配慮が手厚いことが期待されます。特例子会社専用の求人探しを始めたのですが、求人サイトやキャリアセンターに行ったり、企業のホームページの中で障がい者雇用、特例子会社専用のものはないか調べたりしました。まず大学のキャリアセンターに行って聞いてみたのですが、一般企業の障がい者雇用求人はあるのですが、特例子会社求人はあまりなかったというのが現実でした。最後まで大学のキャリアセンターを利用することはありませんでした。

 困っていたのですが、いろいろと探しているうちに、新卒紹介サービスというのを発見しました。紹介サービスというと、ハローワークや転職で使うイメージなのですが、求人サイトで探せなかった企業の紹介や面接の対策など、親身になって就活をサポートしてくれました。特に面接対策は、配慮事項などの対策について、すごく参考になって、これはすごく助かった部分だなと思います。新卒紹介サービスで紹介していただいたマイナビパートナーズに内定をいただき、入社を決めました。

 最後に皆さんへのメッセージなのですけれども、障がい者枠で現在、働いています。働いてよかったこととしては、働きやすい環境があることです。具体的には、右に書いているのですが、自分が就活面で不安だった転勤や残業などがなかったり、面談が週1であったり、現在、好きな制作の仕事に携わることができていて、幅広い仕事にも取り組むことができています。

 2つ目は、就職活動の面接において、自己理解が大切だということです。面接面で障がい者手帳を取ると、自分の苦手なことを理解できます。今まで生活の一つだと思っていたことも、特性の一つと考えられます。それで、不得意なことが分かっているので、自分の強みや長所を伝えやすいと思います。これは面接ですごく大事なことだと思います。

 あとは、説明会で企業の取り組みなどを聞いてみるのもいいと思います。面接などでいろいろと不安な部分もあると思うのですが、支援室、メンタルクリニックなど、私は大学生活でいろいろ利用してみたので、そこも利用しながら、まずは親や友達など、身近な人に相談してみるのもいいと思います。以上で発表を終わりにします。ありがとうございました。

村山:
Mさん、ありがとうございます。実際に、元々興味のあったライターのお仕事をされているのですよね。とあるサイトの記事を書いていらっしゃるということなので、もしかしたら、学生さんも見たことがあるという方がいるかもしれないですね。ばりばり活躍中です。では、続いてはIさんに体験談を語っていただきます。お願いします。

I:
はい。それでは私の発達障がい体験談についてお話しさせていただきます。私、マイナビパートナーズのIと申します。短い時間ではありますが、皆さま、どうぞよろしくお願いします。さて、まず簡単な自己紹介をさせていただきます。私の障がい名ですが、注意欠陥・多動性障がいと呼ばれています。一般的にはADHDと呼ばれていますね。主な症状は3つあります。まず1つ目は忘れ物が多い、すぐ忘れるということです。こちらは、学校で出す提出物をよく忘れてしまったりですとか、口頭で「これをやっておいて」と言われたことを、すぐ忘れてしまったりする症状がありました。

 2つ目はじっとできない、気が逸れやすいということです。これは幼少期の頃に強く出た症状なのですが、小学生くらいの頃、授業中にじっと話を聞いていられなかったりですとか、ふとしたきっかけで考え事をしてしまって、気が逸れてしまったりすることがとても多かったです。3つ目なのですけれども、人の話が聞けず、自分の話ばかりしてしまいました。これは大人になって克服できたことではあるのですけれども、人が話している時に、急に自分の話を割って入ってしまったり、あとは、人の話を聞かずに自分の話ばかりしてしまったりすることがありました。

 そんな学生時代なのですけれども、特に大変だったエピソードがあるのでご紹介します。まず、大学4年生の頃、最後の試験だったのですが、かなり単位をぎりぎりで取っていまして、前日にしっかりとお勉強をします。ところが、試験当日に別の勉強をしていたことが発覚し、結果、問題が全然解けずに、留年と内定取り消しの危機に直面します。結果、教授にすごく頭を下げたりメールしたりして、何とか事なきを得るのですけれども、これはかなり、一歩間違えればすごく人生が変わっていた、大変なエピソードなのでご紹介しました。

 他にもたくさん失敗したエピソードはあるのですが、そのような感じで、どんどん自信を失っていって、実際に就職活動に入った時もかなり消極的になってしまいます。これも今思い返せばですが、障がい者雇用のことをもっと知っていれば、現状はもっと変わっていたのではないかと思います。そんなことを考えながらでも、就活からは逃げることができないので、渋々と就職活動を始めます。

 そうはいっても、かなり悪戦苦闘した就職活動となりまして、まず面接で、大体10社くらい受けたのですが、ほぼ全て選考落ちしてしまいます。さらに、こちらは自分の中で大きな失敗なのですが、グループディスカッションという、選考途中の就活生を集めて行う選考があるのですが、自分はたまたま議長になって、たくさん発言しました。他の人の発言を遮って自分の話をしたり、全く議論の流れをくみ取らずに別の話題を出したりして、かなりかき乱してしまいました。

 当時はたくさん発言した、これは手応えがあるなと考えていたのですが、いざ結果を見たら選考落ちということで、選考に落ちて初めて、自分が議論を引っかき回していることに気付きましたし、これはかなりやっぱり自分の中でショックだったのですが、就活の中で一番の失敗だったなと思います。

 3つ目は、面接でうまく話せないということです。これは書いてあるとおり、他の就活生に比べて、相手の質問の意図をうまく受け取れなかったり、話す内容を忘れてしまったりといったことで、話せないことが多かったです。4つ目なのですけれども、最終的に自分が選べる立場ではなくて、選ばれる、選んでくれる場所を就職先にするという選択肢しかなくなってしまって、たまたま内定を1社いただいたので、そこにしたのですが、選択肢がそこしかない状態で、正直、いい就活ができたとは思いませんでした。

 というわけで、社会人時代についてお話ししようと思います。失敗だらけの就職活動だったのですけれども、何とか内定をいただき、無事就職します。就職先は、接客ができる小売り系の会社に決めました。本当は、大学から趣味で始めたデザインやイラストのお仕事に就きたかったのですけれども、当時、スキルがなかったので、自分の苦手なことを克服するという方向性にシフトして、接客業に勤めることにしました。

 そんな形で社会人になったのですけれども、もちろん問題だらけで、いろいろなミスや苦労があります。まず、周囲となじめませんでした。コミュニケーションについて、まだまだ他の方と話していると、世間との感覚のずれのようなものがあって、徐々に距離を感じてしまって、うまくなじむことができませんでした。

 2つ目は、これは学生時代から続いているのですが、忘れ物、タスク抜け、ケアレスミスがとても多かったです。家から出て財布などを忘れるのは日常茶飯事で、上司の指示や、部下にこれを伝えておいてと言われたことを忘れてしまって、結構問題になってしまいました。自分の場合は接客業だったので、レジ打ちをすることが多かったのですが、レジのミスも多くて、お客さまによく商品を無料配布してしまうというミスをしていました。

 最後なのですけれども、これは本末転倒な話ではあるのですが、そもそも接客に向いていなかったということで、やはり苦手なことを克服して入社したので、元々得意な人に比べて、どうしても差が開いてしまいがちだったのです。ですので、適材適所という言葉の大切さをここで知りました。

 そのような感じで、かなり社会人は前途多難な感じで働いていたのですが、就職して3年後、心身が共に疲弊して、適応障がいの診断を受けます。ただ、自分の働いている環境はそんなに悪くなかったのです。残業は繁忙期以外ほぼありませんでしたし、周りのパートさんや部下の方が気を利かせてフォローしていただいたりですとか、体調もまだまだ限界ではなくて頑張れる状態でした。ただ、そのような環境ですと、やっぱり自分よりつらい環境の人がいたり、職場に迷惑をかけてしまうですとか、休むのは甘えではないかなど、自分の中で葛藤が生まれる原因になってしまいました。ただ、そのような思いを振り切って、我が身大事さで休職をしました。

 そのような感じで、休職後、すぐに手帳取得に踏み切ります。これに関しての理由なのですけれども、社会人の時に感じていたいろいろなつまずきに、理由が欲しかったのが一番の理由です。漠然と自分ができない人間だと思うより、駄目なところを克服して、そういった部分を努力というか、障がいとして認められてしまったほうが楽だと感じたのもあります。

 それで、この話を聞いている方の中には、障がい者手帳を取得していない方も多いと思うので、手帳を持っていなくて、少しでもお医者さんに相談してみようと考えている方は、少し聞いてほしいことがあります。医者ガチャをしましょうということで、とんでもないお話なのですが、こちらは本当に大事ですし、自分の周りでも、実際にいろいろな医者の方にかかった方はいらっしゃいます。

 担当するお医者さんも、もちろん人間ですので、人間同士の相性があります。このお医者さんなら何でも、ささいなことでも話せそうだなという方と出会えるような、そういったSSRのお医者さんと1番目に出会えれば、もちろんそれに越したことはないのですけれども、そううまくいかないこともあります。自分も実際、少しお医者さんと話しづらいというのがあって、何回か転院をした経験があります。結局は相性みたいなところはありますので、お医者さんが合わなかったら、主治医の方に、担当を交換していただけませんかと相談したり、いっそのこと転院をしてみるのを自分はお勧めします。

 手帳取得について、明確なメリットを感じた点がありましたのでご紹介します。転職の選択肢が増えます。障がい者手帳を持っていると、一般求人に加えて、障がい者求人が2つ見られるようになります。一般企業と特例子会社です。ただ、障がい者手帳を持っていない場合は一般求人しか見られません。ですので、純粋に見られる求人の数に差が開いてくると感じました。

 さて、これから手帳を取得しようか悩んでいる方に、先輩からアドバイスをさせていただきます。まず、取得ができない理由があるなら狙ってみる価値があります。それで、家族以外には、基本的にはばれません。ですので、友達などにも普通に今までどおり接することができます。ただ、家族が反対しそうなら慎重に動いたほうがいいと思います。一般企業の方に伏せることができるので、一般企業さんに就職する場合は何の影響もありません。最後に、自分の特性を知るきっかけになります。障がい名が分かれば自分の障がいが分かるので、その特性について調べるきっかけにもなると思います。

 いいことばかり言うとあれなので、強いて言うならマイナス面もお伝えします。まず、取得直後の漠然とした不安感や、少し複雑な心境があります。自分も割と進んで手帳を取得したほうではあるのですが、やはり取得直後は、少しマイナスな気持ちになりました。ただ、こちらは時間が解決してくれるので、そんなに気負わなくてもいいかなと思います。

 2つ目が、自分の苦手な部分と向き合う時間が増えます。こちらも、自分の特性でできないことが多いので、やはりマイナスな部分が多いです。ただ、一個一個対策を取っていくと徐々に楽になっていくので、そういった部分も安心していただければと思います。そして最後に、家族から理解を得られるのに時間がかかる場合があります。こちらは本当に家族の方によるのですが、家族の方が少し、障がいに対して分からないなという方がいましたら、障がいの話をお茶の間に出してみる、あとは、手帳についてどう思う?という感じで、少しずつ外堀を埋めていって、最終的に取得していただければと思います。

 さて、では、自分の転職活動についてお話しいたします。自分は、希望の仕事がデザイン系にチャレンジしたかったので、期間でいうと約3年という、とても長い就職活動をしました。手帳を取ったことによって、そういった制度をフル活用した就活をしました。休職しまして、その後、精神科デイケア、そして就労移行支援事業所、そこから今のマイナビパートナーズさまに就職させていただきました。
 耳慣れない言葉が、施設の名前があると思うのでご説明します。まず2つ目の精神科デイケアなのですが、こちらは、障がいのある方や精神的に病気を抱えている方が、社会復帰を目的にトレーニングやコミュニケーションを行う施設で、雰囲気は、割と小学生みたいに楽しくトレーニングできます。自分の場合、切り絵や粘土、折り紙などの手先のトレーニングや、あとは自己理解の学習などを行いました。ここで同じ障がいを持った友人などがたくさんできて、通ってよかったと思っています。
 3つ目の就労移行支援事業所なのですが、こちらは、基本はデイケアと同じような施設です。デイケアと異なるのは、より就職活動に近いトレーニングを行えて、面接対策などもしてくれました。自分が現在働いている職場でも、大体、就労移行支援事業所を使って就職された方が非常に多くあります。最近はITやデザインを教えてくれる場所もあって、自分もここでしっかりデザインの勉強をして、今、希望のデザイン系のお仕事に就くことができました。

 さて、先ほどから話に出ている、特例子会社という言葉について、軽く触れさせていただきます。まず各雇用の差ということで、一般企業のほうから見ていきましょう。一般企業なのですけれども、基本的には、われわれは障がいを隠して働くことになります。上司はもちろん障がいについて詳しくありません。周りの方はもちろん普通の方なので、健常者の方と混じって働くことになります。

 ここまでは皆さんご存じなのですけれども、次に、2番目の一般企業の障がい者雇用です。こちらは障がいを公開して働きます。ただ、上司が障がいに詳しくない場合もあります。一般と同じように、健常者の方と混じって働きます。ですので、割と環境によっては、結構、障がいが全く分からない上司の方に当たってしまう可能性もあります。3つ目が特例子会社です。こちらは、障がいを公開するのは普通の障がい者雇用と変わらないのですけれども、上司も障がいについて一定の理解がある場合が多いです。そして、周りも同じ境遇の方と働けるので、すごく働きやすいと感じています。
 実際に、一般枠から障がい者枠に転職してみた個人的な感想になります。まず、自分らしく働けるのがいいと思いました。やはり周りの方が健常者だと、障がいを明かすことに後ろめたさを感じると思うのですが、障がいを周囲に隠す必要がないので、息苦しさがなくて、すごく働きやすいと思います。

 2つ目が、お金より環境が大事だと思いました。これは前の項目に少しつながるのですが、苦手な仕事を苦手な環境でするよりも、好きな仕事をいい環境でするほうが、すごく圧倒的に楽だと感じています。最後に、とても学べることが多いと感じました。障がいを持っている方に対する付き合い方や、あとは、他の方が同じ障がいを持っていて、どういった対処をしているのかというのも分かるので、そういった意味ですごく勉強になると感じています。

 では最後に、自分が伝えたいことをまとめてお話しさせていただきます。1つ目が、早めの決断が自分への投資になるということです。皆さん、今すぐ行動を起こすことはすごく大変ではないかと思うのですけれども、早めに行動すれば選択肢がたくさん見えてきて、その後、5年後、10年後の人生にも大きく影響をもたらすと自分は考えています。いきなり何をすればいいか分からないという方もいると思うのですけれども、病院に通おうか悩んでいる方は、ネットなどで、発達障がいのセルフチェックというウェブ診断などもありますので、そういったところで診断を受けてからお医者さんに相談するのがいいと思います。
 とはいっても、いきなり始めるのは勇気が要ると思います。2つ目は、行き当たりばったりでも大丈夫です。事前に隅々まで調べてから、勉強してから行動しようと思っていると、意外に面倒くさくなって、やらなくなることがあると思います。自分がそのタイプなのですが、そうやって放置して行動するよりは、とりあえず見切り発車で何か行動をして、行動しながら勉強するのも全然いいと思いますし、自分もそれで何とかなったので、それで行動を起こしてみるのもいいと思います。

 最後に、しない後悔よりもする後悔をということで、とにかく行動を起こしてから後悔してみることをお勧めします。過去を振り返ってみると、自分の場合、やっておけばよかったということはたくさんあるのですが、やらなければよかったと思うことは意外に少ないと思うのです。ですので、手帳に限った話ではないのですけれども、行動を起こそうか、起こさないか考えているのであれば、取りあえず行動を起こしてから、失敗したなと後悔するのが自分はいいと思います。皆さんもいろいろ悩まれる時期で大変だとは思いますが、行動を起こすきっかけに少しでもなれば幸いです。以上で発表を終わります。ありがとうございました。

村山:
ありがとうございます。実際に今、デザインのお仕事をされているということで、Iさんのスライドを、Mさんもですけれども、デザインされたということで、大変、思いや活動の流れが伝わるようなプレゼンでした。ありがとうございました。お二人のお話をお聞きになって、藤本さん、まとめとなるようなお話をいただいてもよろしいでしょうか。

藤本:
そうですね、皆さん、お二人の話を聞いて、どのような感想だったでしょうか。それぞれ、困った時に例えばお母さまのアドバイスを受けていたとか、あるいは自分で考えて行動を起こしていますよね。行動を起こした上で障がいを受け入れて、自分なりの道をたどって、最終的には自分らしくいられる場所を見つけているというお二人だと思います。ですので、皆さんも、もし今起こそうと思っている行動に対してためらいがあるのであれば、まずは行動を起こしてみてはいかがでしょうか。

村山:
ありがとうございます。そしてお二人とも、可能性を狭めずに行動することで、後悔はしてほしくないというお話でしたけれども、ここで、少しでも皆さんの活動のお役に立てるような情報をお伝えしていきたいと思います。まず、マイナビパートナーズ紹介です。こちらです。マイナビパートナーズ紹介では、障がいのある大学生や社会人のキャリア支援に特化した人材紹介サービス、転職エージェントとなっています。

 Iさんのお話の中にも、障がいがある方を雇用しているかどうかだけではなくて、障がいに対して理解があるかどうかも大切だというお話もありましたね。皆さんの特性、そして、生かせる活躍の場はたくさんあると思いますけれども、障がい当事者と一緒に働く経験をしているマイナビパートナーズだからこそ、カウンセリングの中で、実践的なアドバイスや、本人に寄り添ったサポートが可能となっています。今後のキャリアを考える上で、ぜひ活用いただければと思います。

 続いてが、障がいのある学生のためのサイト、チャレンジドです。ご覧のように、左側、コンテンツが充実しておりまして、先輩たちの就活体験談があったり、志望動機の作り方があったり、就活準備講座があったりと、活用いただけるようなコンテンツがあります。そして、皆さんの特性はそれぞれだと思います。配慮が必要なこともそれぞれだと思うのですが、障がいへの配慮の検索をしていただけます。勤務地の配慮がある、通院の配慮がある、車椅子用エレベーターがあるなど、こちらを検索に活用いただけますので、ぜひチェックしてください。
 そして、さらに、全く絞り込まずに情報収集をするというのは大変な作業だと思いますので、このような方法もあるということでお伝えしていきます。マイナビ2025のアプリでは、オプションを選択して、会員情報の変更から利用サービス欄で、無料で障がい者のための情報提供の希望や、障がい者手帳のあり・なしにチェックを入れて検索していくこともできます。
 さらに、マイナビチャレンジドサイトのウェブセミナーの検索から、過去に配信された就活準備講座や会社説明会の動画を見ることもできますので、こちらもぜひ活用してください。チャットにも質問をいただいていまして、アーカイブを残していただきたいですというコメントをいただいたのですけれども、こちらの動画もアーカイブを残す予定ですので、ぜひ後ほどまた確認してください。

 それでは、たくさん質問をいただいていますので、ここからは質問コーナーとさせていただきます。個々のお悩みもたくさん書いていただいたのですけれども、じっくりお話ししてからではないと、なかなか回答が難しいものもあると思いますので、多くの学生の皆さんに関するような質問をピックアップさせていただこうかなと思います。では、まずは「実際に働く中で、成長したと感じる点はありますか。また、仕事が楽しいと感じる時はどのような時ですか」。こちらは先輩社員お二人に聞きましょうか。まずMさん、どうですか。

M:
私は、新卒で入社したのですけれども、社会人としてのマナーを身に付けることができたというのが成長した部分かなと思います。あとは、障がいについてすごく理解が深まったと思います。私は業務スピードは速くないのですけれども、きちんと合っているかという確認が結構多いほうなのです。そういう部分を上司の方が見てくださっていて、正確性がすごく高いという評価を受けて、ダブルチェックの担当に抜擢されることがありました。悪いところ、スピードが遅かったりする部分はあるのですが、それを正確性がすごく高いというふうに、いいところに変換してもらって仕事に生かせるという部分では、すごく成長した点ではないかと思います。

 あとは、働いていて楽しいなと思う部分は、今ライティングの仕事をしているのですが、どのようにしたらもっとよくなるか、いろいろな人に見てもらえるか、アレンジを考えて試行錯誤しているところが、すごく楽しいなと思います。あとは上司の方が、自分が制作したものに関してフィードバックしてくれるので、よかったところは褒めていただいて、悪いところは、こうしたらもっとよくなるよと意見をもらえるので、その部分でもっと頑張ろうという気持ちにしてもらえるのが、すごく楽しいですし、やりがいがあるお仕事だと思っています。

村山:
ありがとうございます。そこでまた自分の成長も感じられますしね。Iさんはいかがでしょうか。

I:
私は、自分の症状である、ケアレスミスやタスク抜けが減った時に成長したと感じることが多いです。同じ職場の方でも、やはりケアレスミスやタスク抜けが特性の方がいるのですが、人それぞれ、いろいろなやり方を実践している方がいまして、例えばタスク抜けに関しても、メモを取る、あとはモニターに付箋を貼る、パソコンのスケジュール機能を使って時間になったらお知らせする、あとは、人に直接「何時になったら声を掛けて」という感じでお願いしてしまう方もいます。結構いろいろな対処をされている方がいたので、そういったものを自分の中でも取り入れて、実践してみて、そういったミスが減った時は成長したなと感じます。

 仕事がとても楽しい時なのですが、自分は今、デザインをやらせていただいているのですけれども、書店のポップの制作を任せていただく時がありまして、そういったデザインをクライアントの方に出して、「このデザインはいいね」と言われた時にすごくうれしかったですし、実際に店舗で掲載されているのを見ていると、やはりうれしくなります。やっていてよかったと、楽しい気持ちになります。

村山:
ありがとうございます。今日も質問スペースに、忘れ物が多いのですというお悩みをいただきましたけれども、慣れれば大丈夫なのですという方もいらっしゃるので、忘れ物の理由、原因もそれぞれですからね。ありがとうございます。では、続いてですけれども、「障がい者手帳を取得しようと思った決め手は何だったのでしょうか」ということで、Iさんはいかがでしょうか。

I:
自分の中でやっぱりいろいろと状況を整理して、取得したほうが精神的に楽になるという結論が出たのが決め手です。取らないでずっとモヤモヤと生きるよりも、取得して、自分のできないことや苦手なことなどをしっかり認識するほうが、前に進めるのではないかと思ったからです。

村山:
Mさんはいかがでしょう。

M:
私は、大学に通っていた時に単位が心配だったので、そこで大学で配慮を受けられるかもしれないと思ったのが決め手です。あとは就活の時に、一般雇用だけではなくて、障がい者枠での雇用も考えることができるので、選択肢が増えるという部分で、すごくいいなと思って手帳を取得しました。

村山:
ありがとうございます。就活の際の選択肢が増えるというお話がありましたけれども、藤本さん、障がい者手帳の取得には時間がかかるのでしょうか。

藤本:
申請する自治体によっても差があるみたいですけれども、一月から二月、あるいは二月から三月といわれていますので、障がい者枠で就職活動をしようと思いますと、活動時に手帳があるか、もしくは手帳を申請しているかということが求められますので、もし迷っている方がおられれば、早めに一度確認をされたほうがいいのかなと思います。

村山:
取得中ということで活動もできるのでしょうか。

藤本:
できます。

村山:
ありがとうございます。では、お時間的に最後となります。「社会に出ていくことが不安です、働くことが不安です、仕事を選ぶ上でのアドバイスがあれば教えてください」ということなのですけれども、これはお二人に聞きましょうか。最後、Mさん、いかがでしょうか。

M:
私は、自分が働く上で妥協できない部分はどこかというのを探して、考えたらいいなと思います。私のように、お休みが十分に取れるか、残業が少ないほうがいいなと思っている人がいたら、働きやすさを重視したらいいと思いますし、キャリアアップしやすい、もうちょっと頑張って成長したいという会社がいいなと思ったら、一般雇用のほうがもしかしたらいいかもしれないですね。人それぞれ、妥協できない部分というのは、考えるのは人それぞれだと思うので、自分に合った会社を見つけることが大事だと思います。
村山:ありがとうございます。Iさん、いかがですか。

I:
自分もMさんと似たような形にはなるのですけれども、仕事を選ぶ上では、やはり自分の今後のライフスタイルを考えた上で選ぶのがいいかなと思います。例えば「たくさん働いてたくさん稼ぐ」ですとか、「残業が少ないところにして余暇時間を自由に使いたい」ですとか、あとは「転職を見据えてスキルを積むためにそういった環境で働く」など、目的を整理して選ぶのが大事だと思います。
 私も、この会社を選んだ理由は、やはり残業が少ないので、自分の時間を自由に使えるという点と、働きながらスキルを身に付けられるという2つがあったからです。自分の場合はもう一つあって、内定先が複数あって選べないというのもあると思うのですが、そういった場合は、会社を選ぶ上で、ポイントを可能な限りたくさん書き出して、例えば給料、社内の雰囲気、立地などを書き出して、5点満点で得点付けしていって比較すると、結構、点数で視覚化されて、分かりやすく比較できると思います。自分も実際にその方法で、今の会社に決めることができました。

村山:
ありがとうございます。障がい者枠でやりたい仕事がない場合、どうしたらいいでしょうかという質問もいただいているのですけれども、配慮と遠慮は違いますからね。遠慮せず任せてもらえて、やりたいこともできるのか、相談できる環境なのかどうなのかというのも大事な気もしますよね。藤本さんも何かアドバイスいただけますか。

藤本:
二人が、仕事を選ぶ上での具体的なアドバイスをくれたので、社会に出ることが不安だというところに対して回答したいのですけれども、どうして不安かというと、たぶん自信がない、今の自分には得意や強みがないと思っているケースが多いのかなと思うのですが、誰にでも必ず強みがあって、けっこう自分で気が付いていないことが多いのです。
 ですので、少し恥ずかしいかもしれませんが、仲のいいお友達などに、僕の、私のいいところを一つ教えてくれない?という質問をしてみたらどうかなと思います。そうするときっと、恐らく自分で気が付いていない、いいところを必ず教えてくれます。社会に出ることはみんな不安ですよね。初めてのことはみんな不安です。不安なところに向かう前に、小さな自信を一つ手に入れて、それから社会に出てみてはどうでしょうか。

村山:
ありがとうございます。藤本さんは、現場がお好きな社長と私は伺っていまして、Mさん、Iさんのお仕事ぶりも見る機会があるのかなと思うのですが、藤本さんから見て、Mさん、Iさんの強みはどこだと思いますか。

藤本:
二人とも、強みは、社会に出る前だったり、転職する前だったりに、自分の好きなことをきちんとはっきりさせて、アルバイトで原稿を書くことの経験を積んでいたり、自分で独学でデザインの勉強をしていたり、そこに向かって、そこを手に入れるために動けたのがよかったのかなと思います。

村山:
ありがとうございます。このようにぜひ皆さんも、強み、輝ける場所というのはどこかにあると思いますので、諦めずに頑張っていただければと思います。お時間の関係で、全てのご質問に回答することがかないませんでした。今後もこういったセミナーがありますので、その際に質問していただければと思いますし、皆さんの大学のキャリアセンターなどにも相談していただいて、疑問を疑問のままにせず、次の行動に移していただければと思います。それでは、最後までご参加いただきまして、皆さん、どうもありがとうございました。

藤本:
ありがとうございました。

村山:
最後は手を振ってお別れです。さようなら。

藤本:
ありがとうございました。

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【保護者向けセミナー】就職を取り巻く環境と保護者の役割
【保護者向けセミナー】就職を取り巻く環境と保護者の役割
10/25配信

こんにちは。

本動画では、現在の就職を取り巻く環境と保護者の役割についてお話をいたします。

本動画を担当いたします、株式会社マイナビのキャリアサポーターです。

株式会社マイナビの特例子会社から参りましたマイナビパートナーズの守屋と申します。よろしくお願いいたします。

本動画では、「現在の就職活動について」「障がいのある学生の活動のポイント」こちらの2点についてお話をいたします。

まず、現在の就職活動についてご説明いたします。

現在の就職活動は保護者の皆様が経験された就職活動とは時期や内容に違いがあります。

大きな違いとしては、インターネットの情報が得やすくなり、多くの情報を自分で取捨選択をする必要性が高くなっていることです。

また、採用手法の多様性や複雑化に伴い、準備しておくべきことも多くなり、準備期間も長くなっています。

次に、現在の就職活動のスケジュールについてご説明いたします。

多くの企業では3月1日に、学部3年生・修士1年生に向けて採用情報の公開、エントリーの受付を開始し、選考を行い、10月に正式内定を出すというスケジュールで採用活動を行っております。

しかし、企業によってスケジュールは異なるため、いつ何があるかという情報を集めることが大事となってきます。

そして、学生は3月に開始する就職活動の準備として、3年生、修士1年生の6月ごろからインターンシップ・仕事体験に参加するといった企業理解や自己分析などに取り組んでいます。

その他の変化として、就職活動のWeb化が挙げられています。

コロナ禍を経て、就職活動ではWeb化が進み、多くの説明会や面接などがWebで実施されています。

コロナ禍のときに比べ、対面での説明会、面接の実施数は増えていますが、Web実施は確実に企業に根付きました。

現在の就活生は、対面だけではなく、Webの選考対策も必要となっています。

このように、現在の就職活動の準備には多くの時間を必要としています。

その中でも自己分析、仕事理解が就職活動の準備においての土台となっております。

自己分析の目的は、自分のことを具体的に説明できることです。

自分のこととは、まず自分の特徴についてです。

何がしたいか、何にどのように関わりたいのかといったような「興味」、自分の能力・特徴をどう活かせそうかという「能力や特徴」、そして仕事で得たいことや大切にしたいことといった「価値観」という三つが挙げられます。

また、障がいのある学生では、自分の特徴と合わせ、障がいの特徴も説明できる必要があります。

障がいの特徴としましては、障がいの特性・症状、対処法、できることなどといった「体調・特性」、必要な配慮・設備などが、何が必要かといった「環境」、困っていることや、どのように人と接しているのかといった「コミュニケーション」が挙げられます。

特に「環境」と「コミュニケーション」においては、ポジティブ面、ネガティブ面な状況で、それぞれどのような対策が必要なのか、どのような場所で力が発揮できるのかといったことを自分の言葉で表現する必要があります。

自分の特徴と障がいの特徴を具体的に自分の言葉にすることが大事になってきます。

こちらができることで、どのような仕事が合っているかということは、自分の仕事を選択できることに繋がってきます。

自己理解と合わせ、大事なこととして、仕事理解が挙げられます。

仕事理解は、業界、企業、職種など、様々な角度で行う必要が出てまいります。

今映っているスライドに、企業選択の際のチェックポイントをまとめておりますので、よろしければご参考にしてください。

これらの項目の多くはマイナビのサイトで、企業ごとに確認することも可能となっております。よろしければ、こちらも企業比較にご利用ください。

また、障がいのある学生のための就職情報をまとめたマイナビチャレンジドでは、障がいへの配慮や雇用実績などから企業を絞り込むことも可能です。こちらもぜひ企業理解にご活用ください。

就職先を選択するためにも、自己理解、仕事理解、こちらを土台としてしっかり時間をかけて行う必要があります。

進路を自己決定するための情報収集、こちらをしっかり行う必要もございます。

そして、情報をしっかり収集した上で、具体的に自分の言葉で話せるようになる、そちらのトレーニングというのも就職活動においてとても大切なこととなっております。

このように、現在は就活準備ということに時間をかけて行う必要が出てまいります。

ぜひ保護者の皆様も、お子様にご質問されたときなど、アドバイスしてあげてください。

それでは次に、障がいのある学生の活動のポイントについてお話をいたします。

ここから私の方から、障がいのある学生に特化した活動のポイント並びに、その周辺の環境の最新の情報をお伝えできればと思っております。

まず大前提となる障がい者の雇用状況から説明させていただきます。

今現在日本には人口の約9%の1160万人の障がい当事者の方がいらっしゃると言われています。

そのうち障がい者手帳の所持者が559万4000人と言われていまして、その中でも、18歳から64歳、つまり労働人口と言われている層が約200万人いると言われています。ただ実際に就労しているのは約70万人で、まだまだ企業としても障がい当事者の方で手帳を持った方の活躍や社会参加を促していくという動きが盛んに行われることになっています。

というのも、法定雇用率の上昇というのがその背景にはございます。

法定雇用率は国が定めている法律で、労働政策で唯一義務化された領域になります。こちらに書かれているように直近では2024年には2.5%、2026年には2.7%、従業員に占める2.7%や2.5%の方々は手帳を持った方々でなければならないという制度になっています。

実はこの数字が世界と比べるとまだまだ上がっていきますというところをお伝えしたかったです。

右に各国々の法定雇用率を掲載していますが、日本は法定雇用率の観点でいうと非常に世界から見ても遅れていまして、どんどん引き上がっていくことが予測されていますので、これからますます企業としては、障がい当事者の雇用、そして活躍を促していく必要があるというところが現状としてあります。

その中で、一般雇用と障がい者雇用の違いについて解説をさせていただきます。

まず、一般雇用と障がい者雇用の大前提となる特徴がこちらの概要、そして障がい開示というところに書いてあるように、一般雇用の場合は、ご自身が障がい者手帳をお持ちのことを特に企業に伝えずに、一般の求人に応募して活動するというものが、一般雇用になります。一方で障がい者雇用に関してはその逆です。障がい者手帳があることを事前に伝えて、必要な配慮事項も伝えた上で選考活動に参加するという方式になっています。

企業の立場になると、一般雇用で来た障がい者手帳をお持ちの方々に関しては、一般雇用と同じ扱いになりますので本人が申告しない限りは障がい者手帳お持ちかどうかわからないというのが、現状としてあります。

一方で企業からすると、障がい者手帳をお持ちの方々が事前に言ってくれると、事前に法定雇用率のカウントとして取れるというところと、具体的な配慮は何が必要かということを確認することができるので、そういった意味でわかれているというのが現状でございます。

またそれに伴って配慮というところですけれども、一般雇用で応募した場合は、合理的配慮が求めづらかったり、ちょっと言い出しづらいところも手帳開示がないことからもあったりするのが実情としてあります。

一方で障がい者手帳を事前に開示している障がい者雇用の場合は、合理的配慮を具体的に企業に伝えることができて、企業は法律的にも合理的配慮を雇用されている従業員の方から申し出があった場合は、それを受け入れて調整をしなければならないというのが実情としてありますので、障がい者雇用で就職活動や雇用していく場合はそういったメリットがあります。

あとは働き方・キャリアのところで言いますと、他の従業員と一般枠の場合は同等の職務内容、働き方になりますけれども、障がい者雇用の場合は、企業によりますが、一部制限や制約があるケースがあります。

例えば転勤がないであるとか、雇用形態が正社員でないところからのスタートなど様々です。

そちらに関しては企業の具体的な事例がそれぞれ異なりますので、確認が必要な要素かなと思います。

簡単にですが一般雇用と障がい者雇用の違いについて説明をさせていただきました。

その延長線に、どれぐらいの学生の方が一般枠と障がい者枠で活動してるかというお話を差し上げたいと思います。こちらは毎年弊社の方で取っているデータですが、一般枠のみで活動するという方がこちらのデータでは35%と記載がありますけれども、大体3割から4割いかないぐらいの方々が一般枠で活動するケースが毎年報告をされています。

一方で、一番右に緑色で19%と書かれていますけれども、大体2割ぐらいの方々が障がい者枠のみで活動するということが行われています。

ただ一番多いのが、約半数の46%を占める両枠を使って活動する学生が多いようです。

こちら当然そうかなと思える方も多いと思いますが、ご自身の可能性を最大化したいというところからも、一般枠でも二、三社受けるし、障がい者枠でも二、三社受けるとそういった形の活動してる方が多いようです。

マイナビはこの一般枠と障がい者枠両方の思考を持った学生のためにマイナビ2025やマイナビチャレンジドなどわかれて媒体を構えてたりしています。

こちらが障がい者採用枠における配慮事項の例です。

具体的にこういった配慮し、配慮してくれる企業がありますというところのご説明になります。

例えば就業時間、残業の有無や時差出勤、フレックスタイム、在宅勤務など、こういった働き方に関する配慮はかなり進んでいる企業が多いという認識をしています。

また、服薬や通院を伴う当事者の方々も多いことからも、時短勤務であるとか、定期的な早退、あるいは大手企業の一部では、こういった障がい者手帳をお持ちの方だけの福利厚生で通院、休暇や通院時間休みたいなものがある企業も多いです。

あとは通勤手段は基本的には公共の交通機関を使ってくださいという企業が多いですが、マイカー通勤を認めるケースなども聞いています。

あるいは車椅子用のエレベーターや多目的トイレの設置がある企業も増えてきている印象です。

また業務の進め方というところで、精神障がいや発達障がいの方々で多い配慮事項かなと思いますが、明確な業務指示の配慮であったり、ルールにのっとった業務フローやマニュアルの準備、こういったものを配慮事項としてお求めになるケースもあります。

またその他で一番下に記載していますが、健康管理室や産業医の設置、こちらも進んでいる企業が非常に多いと認識をしています。

また、障がい者職業生活相談員の面談も配慮として加わっているケースもあります。

ご参考にしていただければと思います。

また、障がい者採用枠の選考でよく聞かれる質問について解説をさせていただきます。

冒頭にも自己分析の話がキャリアサポーターからもありましたけれども、あなたの障がいについて教えてくださいという質問は、まず間違いなく多くの企業が障がい者枠では質問してくるケースが多いです。

同じ障がい診断名でも多様なコンディション、状態にある当事者の方が多いので、日常生活においてあなたの場合はどういうところに苦労しているのか、どういう症状になるのかという点は細かく聞かれることが多いと思います。

こちらの資料でいうと上から4番目の障がい特性上お困りのことが発生した場合の対処方法はという質問も、非常にポピュラーな質問かなと思います。

やはりご自身でどこまで自己対処できるか、これはセルフケアという言い方もしますが、ご自身でどこまで自己対処してパフォーマンスを発揮できるかという点は非常に企業としては聞きたいことになります。

合わせて上から3番目の障がいに関して配慮が必要なことはありますかというのはその自己対処した上でさらにどんな配慮があればパフォーマンスを発揮できるかという点の確認の意図で質問されることが多いと思います。

なかなか各採用担当の方々も個別の障がいの診断名であったり障がいの詳細についてはご存知ない方が多いので、なるべく具体的にご自身の言葉でこの辺りを話せるようになっていくことが非常に重要かなと思います。

ここからは少し保護者の皆さんに向けたメッセージになっていくんですけれども、まず社会人としてのアドバイスというところで、一人の社会人として保護者様が一番、学生本人からすると身近な社会人になりますので、ぜひご自身の経験を良い面悪い面の両軸からお伝えいただくのが大事かなと思います。

世の中の流れや仕組みについて、例えば会社に入るということは、利益や成果を上げることで会社から評価をされて、給与をもらうという仕組みになっているように、福祉とか保育という観点ではなく会社員になるということは、何か成果を上げなければいけないということですよね。

そういった前提をお伝えいただくのはすごく大事だと思いますし、保護者様ご自身の職業観やお仕事の実体験で苦労されたこととか、よかったこと楽しかったこと、そんなこともなかなか機会もないと思いますので、この就職活動の機会にぜひお話いただければいいかなと思います。

また、四つ目もすごく大事ですが、お子様の強みや弱みについてです。就職活動は競争です。

お子様の強み、良いところそして弱み、対処が必要なこともぜひ本人の中ではなかなか気づけないことも多いので、ぜひ保護者の皆様からお伝えいただく機会も持っていただくと良いかなと思います。

また、サポートの話ですが、就職活動は慣れも必要なのですが、併せて自信を失う機会も非常に多いものかなと思います。そのときに活動量が低下しないようにご配慮いただくのが大切かなと思います。

オンラインの面接が多くなったという話もありましたが、それでもまだまだ費用、交通費やPCの機材や色々なところで費用負担が発生します。そういったところでお困りごとが本人達にないかどうかの確認をいただくと良いかなと思います。

またうまくいかないときの拠り所と記載がありますが、不合格になった場合に、その不合格の理由を就職活動の場合は企業が本人に伝えることはほぼありません。

なので、本人がなぜ自分は不合格だったのか、何がいけなかったのか、PDCAが非常に回りにくいのが就職活動の特徴であり苦しいとこでもあります。

必要以上の介入はいらないとは思いますが、本人が話したい誰かに聞いてほしいような様子があればぜひ話を聞いてあげて、ねぎらいの言葉や励ましの言葉を添えていただけるとよろしいかなと思います。

そして最後に、親の自律と子の自立とありますが、就職活動中の保護者様と本人の距離感は非常に大切になってきます。

必要以上に介入したり接近するのも、うまくいかなくなってしまうことのきっかけになるかもしれませんし、逆にあまりにも放置ですと、本人が孤立を感じてしまうかもしれません。

ですので非常にこの距離感が難しいという話です。

その中のヒントになればと思っていたんですけども、ライフプランのヒアリングとありますが「今就職活動どう?内定とか取れてるの?」という質問よりも、どんなふうに本人としてはキャリアを築いていきたいか、どう生きていきたいかというところを焦点にお話を聞いていただけると良いかなと思います。

また二点目ですが、どうしても「私のときはこうだった」「この業界が良い」、もちろん皆様それぞれ主観を持ちだと思いますが、それを決めるのはお子様ご本人ですし、本人の意思を尊重する形で関わりを持っていただくのが大切かなと思います。

また最後三点目四点目はですね、どこまでいってもいろいろ教えたくなってしまったり、いろいろ質問攻めにしたくなってしまうんですが、このティーチングとコーチングの使い分けに関してはぜひ一度立ち止まって考えていただいてから関わっていただくといいかなと思います。

今いろいろと悩んでいて、聞きたいことがあって教えてもらいたい様子なのかな、それとも自分の話を聞いてほしい様子なのかな、多分一番身近で見てきた保護者様が一番学生本人の気持ちがわかるんじゃないかなと思いますので、ぜひ様子を見て、この辺りの教える引き出すというところを調整いただくといいかなと思っております。

以上をもちまして本動画を終了とさせていただければと思います。

本日はありがとうございました。

視聴する

障がいのある学生のための就活準備講座!~エントリーシートの書き方徹底解説~
障がいのある学生のための就活準備講座!~エントリーシートの書き方徹底解説~
9/27配信

司会者:
皆さん、こんにちは。マイナビTV編集部チャンネルをご視聴いただき、ありがとうございます。障がいのある学生のための就活準備講座、今回はエントリーシートの書き方徹底解説でございます。
 では、機能の紹介をさせていただきます。出席票のバナー、オレンジ色のバナーは出ていますでしょうか。出席表明となりますので、バナーから出席票の提出をお願いします。そして、チャットへの書き込みありがとうございます。この後も気になることがあれば、ぜひチャットにコメントをお待ちしております。質問は質問スペースにお願いいたします。
 そして、マイナビTVプレゼントキャンペーンがございまして、マイナビTVを視聴、そして出席票の条件提出クリアなどを得ますと、就活準備に役立つ特典をプレゼントさせていただいております。過去のプレゼント例としては、スライドに記載のとおりでございます。そして、9月もこちらのキャンペーンをさせていただいております。マイナビTVの2つのセミナーへの予約、さらにアンケートに回答いただきますと、選べるe-GIFT500円分のプレゼントとなります。ぜひ、こちらも忘れずにお願いいたします。
 本日お話しいただくのは、守屋さんと寺塚さんです。こんにちは。

守屋:
こんにちは。

寺塚:
こんにちは。

司会者:
では、自己紹介をしていただきます。最初は寺塚さんです。

寺塚:
はい。ただいまご紹介にあずかりました、株式会社マイナビのキャリアサポーター、寺塚と申します。普段はこのように講師などを務めております。今日はですね、エントリーシートの書き方や基本的なことを、私のほうでお話をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

司会者:
お願いいたします。そしてもうお一方が守屋さんです。

守屋:
学生の皆さん、こんにちは。マイナビパートナーズからまいりました守屋と申します。僕はですね、2009年にマイナビに入社をしてからずっとですね、新卒採用のお手伝いをする、法人の営業ですね、企業さまの担当をずっと15年間してきていました。直近2年間は、マイナビパートナーズという特例子会社に出向していまして、こちらで障がい者手帳をお持ちの大学生を対象とした新卒紹介の事業と、中途の人材紹介の事業の責任者をしています。なので、本日は企業の視点から、エントリーシートなどについて、皆さんにアドバイスやコメントができればと思ってまいりましたので、よろしくお願いいたします。

司会者:
よろしくお願いいたします。

守屋:
お願いいたします。

司会者:
お二人にお話しいただく内容なんですが、こちらのメニューをご紹介します。障がいのある学生の就職活動について。エントリーシートの準備ポイント、さらに実践ポイント。そしてお知らせを挟んで、質問コーナーとなります。寺塚さんに全体的な就職に関するお話を頂きまして、学生の皆さんが気になるポイントにつきましては、寺塚さんから守屋さんに質問という形で振っていただきます。皆さんからの質問もお待ちしております。また、字幕表記がありますけれども、読めないなどがありましたら、質問スペースにコメントをお願いします。

では、最初のメニューです。障がいのある学生の就職活動について、寺塚さんから状況を教えていただきます。

寺塚:
はい、よろしくお願いいたします。ここでお話しする就職活動についてですが、皆さんがこれから受ける就職活動において、恐らく障がい者枠・一般枠ということで、2つの枠でどっちのコースにしようかなと迷っていたりとか、多分お悩みとかもあったりするかなと思うんですが、ここでお話しする基本的なスケジュールとしては、全体的な、いわゆる基本的な一般採用の話を基にしたものをここでお伝えさせていただきます。大きくは変わらないんですが、ちょっと違うところに関しては守屋さんのほうからお伝えしたいと思います。
 というわけで、まずはスケジュールのほうを改めておさらいします。皆さんも、もう知っているよ、という部分もあるかもしれませんが、改めておさらいということで聞いてください。就職活動においては、一つ山場となるところは3月になっております。3月1日から企業さんの採用というものが本格的に始まりまして、エントリーから始まって、エントリーシート、そして説明会もありますし、その後面接ということで、3月1日になった瞬間にですね、一気にいろいろな選考が始まります。だからこそ、3月1日にちゃんとスタートを切れるように、それまでの準備として、自己分析や仕事研究、あとはですね、インターンシップなどをして、自分のこと、そして企業のことを知るという準備をしておく必要があります。なので皆さん、これから何をしようと迷っている場合は、まず3月1日というのを一つの目安とした上で、ではそこまでに何をすればいいのかということを、ぜひ考えていただきたいなと思います。
 今日お話しするエントリーシートということに関していうと、3月1日にきちんとエントリーシートが書けるようになるというのを一つの目安として、それまでに自己分析がどこまでできていればいいかなとか、自己PRがどこまでできていればいいかな、ということをぜひ逆算して取り組んでみてください。一般的な選考のステップ例としては、大体はですね、エントリーをして、そこから今日のテーマとなるエントリーシートの提出、そしてこれはですね、エントリーシートと同時のこともあるんですが、筆記試験、そして面接、大体は複数回行います。そしてその後全部パスした結果「内定」という、大方この流れを企業さんとしては採用していることが多いです。
 その、それぞれのステップにおいてエントリーシートはどのような時に使うかというと、まずはエントリーシートにおける選考でいうと、やはり面接にどの人を呼ぼうかなとか、筆記試験にどの人を呼ぼうかな、というところの最初の関門になることが多いです。この他にもですね、実はその後、面接において、面接前にエントリーシートをチェックして、こんな学生さんなのかなとか、このことを少し深掘りしようかな、などの質問を考えるためのですね、目安にしてみたりとか、それを手元に置いて面接をするということも多いです。
 そして、意外と学生の皆さんが「えっ」と思うかもしれないんですが、実は内定を取った後にも、そのエントリーシートというのは、どの部署に配属しようかなであったり、配属される部署の方に、このような学生さんがいらっしゃいますということでお見せしたりということで、実は内定後にもこのエントリーシートというのは使われたりするので、実はかなり採用のフェーズにおいて、ずっと使われるものとなっております。それだけ大事なものなので、ぜひしっかりとですね、取り組んでいただきたいなと思います。詳しくは後ほどお話しいたします。
 そして、最初ちょっとお話ししましたが、恐らく皆さん、障がい者枠と一般枠ということで、これからどっちを受けようかなっていうこと、迷っているかなと。もしかしたらこっちと決めている方もいるかもしれませんが、どうしようかなと迷っている方もいると思います。まずはですね、どっちにしようと迷う前に、それぞれどんな特徴があるのかということは、きちんと把握しておきましょう。障がい者枠というのは、就職活動の時点で障がいのことを伝えて、特性や症状に配慮を受けながら働くことができるコースになっています。で、この配慮を受けるためにてすね、手帳の提出というものが必須となっておりますので、現時点でどうしようと迷っている場合はですね、手帳の取得というところを前向きに考えていただければと思います。そして一般枠においては、障がい者枠ではない求人コースということで、一般枠、一般の他に受ける方々と一緒の条件で採用選考を受けるというものになっております。ただここでもですね、一般枠のみという企業でも、配慮ということで、事前にお伝えすることで一般枠の採用で配慮もしてくれるということもあったりはするので、ここで受けたいなと思う場合、なおかつ就職した時とか、あと実際に採用選考を受ける時とかに配慮をしてほしいなと思う場合はですね、一般枠だとしても、企業の担当の方に事前にぜひ相談をしてみてください。
 今回はですね、選考ということで、特にエントリーシートというテーマなので、守屋さんに実際の企業さんはどうなのかということを伺いたいのですが、障がい者枠と一般枠で、選考フローとか内容に違い、エントリーシートとかでなんか記入することが多いとかってあったりしますかね。
守屋:はい、ありがとうございます。ちょっとスライドをめくらせていただくのですが・・・はい、企業によってまず選考フローは大きくそれぞれ異なるんですが、大きく2方向かと思ってまして、1つが全く通常の枠と変わらない選考フローと流れを構築しているパターンの企業たちです。個人的には、この1のほうが多いような気がしています。2つ目が、独自のフローを構築するパターンです。これはですね、具体的には障がい者枠の場合は、カジュアル面談が別途あります、ですとか、相互理解面談があります、みたいな形で、障がいによって苦手なこととか皆さんのお困りごとみたいなところもあると思うんですが、そちらを確認してですね、必要な合理的配慮を確認するみたいな場が設定されることが障がい者枠の場合はあります。
 またですね、他の企業さんの例とかも幾つか紹介させていただくと、職種が障がい者枠の場合は決まっているケースがあるんですね。例えばこの職種で配属が前提です、みたいな形になっている場合はですね、そこの配属予定部署の方々と何回か面談をしたり会ったりですね、あるいはインターンシップとか実習をして実際にやれそうかどうか試すみたいな機会を用意されるケースなんかもあります。今のが障がい者枠なんですけれども、一方で一般枠のほう、通常枠のほうではまだまだですね、総合職という言い方をするケースが多くてですね、みんなと同じように選考を受けるんですけれども、最終的な配属がどこになるかというのは最後まで分からない、こういうケースがまだまだ多いかなと思います。
 また、先ほど寺塚さんからもご質問いただいた、エントリーシートの違いってあるの?というところなんですけれども、私のこれは肌感覚ですけど、障がい者枠だから分かれているということはほぼほぼなくて、あるとしたらアンケートみたいな形で配慮事項とか障がいによるお困りごとなんかを追加でお聞かせいただく、記入いただくみたいなケースぐらいかなと思いますので、大きな志望動機とか学生時代に力を入れたことなどは当然、障がい者手帳があろうとなかろうと聞きたいテーマかなと思いました。はい、以上です。
寺塚:ありがとうございます。本当に大きな違いといえば、最初のフローというところが分かれているか一緒なのかぐらいの違いということで、実際にどっちを受けようって、やっぱりそれ聞くとより迷っちゃうかなと思うんですが、どっちともというところもぜひ選択肢の一つとして、分けずに置いといてみてください。実際にマイナビでもですね、先輩方にアンケートを取ってみると、だいたい約半数の先輩が一般枠と障がい者枠というのを併用して就職活動をしているということが多いです。なので、絶対にここを受けたいなと思うところがあったら、障がい者枠がなくても一般枠から受けてみるということも、ぜひチャレンジをしてみてください。ということで、はい、ここまでお話しさせていただきました。

司会者:
はい、ありがとうございます。違いについてもお話しいただきましたけれども、例えば守屋さん、採用担当の方も同じだったりするんですか。障がい枠の方と一般枠の方で違ったりするんでしょうか。

守屋:
ありがとうございます。そうですね、企業にもよるんですけど、まだまだ新卒採用の担当が、同じ担当の方がやっているケースのほうが多いと思います。障がい者専任の採用担当の方がいるという企業のほうが個人的には少ないかな。大きな企業さんとかだと、そのように体制が分かれていることがあるんですけど、なかなかそれが分かれているというケースのほうが少ないように感じますね、はい。

司会者:
そうすると、やはり個々人でできること、また得意なことは違ってくると思うので、具体的に伝えていく必要も出てきますよね。

守屋:
おっしゃるとおりですね。学生さんは、事前にその会社が障がい者専用の人事の人がいるかどうかって分からないと思うので、どんなケース、どちらのケースにおいても、やはりご自身のことをやっぱり正確に伝えられる準備をしておくのが非常に大事かなと思いました。

司会者:
ありがとうございます。さあでは、続いてのテーマに入ります。エントリーシートの準備ポイントです。こちらも寺塚さん、お願いいたします。

寺塚:
はい、よろしくお願いします。先ほど言ったように、選考の全てのフロー、むしろ選考後も使われるということで、エントリーシートはだからこそ準備がすごく大事になってきます。皆さんぜひ、できているかなということを確認しながら、できていないなと思う場合は、ぜひここから取り組んでみてください。
 エントリーシートで聞かれることはですね、本当に大きく分けると2つです。自分のことと志望動機。この2つを大きく分けて聞かれます。自分のことに関していうと、自己PRとガクチカに分かれていて、志望動機ということは、どうしてその企業を志望したんですか、という熱意を聞かれること、本当に大きく分けるとこれを聞かれます。あまりこれ以外のことでいうと、先ほど言ったような配慮事項というところが備考欄のところにあったりというぐらいで、本当にいろいろな質問があったとしても、突き詰めるとここに落ち着くという形で、まずはぜひここが書けるか、エントリーシートを書く段階ではここが書けるかということを考えながらぜひやってみてください。
 ポイントとして書いてあるんですが、じゃあやってみようということで、いきなり自己PRを書く、いきなり志望動機を書く、これはすごく難しいです。皆さん自分のことを書いてください、300文字ではい、と言われた時に恐らく書けないと思います。これは誰でもそうです。準備しないと書けません。だからこそ準備というものが必要なのですが、そのために何をする?となると、まずは自己PRやガクチカにおいては自己分析をしましょう。皆さんがどんな考え方を持っていたり、どんな性格なのかとか、どんな時に頑張れるのかな、どんな時にちょっとうまくいかないのかな、そういうことをですね、自分であの時どうやったっけ、どんなことを頑張ったっけということを洗い出すことで、いわゆる自己PRやガクチカというものが書けるようになってきます。そして志望動機でいうと、仕事研究ですね。やっぱりここが分かっていないと、だから御社がいいんです、だからこの仕事がしたいんですということは書けません。もう多分ですね、普通に企業の説明を読んで、御社のこの社訓に惹かれましたとか、誰でも書けてしまう内容に落ち着くことが多いです。だからこそ、そういう自己分析をした上で、じゃあそれを仕事に当てはめた時にどんなふうに頑張れるかなとか、自分の性格だからこそ、この仕事で頑張っていけると思ったんですという、仕事だけではなく自分のこともプラスして書くのも大事となってきます。なので、エントリーシートを書く上で、まず何をしようとなったら、自己分析から始めて、その上でどうしてこの仕事じゃなきゃ駄目なのかという仕事研究をした上で志望動機を書くようにしてみてください。
 そして、より詳しくお話ししていくのですが、自己分析については、本当に何をしたいのかであったりとか、自分自身にどんな能力があるのかとか、どんな価値観、いわゆる好きなこととか苦手なことだけではなくて、どんな時に私は頑張ろうと思えるんだろうとか、あと、こういうことを働く上で大事にしたいんです、人を助けるとか、人にこういう価値を提供したいとか、そういうことをぜひ突き詰めてみてください。そのためにも、自分自身で振り返るということもいいんですが、他の人、親御さんであったりとかご兄弟とかご友人とかに、自分ってどんな性格かなと聞いてみる。そうすると意外な言葉とかね、「優しいよね、ああいう時」みたいな形で意外な評価とかももらえたりします。なので自分を振り返るのちょっと難しいなという場合は、周りにいる人に自分ってどんな性格かなと聞いてみるのも一つの自己分析のとてもいい方法になっています。
 もし聞くのが恥ずかしいという場合は、適性検査、マイナビでもM司会者TCH plusなんていうものがありますが、質問に答えていくと、あなたはこんな性格ですね、であったり、こういう傾向がありますね、という適性検査というものがあります。実際にこれは選考においても使われることとかもありますので、そういうマイナビのM司会者TCH plusのような無料診断ツールもたくさんありますので、もしよろしければ。ちょっと人に聞くのも恥ずかしいし、自分でやるのも難しそうだなという方は、まずここからぜひやってみてください。一応、以前にやった編集部講座でも、自己分析について詳しくお話ししているので、もしよろしければそちらもチェックしてみてください。
 じゃあここからですね、一般的な自己分析のお話をしたんですが、守屋さんに伺いたいんですが、障がいのある学生ならではの自己分析のポイントとかって、何かありますでしょうか。

守屋:
はい、ありがとうございます。こちらのスライドに書いてあるとおりなんですけれども、前提として今寺塚さんがおっしゃっていただいたような、興味とか価値観とか能力とか、そういったところを自己分析していただくのが、まず土台になると思ってて、その上で、さらに障がい者手帳をお持ちの方に関しては、この3つを言語化することをお勧めしています。1つが、障がいの特性や症状に対する理解と言語化ですね。2つ目が企業に対する合理的配慮の内容と詳細、こちらを伝えられる準備。そして最後が、ご自身の強みです。まず皆さんは実際に働いてみたことはないと思いますので、実際に職場でどのようなお困りごとがあるのかとか、はっきり断定することって難しいですよね。それでもできないこと、苦手なこと、状況によっては困ること、こういったことを少しでも言語化してみるとよろしいかなと思います。その上で企業に求められる合理的配慮についても、言語化してみると良いかなと思います。
 ここで大切なのがですね、ただただ配慮を並べるような、求めるような発言にならないことが大事かなと思います。というのも、義務を果たさないのに権利を主張する、こういうことになるとですね、企業さんはどうしてもそういった人物・人材を敬遠する傾向があります。合理的配慮を得られた場合、どんなふうに自分が活躍できるのか、合理的な配慮をしてもらったらどんな強みを発揮できるのか、その上で、その企業の利益とかにどう貢献するのかみたいなところが伝わるかどうかが、非常に大事かなと思います。ポジティブな意味で、企業ってお金を稼ぐ場所ですよね。なので、世の中の幸せとか価値を提供する代わりにお金をもらうというのが企業になりますので、その中で、プロセスの中で皆さんがどう貢献するのか、どう役に立てそうか、その辺りのところが伝わることが非常に大事なので、自己分析のこの3点はとても重要かなと思います。
 ちなみになんですけど、宣伝ぽくなりますが、障がい理解とか合理的配慮とかの分析ツールが、マイナビチャレンジドのお役立ちコンテンツの中に障がいマニュアルというものがありますので、ぜひそちらも活用しながら一回整理してみていただくといいと思います。はい、以上です。

寺塚:
ありがとうございます。ツールとかって、ぜひ積極的に使ってほしいなというのがあって。まず自分でじゃあ何かやってと言われて、自分自身でやるって結構難しかったりとかもするので、マイナビとかコンテンツもたくさんあるので、そういうツールとかどんどん使ってみてください。「そういうものはありますか」みたいなのとか、チャットとかで聞いていただいたら、守屋さんもいらっしゃいますし、私もマイナビのコンテンツとかは分かっているのでご回答できるかなと思いますので、何か気になることがあったら、ぜひ聞いてみてください。
 そして皆さん、自己分析と、もう1つやっていてねと言ったことがあるんですが、覚えていますでしょうか。そう、仕事研究ですね。こちらもやらないと、志望動機を書くのは難しいです。じゃあその仕事研究っていうところ、どんなところに注目すればいいのかなというと、まずは基本的なことでいうと、やっぱりその企業が何をやっているのかという事業内容になっています。仕事が分からなきゃ書けないですよね、志望動機。なのでまずは基本的なことですが、マイナビであったりとかイベントとか説明会とかに参加してみて、実際どんな仕事をしているのかな、ということを知ることから始めてみてください。そして、その上で、どんな人がその仕事に関わっているんだろう、お客さんは誰なんだろうとか、それに関わる人や団体、あとじゃあその仕事をする上で必要な力であったりとか、あとは結構、肌感のようなものになったりもするんですが、企業文化というところで、例えば同期同士でみんなで切磋琢磨(せっさたくま)し合ってやるのかとか、みんなでワンチームとしてやるのかとかで、やっぱりそれで働き方って結構変わったりもします。恐らく、どの企業が合うかというのは人によって違います。なのでぜひ、そういうイベントやとか説明会とか、もしね、企業さんに直接聞ける、話を聞けることとかあると、ぜひ聞いてみるといいと思います。その他にもやはり働き方ということで、何時から何時まで働くのかという基本的なことであったりとか、有給休暇どれだけ取れる?みたいな福利厚生的な部分とか、あと実際育休とか産休とかそういうところがどれだけ取れるのかな、みたいなこと、そういう働き方というところ、ぜひここをですね、調べていってほしいなと思います。
 個人的には、今スライドに映っている事業内容からまず調べていって、優先度的には最終的に働き方というところを調べてみるとやればいいかと思います。これの方法としても、インターンシップに行ってみるとか、マイナビとか見てみる、といろいろと方法はありますが、やはり一番自分の肌で感じられるものとしては、直接お話を聞く、インターンシップや仕事体験に行ってみるとか、説明会で直接お話を聞くっていうのがね、一番自分自身の言葉でしゃべれたりとか感じることができたりもするので、ぜひ機会があれば直接お話を聞くという機会を逃さないようにしてみてください。
 じゃあ、ここは一般的なお話ということでしたので、ここからはまた守屋さんに、障がいがある学生ならではの、ここを見ておいたほうがいいという仕事研究のポイントをお聞かせいただいてもいいでしょうか。

守屋:
はい、かしこまりました。先ほどは自己分析の話で、今度は仕事研究の両輪大事という話が寺塚さんからもありましたよね。仕事研究のほうなんですけれども、前提として、先ほど出ていたような事業内容とかを見ていただくんですけど、そこのちょっと、より踏み込んだポイントをご紹介させていただければと思うのですが。
 障がい者雇用における、その会社の仕事の強み、数字、あとはスタンスですね。こちらをですね、見ていただくといいと思うんですけれども、キーワードとなるのが、競合他社との比較だと思います。よく陥りやすいところが、その1社だけをいっぱい調べて、分かった気になっちゃうと思うんですけど、その企業はですね、絶対に競合がいるんですね。ライバルが絶対にいます。企業とは、絶対ライバルが基本的にはいるものですので、その競合と比べると見えてくるものが非常にあります。その話ができればと思うのですが、恐らくですけれども競争しているので、その会社には強みがあります。こだわりがあります。それが何なのかを知ることがすごく大事なんですけど、ここはホームページに書いてある場合もあれば、書いていないケースもあるので、御社のこの事業の強みとかこだわりとか、特出したところは何ですかという質問をぜひ人事の方にしていただくのが、仕事研究する上ではすごく大事かなと思います。似てるんですよね、お仕事が。事務職であるとか営業であるとか、大体ですね、同じようなカテゴリーのお仕事が、どの会社にも似たようなものが競合の中にはあります。ただ、みんなが同じ営みをしているわけではなくて、それはそれで強みとか、数字的な特徴があったりします。
 特に2つ目で書いている数字は、とてつもなく大事でして、はっきりしますよね。やりがいとか働きやすさって比べにくくないですか。どっちのほうがこの司会者社とB社で働きやすそうですかってなかなか難しいんですけど、そこに数字というものを加えていただくと、例えばですけど、有給休暇が取りやすいとか、障がいにおける通院の休暇があるとか、絶対そういった制度とか数字で表せる差別化のポイントがきっとあるはずなので、競合同士で企業同士の比較をしてみていただくと、非常にいいと思います。
 そして最後にですね、障がい者雇用のスタンスということを3番目ではお伝えしたくてですね。企業はですね今、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンという言葉を掲げてですね。多様性ですね、いろいろな方々を力に変えたいと思っている企業がすごく増えています。これは社会的にすごくいいことですよね。なんですけど、企業によってはその進み具合であるとか考え方や態度が結構違います。これは競合でも違います。なので、その会社がコーポレートとして、うちはこんなふうに多様性を力に変えたいと思っているんだっていうページが、恐らく多くの企業にありますので、その辺りのチェックもしてみていただくと、いい仕事研究に、ゆくゆくはつながるかなと思いました。以上です。

司会者:
はい、ありがとうございます。先ほどは守屋さんから、採用担当も障がい者枠と一般枠で別ではない場合があるという話でした。となると、やはり障がいに対する理解度も企業によってはまちまちかなと思いますので、やはり自分の特性を知って、さらに企業のビジネスモデルを知った上で自分が活躍できるのかどうなのかという結び付けが非常に大事になりますし、伝えることが必要ですよね。

守屋:
すごく今のポイントは大事かなと思っていまして。というのも人事の方々も、入社してから10年間ずっと人事ですって人ってすごく少ないんですよね。ジョブローテーションがありますので、人事になってまだ2年目ですという方々もたくさんいますよね。そうなってくると、障がいについて全て知っています、専門家ですという方って、いっぱいいるかというと実はそうでもないです。なので、企業なのに何で分からないんだろうと思わないでいただきたくて、むしろ自分、皆さんを通じて、その企業の一つ多様性が広がるくらいの気持ちで、自分のお困りごととか障がい特性、ならびに配慮事項をご説明いただけると良いのかなと思いました。
司会者:はい。自己分析って非常に苦しい作業なんですけれども、自分に何ができるのかな、どう活躍できるのかなと考えると、ちょっとわくわくしてくる部分もあるのかなという気もしますけどね。はい、ぜひ取り組んでいただければと思います。
 では、続いてのメニューは、エントリーシートの実践ポイントです。引き続き寺塚さん、よろしくお願いします。
寺塚:はい、よろしくお願いします。ここは準備ができたという前提で、じゃあ実践的にどうやってエントリーシートを書いていけばいいのかというお話をしていきたいと思います。まずですね、自己分析、仕事研究をしましたという前提で、その後何をするかというところなんですが、ここができてやっと文章化というところに取り組めます。やはりここができていなくて、いきなり文章化しろと言ったら、先ほど言ったようになかなかするのは難しいです。まずはやってみたいという方は、ぜひ書いてみてください。書いて、そこから自己分析、仕事研究をやってみるという方法もあるんですが、まずはまだ時間もありますし、自己分析、仕事研究からぜひやってみてください。
 その文章化をした上で、じゃあまずは自分で添削してみましょう。どれだけ書けているかなとか、うまく伝わるかなとか、そういうところをチェックして、その後ですね、絶対他の人に見てもらってください。できれば、これは皆さんのことをよく知らない他人に見てもらいましょう。例えば、学校のキャリアセンターの方であったりとか、自分のことを成績上は知ってくれている先生であったりとか、そういう他者視点というところを入れるようにしてください。何でかっていうと、このエントリーシートを誰が見るかというところを改めて考えてみてください。皆さんのことを全く知らない、エントリーシートで初めましての採用担当の方や面接担当の方になります。なので全く知らない、自分のことを知らない他人の方に、自分ってこんな人ですよと伝える必要が出てきます。だからこそ文章化したら絶対、まあできるだけ自分のことを知らない人に見てもらうということがとても大事になってきます。やはりこれを入れるか入れないかでですね、エントリーシートとか自己PRとかの文章の分かりやすさって全然違います。その上で添削をしてもらって、またそれをブラッシュアップして文章化してみるというのを繰り返す、何回も繰り返すことで、より良い文章というのはできてくるので、まずは文章化してみる、添削してもらう、で書き直してみる、もう1回、何だったら自己分析、仕事研究をやり直してみるという、このサイクルを繰り返すようにしてみてください。恐らく恥ずかしいと思いますが、エントリーシートを出すことになったら絶対に自分のことを知らない人に読まれますので、恥ずかしいという気持ちはいったん置いて、ぜひこれに取り組んでみてください。
 ただ、そうはいってもやっぱり文章化するって難しいかなと思うので、ちょっとコツというところを1項目ごとにお伝えをしていきます。
 まず、全体的な文章の書き方なんですが、結論から書きましょう。なんでかっていうと、分かりやすいからです。結論というのはそれぞれ、自己PRや志望動機によって違いますが、まず、例えば「私のPRポイントは、ほにゃららです」や「御社を志望した理由はこれです」といったように、まず結論から書く。その上でなぜかというと、という裏付ける行動であったり、経験や思いっていうものを書く、という文章の組み立て方っていうものを意識してみてください。で、自己PRにおいての結論でいうと、アピールポイントや長所や強みになっています。その辺の理由というところは、行動とか経験、大学時代にこんなことを頑張りました、こんなエピソードがありましたといったようなことです。
 そしてガクチカにおいての結論は、ぶっちゃけ自己PRとそこまで大きくは変わらないんですが、学生の時力を入れたことなので、実際に取り組んだことですね。「私が学生の時に力を入れたことは、ほにゃららです」「大学の勉強です」であったりとか「アルバイトです」といったような取り組み自体のことが結論になります。その上で、取り組んだことの理由や詳細、力を入れたことっていうのを具体的に書く。これがガクチカの大きな書き方になります。
 そして志望動機は、結論はその「志望動機」ですね。御社に入社したい理由、エントリーシート上は貴社、ですね。という書き方なので、ちょっとそこは気をつけてください。応募したい、入社したい理由というものを結論として書いた上で、なぜそう思ったのか、どういうきっかけがあったのか、自分のどういう思いとその志望動機がつながっているのかという理由を書く必要が出てきます。
 こんなふうにどの文章でも基本的に、まずは結論を書く。その上で何でかという理由を書く、という文章の組み立て方、ここの中でいろいろな工夫の仕方はあるんですが、まず書き方が分からないよ、という方はその書き方をぜひ意識してみてください。
 けっこう自己PRとかガクチカで、エピソードって留学とか、これの1位を取ったみたいな経験ではないと駄目ですよね・・・みたいな質問を結構されるんですが、別に自己PRやガクチカは、すごいことをしたということを示すわけではなくて、みんながどんな人なのかっていうことをその文章から知りたいので、別にぶっちゃけ最下位を取りましたという経験でもいいんです。皆さんのことがそのエピソードによって分かればいいので、「最下位を取りました。でもそれが悔しかったのでその後こんなふうに頑張りました」だったら、たとえ逆境でも頑張れる人なんだなっていう性格が分かったりするので、別にすごいことを探して書かなくても大丈夫です。同じアルバイトのエピソードでも大丈夫です。実際にですね、エントリーシートに記載したことのあるエピソードのトップスリーは、やっぱりアルバイトとか学業とか趣味についてということで、やっぱり一緒です。皆さん書くことは一緒ですし、言うことも大体一緒です。なので、差を付けることとしては、じゃあどんなふうに頑張ったのか、どうしてそれを頑張ったのかという理由のところにあるので、ぜひすごいことをやったというより、時間をかけて頑張ったこと、多分学業とかだったら絶対皆さんは時間をかけて取り組んでいるはずなので、そういう性格が表れるエピソードは幾つもあると思います。浮かばないなという方は、まずは自分の生活の中で、どんなことが大きな時間を占めているのかなとか、特に力を入れてやっていることは何だっけ、ということを考えてエピソードを探すというのが一つの手かと思います。別にすごいことじゃなくていいんです、本当に。
 それと、もう1つ。ここまでで自己PR、ガクチカの話をしたんですが、志望動機もぜひ書く時にまず気を付けてほしいことが幾つかあります。よく志望動機は、「御社に本当に入りたくて、御社のこの商品が大好きです。私は小さいころから、これをよく食べていて」というなんでしょうね、ファンの視点というところで、そのようなファン視点となると「じゃあこれからもいいお客さんでいてね」で終わってしまうことが多いです。そうですよね、企業はお金を稼ぐ場所なので、入ってほしい人はファンというよりは、そこで一緒にファンを作ってくれる人になってくるので、ただただファンです、好きというアピールをするだけでは駄目です。だから次の会社を褒めている、もそうです。ただ「御社ってとてもすごいですよね」というスタンスでは駄目です。それに、本当に入社案内などからそのまま引用して書きましたというような誰でも書ける内容は、書かれていることは企業さんは基本的に分かっていることです。「御社のこの事業に関して、僕はこう思うのです」、僕はこう思うのですがあったらいいのですが、「こういうことでやっていますよね」というようなスタンスだと、企業さんは「知っているよ」で終わってしまいます。なので、ぜひ自分はこう思う、自分はその仕事の中でこのように役に立てるという、仕事研究をしながらも、じゃあ自分がどのように活躍できるのかということを、志望動機ではきちんと伝えられるようにしてみてください。あとはファンの視点も、きっかけとしては別にいいです。それをきっかけとしてこの企業に興味が湧いて調べているうちに、ここが自分としてすごくいいと思った、なぜかというと、自分の経験のここと共通しているからです、といったように、きっかけとしてファンであったり、会社を褒めるということは悪いことではないです。ただ、それがメインにならないように気を付けましょう。
 そして何度も言いますが、ぜひ書いたらまず、自分のことを全く知らない人に見てもらってください。何だったら、インターンシップや仕事体験に行った時に、企業の人に「これを見てもらえますか」というようにチャレンジするのも一つの手ではあります。もちろん時間があればですが。そのようにして「いいよ」と言ってくれる企業さんなどもあったりはするので、いろいろな人に自分の、これは伝わりますか、自己PRは伝わりますか、志望動機で熱意はここから感じますかといったことを、ぜひいろいろな人に聞いてみてください。やはり見てもらうことで気付くことはたくさんあります。
 というわけで、ここが基本的な志望動機やエントリーシート、自己PRの書き方になっています。ここからは守屋さんにご質問なんですが、最初にもお伝えいただきましたが、障がいがある学生ならではエントリーシートの書き方のポイントを改めてお聞かせください。

守屋:
はい、ありがとうこざいます。こちらのスライドにまとめているのですが、エントリーシートの書き方のポイントです。主に志望動機や自己PRを書く時の参考にしていただければと思います。大前提として、企業目線で考えるのがとても大事かと思っています。自己分析で言語化した障がい特性や症状、合理的配慮をなるべく中心に書きたくなる方が多いように思いますが、それは最後に伝えられるといいと思います。やはり、1番、2番、3番に書いてあるように、自分から見た企業の強みや仕事の魅力、こちらは先ほども申し上げましたように、数字を織り交ぜたり、他社と比較して書くと良いと思います。あとは自分の強みは何か、自分が貢献できそうなことは何か、これは働いたことがないので、できますというような断定表現は当然できませんよね。なので、できそう、挑戦してみたいで十分です。そういった熱意も非常に伝わるのがとても大事だと思いますので、書いていただければと思いました。その上で3番です。必要な配慮と自分の障がい特性を書くという、この順番で自己PRや志望動機を考えていただくと良いと思います。
 繰り返しになりますが、企業は利益を上げることで社会に貢献する組織になります。お金をより稼ぐことで、より多くの人の役に立つというのがミッションになっています。なので、皆さんがその企業の営業活動や営みの中で、どう貢献できるかということが伝わると、この人は仲間に入れたいなと思ってもらえますよね。なので、そこが非常にポイントなので、覚えておいていただければと思いました。以上です。

寺塚:
ありがとうございます。やはり自己分析、業界研究ということが本当に前提の上で考える必要が出てくるということですね。そして、エントリーシートの注意点というところで、こちらはどちらかというと事務的な注意点のところなんですが、結構エントリーシートを書いて、書き終わったということで、終わって出すとなると、後で「あ、まずい」と思うことが結構あったりします。なのでその注意点をまとめました。全部は読みませんが、これはマイナビ上などでもエントリーシートの書き方というところで載っていたりします。何だったら、これをスクリーンショットしていただいて、最後にチェック項目として使っていただいても大丈夫です。
 基本的に、まずは誤字や脱字、何かミスがないかということを確認してください。貴社や御社というところの間違いがないかなどです。あとは気を付けていただきたいのは、紙もデータも一緒なのですが、絶対にコピーを残すようにしておいてください。なぜかというと、エントリーシートを基に面接などで質問されることなどもありますし、人間は書いたものを、やはり結構月日がたってしまうと何を書いたか忘れます。だからこそ、こういうことを書いたなと細かいニュアンスを思い出すためにも、手元にデータやコピーを残すようにしてください。私の昔の就活の思い出なのですが、ぎりぎりに出したせいでコピーを取り忘れてしまって出して、うっかりそれが通ってしまいました。そうしたら面接の時に、私、何を書いたかなと、しかも4枚ぐらいあるエントリーシートだったので全く思い出せず、最終的に落ちたという経験もあったりしました。そういう後悔などもあります。なので、ぜひコピーやデータは必ず残すようにしてください。そのためにも、余裕を持って早めに取り組んでください。あと1カ月ある、あと何日あるから余裕でしょうではなく、早めにやって、早めに誤字、脱字なども見つけて、提出するというところに気を付けるようにしてください。
 他にも、手書き指定があるところでは、より汚さではありませんが、誤字、脱字や、別にめちゃくちゃ美しい字で書けではないです。頑張って自分ができる最大限のきれいな字で丁寧に書くようにしてください。企業さん側もそこは、何となく見た時にこの子は頑張って書いているな、字を書くのが苦手なのかなというところは分かったりもしますので、手書きの時はできる範囲できれいに書くようにしてください。もし、自分の手で書くのが難しいという場合は、そういう時には相談をすればウェブで提出であったり、手書きの上にパソコンで書いたものを貼ってもいいよ、とか、あとは代筆でもいいよ、などという場合もありますので、不安な場合は企業さんに相談をしてみてください。
 そして作成のポイントを最後にまとめますが、まずは最初に自己分析と仕事研究、これがないとエントリーシートは書けません。まずはここからやってみるようにしましょう。まずはチャレンジしてみたいという方は、書いてみるところからやってみるのも一つの手です。多分、一発で全部完璧に書ける人は基本的にはいません。なので、まずはここからやってみてください。そして早めに作りましょう。特に自己PRやガクチカに関しては、別に企業ごとにエピソードを変えなくても大丈夫です。なので、早めに作っておくことをお勧めします。今のうちから、どんなエピソードがあったか、いつ何を頑張ったかと書いておくと、実際に書く時にそれを写すだけでいいので、とても楽になります。なので、特に自己PRとガクチカにおいては早めに文章を作成してみましょう。その上で、他人から見てもその自己PRがきちんと伝わるのか、熱意などが分かるのかをチェックしてもらいましょう。そして早めに書いた上で、エントリーシートは提出前の最終チェック、意外な誤字、脱字、間違いなどがあるので、こちらのチェックも忘れずに行うようにしてみてください。
 エントリーシートを書くのは、多分、結構大変です。実際にそれが3月になると、いきなり幾つも締め切りが共通していて、1カ月で3本書かなければいけないというように、怒濤(どとう)で来たりもします。だからこそ最初に準備しておくということが大事なので、ぜひ今のうちから、自己分析、仕事研究、できれば自己PRを書いてみるということからやるようにしてみてください。

司会者:
ありがとうございます。ということは、いいエントリーシートかどうか気になる学生さんもいるかと思いますが、優秀な素晴らしいエピソードが並んでいるエントリーシートというわけでもなく、エントリーシートを誰が見ても、その学生がどういう方なのかというのを分かるものということなんですかね。

寺塚:
そうです。よくありがちなのですが、こんなことをやりました、あんなことをやりましたとたくさん書いてある、すごい学生さんは確かにいたりします。でも、例えば100文字の短い自己PRで、あれもやった、これもやったと3つや4つのエピソードを書くと、実際にやったことや成し遂げたことしか分からなくて、その人の性格などが分かりません。

司会者:
なるほど。

寺塚:
それよりは、1つのエピソードで100文字きっちりと、こんなことを考えて、このように頑張りましたと書いてあったほうが、うちだったらこんなところで活躍してくれそうかなということが分かりやすいです。
司会者:なるほど。学生時代にやったことを、必ずしもそのまま仕事に生かすわけでもないですものね。再現できるかどうかというのは、きちんとエピソードを伝えるというのは大事かもしれないですね。ありがとうございます。
 そして、たくさん質問を頂いていますので、この後に質疑応答のお時間を取らせていただきたいのですが、たくさん情報もありますので、まずは、こちらのお知らせです。寺塚さんから伝えていただきます。お願いします。

寺塚:
お願いします。もし良かったら、耳で聞きながら、質問したいことがあったら質問のところに書いていってください。お知らせということで、皆さん、恐らくここに来ている方は使っていただいているかなと思うのですが、このマイナビチャレンジドは情報がたくさんあります。先輩たちの実際の就活体験談や志望動機のつくり方、今日のような講座のアーカイブというものもたくさんあります。あとですね、これは選考が始まってからも、きちんとこのサイトはありますので、今のうちから練習として、どのように使うのだろう、どんなコンテンツがあるのだろうというものをチェックしてみてください。結構ありがちなのですが、3月までは使っていなくて、3月になった瞬間に、では企業を探そうとなった時に、どうやるのか、うまく探せないということもあったりしますので、ぜひ今のうちからできることをやるようにしてみてください。
 そして、私が最初のほうで、ぜひ企業さんに直接お話を聞く機会というものをたくさん取ってくださいと言いましたが、ちょうど10月28日、29日に、マイナビチャレンジドセッション、WEBセッションというものがあります。こちらはウェブで視聴できるもので、顔出しなし、声出しもなしということで、かなり参加しやすいものとなっています。出展予定企業を見ていただくと、かなり豪華な、なかなかこれはそろわないところです。実際にここの企業さんたちは障がい者枠があったり、なくても採用にかなり積極的という企業さんが集まっています。ぜひ、ここで、どんな仕事があるのだろう、自分が働くとしたら、実際に障がいをお持ちの先輩などは社員さんで働いていたりしますか。守屋さん、どうでしょう。働いている方は出られたりしますか。

守屋:
実際の社員の方の登壇する企業さんもありますし、過去にも、そういった実績が結構ありますので、ぜひ楽しみに、複数の企業さんを見て、それこそ先ほどの比較の話ではな